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地中海風
食べ物で気分を上げるには
Reading Time: < 1 minute 私たちと食べ物の間には複雑な関係があり、気分を高めてくれる働きのある食品はたくさんあります。 私たちは単に体に必要な燃料を得るために食事をしているわけではありません。ひとつのパンを友人や家族と分け合ったり、愛情の込もった家族のレシピを伝授したり、何時間もかけて一緒に食事をしながら関係を強化することもあります。時にはストレスがたまって、気持ちをなだめるために甘いお菓子や塩味のきいたスナックに手を伸ばすこともあるでしょう。そしてお祝い事があればグラスを手に乾杯をします。 私たちが食べ物と強く、感情的につながっていることは確かです。それは必ずしも悪いことではありません。なぐさめになる食べ物は子供の頃の温かな思い出をよみがえらせてくれることがあります。食とは多分に文化的なものであり、それゆえ人々とより大きな社会を結び付ける役割を果たします。旅先で食べたすばらしい食事を覚えている方は多いでしょう。 気分を高める食品とは 元気を出したいとき、カフェインと砂糖は即効性がありますが、代謝の関係で後にスランプを招きがちなため、健康的な選択肢とは言えません。気分を高める作用のある食品でも、体にとってより持続可能性に優れているものを選ぶことが望まれます。 ダークチョコレートは抗酸化物質とフラバノールが豊富で、気分を改善し、感情を高めることが多数の研究で示されています。その作用は部分的にカフェインを含有していることもあって、コーヒーで気分を高めるのと少し似ています。ちなみに気分を改善するというコーヒーの作用はカフェインだけがもたらすものではないようです。ある研究では、カフェイン抜きのコーヒーを飲んだ場合でも、被験者は気分と認知に改善を実感した、と報告されています。 1 食べ物とメンタルヘルスの関係 最近脚光を浴びているチアシードやヘンプシードほど目立ちはしませんが、メンタルヘルスの観点からは、マグネシウムが詰まったかぼちゃの種が元気を出したいときにぴったりのオプションになります。マグネシウムは脳の機能に不可欠です(睡眠や腸管からの排泄など、他の無数の身体機能も同様です)。 2 ところが残念なことに、私たちの多くはマグネシウム不足になっています。それは主に農地の土壌に含まれるミネラルが枯渇しているためです。 トリプトファンと呼ばれるアミノ酸をたっぷり含むナッツやシードの類も気分を助けてくれます。トリプトファンは体内でセロトニンを生成する際に使われます。ブラジルナッツには、脳の健康に重要なセレンが豊富に含まれています。フラックスシード、ヘンプシード、チアシードはいずれも、気分改善効果でよく知られているオメガ3脂肪酸の優れた供給源になります。 うつ対策にオメガ3 気分を高める働きのあるオメガ3脂肪酸の優れた供給源といえば、脂肪分の多い魚に勝るものはありません。天然のアラスカサーモンやイワシ、ホッキョクイワナ、アンチョビ、大西洋産のサバは、オメガ3が豊富なだけでなく、持続可能性でも好ましい魚です。地中海では、野菜、魚、全粒穀物、豆、ナッツ・シード類、オリーブオイルをよく食べる生活が定着しています。15,000人を超える人々を対象とした長期的な研究の結果、地中海風の食事を中心的に続けた人は、うつ病の発生率が低かったことが分かりました。 3 気分を高揚させるハーブ、スパイス アーユルヴェーダの伝統ハーブ、アシュワガンダは、アダプトゲンの一種とみなされています。 アダプトゲンとは、身体の内分泌系(基本的にホルモン系)と連携して機能を最適化し、ストレス軽減や気分の改善に役立つもののことです。研究に参加した被験者は、このハーブを服用すると不安感が低減された、と述べています。4 別の研究によると、慢性的なストレスによって上昇するコルチゾールをアシュワガンダで減少させることができるということです。 5 食べるということは、社会的にも、身体的にも精神的にも、私たちの生活において大きな役割を果たしています。創造的で変化に富んだ食事をすれば、幅広い風味を楽しみながら、様々な栄養素の恩恵を受けることができます。気分を高めつつメンタルヘルス上の利点を得るためにも、食を楽しむのはとても大切なことです。 Haskell-Ramsay, Crystal, et al.“The Acute Effects of Caffeinated Black Coffee on Cognition and Mood in Healthy Young and Older Adults.” Nutrients, vol. 10, no. 10, Sept. 2018, p. 1386., doi:10.3390/nu10101386 [↩]Inna Slutsky, Nashat Abumaria, […]
心臓に良い食事と最適な食べ物とは
Reading Time: < 1 minute 心臓の健康に良い食生活を始めましょう 好ましい食生活とアクティブに過ごすこと、そしてマインドフルネスは心臓の健康を支える3本の柱です。今の食生活を少し変えるだけでも心臓に良い影響がありますが、長期的な食生活の改善で、できるだけ心臓に良い食事を継続的に心がけましょう。 心臓に良い食事をするためのヒント 心臓に良い食品と悪い食品がどれかを知ることは重要です。それは、心臓に良い食事をするなら、然るべき情報に基づいた意思決定をする必要があるからです。質の悪い食事 1 は避けるべきです。以下の記述に心当たりがあれば、それは改善点と考えましょう。 • 精白された穀類、糖分、塩分、不健康な脂肪、動物性の食品が多く含まれている• 全粒粉、果物、野菜、豆類、魚、ナッツ類が少ない• 加工食品が多く含まれている – すぐに食べられる包装食品など• ホールフードや出来立てのお料理が少ない 心臓に良い食事は上記とは逆に、野菜、果物、全粒粉、豆類、ナッツ・シード類、オリーブオイルなどを豊富に含む、地中海風の食事です。地中海風の食生活が、心血管疾患(CVD)、血圧、血清脂質のCVD危険因子の減少と関連していることは、研究で示されています。1 心臓の健康に最適な食品 健康的な食生活を送るためにはバラエティ豊かな食品を食べることが重要です。特に心臓に良いとされる食品・食品群は以下の通りです。1 野菜と果物: 心臓に良い食生活のために、様々な種類の果物や野菜を食べましょう。ブロッコリー、トマト、ピーマン、アボカドなど、ヘルシーな野菜や果物を使って、できるだけ彩り豊かな食事を心がけて下さい。 非精白穀類: 精白されていない穀類には食物繊維と栄養素が豊富に含まれています。オーツ、全粒粉のパン、玄米は、いずれも優れた食材です。オーツ麦(エンバク)のβグルカンについては血中コレステロール(高コレステロールは冠動脈性心臓病の発症の危険因子)を低下させることが示されており、オーツ麦や大麦のβグルカンを食事に含めて摂取することで、食後の血糖値の上昇を抑えることができます。β-グルカンは、正常な血中コレステロール値の維持に貢献する重要な栄養素です。 豆類: エンドウやレンズ豆などの豆類を組み合わせて、心臓に良い食事をしましょう。レンズ豆には生物活性化合物が含まれており、食べると心血管疾患の発生率の低下につながるということは、いくつかの研究で明らかにされています。2 魚: 魚には長鎖オメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれています。いずれも心臓の正常な機能に寄与する脂肪酸です。 健康に良い脂肪: 単価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸は、心臓に良い健康的な食生活に最適です。飽和脂肪を不飽和脂肪に置き換えると、血中コレステロールが減少することが分かっています。コレステロール値が高いと冠状動脈心疾患の危険因子となるため、これは重要なポイントです。オリーブ油、キャノーラ油、コーン油、ヒマワリ油などの植物油は、健康的な脂肪の優れた供給源です。 おやつにはダークチョコレートを チョコレートをつまむ場合、ミルクチョコレートよりもダークチョコレートを選ぶようにしましょう。ダークチョコレートを適量の範囲で食べると、血圧や心血管疾患にある程度のメリットがもたらされると考えられています。3 心臓のために制限すべき食品 心臓に良い食品を選ぶ一方で、心臓に悪い食品や食品群を認識しておくことも大切です。1 飽和脂肪、トランス脂肪、コレステロール: アメリカ心臓協会4 は、飽和脂肪とトランス脂肪の摂取量を制限することを推奨しています。血中コレステロールを下げる必要がある場合は、飽和脂肪は総カロリーの5~6%以下に減らして下さい。 塩分(ナトリウム): ナトリウムの摂取量を減らすと、正常な血圧の維持に寄与します。 アルコール: アルコールは心臓には何のメリットももたらしません。摂取するなら適量を超えないようにしましょう。 糖分: 心臓の健康のためには、加糖した食品や飲み物は避けるのが一番です。代用糖を含む食品や飲み物を摂取は、砂糖を含む食品や飲み物と比較して、摂取後の血糖値の上昇が抑制されます。 心臓に良い食品、悪い食品 心臓に良い健康的な食生活を維持する上で知っておきたい、食べるべき食品と避けるべき食品は次の表の通りです。 摂取量を増やすべきもの 摂取量を減らすべきもの 野菜と果物 野菜・果物(生、冷凍)野菜の缶詰(減塩、無塩)果物の缶詰(果汁か水と詰めたもの) クリーミーなソースで和えた野菜野菜炒め果物の缶詰(シロップと詰めたもの)加糖された冷凍果物 穀物製品 全粒粉全粒粉のパン玄米や非精白大麦全粒粉パスタ 精白済みの小麦粉白パン卵麺マフィン、ワッフル、ビスケットなど 脂肪と脂肪酸 オリーブ油、キャノーラ油、コーン油、ヒマワリ油脂ののった魚ナッツ・シード類アボカドマーガリン ココナッツ油、ヤシ油、綿実油、ヤシ核油バター 塩分 ハーブとスパイス無塩調味料減塩のお惣菜 食卓塩塩分量の多いお惣菜 […]
関節リウマチと食生活
Reading Time: < 1 minute 適切な食生活によって関節リウマチ患者の生活の質を向上 米国疾病予防管理センターによると、関節炎は65歳以上の半数近くに見られ、1 その痛みと不快感は人の生活の質を低下させるに十分なほどです。 関節炎の中でも特に痛みが強いのが関節リウマチで、これは主に関節に症状が出る慢性の自己免疫疾患です。複数の研究によると、この病気による関節の痛み、強ばり、腫れといった症状は、適切な食事で軽減する可能性があるということです。2 関節リウマチ向けの特別な食事療法はあるのでしょうか 関節リウマチは慢性の自己免疫疾患です。関節リウマチを治す食事はありませんが、自分でできる対症療法として、抗炎症作用のある栄養素を食事に取り入れてみてはどうでしょうか。2 オメガ3系脂肪酸が豊富な魚を食べましょう ボストンのブリガム&ウィメンズ病院リウマチ/免疫疾患/アレルギー科とハーバード大学医学部による研究では、オメガ3系脂肪酸を含む魚を週に2回以上食べると関節リウマチに良い効果があるという結果が出ました。3 サケ、サバ、イワシ、ニシンといった脂の多い魚がベストですが、魚を食べない人もオメガ3系脂肪酸であるEPAとDHAをサプリメントとして取ることができます。これには魚から抽出されるもの(フィッシュオイル)と海藻から抽出されるものがあります。2 関節リウマチによい地中海式の食事 関節リウマチを治す食事はありませんが、地中海式の食事には抗炎症作用があり、その結果関節の痛みや腫れが和らぐという研究結果があります。2 関節炎基金によると4 、地中海式の食生活は抗炎症作用で関節炎の患者を助けるだけでなく、心臓にもよく、血圧を下げる効果や様々な慢性疾患を防ぐ効果があるということです。特にオリーブオイルには抗炎症作用と鎮痛作用があり、積極的に食生活に取り入れるべきだと述べています。 重要な抗酸化物質:果物と野菜をたっぷり食べましょう 医学誌『Clinical Rheumatology』に発表された研究によると5 、抗酸化物質には炎症を抑える作用があり、関節リウマチに良い効果があるそうです。関節炎を持つ人にとって重要な抗酸化物質はビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、セレンで、いずれも免疫系の正常な機能に貢献する栄養素として知られています。これらの抗酸化物質はナッツ、新鮮な果物や野菜、緑茶に含まれています。2 関節リウマチ患者向けの食事にフラボノイドが重要な理由 ギリシャのテサリー大学とキングス・カレッジ・ロンドンの研究によると、フラボノイドは体内の炎症を抑えることができ、痛みと腫れの軽減にも役立つということです。6 ブロッコリー、ベリー類、大豆、緑茶、ブドウを食べることでフラボノイドを摂取できます。 関節リウマチ患者には食物繊維の多い食品がおすすめ 食物繊維の多い食品も体内の炎症を抑える働きがあることが分かっています。7 ベリー類、リンゴ、バナナ、ニンジン、カリフラワーといった果物や野菜がこれに含まれます。 関節リウマチの症状を和らげるスパイス インドのKIIT大学バイオテクノロジー学部による研究によると、関節リウマチの症状を和らげるスパイスがあるということです。2 スパイスの中でも、ショウガ、ウコン、クルクミン、シナモンに炎症を抑え症状を和らげる効果があると考えられています。 関節リウマチ患者が避けるべき食品とは 炎症を抑え関節炎の症状を和らげる効果のある食品がたくさんある一方、炎症を促進してしまう食品もあります。7 できるだけ避けるべき食品には、赤身の肉、乳製品、揚げ物、ファストフード、加工食品、塩、精白小麦粉や精白糖のような精白した炭水化物などが挙げられます。 関節リウマチの治療の一貫として適切な食事を 関節炎はつらい痛みを伴うものですが、抗炎症作用のある食品を多く含む適切な食事をとることで生活の質を向上することができます。適切な食事、運動、そして医師による定期的な診察をバランスよく続けることが、長期的に健康でアクティブに暮らす助けとなるでしょう。 https://www.cdc.gov/arthritis/data_statistics/arthritis-related-stats.htm [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5682732/ [↩] [↩] [↩] [↩] [↩] [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5740014/ [↩]https://www.arthritis.org/health-wellness/healthy-living/nutrition/anti-inflammatory/the-ultimate-arthritis-diet [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2367388/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5859886/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6836071/ [↩] [↩]
食生活の指針 – 紛らわしいけど役に立つ!
Reading Time: < 1 minute 何を食べ、何を避けるべきかに関する詳しいアドバイスは世界中の政府が市民に向けて発信しています。 食品ピラミッドや理想の一皿、ノートに記録をつけるなど様々な方法が推奨されていますが、シンプルなデンマーク版をご紹介しましょう。 デンマーク流食生活のヒント 8つ • 野菜と果物を1日6つ食べる• 魚や魚製品を週に数回食べる• じゃがいも、ご飯、パスタ、全粒粉パンを毎日食べる• 糖分摂取、特に清涼飲料水、菓子類、ケーキなどによるものを制限する• 脂肪、特に肉や乳製品由来の脂肪を控える• バラエティに富んだ食事で標準的な体重を維持する• のどが渇いたら水を飲む• 1日30分以上運動する 多くの政府で採用されている「ファイブ・ア・デイ」は、果物や野菜を1日5種類食べると良い、とするものですが、具体的な分量の目安はご存知でしょうか。イギリスでは果物なら中くらいの大きさで1個分、調理した野菜(ただしジャガイモは除く)であればスプーン3杯分、フルーツジュースで1杯分が基準となっています。ドイツでは単純に80gから160gの間を1つと数える、としています。 飲酒量についても制限すべきだと言われていますが、安全な範囲はどうすれば分かるのでしょうか。1 カリフォルニア州スタンフォード大学のアニエスカ・カリノフスキーとキース・ハンフリーの研究では、標準的な飲み物の単位が国によって異なることが指摘されています。 1杯の基準に着目すると、アルコール含有量がアイスランドでは8g相当、オーストリアでは20g相当とかなり幅があります。チリが推奨する男性の1日のアルコール摂取量上限は55gですが、スウェーデンの女性は10gなので、5.5倍もの差があります。 また、ガイドラインは法律と同じではありません。何をヘルシーとするかについて、世界的に大まかに合意されている事項はいくつかありますが、矛盾もまだまだ残されています。 では、どうすればよいか 国連の食糧農業機関(FAO)のまとめたところによると、多くの食生活指針には、野菜や果物を中心とした植物性食品の摂取量を増やすこと、ならびに固形脂肪や塩分、糖分の摂取量を減らすことなど、共通する推奨事項がいくつかあるものの、個々の食生活指針を見ていくと、それぞれの国民の食生活のニーズに対応するべく独自の特徴が含まれていることが分かるそうです。2 では、この種のガイドラインのうち、真に科学的なものがどれだけあって、文化的なものがどれだけあって、ロビー活動や既得権益によるものがどれだけあるのでしょうか。 考え直すヒントになりそうなポイントをいくつか挙げてみます。 • ギリシャでは、固形脂肪と液体油の推奨摂取量が別々に設定されています。油は健康に良いが、固形脂肪は健康に良くないという証拠はあるのでしょうか。地元で栽培されたオリーブオイルに対する文化的な偏向はあるでしょうか。それとも、オリーブオイル生産者によるロビー活動の結果なのでしょうか。 • アメリカでは、脂肪含有量の規制が厳しいために、健康に良いはずの食品でもヘルシーだとアピールできない場合があります。その典型はサーモンとアボカドです。同じ規制は一方で脂肪分が低ければ糖分が高い食品がヘルシーと自称することを認めています。例えば、高糖度の朝食用シリアル、ビタミンCを含むグミキャンディー、低脂肪(高糖度)のイチゴミルクなどです。科学に狂いが生じたのでしょうか、それとも米国のコーンシロップ産業の影響なのでしょうか。 • 世界中で加工食品を避けようという声が高まっています。ところが、パンを含むデンプン質の多い食品をたくさん食べることはほとんどの政府が推奨しています。パンも加工食品ではないでしょうか(また、規制の多い塩分も相当量含む可能性があります)。 • 英国では最近、全国肥満フォーラムという団体が政府の推奨する低脂肪食について健康上「壊滅的」と批判しました。3 同団体が発表した報告書は医療関係者や栄養士の間で激しい議論を引き起こしました。その中で、ホールフードや元から脂肪の比率が高いヘルシーな食品は、食品業界が推進する高度に加工処理された「低脂肪」「ライト」「低コレステロール」食品よりも心臓の健康に良く、肥満抑制にも優れていると主張されていたからです。 1992年にローマで開催された国際栄養会議以降、世界100ヶ国以上が食品を基準とした食生活指針を導入しています。4 ヨーロッパでは肥満が従来以上に急速に増加しており、指針を掲げた効果がほとんどないように見受けられます。5 私たちはそれでも指針に従うべきなのでしょうか。 考慮すべきことはもう一つあります。指針はたくさんあっても、その側面についての研究はほとんど行われていません。特にどのくらいの人が指針に従っているのか、そしてその人たちの健康に指針がどのくらい効果をもたらしているのか、という2点が見えていません。 指針に従って行動している人は実際のところほとんどいないようです。もし効果があったとすれば、人々が食べるものに気をつける必要性を意識するようになってきた、というくらいでしょう。 多くの専門家の知見を盛り込んだガイドラインは否定されるべきなのでしょうか。それとも実行に移してみた方がよいのでしょうか。 自分の食事のパターンを見直す時間を作る必要はおそらく誰にでもあるはずです。デンマークのシンプルなヒントをもう一度見てみましょう。そして、国連の示すように、多彩な植物性食品を積極的に食べ、固形脂肪と塩と砂糖の摂取を減らすべきか、考えて下さい。どうやら、試してみる価値はありそうです。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1111/add.13341 [↩]http://www.fao.org/nutrition/education/food-dietary-guidelines/en/ [↩]http://www.nationalobesityforum.org.uk/index.php/136-news_/746-%E2%80%9Ceat-fat,-cut-the-carbs-and-avoid-snacking-to-reverse-obesity-and-type-2-diabetes-%E2%80%9D.html [↩]http://www.fao.org/3/v7700t/v7700t02.htm [↩]https://www.euro.who.int/__data/assets/pdf_file/0003/247638/obesity-090514.pdf [↩]
ダイエットの真意とは
Reading Time: < 1 minute 人は食べたものでできている、と言われています。確かに食事は私たちの人生において大きな役割を果たしています。毎日のスケジュールの柱となり、体と心にも多大な影響をもたらします。 食事に関することでよく話題に上るのがダイエットです。ダイエットという言葉は体重を落とすことだけを目的とした食事法のようにとらえられる傾向があります。 しかしそれでは誤解を招きかねません。何をどう食べるかを考えるとき、減量はひとつの側面に過ぎず、それだけを目的とした食事法は必ずしも最も健康的で適切なものではありません。1 「ダイエット」という言葉は「生活様式」を意味する古代ギリシャ語が語源となっています。今こそ本来の意味に立ち返り、生活と健康をもっと全体的に見据える方法としてダイエットを考えるときなのではないでしょうか。 やせるためのダイエットには流行りすたりがあります。私たちの多くが過去に一度ぐらいは周りに影響されて極端な流行りのダイエットを試したことがあるのではないでしょうか。 これだけ多くのダイエット法が流行しては消えていくということ自体が何を意味しているか分かりますか。つまり簡単な近道などないということです。やせるためのダイエットの大半が特定の食品群を完全に除いたり、あるいはそればかりを食べたりする偏ったアプローチを取っています。短期的には即座に目に見える変化があるかもしれませんが、長期的に見るとバランスの取れた常識的な範囲のダイエットのほうがはるかに効果があるのです。 自分の食生活を見直すのに達人の助けは必要ありません。常識的に考えてみる、それだけです。食べていい物、良くない物、とルールを作り過ぎるとうまくいかないことが多いのも、私たちは身をもって知っています。制限が多すぎると、ダメと言われているものがどうしても食べたくなり、気づけばダイエット本はゴミ箱に、という結果になりがちです。 長期的に維持できる真の変化のためには、食生活全般をヘルシーなものに変えていく必要があります。厳しい制限をかけるのではなく自由度の高い計画を立て、達成可能なゴールを設定するのがポイントです。どのようなプランにするかは自分の直感に従って決めましょう。はっきりしたガイドラインがあるほうが助かるのか、それとも大体の方向性だけがあって後はその範囲内で自由にするほうが向いているのか、自分のことが一番分かるのは自分です。 食生活についてじっくり考える時間は、良い脂肪と悪い脂肪の違い、様々な果物や野菜、穀物、油脂の健康面での利点、あるいは水を飲むことの大切さなどを学ぶ絶好のチャンスでもあります。栄養学を深く掘り下げて理解するのは難しくとも、見出しにまとめられたような大筋の情報なら把握しやすいでしょう。それを食生活の改善に取り入れて、より好ましい選択を積み重ねていって下さい。 よその文化圏の食生活から学んでみるのもおすすめです。2 色とりどりの野菜や果物をふんだんに取り入れた地中海式の食事は、心臓病、2型糖尿病、脳卒中という3つの現代病のリスクを下げることが分かっています。米や麺、大豆のタンパク質や魚が多く、赤身の肉や乳製品は少ないアジア式の食生活を取り入れてみるのもひとつの手です。 こうして得た知識は、自分にぴったりのバランスのよい食事法を考える際に大いに役立つことでしょう。具体的な目標も見えてくるに違いありません。そしてそれを自分の好みや期待に合わせて調整し、確実に達成しうるゴールを設定すれば、途中で諦めることなくもっと幸福に、もっとエネルギッシュに、もっと健康になれるのではないでしょうか。 https://www.sciencedaily.com/releases/2011/09/110919073845.htm [↩]https://ideas.ted.com/what-americans-can-learn-from-other-food-cultures/ [↩]
健康的な消化をサポート
Reading Time: < 1 minute 食生活や栄養状態はいろいろな面で私たちの体に影響を及ぼしますが、消化も例外ではありません。食べたものを消化する際に体がどう反応するのかは人それぞれに異なり、年を取るにつれて変化することもあります。 私たちは、何を食べるかには結構な時間を費やして考えていても、食べた後の消化吸収についてはあまり考えていないものですが、食べるものに注意すれば、消化にも、さらには健康全般にもよい影響を与えることができます。 基礎知識 何を食べたとしても、体に吸収し栄養素として利用するためにはまず消化しなくてはなりません。ここで働くのが消化器系です。消化器系は口から肛門までつながる長い消化管と、肝臓や膵臓のような消化腺および付属器で構成されています。 消化の仕組み 食べ物は消化管を通過していく過程で、肝臓、膵臓、そして胃や腸から分泌された酵素や酸などの消化液の働きで様々な栄養素に分解されます。タンパク質からできるアミノ酸、脂肪からできる脂肪酸とコレステロール、炭水化物からできる単糖をはじめ、ビタミンやミネラルといった栄養素が消化によって利用できるようになります。1 消化のプロセスは口の中で食べ物が咀嚼されるところから始まり、小腸で栄養素が体内に吸収されて終わります。その途中、体内のあちこちで様々な消化液が分泌されます。 唾液腺 – 唾液にはデンプンを分解する酵素が含まれています。 胃粘膜 – 胃粘膜にある分泌腺からはタンパク質を分解する酸や酵素が分泌されます。 膵臓 – 膵臓からは炭水化物、脂肪、タンパク質を分解する数種の酵素が分泌されます。 肝臓 – 肝臓で生成される胆汁は胆のうに貯蔵され脂肪の分解に使われます。 小腸 – 消化プロセスの最終段階となる小腸ではタンパク質とデンプンの分解が行われます。 上記のひとつでも十分に機能していなければ、食べ物からきちんと栄養素を吸収することができません。 消化酵素の生成は健康状態や病気、ストレスの影響を受けます。消化に問題があることが疑われる主な症状には以下のようなものがあります。 食後の膨満感 食後のお腹のガス溜まり 胸やけや消化不良 胃もたれ お通じの不調 消化器系の健康を改善 何を食べるかについて考える前に、ストレスも消化に影響を及ぼすことを知っておきましょう。実践的な対策を講じてストレスに対処し、症状を管理することは、胃腸の不快感を和らげる一助となります。 食べ方も重要です。早食いや動きながら食べることは避けましょう。どちらも消化器系にとって良いことはありません。食べたものがお腹の中で落ち着かないだけでなく、体は運動のサポートをしなくてはならないので消化にエネルギーを集中させることができません。 食事の面でも食生活に特定の食べ物を取り入れることで消化器系の健康を改善することができます。 まず第一に、健康的な消化に不可欠なのは、新鮮な果物や野菜、特に緑の葉物野菜をたっぷりと食べることです。また、オリーブオイルと脂肪分の豊富な魚を多く食べる地中海沿岸部の食習慣にも着目すべきでしょう。 魚の脂肪分には抗炎症作用を有する物質が含まれ2 心血管系によいことが知られています。マグロやサケといった魚が消化管を助ける可能性もあります。事実、過敏性腸症候群(IBS)の患者には、魚の脂肪に含まれるオメガ3系脂肪酸の少ない人がいることが研究で示されています。 消化器系の健康のため、特に大腸の健康のためには繊維質が欠かせません。一般的に、健康的な消化のためには1日25gの食物繊維を摂ることが推奨されています。食物繊維の摂取を増やしたいときは、いきなり大量に食べるのではなく徐々に増やしていきましょう。そして腹痛や膨満感を防ぐため水分もたっぷり取って下さい。 食物繊維が豊富な食べ物には、全粒穀物、全粒パン、リンゴ、イチジク、ナシ、ホウレンソウ、カリフラワー、ニンジン、インゲン、ブロッコリーなどがあります。 利胆作用のある食べ物 利胆作用のある食べ物3 を食生活に取り入れると、消化器系、特に肝臓の手助けになります。 利胆作用とは胆汁の分泌を促進する働きです。胆汁は消化吸収において重要な役割を果たしています。また、肝臓は胆汁を介して老廃物を体外に排出しているので、胆汁の量が多ければ両方の効果が高まるのです。 利胆作用のある食べ物にはアーティチョーク、チコリー、ビーツの葉、ウコン、カモミールなどがあります。 プロバイオティクスとプレバイオティクス プロバイオティクスとは腸内に自然に存在する生きた微生物、善玉菌のことです。しかしこの微生物が足りないと腸の働きが低下してしまいます。 乳酸菌やビフィズス菌といったプロバイオティクスはそれらを含むヨーグルトやサプリメントからとることができ、過敏性腸症候群の症状を和らげるという研究結果も報告されています。プロバイオティクスの摂取が足りないようなら、消化吸収を促進するために1ヶ月ほど毎日こうしたヨーグルトやサプリメントをとり続けてみましょう。 腸内のプロバイオティクスを増やすためには、プレバイオティクスと呼ばれる食べ物を積極的に食べるのもおすすめです。バナナ、ニンニク、キクイモ、リーク、タマネギ、ハチミツ、アスパラガスなどが良い例です。 ザワークラウト、サワードウブレッド、バターミルク、味噌といった発酵食品も消化に役立ちます。消化を助ける物を食事に取り入れようとしたときに、こうした発酵食品がすぐに頭に浮かぶことはないかも知れませんが、実際これらはとても体に良いスーパーフードです。 発酵しているため、これらの食品には善玉菌が含まれています。善玉菌は食べ物を消化しやすい状態にするほか、胃酸を乗り越えて大腸まで届き消化吸収を助けます。 その他の消化に良い食品 アジアではショウガが消化に良いとされています。食生活に積極的にショウガを取り入れると消化が促進されて胃腸の健康によい効果があることは、研究で明らかにされています4 。ショウガは食べたものが胃から小腸上部までスムーズに進むのを助けるほか、吐き気を抑える効果もあります。ジンジャーティーを飲んだり、炒め物に刻んで入れたり、サプリメントとして摂取したりしましょう。 ショウガには腸内のガスを抜く働きがあることも知られています。また、ペパーミントの葉やオイルにも胃の筋肉をリラックスさせ不快感を和らげる作用があります。ただし胸やけには逆効果となることがありますので気を付けて下さい。ペパーミントティーとして飲むのが簡単でおすすめです。 自分にとって良いバランスを見つけましょう 胃腸の調子が悪いのは本当に不快なものです。消化への悪影響を減らしてより健康になるために、食べ物や飲み物、そして生活習慣を見直してみて下さい。 […]