ウェルネスセンター – 全般的な健康につながるインスピレーションをあなたに
サプリメントによる栄養補給で全般的な健やかさを目指すウェルネスの世界へようこそ。これから歩み始める方も、すでに旅を始めている方も、私たちが応援します。あなたをサポートする有用な情報とガイダンス、専門家の意見をここに集めました。権威ある確かな情報源をもとに、できるだけ読みやすくした信頼性の高い記事を掲載していますので、ぜひお役立て下さい。
サステナブルな生活
サステナブルな暮らしが心身の健康に及ぼす影響とは
Reading Time: < 1 minute サステナブルな暮らしの基本は、自分の行動が周囲の環境にどう影響するかを考え、地球にかかる負荷を減らすためにできることを実行することです。 生活の中で持続可能性に配慮することが環境に与える影響は明らかですが、一方で、そんな生活が本人の精神的・生理的な健康の向上にも役立つことは、あまり知られていないかも知れません。 サステナブルな暮らしと人々のウェルネスには明確な関連性があります。ここでは、より持続可能なライフスタイルを実践することでウェルビーイングを向上する方法をいくつかご紹介します。 身体的なウェルビーイング 持続可能な生活は、環境だけでなく、私たちの身体的な健康にも寄与します。例えば、移動に車ではなく徒歩か自転車を選択した場合、大気中に放出される汚染物質の量を減らすことができるだけでなく、移動中に自分自身の体力づくりができます。つまり、二酸化炭素排出量の削減に貢献することと、身体的な健康を向上させることが両立するのです。 もちろん、誰もが徒歩や自転車で移動できるわけではありません。目的地が遠かったり、健康上の理由で移動が困難だったりといった事情はあるでしょう。そのような場合でも、二酸化炭素排出量の削減と身体的健康の増進を同時に実現できる方法があります。そのひとつは、食生活を見直すことです。植物性食品は動物性食品に比べて二酸化炭素排出量が少ないため、栄養価の高い果物や野菜を中心にした菜食に近い食べ方をすることで、環境保護に貢献できるだけでなく、体に必要なミネラル、ビタミン、タンパク質が摂取できます。 社会的なウェルビーイング 持続可能なライフスタイルを実現するには、広汎な社会的規模での努力も必要です。友人や家族と情報やアイデアを共有したり、ボランティア活動をしたり、地元のコミュニティでつながりを築いたりすることもあるでしょう。同じような目標や関心を持つ人と出会うことで、社会的な交流の輪やサポートネットワークが自然と広がっていきます。 精神的なウェルビーイング 生きていれば、どこかでストレスを感じたり、経験したりするものです。研究によると、ストレスに対処する最善の方法のひとつは、自然と触れ合うことだそうです。 1 サステナブルな暮らしを通じて周囲の環境の質を維持することで、自然が身近な存在になります。郊外で自転車に乗ったり、森の中を散歩したり、ピクニックの用意をして野原に出かけ、夏の風を感じたりしてみましょう。次の休暇にキャンプはいかがでしょうか。電気、ホテル、テレビ、車などに頼らず、真に自然に浸ることができます。 環境的なウェルビーイング 環境的ウェルビーイングとは、自分の周囲の環境に配慮することです。職場や家、学校、あるいはもっと範囲を広げて地球のことを考えてみましょう。環境は自分の心身の健康にどのような影響を及ぼしているでしょうか。埃をかぶって不安を煽るような雑然としたものに囲まれたりしていませんか。散らかっている状態がストレスや不安、悩みの原因になるとことは研究で示されています。2 整理整頓は、より健康的な精神状態をもたらしてくれます。サステナブルな暮らしを目指している人の多くは、ミニマリスト的なライフスタイルを選択しています。必要なものだけを購入するという選択をすれば、ストレスのかからないすっきりとした環境を楽しむことができます。 知性的なウェルビーイング サステナブルな暮らしをするなら、知らないことを放置しておくわけにはいきません。自分の行動が起こす波紋について、理解を深めていく必要があります。持続可能性に関する記事を読むなど、自主的に時間と労力を割いて学ぶ体験は、知的な面の幸福度を高めるのに役立ちます。コミュニティや個人レベルで情報に基づいた意思決定を行う方法や、自分を取り巻く環境にプラスの変化をもたらす方法などを知る機会にも恵まれるでしょう。生活の中で持続可能性に配慮する簡単な方法はたくさんあります。地域のリサイクル活動など利用できるものについて知っておきましょう。 経済的なウェルビーイング 人生で最もストレスを感じることのひとつは、お金の心配です。幸いなことに、サステナブルな行動の多くは、お金の節約につながります。例えば、蛇口の水漏れを修理したり、ドアの下に隙間風よけを設置したりして家の中を少しずつ変えていくことで、暖房の電気代や水を節約できるようになります。 また、必要なものを全て新品で買う必要はないということも重要です。例えば、洋服がそうです。服を買いに出かける前に、チャリティーショップを覗いてみたり、友人に借りたりしても良いのです。また、プラスチックの使用量を減らすことも大きな効果が期待できます。外出の際は水筒に水を入れて持っていくと、飲み物を買う必要がなくなります。その分、プラスチックの無駄遣いを減らせるだけでなく、水分補給のような基本的なニーズにお金をかけずに済むので、出費も抑えられます。 サステナブルな暮らし方は、ライフスタイルのあらゆる面に適用することができます。少しずつでも、思い切りでも、自分の納得できる範囲で心がけましょう。一人ひとりの行動にはそれほど大きな影響力がないように感じられるかも知れませんが、皆がひとつでも小さな変化を起こせば、全体として大きなインパクトを生むことができます。 https://www.annualreviews.org/doi/abs/10.1146/annurev-environ-012312-110838 [↩]https://www1.racgp.org.au/newsgp/clinical/what-does-clutter-do-to-your-brain-and-body [↩]
自家栽培の知られざるメリット
Reading Time: < 1 minute 自分で食べる物を自分で育てることには、栄養価の向上、心身の健康増進など、多くのメリットがあります。 キッチンで使える小さなハーブの鉢植えでも、新鮮な野菜や果物をたくさん育てる貸し菜園でも、自分の健康と環境の両方に良い趣味になります。 ここでは、自家栽培をお勧めする理由を5つご紹介します。 より良い栄養価 栄養価が高く、健康的でバラエティに富んだ食生活を送りたいなら、自分で食材を育てるのはすばらしい方法と言えます。多種多様な野菜や果物を育てて食べれば、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質をたっぷりと摂取することができます。生でも食べられる食品が特に美味なもののひとつであることは確かです。さらに、含有する栄養素が非常に豊かであることも研究で明らかになっています。 1 食品を調理するのが悪いというわけではありませんが、収穫してから食卓にのるまでの時間がお店で買ってきたものよりも短いため、新鮮さが保たれるという利点があります。 環境に優しい 栄養価が落ちる時間が短いだけでなく、輸送を必要としない自家栽培の食品は、二酸化炭素排出量に影響しない環境にも優しい選択肢です。 2 化石燃料に依存した長距離輸送を減らすことができるだけでなく(食品が消費されるまでに平均約2400km移動すると言われています) 3、環境に悪影響を及ぼす可能性のある化学薬品や農薬の使用も避けることができます。 身体の健康に良い 長時間のランニングとは異なる活動と思われるかも知れませんが、自分で食材を育てることは、実は健康でアクティブな生活を送るすばらしい方法となります。根を掘り返したり、苗を植えたり、草むしりをしたり、水をやったり、育てた作物の世話をしたりするガーデニングは、心臓を丈夫にし、ストレスを減らしつつ、体力と柔軟性を向上させる良い運動なのです。また、屋外に出ることで、健康な骨や歯の維持、病気に対する免疫力の向上に欠かせないビタミンDも摂取できます。 4 心の健康にも良い 家庭菜園やガーデニングは、体だけでなく、心の健康にもメリットをもたらします。体を動かすというシンプルな行為が、ストレスや憂鬱、不安を解消し、エネルギーを高めることは明らかにされています。5 お金を節約できる スーパーでサラダを買ってくるよりも出費がかさむように感じるかも知れませんが、一通りの庭づくりができれば、時間と根気と水を加えるだけで自分で食べる物を育てることができます。オーガニック食品の値段の高さを考えれば、自分で育てているうちに、最初に鉢や土などにかかったお金をすぐに取り戻せることが分かるでしょう。 自家栽培をする際には、種類の幅広さが鍵となります。今まで食べたことのないものを恐れずに試してみて下さい。新しいものを取り入れるために、農薬の使用量や輸送コストが増えることはありません。目新しい、興味深い新鮮な食材との接点をできる限り多く持ちながら、自分と地球の健康に貢献しましょう。 https://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/jf60202a021 [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0921344914002626 [↩]https://cuesa.org/learn/how-far-does-your-food-travel-get-your-plate [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3356951/ [↩]https://journals.lww.com/acsm-essr/Citation/1990/01000/Effect_of_Exercise_on_Depression.16.aspx [↩]
次世代以降のためにもヘルシーな食事と健康を大切に
Reading Time: < 1 minute どんな行動にも結果が伴うものです。今の食生活が後に生まれてくる人たちに何らかの影響を残すというのも、例外ではありません。今日のあなたの食生活は、子々孫々の体や彼らの生きる世界にまで影響を及ぼします。エピジェネティクスから環境の持続可能性に至るまで、良くも悪くも、あなたの食は来たるべき世代に影響を与えていきます。 自分の食べたものが自分の健康状態に関与している、ということなら誰もがすでに知っているでしょう。ところが、その影響が遺伝子レベルにまで及ぶ、となるとどうでしょうか。食生活は個々の人間の基礎をなすDNAに作用し、それが子供たちへと受け継がれていくのです。今日食べたものが将来の子供たちに関わっていく、というのは不思議なことではありません。 特に妊娠中の母親は胎児に直接栄養を送る立場にあるので、健康的な食事をする必要がありますし、いずれ父親となる男性も、間接的ながら子供たちに対して同じくらい重要な責任を負っています。家族が増える以前に男性が食べていたものが、子供の誕生後の状態に影響を及ぼすことは既に立証されています。1 後世のためにも好ましい食生活を 1930年代の初めごろ、フランシス M. ポッテンジャー博士は栄養状態が猫の複数の世代に及ぼす影響について10年間に及ぶ調査を行いました。その結果博士は、栄養価の劣る餌を与え続けた場合、わずか1世代で子猫に栄養障害が生じることを確かめました。さらに3世代目以降では、すべての個体が繁殖能力を失ったということです。人間と猫とでは代謝に大きな違いはあるものの、この研究はある世代の栄養状態が次世代、さらには複数世代にわたって多大な影響を及ぼすということを示しています。 ヘルシーな食事と健康がどのように世代を超えて受け継がれていくのか、また、好ましい食生活が赤ちゃんの健康にどんなメリットをもたらすのかは、いくつかの研究で示されています。 2 健康的な食生活の重要性 健康的な食生活の恩恵は、出生後の子供や孫も享受することができます。日ごろから家族がそろって食卓につき、健康的な食事を一緒に食べる家庭で育った子供は、ずっと後になってからも同じように健康的な生活を実践する可能性が高いと言えます。 子世代が家族で健康的な食事をする習慣を大切にしていれば、それは孫にも受け継がれていくでしょう。 外的要因という点では、健康的な食事をするうえで環境に配慮することもまた、将来の世代が暮らす世界に影響を及ぼすと言えます。第二次世界大戦後、窒素、リン、カリウムといった爆薬の材料が農産物の収穫量を飛躍的に増やす肥料となることが見出され、以後の農畜産業は急速な発展を遂げました。さらに品種改良や遺伝子操作が加えられて、現在の農業は私たちの体や環境が慣れ親しんできたそれとはまったく異なるものになっています。 後世の健康と幸せのために 巨大企業と化した農業生産者は最大の利益を出すため持続不可能な慣行を常態化させました。一方では、これに反して、より自然な食料の生産方法に回帰しようとする文化も広まりつつあります。合成殺虫剤、除草剤、肥料を使用せず、持続可能な有機農法を実践する地元の生産者を見つけましょう。 耕地と牧草地を回転させる昔ながらの方法で土壌の栄養状態を回復させるなど、同じ場所で肥料をまき続けるよりも持続可能性に優れた農業をしているところがあるはずです。 こういった生産者が出荷する肉や野菜、果物は価格が高めになる傾向がありますが、このような食品を選ぶ人が増えれば、需要と供給のバランスで価格も下がってくるでしょう。また、環境に優しい食材にこだわる人が増えれば、子供たちにより健やかな状態で地球を引き継ぐことができます 人は食べたものでできている 人は食べたものでできている、とよく言われますが、さらに一歩踏み込んで、子も孫も自分の食べたものでつくられる、とも言えそうです。持続可能な方法で生産された健康的なものを食べて、次世代以降の健康と彼らの住む世界に貢献しましょう。ヘルシーな食生活と健康が、自分自身だけでなく後から生まれてくる人たちにまで、どれほど密接に結びついているかを考えると、口に入れるものに気を配らなければ、と思えてくるでしょう。 Gunnar Kaati, Lars Olov Bygren, et al. “Transgenerational response to nutrition, early life circumstances and longevity.” European Journal of Human Genetics (2007) 15, 784–790; doi:10.1038/sj.ejhg.5201832 [↩]https://www.mdpi.com/1422-0067/21/7/2633 [↩]
フラワーセラピーとは
Reading Time: < 1 minute ウェルビーイングに役立つフラワーセラピーをご存知ですか 心を癒し全体的な健やかさを手助けするとして近年注目を浴びているセラピーはたくさんあります。マインドフルネスに自然体験、アロマセラピー、美の鑑賞、マニュアルセラピー、クラフトセラピー、実用性を兼ね備えたアート、創作表現…ところが、個人的にやってみようとすると、いずれもかなりの時間と労力が必要になりそうです。このようなセラピーのあらゆるコンセプトがひとつにまとまったものがあったらいいのに、と思いませんか。実は解決策があります。それはフラワーセラピーと呼ばれる、花を使ったマインドフルネスの実践方法です。ではフラワーセラピーとはどんなものなのでしょうか。 フラワーセラピーのやり方 一口にフラワーセラピーと言っても具体的な方法は様々です。花屋さんやスーパーの花売り場でしばし立ち止まる、あるいは、庭に出たり通りを歩いたりして見つけた花の香りを楽しむ、といった単純かつ受動的なものもあれば、花束を作ったりフラワーアレンジメントに挑戦したり、と積極的に手を動かすものもあります。でも、基本はとてもシンプルです。 フラワーセラピーのメリット フラワーセラピーは、やることリストやデジタル機器の画面から離れるためにも適しています。手を動かしながら意識を一点に集中していると、今現在の瞬間に満たされます。 マインドフルネスというと難しく考えてしまうかも知れません。雑多な思考をまとめることなどできるのか、あるいは、瞑想に必要な30分の休憩時間は確保できるのか、と疑問に思う人もいれば、瞑想というものに違和感があって、つい敬遠してしまうという人もいることでしょう。 自然を活用したセラピー ある種のセラピーや予防策として、自然に浸ることを「処方」する医師がいることはご存じでしょうか。スカンジナビアで昔から言われてきた「悪いのは天気ではなくて服装だ」の心で、季節を問わず自然の中で過ごすことは広く推奨されています。また、患者のためにウェルネス・ガーデンを設置している病院もあります。「森林浴」の人気もすっかり定着したようです。それは、自然には人を癒す力があるからです。自然の力に英気を養われるのが健康に良いことに疑いの余地はありません。1 身近な範囲で自然に親しむことは可能です。自然というと、遠くまで出かけないと触れられないものという印象を持っている人は少なくありません。でも、ほんの少しの草花も自然と考えれば、毎日の暮らしの中で自然が身近に感じられます。フラワーセラピーはその手軽さが魅力と言えます。 花に秘められた力 花の香りのすばらしさも忘れてはいけません。初夏に外を歩いていて、ラベンダーやジャスミンの香りが漂ってきたときのこと、あるいはクリスマスツリー用に木を買ってきて家じゅうに緑の香りが広がったときのことを思い出してみて下さい。花や緑をはじめ、自然がもたらす様々な芳香が刺激となって、脳内では快適さを誘発する物質が分泌されます。エッセンシャルオイルが大人気となったのも、自宅や職場に手軽によい香りを取り入れて、気持ちを穏やかにすることができるからです。2 花を生けるのも、花屋に立ち寄るのも、花壇で過ごすのも、それだけでアロマセラピーと同様の効果が得られます。 香りのすばらしさはもちろんのこと、花は見た目の美しさも楽しめます。人間は美しいものに惹かれます。私たちは視覚的な喜びを知っています。旅に出たなら、少し奮発して眺めの良い部屋に泊まりましょう。美術館を訪れれば、何時間でも美しいものを堪能していられます。家の中は快適なだけなく、見た目の印象も好みに仕上げたいと思うでしょう。そして自分の体形や髪、肌をお手入れして、似合う服を着て魅力を引き立てるのも、美しくありたいという気持ちがあるからです。花を見て美しい色合いを愛でるひと時は心地よいものです。 フラワーセラピーで創造性を発揮 フラワーアレンジメントや生け花は手作業です。オフィスワークに従事している人の多くは座って画面を見ている時間が長く、雑多なコミュニケーションで頭の中がいっぱいです。だからこそ、手作業で何かを創り出すことに意味があるのです。余暇に趣味として日曜大工をしたり、マニュアルセラピーがわりに料理を楽しんだりしている人もいるでしょう。花を生けるのもまた創造的な活動であり、作品は自宅や職場に飾って楽しめます。 創造性は人の暮らしに必要なものです。趣味で絵を描くのも、ピアノの演奏をするのも素敵ですが、実際には学校を卒業して以来創作活動らしきものからはすっかり遠ざかっている、という人が多いようです。それでも、フラワーセラピーを機に、内なる美的創造力が引き出されるかも知れません。まずは気に入った色の花を買ってくるか摘んできましょう。そして、適切な大きさの花瓶かグラスを用意し、手触りや色、形などをじっくりと楽しみながら生けてみて下さい。単純なようですが、それだけで究極のウェルビーイングにつながるセラピーになります。 Song, Chorong, et al.“Physiological Effects of Nature Therapy:A Review of the Research in Japan.” International Journal of Environmental Research and Public Health, vol. 13, no. 8, 2016, p. 781., doi:10.3390/ijerph13080781 [↩]Cho, Mi-Yeon, et al.“Effects of Aromatherapy on the […]
ガーデニングとウェルビーイング
Reading Time: < 1 minute ガーデニングが心身に良い理由とより良い効果の引き出し方 ガーデニングを趣味として楽しんでいる人もいれば、庭仕事を面倒な家事のひとつととらえている人もいます。ガーデニングとウェルビーイングの関係が密接であることは、せっせと手入れに励む人にとっても、たまに庭に出る人にとっても朗報と言えそうです。ガーデニングは暗く彩りに欠ける冬から逃れる機会を与えてくれたり、植えておいた種や球根が息を吹き返すのを目の当たりにする春の楽しみをもたらしてくれたりします。人によって当たり前だと思っていたり、気付いていなかったりするかも知れませんが、ガーデニングには多くの利点があるのです。 ガーデニングは老後や祖父母の趣味にとどまりません。特に近頃は若い世代や子どもたちの学校のプログラムでもガーデニングとその利点が取り入れられるようになっています。Plant Snap のようなアプリ、You Grow Girl のブログ、人気のハッシュタグ #citygarden #growyourfood なども、土いじりに勤しむ若者を支えています。ガーデニングが心身の健康と結びついていることを考えると、とても好ましい傾向と言うべきでしょう。 メンタルヘルスに良いガーデニング ガーデニングは個人の心身の健康にも健全な社会にも役立つアクティビティです。それはれっきとした科学研究でも立証されています。 あるメタ分析では、ガーデニングの効果として、不安やうつの軽減などが注目されています。また、ガーデニングをする人は、健康的な体重の指標となるBMI値が低めで、生活全般の満足度が高く、生活の質や社会とのつながりといった面でも好ましい傾向にあると認められました。1 ガーデニングは脳だけでなく、精神面の健康にも良い趣味です。ストレス解消に役立ち、リラックスできるという点では、読書などの他の趣味以上に優れています。また、空間美化にもなります。自宅や近所、市街地が美しく整うと、人々の生活の質にも良い影響がもたらされます。 ガーデニングのもたらす数多くの利点には、認知機能と脳の健康の向上も含まれます。オーストラリアの研究グループは、認知症の予防に役立つライフスタイル上の要因を探るべく、60才以上のシニア層3000人を16年にわたり調査しました。そして効果の高い活動のひとつとして、日々ガーデニングを楽しむことを挙げています。2 メリットは環境にも ガーデニングや自家栽培は環境面で倫理的な貢献をする活動にもなります。大規模な栽培農場の環境負荷は世界中の環境に悪影響を及ぼしています。輸送に大量の燃油とプラスチック容器を要すること、安全性の不確かな農薬が使われること、栄養価の低い未熟な状態で収穫されること、長距離を輸送されること、収穫から消費に至るまで長期間保存されることなど、いくらか前の世代にはなかったような問題点が山積みです。環境の変化は、野菜や果物、穀類、豆類、ナッツ類といった農産物にも根本的な変化をもたらします。例え、キッチンの窓辺でハーブを育てるというような小さな工夫でも、環境に優しく、自分と家族の栄養の基礎づくりに貢献することができます。出自のはっきりとした食材が手に入るという利点も見逃せません。ささやかながら、生産者の正体が分かっているという安心感が得られます。 ガーデニングとウェルビーイングの関係 先進国では自然に触れる機会が極端に少なくなっています。自然については、“nature”の頭文字をとってビタミンNと称する人もいます。都会で暮らしていると遠くの森林公園へ歩きに行く機会は限られてしまいますが、街角の小さな公園に出かけるだけでもビタミンNを積極的に取り入れることができます。庭も公園も自然の小宇宙です。そこに身を置けば、自然の様々な要素とのつながりを確かめることができます。森林を歩く時のように、庭でも景色やにおい、音が楽しめます。ガーデニングをすれば、それに加えて、手からあらゆる感触が伝わってきます。 ガーデニングの効果としてもうひとつ、免疫系と心の健康を支えるビタミンDがより多く得られるという点も見逃せません。また、Wi-Fiや携帯電話、5G、送電線や配電盤など、人工的な電磁波がスモッグのように私たちの生活環境に漂っていますが、大地と体を直に接触させることで、地球の自然な電磁場にリセットされるとも言われています。 運動にもなるガーデニング 一見そうとは思えないかも知れませんが、ガーデニングは運動になります。水泳やランニングほどの運動量はないものの、ガーデニングは柔軟で俊敏な体を維持するのに役立ちます。 草引きはスクワットになりますし、種まきの時にもかがみます。穴を掘ったり土をかけたりといった動作は体を捻りながら行います。こういった基本的な動きが良い運動になります。 数時間ガーデニングをした後の空腹感は自分でも驚くほどです。それだけのカロリーを燃焼したのだ、と思ってよいでしょう。 Soga, Masashi, et al.“Gardening Is Beneficial for Health:A Meta-Analysis.” Preventive Medicine Reports, vol. 5, 2017, pp. 92–99. doi:10.1016/j.pmedr.2016.11.007. [↩]Simons, Leon A, et al.“Lifestyle Factors and Risk of Dementia:Dubbo Study of […]
ストレス軽減には片付けを
Reading Time: < 1 minute お片付けでストレス軽減 クローゼットの扉を開けば全てのアイテムが一目瞭然、机の上はすっきりと片付いている、そんな状態がどれほど心地よいものかは誰もが知っています。逆に、誰かが料理をした後、使った鍋やフライパンをあちこちに出しっぱなしにしていて困った、という経験をした人も少なくないでしょう。 散らかって汚れたキッチンを見た時、あなたはどう感じましたか。そんな光景を想像しただけでも、ストレスや不安を感じるのではないでしょうか。汚した人がいずれは掃除すると分かっていたとしても、きれいになるまでは落ち着かず、ストレスをコントロールする力が試されます。 ストレス管理とミニマリズム ミニマリズムはここ数年の間にトレンドとして浸透してきました。テレビ番組では家のダウンサイジングや断捨離の特集が組まれています。ソーシャルメディアでも物を減らすヒントが多数投稿されています。 物を減らすことで満足感がアップするのは不思議なことではありません。私たちの祖先は今よりずっと少数の物を所有していたはずですが、現代の物にあふれた混沌とした暮らしは、人々の心の混乱を引き起こしています。 これは物の多さが精神的な負荷につながるからかも知れません。もらったセーターや壁にかけられたアート作品がお気に入りであったとしても、多くの物に執着していることが精神的に健康なのか、この機会に考え直してみませんか。人や人間関係、健やかで幸せな暮らし以上に好ましい「モノ」はあるのでしょうか。 子育ての専門家は、子どもたちに与える物やアクティビティを減らし、自由な遊びにエネルギーを集中させる必要性を説き始めています。1 整理整頓ではなく断捨離を… 家の中にめったに使わないもの、全く使わないものはいくつありますか。週末を使って本当に必要なもの、とっておきたいものはどれか考え、物を減らしましょう。片付けばきっとストレスも軽くなります。自分では無理だと思う、あるいはどこから始めればよいか分からない、という方は、プロの手を借りてもよいでしょう。自宅まで来て一緒に片付けたり、片付けを代行したりといったサービスが利用できます。 ときめきを感じますか? 近藤麻理恵さんは片付けに関する本を出版し、その後国際的に有名になったテレビ番組の中で様々な人々の片付けを手伝ってきました。2 番組に登場する人々は精神的な問題を抱えた捨てられない人々ではなく、ごく一般的な人たちです。共感できる点がたくさんあるに違いありません。 カプセルワードローブ 数年前からエコファッションやエシカルファッションの分野で「カプセルワードローブ」が話題になっています。着まわしのきく質の高い定番アイテムを必要最小限そろえるのが基本です。ピンタレスト、ブログ、インスタグラムなどでいいアイデアを探してみましょう。中には10アイテムで 1 年間着まわすというクローゼットもあるほどです。 そこまで減らすのはやりすぎだと感じるか、色の種類が少ないのは嫌だと思うなら、違う方法を試してみましょう。近藤さんの片付け法のように、手持ちの服を全て着てみて鏡に映し、ときめきを感じるかどうかチェックするのです。クローゼットの中に掛かっているスカートやドレスを見て素敵だと思っても、着た時に同じぐらい喜びを感じるか、確かめて下さい。着て喜びを感じられないものはチャリティに寄付しましょう。 外出を減らす 人との付き合いを断捨離するというのは困難なことです。一人でいるのが不安という人も多いでしょう。それでも一度、今の交流や人付き合いを見直してみて下さい。本当に大切な用事や心を満たしてくれる友人との時間を残して予定を減らしていくと、家でロウソクに火を灯して静かに読書するような、ストレスを軽減し心を豊かにする何かに時間を使えるようになります。平日のお出かけは1~ 2 回にするというのも一案です。あえて制限を設けることで、どこで誰と会うかをよく考えて選ぶようになります。 習い事は一人ひとつに 子どもは、特に小さいうちは自由な遊びに集中することが必要です。 3 大人に邪魔されたり指示をされたりしない空間で、おもちゃ(あるいは家の中のありふれたもの、空き箱、石や木の枝など)を使って自由に想像力を巡らせることができるようにしてやりましょう。大人が子どもにおもちゃや道具を与えた時に使い方を教えると、その子どもはその使い方しかしませんが、大人が何のヒントも与えなかった場合、子どもは様々な使い方や遊び方を考え出します。 出番が少ない物は共有を 年に1~2回使うかどうか、というものは取っておくべきか決めるのが難しいかも知れません。結婚祝いにもらったフォンデュセット、数年前の夏に意を決して買ったアイスクリームメーカーなどがいい例です。それは自分にとって必要なものなのでしょうか。 物をシェアする仲間を作る ご近所と仲が良いか、親しい友人グループがあるなら、物を共有することを考えてみましょう。件のフォンデュセットやアイスクリームメーカーもグループ内でシェアすればよいのです。自分で買うほどでもないけれどたまに使いそうな物も、他の誰かが持っている可能性があります。年に一度の雨どいの掃除には誰かのハシゴを借りることができそうです。特別なディナーパーティであっても、たまにしか開かないのならレースのテーブルクロスは持っている人に貸してもらいましょう。 持ち物を最小限に減らしていくことは、何かを奪われることではありません。長期的に自分が快適でいられるようにするための片付けと考えてみて下さい。物質的な断続的断食という見方もできます。断続的断食法を実践している人によると、人間が飢餓と飽食の繰り返しの中で進化し繁栄してきたことを実感できるのだそうです。食糧、特に砂糖などの甘い物はいつでも好きなだけ手に入るようなものではありませんでした。私たちの祖先の所有物は今よりもずっと少なかったわけですが、だからこそエネルギーや資源をより重要なことに集中させて暮らしていたのです。 ストレスのコントロールといった観点からも「モノ」を減らすことが鍵になるでしょう。 https://www.mother.ly/news/its-science-toddlers-are-happier-with-fewer-toys [↩]https://konmari.com/how-to-eliminate-clutter/ [↩]https://eric.ed.gov/?id=EJ738494 [↩]
大人がクリエイティブな活動をするメリット
Reading Time: < 1 minute 創造力を再発見 最後にクリエイティブな活動をしたのはいつだったか、思い出せますか。子どもの頃には創造力を自然に発揮できたものですが、大人になるにつれ日々の生活に追われがちになり、創作欲を満たす時間を持つのを忘れてしまいます。しかし、子どもと同様に大人にとってもクリエイティブであることは重要です。クリエイティブなアクティビティからは喜びや情熱、インスピレーションが得られ、年齢を忘れることができます。いくつになっても創造力を再発見するのに遅すぎることはありません。創造性に関する研究を行うルース・リチャード教授は、その著作の中で「日常的な創造性は私たちの生存の根幹をなすものです。(中略)日常的な創造性によって私たちは柔軟に適応し、臨機応変に対応し、様々なオプションを試すのです」と述べています。1要するに、創造性は私たちが人間であることの証のひとつなのです。2 創造性と年齢の関係 年を取るにつれ創造力がなくなってきたと感じているとしたら、それもそのはず、カリフォルニア大学バークレー校の心理学者による最近の研究でも、年齢を重ねると創造力を失いがちだということが分かっています。一連の実験を通じて、子どもよりも大人の方が思考のプロセスに創造性が少ないことが示されたのです。3 とは言え、創造力をアップし、脳の創造的思考を司る部分を再び活用し、創作活動への新たな取り組み方を見つける方法はいくらでもあります。不安に感じたりどこから始めたらいいのか分からなかったりしても心配無用です。ぜひここでインスピレーションを得て下さい。 大人向けの簡単かつクリエイティブなアクティビティ 8種 昔の趣味を再開したり新しいことに挑戦したりするのに年齢は関係ありません。趣味、興味の対象、現在のライフスタイルがどんなものであれ、自分にぴったりのアクティビティが必ずあります。家で一人で楽しめることを探している場合でも、家族や友人と何か新しいことをしたい場合でも構いません。どんな境遇の人でも創造力を使い、変化を楽しみ、屋内、屋外、公共の場、自宅に関わらず新しい何かに挑戦することができます。誰もがクリエイティブになれるのです!下の表を見れば生活の中に創造性を取り入れることがどれだけ簡単か分かるでしょう。 大人向けのクリエイティブなアクティビティ 1. 音楽を聴く、好きな曲に合わせて歌う 2. 一人で踊る、ダンス教室に通う 3. 小説や詩の創作に挑戦 4. 絵画やスケッチなどのアートに親しむ 5. 手工芸で創造力を発揮 6. クリエイティブなDIYプロジェクト 7. アップサイクルでクリエイティビティとサステナビリティを融合 8. ガーデニングで自宅をよりグリーンに 自分のペースで音楽を楽しみましょう イリノイ州ゲイルズバーグのノックス大学心理学部とミズーリ大学コロンビア校心理学部によるそれぞれの最近の研究で、音楽が気分にポジティブな影響を与える可能性が示されました。幸福感を高めるにはポジティブな音楽を聴くことが効果的であると分かったのです。もっと幸福になりたいという意欲がある場合はさらに効果があるということです。4 音楽を聴くこと、歌うことは誰にでもできます。シャワーを浴びながら、あるいは運転しながらちょっと歌うだけで情熱的な気分にも楽しい気分にもなれます。上手いかどうかは関係ありません。聞かせようとしなければ誰にも聞かれません。さらに進んで楽器を習い始めるのもよいでしょう。繰り返しますが上手い下手はどうでもいいことです。大事なのは才能の有無ではなく、大人になっても創造性を楽しむことです。一度も楽器に触れたことがない人も心配いりません。始めるのに遅すぎることはないのですから。 心ゆくまで踊りましょう ポーランドのワルシャワ大学心理学部が行った研究では、5 ダンスは気分の変化につながり、大人が喜びを感じることができる最も簡単な創造的活動のひとつであると結論付けられました。人前で踊るのが恥ずかしければ、誰も見ていないリビングルームで音楽をかけて踊りましょう。グループで踊りたい、あるいは手ほどきを受けたいという場合は、近くにダンス教室がないか調べて体験レッスンに行くのがおすすめです。 想像力を発揮して小説や詩を書いてみましょう 体を動かすよりも頭を使う方が好きな人なら、読んだり書いたり考えたりというアクティビティがよいかも知れません。読書は自分時間を楽しむのに最適な方法です。頭の中で場面を想像するにはクリエイティブな心も必要になります。 さらには他の人が書いた物語を読むだけではなく、想像力と創造力を発揮して自分で物語を創作してみてはどうでしょうか。1日数分でもよいのでクリエイティブかつポジティブに考える時間を作れば、人生も豊かになるに違いありません。 アート好きな人なら友人を誘って美術館に出かけたりアートのレッスンを受けたりしてみてはどうでしょうか。みんなで絵画やデザインを楽しみながら、自分自身のアート作品を創作するのです。教室に通い続けるのは負担が大きすぎる場合は、モザイクのプロジェクトや大人のぬり絵など、自宅で自由に楽しめるアクティビティもたくさんあります。 大人向けのクラフトプロジェクト 陶芸、編み物、裁縫、刺繍などはいずれも大人におすすめのクリエイティブなアクティビティです。アイデアが必要ならオンラインで検索してみましょう。いろいろなクラフトのチュートリアルがあり、やってみたいことが見つかるかも知れません。まずはYouTubeやPinterestをチェックしてみて下さい。 DIYで創造力を養いましょう YouTubeはDIYをするときも参考になります。初心者向けから熟練者向けまで様々なアイデアが紹介されています。自宅で使う日用品を店で買うのではなく自分で作ってみてはどうでしょうか。石鹸やキャンドル作りのようなシンプルなものから始めましょう。 クリエイティブかつサステナブルなアップサイクル アップサイクルは創造性とサステナビリティの両方を兼ね備えたアクティビティです。すでにある物を修理したりデザインを少し変えたりして別の物に生まれ変わらせることで、環境に配慮しつつクリエイティブなアクティビティを楽しめます。 ガーデニングもクリエイティブに ガーデニングは家事であるだけではなく、創造力を発揮できるアクティビティでもあります。自然と触れ合うことで癒されるエコセラピーはストレスの発散に最適です。庭がなくても家の中で鉢植えの植物を育てたり増やしたりすれば、同じ効果を得ることができるでしょう。 家族みんなでクリエイティブに過ごしましょう 暮らしの中に創造性が必要なのは、子どもも大人も高齢者も同じです。家族みんなでクリエイティブなアクティビティを楽しむ時間を作りましょう。子どもたちやおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に、いろいろなアクティビティをミックスして皆が共通して楽しめるものを考え出してみて下さい。ここで紹介したアクティビティの多くは無料で楽しめ、大人にとっても子供にとってもクリエイティブで思い出に残るものです。 https://psycnet.apa.org/record/2007-09305-000 [↩]https://www.arts.gov/sites/default/files/how-creativity-works-in-the-brain-report.pdf [↩]https://www.pnas.org/content/pnas/114/30/7892.full.pdf [↩]https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/17439760.2012.747000 [↩]https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/17461391.2014.969324 [↩]
種から育てる喜び
Reading Time: < 1 minute オーガニックで自然のままの食品は、栄養価が高く、スーパーの棚に並ぶ加工食品に含まれているような添加物や保存料もほとんど加えられていません。多くの人がこうした食品は特別な店に行って高い料金を払わなければ手に入らないと思っています。 しかし、買ってくる以外にもう一つオプションがあります。日々の食生活にオーガニック食品をもっと取り入れたいなら自宅で栽培してみてはどうでしょうか。 自分で野菜や果物を育てることには何か特別なものがあります。 種をまいて小さな芽が出た時、大きく育って実が熟した時、収穫して味わう時、きっと達成感や満足感を得られることでしょう。 思っているより簡単です。 うれしいことに畑や庭は必ずしも必要ではありません。ベランダや玄関のポーチでもウィンドウボックスや植木鉢を使って簡単に育てることができるのです。1 庭はあっても菜園を作るほどのスペースはないという場合は、プランターやハンギングバスケットを使ったり、植木や花の間に野菜を作ったりしてみましょう。 栄養面では天然由来の必須栄養素を取れるというメリットがありますが、それだけではなく、種まきから食卓に上るまで自分の手で行ったという満足感を得ることができます。 以下に栽培が簡単で栄養価も高い野菜や果物を紹介しますので、ぜひ始めるときの参考にして下さい。いずれも種から育てることができますが、園芸店で苗を買ってきて植えてもよいでしょう。 トマト 使い道がとても豊富なトマトは自家栽培におすすめです。そのままサラダに入れて食べたり、トーストに乗せてグリルしたり、いろいろな料理に材料として使ったりできます。 ビタミンA、C、Eが豊富で抗酸化物質であるリコピンも多く含まれています。トマトの赤い色はこのリコピンの色です。2 植木鉢やグローバッグで簡単に育てることができ、ハンギングバスケットでもOKです。ハンギングバスケットには実が外にこぼれ落ちるようにつくミニトマトがおすすめです。 サラダ用の葉物野菜 レタス、ホウレンソウ、クレソン、エンダイブといったサラダによく使う葉物野菜も育てるのが簡単で、トマトのパートナーとしてぴったりです。日当たりさえ良ければ他の作物の間に植えても大丈夫です。ウィンドウボックスや小さなプランターで栽培でき、場所を取りません。 手で摘んですぐに食べられる軽い野菜ですが、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。3 例えば、クレソンはビタミンC、ベビーホウレンソウとエンダイブは葉酸と鉄の摂取源として優秀です。ホウレンソウとエンダイブ90gには約130mcgの葉酸が含まれています。4 ズッキーニ 少し場所は取りますが育てるのが簡単でたくさん実をつけます。いろいろな料理に使え、栄養も満点です。5 カリウムとビタミンCが豊富で、軽く火を通したズッキーニ100gを食べれば1日に必要なビタミンCの約半分を摂取できます。6 グリルしたり、炒め物に入れたり、肉詰めにしたりと、様々な料理の材料として便利です。自分で育てたトマトと一緒にラタトゥイユにするのもおすすめです。 ニンジン 毎日の食生活に欠かせないニンジンのような根菜も、自宅で有機栽培すればより甘くておいしいものが収穫できます。7 通常は地植えするものですが、短根種のものなら植木鉢でも育てることができます。中には、背が高くて細い植木鉢やパイプを使う人もいます。 鮮やかなオレンジ色はニンジンに含まれる抗酸化物質、ベータカロチンによるものです。生のままスライスして、あるいはゆでたり蒸したり、キャセロールやスープ、シチューに入れたりと、ニンジンは使い勝手がよく、どのように調理しても栄養分を逃がしません。 イチゴ 子どもも大人も大好きなイチゴは、地植えでもプランターやハンギングバスケットでも育てることができます。イチゴの実が外にぶら下がってなるように穴やポケットが配置されたイチゴ専用のプランターを購入するのもよいでしょう。 摘みたてのみずみずしいイチゴはとてもおいしく、それが自分で育てたものならなおさらです。「お日様の味がする」とは家で取れたイチゴを食べた人がよく持つ感想です。イチゴはカリウム、葉酸、ビタミンCが豊富です。最もおいしく贅沢な主要栄養素の摂取源と言えるでしょう。8 さらに先を目指して 育てるのが簡単なものをご紹介してきましたが、これでガーデニングにはまってしまった方はさらに先を目指してみてはどうでしょうか。グローバッグを買ったり、庭の一部を家庭菜園にしたりしてみましょう。自宅にスペースが無ければ、畑の一区画をレンタルできる貸し農園や地方自治体による市民農園が近くにないか調べてみて下さい。 最後になりましたが、栄養をバランスよく摂るには食べる品目数を増やすことが一番です。自家栽培に自信がついてきたら育てる種類を増やしてみましょう。育てる種類が増えればそれを使った新しいレシピを見つけたくなり、料理のレパートリーも広がるに違いありません。 自分で作物を育てることが栄養面でメリットになることは確実ですが、それだけではありません。土を耕して自然とつながり自分の食べ物を「創造」することは精神的にも満たされるものです。 簡単に始められ、上を目指すほど達成感も得られる自家栽培をぜひ試してみて下さい。自給自足生活も夢ではありません。 https://www.rd.com/home/gardening/window-box-ideas/ [↩]https://www.medicalnewstoday.com/articles/273031.php [↩]https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/salad-greens-getting-the-most-bang-for-the-bite [↩]https://www.healthline.com/nutrition/foods-high-in-folate-folic-acid#4.-Leafy-greens [↩]https://www.stylecraze.com/articles/benefits-of-zucchini-for-skin-hair-and-health/#gref [↩]https://www.healthline.com/nutrition/zucchini-benefits [↩]https://www.rd.com/health/wellness/benefits-of-carrots/ [↩]https://www.healthline.com/nutrition/foods/strawberries [↩]
食品廃棄物問題:無駄なゴミを減らすには
Reading Time: < 1 minute 祖父母の時代では食べ物は貴重で、パッケージに入った食品は特別な存在であり、自家栽培はおしゃれな趣味というよりも必要不可欠な生活手段でした。 今日、加工食品は至る所で見かけられます。廃棄される山積みの食品や、フードバンクに頼っている人の数など、驚くような統計データは続々と発表されています。 食べきれずに傷んでしまったサラダの袋をゴミ箱に捨てるのに躊躇する人はいないでしょう。最近の報告1 によると、世界で生産されている食品のうち、およそ3分の1が毎年廃棄されているそうです。 でも、廃棄物を減らす方法はあるはずです。食品業界がもたらす余剰分をうまく活用する方法についても、もっと考えてみませんか。 食品廃棄物を減らす世界的な運動 スーパーマーケットでは膨大な種類の商品を扱っていることもあり、食品廃棄物は避けられない問題です。保管条件や賞味期限は商品ごとに異なるため、品揃えが豊富であればそれだけ、販売予測も困難になります。余ってしまった食品については、廃棄するよりも有効な活用方法を見出すことが望まれます。 近年、政府や企業は有志や慈善団体と協力して、生産された食品をできるだけ捨てずに人々に食べてもらうために、実践的な取り組みを進めています。 • 2016年2月、フランスはスーパーマーケットが売れ残りの食品を廃棄することを禁止した最初の国となりました。食べられる状態で残った食品は、販売可能な期間が終わる前に、慈善団体やフードバンクに寄付することになっています。2 • 英国では、慈善団体WRAP(Waste and Resources Action Programme)3 が主導する「コートールド コミットメント」に食品小売業者、生産者、地方自治体の計98団体が参画し、農場から家庭までのあらゆる段階で廃棄物を削減して、水を含む資源の無駄使いをなくすことを宣誓しています。 • 同国のAsda、Tesco、Waitroseといった小売業者では、傷があったり形が変わっていたりしても食べられる果物や野菜は捨てず、「難あり」「不完全ながらパーフェクト」「パーフェクト未満」といった表示をして、完璧なものよりも安めの価格で販売しています。 • デンマークには、パッケージにダメージがあったり、ラベルを貼り間違えたり、消費期限が近すぎたりして、他のスーパーで返品扱いになった余剰食品だけを割引価格で販売するWefoodというスーパーマーケットがあります。 • アメリカやヨーロッパでは、スーパーが廃棄した食材(多くが賞味期限の近いもの)を使った料理だけを提供するレストランがオープンしています。 もったいない、だから残りものも上手に活用を4 食品廃棄物の削減には誰でも貢献できます。私たち皆が力を合わせれば、大きな変化を起こせます。家庭で出るゴミはもちろん、スーパーの事業計画や仕入れにも、影響を及ぼすことができるのです。 家庭で食品廃棄物を減らすためのヒント • 昔のことを思い出して週に一度のローストで何回食事ができるか、考えてみましょう。鶏肉でもラム肉でも構いません。毎食ごとにあれこれ買って使うより、節約になる可能性もあります。 • 週単位で食事計画を立てる家の戸棚や冷蔵庫、冷凍庫に何がどれだけあるかをまず確認し、必要な材料だけを買い足しましょう。Pinterestなどオンラインで少し調べると、お買い物リストやミールプランナーの様々なオプションが見つかります。夕食の献立が決まったら、昼食や朝食も計画しましょう。毎週の買い物を最大限に有効に済ませることができます。 • できるときには手料理を既製品を買うと手っ取り早く食事ができるのは確かですが、必要な量だけを買うことはできないので、結局余ってしまった、となりかねません。自炊すれば、各家庭で簡単に適量に調節できます。15分でできる優れたレシピは、無料のウェブサイトでたくさん公開されています。 • 残り物を使い切る残り物の肉や野菜は、スープ、リゾット、カレー、炒め物などで簡単に、しかもおいしく活用できます。残り物はすぐに使える食材として1週間の食事計画に含めましょう。 • 便利な冷凍庫冷凍食品にも、生鮮食品に劣らない栄養価の高いものがあります。冷凍野菜は分量の調節が簡単です。また、食材がいたむ前に、冷凍庫に入れて保存しておくのも一案です。固くなったパンはパン粉に加工できますし、熟したバナナや柔らかくなったフルーツを冷凍しておくと、スムージーや手作りおやつに使えます。残った肉も冷凍しておいて、シチューをする時に入れましょう。調理済みの野菜が冷凍庫にあれば、手早くスープの具にできます。ただ、間違えて解凍しないよう、中身の分かる表示を忘れないで下さい。 買い物や外食の時にできる、無駄を減らす工夫 • 地元の専門店や市場、スーパーのコーナーを選ぶ肉や魚、パン、果物、野菜などは、できる限り量り売りで買いましょう。包装済みの決まった量ではなく、必要な量だけを購入することは、お金の節約にもなります(包装のゴミも減らせます)。 • 廃棄物を削減している業者を応援しましょう余った食品を寄付するなど、廃棄物削減に積極的な店を選び、マイバッグを持って出かけましょう。正当な方法で運営している店を購買という行動で応援する人が増えれば、より多くの企業が好例に続くでしょう。 • ノーサンキューでお断り外食でウェイターに付け合わせの追加をすすめられても、自分で食べきれるという確信がない限りは注文はしないでおきましょう。レストランで残った食べ物を他の場所で使うのは難しいため、あなたが食べ残したものはほぼ確実に捨てられてしまいます。 そして最後に… • 袋入りのサラダは、2日以内に食べる予定がある場合のみ購入するようにしましょう。食べもしないのに買ったところで、健康に良いはずはありません。 https://www.unenvironment.org/thinkeatsave/get-informed/worldwide-food-waste [↩]https://www.businessinsider.com/how-france-became-a-global-leader-in-curbing-food-waste-2018-1?r=US&IR=T [↩]https://en.wikipedia.org/wiki/Waste_%26_Resources_Action_Programme [↩]https://www.lifehack.org/355341/scientists-discover-why-eating-leftovers-good-for-your-health [↩]