子どもにとっての運動の重要性
子どもの運動は大人のそれとはずいぶん違います。
例えば、子どもがジムでウェイトリフティングをしている姿は想像しにくいでしょう。子どもの場合は、友達と走り回ったり、リビングで踊ったりも含めて、あらゆる動きが運動になります。
子供にとって運動が重要な理由とは
運動というと健康維持のために行うものというイメージがあるかも知れません。それは年齢に関係なく事実ではありますが、子どものうちから活発に体を動かす機会を大切にするべき理由は他にもたくさんあります。運動は、身体の操作性、骨や筋肉、認知能力や社会性の発達を促進するなど、健康に様々な利点をもたらします。 1
- 体力向上
- 社交の場を提供する
- 集中力の向上
- 学業成績の向上
- 丈夫な心臓、骨、健康な筋肉の形成
- 健全な成長発達の促進
- 自尊心の向上
- 姿勢とバランス調整力の向上
- ストレスの軽減
- 質の高い睡眠の促進
子どもに必要な運動の種類と量
必要な運動の種類と量は子どもの年齢によって異なります。
5才未満で自立歩行ができない場合 – イギリスのNHSのガイダンスによると、自立歩行に至らない5才未満の子どもには、発達に役立つあらゆる動きを楽しめるよう、大人が手助けする必要があります。適切な運動の例としては、寝返りを打つ、おもちゃに手を伸ばす、といったような、床の上で様々な姿勢をとることを促すものがよいでしょう。また、お風呂で遊ぶなど、水を使ったアクティビティを楽しんだり、近所のスイミングプールに一緒に行ったりするのもおすすめです。
5才未満で自立歩行ができる場合 – この段階では、1日に少なくとも3時間以上、活発に動けるようにすることが推奨されています。テレビやコンピュータの前にいる時間は最小限にして、そのかわりに庭で走ったり遊んだり、ボールを投げたりキャッチしたり、登ったり歩いたり、トランポリンで跳ねたりといった活動を楽しめるようにして下さい。
5〜18才の子ども、青少年 – NHSの指針では、この年代で身体活動の健康上の利点を十分に享受するには、毎日少なくとも1時間は中程度以上のしっかりとした運動を行うべき、とされています。例えば、自転車に乗る、泳ぐ、体操する、スキップする、サッカーなどのスポーツをする、格闘技をする、あるいはペットの犬を連れて早足で散歩するなどの活動はいずれも子どもたちにとって有益です。
子どもが何才であろうと、運動は成長の基礎となるものです。テレビの前で過ごすよりも体を動かすよう促すことを常に心がけて下さい。一方、何事もバランスが大切ですから、たまには一緒に座って映画を見るのも悪くありません。運動が自尊心を高め、ストレスを軽減し、子どもの精神面の健康全般に役立つことは、研究で示されています 2 ので、積極的に体を動かせるよう工夫しましょう。
- https://www.gosh.nhs.uk/conditions-and-treatments/general-health-advice/leading-active-lifestyle/exercise-children-and-young-people/ [↩]
- https://psycnet.apa.org/record/1994-05137-001 [↩]