セルフトラッキング:自分の健康を知るために
セルフトラッキングとは
最近はテクノロジーの発達により、フィットネス、睡眠、栄養など、ライフスタイルの様々な側面を簡単に追跡できるようになっていますが、記録をつけて辿ることで状況を把握するという方法自体は古くから広く使われてきたものです。例えば、毎日の気分を記録したり、感謝していることを振り返ったりする日記をすでにつけている人は少なからずいらっしゃるでしょう。
今ではテクノロジーの進歩を利用して、デジタル日記をつけたり、様々なアプリを使ってオンライン上のコミュニティで成果をやりとりしたりすることが可能になっています。近年、着実に発展するトレンドを反映して、セルフトラッキング用のツールはますます増加傾向にあります。昔はペンと紙が頼りでしたが、今は自動的にデータを記録してくれる仕組みになっていて、スマホやパソコンで確認すれば一目瞭然、というわけです。自分がどれだけ進歩したかがすぐに分かるので、達成感を味わいながらバランスのとれたライフスタイルを築くことができるでしょう。ただし、セルフトラッキングは、できなかったことを罰するためではなく、できたことを祝うための手段であるべきです。
セルフトラッキングによる数値化
クォンティファイド・セルフ、すなわち定量化された自己とは、自分自身についての情報を数値で記録し、それを追跡することによって自分の体やコンディションを把握することです。1 主に測定可能な要素をデータとして役立てるため、フィットネストラッカーを身につけて動作を計測したり、歩いた歩数を数えたりします。このような数値化から得た情報で自己を再認識することで、ウェルビーイングの観点からも改めて自分に向き合えるようになります。2 自分の生活改善が目に見える方法があると、気分も上向きになるでしょう。
生活全般を数字で知る
セルフトラッキングのコミュニティは、日々統合され進化しています。コミュニティが大きくなればなるほど仲間とのつながりが増え、自分の位置付けがより明確に認識できるようになるでしょう。
広く普及しているスマートウォッチやトラッキングアプリのようなテクノロジーは、数値化のサポートに有用です。数字を見れば、目標に対して自分がどの程度行動できているかがよく分かります。フィットネスに特化したトラッキングツールも多く、例えばランニングならオンラインでペースを確認することができますが、いわゆるセルフトラッキングはフィットネスに限らず、生活の他の側面も簡単に連携できるようになっています。
セルフトラッキングを日常生活に取り入れる
セルフトラッキングは様々な設定が可能です。習得、評価、活動のバランスを適切に取れるように使ってみましょう。日常生活の様子を見守る程度であれば、無料のアプリやスマートフォンにすでに入っているもので十分かも知れません。何らかのスポーツで達成したいことがある、といったように具体的な目標がある場合は、より適切なセルフトラッキング用のデバイスに投資する価値がありそうです。
自分で目標を設定したら、自分との約束を果たすべく、セルフトラッキングを道しるべとして活用するとよいでしょう。3 他の誰かと約束をした方が動機づけになるタイプの人であれば、オンライン上のコミュニティに参加して課題や結果を発表し、進歩について話し合いながら取り組むのがおすすめです。4
セルフトラッキングの大きな利点のひとつは、定期的にデータを分析することで自分の行動や状態にパターンが見えてくることです。調子のいい時と悪い時も分かりますし、成果を記録に残すことができるのも有益です。自分がこれまでどれほど頑張ってきたかは見失いがちですが、目の前にデータがあればその確かな歩みが励みとなるはずです。ただ、何事でもそうですが、ほどほどでよいということを忘れないで下さい。セルフトラッキングはあくまでもガイドとして使用しましょう。少し軌道から外れたときに、自分を罰するための手段にしてはいけません。トラッキングに束縛されることのないよう、個性ある一人の人間としての健康的なライフスタイルとバランスをとることが大切です。
セルフトラッキング用のデバイスの選び方
生活全般を多角的に測定して分析したい場合でも、ウォーキングなどの特定の活動のみに組み合わせたい場合でも、セルフトラッキングに利用可能なデバイスはたくさんあります。栄養やスポーツなど、注視したいポイントや活動の種類に応じて、5 適切なデバイスを見つけましょう。セルフトラッキングの技術は多方面に適用されています。ヘルスケアでは血圧や心拍数のモニタリングなど広い分野を網羅していて、それぞれ自分のニーズに合わせて使うことができます。人気のデバイスやアプリには、すでに多彩なトラッキング機能が搭載されている可能性があります。少し調べてみると、追加費用をかけなくても始められるかも知れません。
セルフトラッキング – 発見のための新しいデバイス
セルフトラッキングには様々な魅力があり、そこから得られるメリットも人によって異なります。自分に合ったソリューションがあればとても便利ですが、デジタル情報の世界に消費され消耗するリスクが確かに存在するということは予め理解しておく必要があるでしょう。
セルフトラッキングの大部分はバーチャルテクノロジーが中心となっていますが、実際に体を動かしたり、同じ志を持った人々と知り合ったりすることで、健康促進に役立てることが重視されています。4 何らかの活動に測定可能な目標を設定してトラッキングするという個人的な利用に応じるだけでなく、社会的な側面も持ち合わせているので、コミュニティの一員として楽しみながら活用するとよいでしょう。
- https://qsinstitute.com/about/what-is-quantified-self/ [↩]
- https://quantifiedself.com/about/what-is-quantified-self/)0 [↩]
- https://www.liebertpub.com/doi/pdf/10.1089/big.2012.0002 [↩]
- https://digitalcommons.usu.edu/itls_facpub/491/ [↩] [↩]
- https://fim-rc.de/Paperbibliothek/Veroeffentlicht/560/wi-560.pdf [↩]