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幸せ
オリンピック三段跳び選手、クリスチャン・テイラーと目標設定について考える
Reading Time: < 1 minute 目標の大小にかかわらず、目標はより幸せな人生への足がかりとなり、目標達成までの道のりがやがて大きな違いを生むことになります。 望むもの(目標)に向かって努力することは、人間にとって大切です。いつも順調に進めるとは限らず、困難も経験するかも知れませんが、それでも、目標は人生を豊かなものにします。目標は生きる意味と目的を与え、進みたい方向を示し、興味を引き出します。いずれも、幸福な人生につながる要素です。 今回は、2024年のパリ五輪を目指すオリンピック三段跳び選手のクリスチャン・テイラーさんに、彼の目標設定に対する考え方や経験について聞いてみました。 けがから回復したとき、2024年のパリ五輪に向けてどのような計画を立てましたか。 アキレス腱は、走る動作はもちろんですが、それ以上にジャンプで重要な役割を担うので、最初は復帰できるかどうかも分からず、不安でした。まず気にかかったのは、ジャンプのエネルギーを吸収し、放出するのに必要な腱の中でも、アキレス腱が最も重要だという点です。それでも、外科医やセラピストには、2024年にパリでオリンピックに復帰することが最終目標だと率直に伝えました。私が近道を求めず、長期戦を覚悟していることが伝わると、皆乗り気になって期待を寄せてくれました。そこから、段階を踏んで詳細なリハビリテーション・プログラムを構築していきました。 あとは何でもきちんとこなすのみ。また似たようなけがをして再起不能になるリスクを、どれだけ回避できるか考えました。最初にきちんとやれば、二度三度とやり直す必要はないのです。このような心構えでリハビリに取り組みました。 当初の計画通りにできましたか、それとも何か変更しましたか。 計画には柔軟性を持たせつつ、例えば、次のような指標を設けました。 3ヵ月:松葉杖を使わずに歩く 6ヵ月:より速く歩けるようになる 人生に不確実性はつきものですから、目標を設定する際には流動性と柔軟性がとても重要です。計画を立てていても、思わぬ転機が訪れることがあります。そんなときにどう適応するかが重要です。私は、計画に対して柔軟であればそれだけ、ポジティブでいられることに気づきました。もし予定通りに達成できなかったとしても、少なくとも正しい道を歩んでいる、と思うことで、敗北感を味わうのではなく、より前向きな気持ちでいることができます。 あなたにとって、今年はどんな一年でしたか。 今のお気持ちはいかがですか。 最高です。とはいえ、自信が持てないときや、停滞期に入っていると感じたとき、体の限界ではないかと思ったときは確かにありました。私は毎週カウンセラーと話をしているのですが、そのおかげで、以前のことを手放して、けがをした後の自分の変化を受け入れる必要があると考えられるようになりました。私はかつてできていたあれこれをバックミラーで見ることにエネルギーを使いすぎていました。今の自分、今の自分にできること、可能だと思うことを受け入れ、前を向くよう、カウンセラーに励ましをもらいました。実際に受容ができたとき、私は再び前へ進み始めたのです。 目標を設定する際は、複数のプランを作成するのでしょうか。 2024年のパリ大会で優勝するという最終的な目標は不動ですが、そこに至るまでの目標はそうではありません。私の場合は、プロセスがやや柔軟であることが重要です。途中思うように進めなくても、マインドセット、心構えでライバルに差をつけることができると私は信じています。実際の身体能力とは別の、競技に対する見方、モチベーション、挫折への対処の仕方などに、私の強みがあるのです。 私も人間ですから敗北や失望を感じる瞬間はありますが、それを長引かせることはありません。ゴルフに例えると、ボールを打った時に完璧なショットができたと思ったのに、林の中に入ってしまうと動揺します。でも、次のショットを打つまでに、その動揺は手放さなければなりません。これは、人生を歩む上での心構えと同じです。何らかの感情を経験しても、ある時点でそれを手放して前に進まなければならないのです。 心構えの元になっているものは何ですか。誰かから学びとる必要はありましたか。 実は、この考え方を教えてくれたのは父なんです。父はいつも、手放せ、と言っていました。当時はまだ子どもだったので、自分の世界を理解しない父にもどかしさを感じたものです。父が言うには、この先失敗することもあるし、成功よりも失望することの方が多いだろう。その悔しさを持ち続けていると次の達成の妨げになってしまう、と。きっぱりと語ったその意味を、私は後になって理解することになりました。今の私は撥水機能を身につけたように、何かが降りかかっても受け流しています。 ご家族やお友達などのサポートグループは、あなたの歩みにどのように関わっていますか。 私にはとてもしっかりしたサポートネットワークがあります。物事が本当にうまくいっているときは、私が地に足をつけて謙虚でいられるように、また、私が落ち込んでいるときは、最高の気分を思い出せるように励ましてくれる、そんな人たちに囲まれています。皆が私の土台を支えてくれているのです。目標設定に関して言えば、私は年とともに自分で自由に探求し、自分のことを自分でできるようになってきましたが、幼い頃から両親には常にベストを尽くすよう教え込まれてきました。 私が何をするにしても、両親はいつも励ましてくれました。自分のやろうとしていることについて、よく調べて取り組むよう、そして優れた力を発揮できるよう、促してくれたのです。仕事に対する姿勢やメンタルがライバルと違うのは、幼い頃からそうやって培われた価値観があるからだということに、やはり後になってから気づきました。私は両親に心から感謝しています。調子のいい時も良くない時も支え、然るべき時には背中を押してくれる、そんな存在です。 この数年で、ご自身の考え方に変化はありましたか。 はい。パンデミックの直前にカウンセリングを受け始めたのですが、メンタルヘルスとセルフケアの重要性を理解したことで、また一段階、成長した気がします。若いうちは無敵なものですが、大人になるにつれて、セルフケアの重要性を認識するようになります。スポーツに関しては、回復に要する時間が長くなることや、回復後を考えることを重視するようになりました。そして、何か決断をするときは、自分のことだけではなく、妻や家族のことも考えるようになりました。私のマインドセットは、これからも進化していくことでしょう。 どのようにしてモチベーションを維持していますか。 非営利活動で出会う子ども達に助けられています。私は2014年からNPO「クラスルーム・チャンピオンズ」に参加し、低所得などの問題を抱えた地域の子ども達をサポートしています。2012年のロンドン大会では、生涯の目標を達成しました。その瞬間はとても誇らしかったのですが、国歌が流れる中、表彰台に立ったとき、少し寂しさを感じて、何かもっと見つけなければならないことがある、と思いました。スタンドには家族もいましたし、自分が代表した人たちがそこにいるのに、なぜか距離を感じたのです。マネージャーと相談して、世界記録を追いかける話もしましたが、それだけでは物足りないような気がしました。 そこでマネージャーが、指導員として子どもたちに関わることを勧めてくれました。出張が多い私には難しいかと思いましたが、クラスルーム・チャンピオンズなら、オンライン指導で全米の生徒や先生と取り組むことができます。まずは2クラスを受け持ちましたが、誰かの人生にインパクトを与えることができる素晴らしさを感じました。こうして多くの人と関わり、変化を生むことができる、という手応えを得て、自分のトレーニングに目的があると思えるようになったのです。私のキャリアはもはや私だけのものではありません。私が彼らに何を与えることができるか、またその逆も然りなのです。私は子どもの率直さが大好きです。悩んでいるときは、子ども達のおかげで考えすぎずにいられました。 ですから、リオの表彰台に上がったとき、今度は感無量で涙が溢れました。実際の成果よりも、それまでの4年間、私が関わり、私を見てくれていた子ども達を思ってのことでした。 特定の目標へ向かっていくとき、重要なスキルとはどのようなものでしょうか。 忍耐力と回復力でしょうか。私はいつも、失敗や挫折があっても大丈夫だと話しています。失敗や挫折は、次への学びの機会ととらえればよいのですから。私はこれまで何度も負けてきましたが、誰もそのことを記憶していません。本当に勝つべき時には勝ってきた、と私は思っています。私は決してあきらめず、レジリエンス、回復力を発揮しました。また、夢を実現するためには、周りにいる人が鍵となります。 小さな勝利も大切にしていますか。 もちろんです。毎朝目覚める度に感謝していますし、陸上競技に関しては、10年前は当たり前だったことが、今ではひとつひとつをとても大切に思えるようになりました。けがをしてからは、小さな節目を迎えるたびに、できたことを祝うのを重視しています。そこに至らなかった可能性もあったわけですから。 オフシーズンは競技から離れているのでしょうか。 シーズンが終わっても、3週間くらいは競技に気持ちが向いています。夜、就寝してからも、もっとこうすればよかったと反省したり、睡眠時間を増やすべきだっただろうか、移動日程をもう1日多めに設けておくべきだっただろうか、ライバルに易々と渡してしまったことはなかったか、などなど、できたかも知れないことを考えたりしています。私はいつも1%ずつ改善していくようにしています。最終的に必要なのは1%の改善なのですから、それができたら充分に誇ってよいと思っています。 自分にとって最大の審査員は自分自身です。つまり、最後に寝転がって、全力を出し切ったと振り返れるかどうか、です。次の年に改善したいことや反省点は、思い出せるように書き出しておきます。つまづきから学ばなければ、つまづいた意味がありません。それではもったいない。オフに入って3週間ほど反省をしたあとは、スイッチをオフに切り替えます。 才能とマインドセット、どちらが成功の要だと思いますか。 私は常に、自分の成功はマインドセットによるものだと考えています。もしも、アスリートの集まった部屋の中に入ったとしたら、私はまず左右を見渡すでしょう。私が他の誰よりも才能で優れているとは思いません。が、それこそが私のモチベーションになります。私はいつも、相手の目を見て、その人の意気込みを探ります。モチベーションがわかれば、どの程度競って来るかが分かるんです。そこは心理戦ですから、私の成功は100%心構えによるものだと思います。 今、目標に向かっている人たちへのメッセージをお願いします。 目標を設定するときは、大胆に、そして大きな夢を持って下さい。安全策をとるのは簡単なことです。目標が何であれ、困難を乗り越える方法を見つけ、逆境よりも強いモチベーションを見つけて、何度でも立ち向かう心構えを忘れないで下さい。目標やシーズンごとに変化はあっても、答えはきっと見つかります。それを心に留めて、集中力を高めて下さい。 スポーツでも、健康でも、仕事でも、バランスのとれた生活をすることでも、目標設定の背景にある考え方はすべての人に通じるものです。クリスチャンが言ったように、あなたのマインドセットがすべてです。 ライフプラスのソーシャルメディアチャンネルをフォローして、2024年パリ五輪を目指すクリスチャン・テイラーの近況をご覧下さい。
幸せに寄せる期待を見直して希望と喜びを得る方法
Reading Time: < 1 minute 次に手に入れる何かが幸せをもたらしてくれる、と待ち望むその陰で、知らず知らずのうちに喜びを得る機会を失っていませんか。 期待したことが逆に失敗を招く場合もあります。幸せについて再考することで、より多くの喜びを得ることができるよう、ガイダンスをまとめました。 — _________が手に入れば… _________が見つかったら… _________さえできたなら… もしも______________________________だっら… …そうすれば、自分は幸せになれるはず。 そんな風に思い込んだことはありませんか。意識的であろうとなかろうと、現代社会においては良くある考え方です。もっとお金を稼ぎたい、もっと大きな家を買いたい、完璧な体を手に入れたい、トップレベルの地位を得たい、といった望みは、一層の努力をする励みになります。問題は、達成したときに幸福を生み出すのか、それとも不満や苦しみを増大させるだけなのか、です。 イェール大学のウェルビーイングの科学コースによると、私たちの心は誤った願望、適応、予測をして、実際には存在しないところに幸福を求める悪循環に陥ることがあるそうです。 望むものを間違えていませんか 何かの必要性を説くコマーシャル、買い物を促すウェブサイト、他の人たちが何をしているかを見せつけるソーシャルメディア、乗るべき流行など、幸せのためと訴えかけてくる情報は巷にあふれています。 ところがこういった情報に誘導されて、真に自分を幸せにする何かを脳が誤解してしまうことはよくあります。そして、しばしば「大きいことは良いことだ」「高価なものは優れている」「良いものをより多く手に入れることが幸福につながる」という考え方に騙されるのです。 順応による変化 慣れが生じるのは当然のことです。新しいスケジュールをこなすにしても、環境の変化に適応するにしても、新しい物事の目新しさはやがて薄れるものです。 例えば、新しい車を買うことに胸を踊らせ、手に入れた瞬間に幸せが訪れたとしても、時間とともに新車特有のにおいは消えてゆき、タイヤの交換が必要になったり、走行距離が増して消耗し始めたりします。そうなると、かつて新車がもたらしてくれた新鮮な刺激は感じられなくなります。ここに至って、新車のもたらす幸せが過大評価されていたことに気づくでしょう。 ハーバード大学の心理学者で『明日の幸せを科学する』の著者であるダニエル・ギルバートは、「すばらしいことは、初めて起こったときは特にすばらしく感じられるが、そのすばらしさは繰り返されるうちに薄れていく」と述べています。 誤った予測をしていませんか たったひとつの結果にとらわれるあまり、他の可能性が遠のいて、間違った予測をしてしまうことが多々あります。 仕事でミスをしたらクビになる、A評価の成績を出さないと良い仕事には就けない、ある年齢までに真に愛し合える人が見つからなければ、一生縁がない、といった風に考えてしまうかも知れません。このような思考はしばしば破局視と呼ばれます。 仕事で成功するには昇進するしかない、GPAが4.0あればいい仕事に就ける、幸せになるにはある程度の年齢までに結婚する必要がある、といった考え方も同様です。 もし、望むことを間違えている、あるいは順応を終えている、誤った予測をしていると自分の心に思い当たる節があっても、現代においてはむしろ、ごく普通のことだと受け止めてよいでしょう。 次のステップとして、幸福感を引き上げる2つの行動習慣を学んで下さい。
オキシトシンと幸せの関係
Reading Time: < 1 minute 愛のあるところには、オキシトシンが存在します。 オキシトシンは、ドーパミン、セロトニン、エンドルフィンと並ぶ、4つの「幸福の化学物質」のひとつで、愛情や親しみと関連する神経伝達物質です。 オキシトシンは視床下部でつくられ、下垂体から分泌されます。オキシトシンは化学的メッセンジャーとして、特に生殖や関係強化、慈愛にまつわる情報を全身に伝えます。 愛情ホルモンとして知られるオキシトシンは、以下のような場面で分泌されます。 分娩(体に陣痛を開始させるための信号を送る) 乳幼児と母親の結びつき(授乳や抱っこ、お世話を通じて愛着を感じる) 恋愛関係 セックス ハグ 人とのつながり 思いやりを示す オキシトシンは思いやりや愛情に基づく行動によって分泌され、より大きな幸福感をもたらします。 体内のオキシトシンは以下のような方法で増やせます。 子どもやパートナーと手をつなぐ ハグする セックスをする ペットを抱っこする 誰かを助ける 相手を励ましたり、褒めたりする優しい言葉をかける 人に何かを与える 子供と遊んだり、夫婦で話し合ったり、食事を一緒に楽しんだりと、今この場にいる人との時間をじっくりと楽しむ オキシトシンの材料となるアミノ酸を含む栄養素を摂取し、消化が適切に行われるようにする オキシトシン点鼻薬を利用する ほんのちょっとした行動でも、愛情に大きな影響をもたらすことがあります。例えば、33歳のキャミ・ウォーカーさんが29個のプレゼントという処方箋を受けた話 が参考になるでしょう。 多発性硬化症と診断されたキャミさんは、その後、衰弱性の症状とネガティブな思考に悩まされていました。 そんな中、彼女は友人でありアフリカの薬師であるムバリー・クレアーゾさんからユニークな「処方箋」を手渡されました。その処方箋とは、29日間にわたって誠意と感謝をもってあらゆる種類のプレゼントを誰かに贈る、というものでした。それが人とのつながりや愛情の実感につながり、全体的な幸福感を高めることになったのです。 キャミさんのすばらしい体験は、あなたにとってもヒントになるかも知れません。これからの1ヶ月間、自分から人々に贈り物をしてみましょう。そして、自分がどう感じたか、何を経験したか、それが自分をどう変えたかを記録していって下さい。 子どもたちとの絆を深める機会にしたいでしょうか。配偶者と充実した時間を過ごしたいですか。隣人の手助けをしたり、同僚をほめたりしたらどうなるでしょうか。 日々の暮らしにこのような愛情に基づいた行動を織りこむ方法を考え出し、幸せという報酬を増やしましょう。 参考資料: http://www.29gifts.orghttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21250892/
瞑想がもたらす10のメリット
Reading Time: < 1 minute 瞑想を実践する人はここ数十年で急増しています。経験者はもちろん、その周囲の人々の目にも、瞑想の癒しの効果は明らかです。今日では、ビジネスマンやプロのアスリート、そして子どもたちまでもが、瞑想で心と体の両方を穏やかにする方法を学んでいます。 ホリスティックな瞑想のメリットは多岐にわたり、不安や抑うつなどの精神的な問題を軽減し、ストレスや怒りを自然に管理することができます。痛みの緩和や心臓の健康増進、睡眠パターンの改善などの身体的効果も広く知られています。 継続することで、免疫力の向上、気分の高揚、人間関係の改善、全体的な幸福感の上昇など、様々な効果が期待できます。 ((https://www.nhs.uk/mental-health/self-help/tips-and-support/mindfulness/)) メイヨー・クリニック & ポジティブ・サイコロジー 最大のメリットはおそらく、瞑想には悪い副作用がないということでしょう。自分に合っているかどうかはともかく、やってみて損をすることはありませんから、ぜひ試してみて下さい。 瞑想と科学 古代から行われてきた瞑想については、何千年もの間に多種多様な集団で宗教的、精神的、学術的、科学的に研究されてきた記録が残っています。現代に生きる私たちは、ジムのクラスや地域のグループに参加したり、携帯アプリを使ってデジタル瞑想を体験したりしています。 ところが「瞑想とは何か」の定義は定まっていないため、効果を科学的に証明するのは困難です。 実際に瞑想を行っている人に聞けば、それぞれに異なる答えが返ってくるでしょう。それは唯一の「瞑想法」というものがないからです。瞑想のやり方は、宗教、文化、信仰によって異なり、種類も様々です。多くの人にとって聞き覚えがあるものといえば、マインドフルネス、スピリチュアル、禅、トランセンデンタルあたりでしょうか。 何千年も前から受け継がれてきたあらゆるものと同様に、瞑想も時とともに進化し、個人化され私的なものになっています。とはいえ、瞑想する誰もが同意することがひとつあります。それは、瞑想のメリットは数多く、重要であるということです。 瞑想の作用が科学的な観点から理解され、主流の医療の一部として取り入れられるようになったのは、ごく最近のことです。 ジョンズ・ホプキンス大学医学部の助教授で、瞑想が健康にもたらす影響について研究しているマダブ・ゴヤール医学博士は、次のように述べています。 「不安や抑うつ、慢性的な痛みを抱えている人の治療や補助的療法に(瞑想を)臨床的に用いることについては、推奨に足る良好な根拠があると言えます」(ゴヤール博士) ((https://www.prevention.com/health/a22679621/health-benefits-of-meditation/)) 一方、BUPA社はレポートで次のように言及しています。 「調査によると、瞑想は英国で好まれているウェルビーイング・セラピーであり、英国の成人の4分の1以上(26%)が過去5年内に精神面の健康を向上する方法として瞑想を行ったと回答しています。同期間に瞑想をやってみた男性は約3分の1(30%)であるのに対し女性は18%と、男性で倍近い積極性が見られました。」 ((https://www.bupa.com/newsroom/news/meditation-brits-favourite-wellbeing-therapy)) 瞑想の起源 瞑想という言葉は、ラテン語で「熟考する」を意味する「meditatum」に由来します。 瞑想の最古の記録は紀元前1500年頃のインドにあり、ヒンドゥー教の伝統であるヴェーダーンタ哲学に関連した記述が残っています。しかしながら、歴史的にはそれ以前、紀元前3000年頃には瞑想が行われていたと考えられています。 時を経て瞑想は東洋から西洋へと広がり、1927年には「チベット死者の書」の英訳版が出版されました。瞑想は世界の隅々にまで行き渡り、特に西洋人の注目を集めて関心が高まりました。 瞑想の方法 ブッダの有名な言葉にこうあります。 「過去にとらわれるな。未来を夢見てばかりいてもいけない。今この瞬間に集中なさい。」 今現在に生きる心を取り戻すには、瞑想が有効です。自己の内側に目を向け、心身を落ち着かせて、穏やかで安定した、明晰な状態に導きましょう。 瞑想は誰にでもできるという点で優れています。あなたが何者であるか、どこにいるかは関係ありません。根気よく練習すれば、誰でもできるようになります。 途中で気が散ったり、頭が混乱したりしても気にする必要はありません。落ち着いた穏やかな状態になれるまでは、ある程度時間がかかるものです。まずは身辺のノイズを取り払ってリラックスする時間をとりましょう。毎日5分から始めても効果は期待できます。 試してみたいと思ったなら、早速始めましょう。簡単な瞑想のステップを6段階でご紹介します。 座る。座り心地の良い椅子や床のある静かな場所を見つけて下さい。瞑想している間、途中で寝てしまわない程度に快適に過ごせることが大切です。 時間制限を設ける。瞑想初心者は短めに設定するとよいでしょう。5分から10分くらいが理想的です。練習を重ねていくと、時間をのばすことができます。 自分の体に意識を向ける。腕の力を抜いて、そっと下ろします。手は膝の上に置いても構いません。足は組まずにそのままにしておきましょう。椅子に座った状態で、目を閉じるか、視線を下げるか、あるいは焦点を一ヶ所に定めて下さい。ロウソクの炎を利用する方法もありますが、目に負担がかからないよう要注意です。 呼吸する。息を吸ったり吐いたりしながら、自分の呼吸に耳を傾けます。体が落ち着いていくのを聞きましょう。 心がさまよい始めたら。どんな人の心も揺れ動くものですから、気が散ってもイライラせずに、呼吸に意識を戻して続けて下さい。最初は難しいかも知れませんが、練習すれば次第に簡単になっていきます。 終了。時間になったら目を開き、視線を上げてみましょう。急がず慌てず、ゆっくりと立ち上がります。体で何か変化が感じられるか、心の中はどうか、確かめて下さい。 瞑想のメリット トップ10 心身全般の健康を侵襲性のない方法で改善できるのは、瞑想を実践している人にとって大きなメリットです。具体的なメリットのトップ10を以下にご紹介します。 不安や抑うつを軽減 ハーバード大学の医学研究者であるジョン・W・デニンガー博士は、次のように述べています。 「瞑想は、持続的な集中力を獲得し、ネガティブな思考や感情、身体的な感覚が侵入してきても集中力を取り戻せるように脳を鍛えます。」 抑うつや不安を生じる脳内の特定の部分に瞑想が働きかけることは研究で明らかにされています。瞑想を毎日行うことで、ネガティブな感情を大幅に軽減し、症状を長期的に和らげることができます。 ストレス管理で心身の健康を増進瞑想はストレス管理に有効な療法となります。瞑想を定期的に行っているとコルチゾール(ストレスホルモン)が大幅に低下することは研究でも示されており、ストレスに悩む人が経験する一般的な症状を自然に安定させることができます。 ある研究(Bostock, Crosswell, Prather & Steptoe, 2019)では、専門家が職場に瞑想を導入することで、仕事の効率が上がり、燃え尽きを減らし、配慮が行き渡りやすくなることが明らかになりました。 痛みの管理と治癒の促進瞑想で痛みの軽減を試みた研究では様々な結果が出ていますが、痛みの管理をより効果的に行うことの利点はよく知られています。NCCIH(アメリカ国立補完統合衛生センター)の研究によると、マインドフルな瞑想は体の痛みの感覚を軽減し、しかも脳内の天然鎮静物質を使わないことが分かっています(Cherkin 他 2016)。 ストレス軽減の専門家、ジョン・カバット・ジン氏は、痛みに対処する瞑想として、ボディスキャンというマインドフルネスの方法を学ぶことを推奨しています。ボディスキャンは、痛みを完全に消し去ることではなく、痛みの存在を認め、そこから学びを得て、最終的に痛みを管理することを目的としています。 […]
健やかな心のために視野を広げる ウェルビーイング・ガイド
Reading Time: < 1 minute 気分を良くするホルモンについてご存知ですか。ホルモンの働きが体調を整える仕組みと、健康なメンタル維持の方法について考えてみましょう。 明るい展望に目を向けることは健やかな心を保つうえで重要です。自分が心の内でどのように考え、感じているのかを理解することは、ウェルビーイングに不可欠な要素です。とはいえ、境遇によっては、ポジティブな姿勢を保つのが難しいこともあるでしょう。 そこでライフプラスでは、ストレスに対処し、変化に応じていくためのヒントをウェルビーイングガイドにまとめました。食事や運動、睡眠をどのように役立てることができるのか、信頼できる情報を提供しています。視野を全体に広げるホリスティックなアプローチは、心の健康にポジティブに働きかけます。いま少し元気のない方には、活力を呼び覚ます方法をぜひ参考にしていただければと願っています。ぜひご一読下さい。なお、このガイドは自由に共有していただけます。
ジェームス・エリントンと作る レジリエンス・アクションプラン
Reading Time: < 1 minute レジリエンスとは何か、ご存知ですか。 ライフステージのどの段階にいようと、人生の浮き沈みに遭遇することは避けられません。困難な出来事に対処し立ち直る能力、それがレジリエンスです。感情の起伏やストレス度の変化を経験せずに済ませることはできませんが、心の痛みや苦しみをどのように乗り越えるかによって、大きな違いが生まれます。 オリンピック選手のジェームス・エリントンは、日頃からレジリエンスの鍛錬に取り組んでいます。オートバイの大事故の後、車いすでの生活を余儀なくされた彼は、キャリアだけでなく、人生そのものまでも脅かされるような衝撃を受けたはずですが、そのような状況にもかかわらず、彼はレジリエンスと決意をもってエリートレベルの競技に復帰を果たしました。 レジリエンスで最も重要なのは、時間をかけて積み重ねていくことです。一夜にして得られるものでも、すぐに忘れてしまえることでもありません。また、時間だけでなく、精神的な集中力と強さ、そして支え合える好ましい人々の輪が必要です。それはスポーツで果敢な目標を達成するのと似ています。途中で挫折しそうになったとしても、最終的には自分がどれだけ先へ進めたかを振り返って、無上の喜びを味わえるでしょう。 今回はレジリエンスを向上させるためのヒントをいくつかご紹介します。ジェームズ・エリントンが伴走しますので、自分なりのレジリエンス・アクションプランを作ってみましょう。 エネルギー補給と体調管理 レジリエンスを求められる状況に対処するために、自分を大切にすることで心身を整えておきましょう。自分の体の声に耳を傾け、自分のニーズや感情に注意を向けることが大切です。自分が楽しめて、リラックスできるアクティビティをするようにして下さい。エクササイズ、マインドフルネス、読書など、何でも構いません。好きな方法で自分時間を過ごすのです。 ジェームズが選んだアクション: 優先事項は常に変化するので、自分のために時間を使うことは後回しになりがちです。私の場合は、エクササイズ、散策、家族や友人と会うなど、毎日何か自分が気持ちよく過ごせることをするよう心がけています。また、自分が興味のあるテーマについて考えを巡らせることで、ストレスを感じることなくリラックスした状態を保つことができます。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ ポジティブとネガティブの両方を見るように脳を鍛える 脳は非常に複雑です。ポジティブな要素はネガティブな部分よりも見つけにくいことがあります。それはなぜかというと、幸福感をもたらす脳内化学物質(ドーパミン、セロトニン、オキシトシン)は生存に必要なときにわずかな時間分泌されるのみで、すぐに代謝されてしまうからです。幸せをもたらす化学物質の利点を得るには、分泌を刺激するような行動をとることが重要です。 幸福感へ向かって行こうとすると、脳は自動的に、ニーズを満たす上で障壁となるものを探知します。その障壁を乗り越えると、次の障壁を見つけ、越えようとします。このネガティブな要因を探知しようとする本質的な思考回路を変える、シンプルな方法があります。1分間でポジティブなことを探す練習を1日3回、45日間続けて、ポジティブな回路を作るのです。そうすることで、脳にポジティブな習慣ができます。同時に、協力的なサポートサークルやワークライフバランスなど、ポジティブな思考回路に影響する外的要因にも目を向けましょう。 ジェームズが選んだアクション: 私は、ネガティブなエネルギーや自分の中のネガティブな考えとは距離を置き、物事の見方は自分で作るものだと自分に言い聞かせています。とはいえ、慢心に陥らないためには、何らかの形でネガティブなもの(批判)に触れる必要もあるので、その意義を認識することで対処しています。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 学び続けることがメンタルの筋肉のストレッチに 体に筋肉をつけるには、時間をかけてしっかりと体を動かし、適切な食事をして根気よく続ける必要があります。そうしないと筋肉が弱くなっていくことは、誰もが理解しています。精神的な強さについてもこれと同じことが言えます。思考を変えるのも一つの方法ですが、感情をポジティブにコントロールするための練習も必要です。 簡単なものから複雑なものまで様々な方法がありますが、まずは簡単なエクササイズをひとつ決めて、定期的に実行しましょう。楽器を習うなど新しいことに挑戦するのでも、脳トレやパズルを完成させるのでも構いません。それができたら、精神面を強くするために、メンタルの筋肉増強に役立つ新しい何かを毎日の生活に取り入れていきましょう。 ジェームズが選んだアクション: 私は、考えさせられるような刺激的な会話や、知らない人と語り合うことが好きです。それは、家族や友人との快適なコミュニケーションの範囲を超えて、異なる意見を聞いたり、洞察に満ちた議論をしたりできるからです。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 社会との関わりを維持する 友人、家族、同僚など、身近にしっかりとした人間関係のネットワークがあることは重要です。社会的な繋がりは、危機に直面したとき自分を守る要素となります。誰かに状況を話すだけで悩みが解消されるわけではなくとも、自分の気持ちを打ち明け、サポートしてもらい、ポジティブなフィードバックを受け、問題解決の可能性を考えることができるでしょう。 今日ではテクノロジーの力で、世界中の人々といつでも簡単に繋がることができます。直接対面できなくても接点は持てるのです。人生は慌ただしく、何かあっても一人で抱え込んでしまいがちですが、他の人と一緒に過ごす時間を設けることも大切です。きっと心に良い影響があるはずです。 ジェームズが選んだアクション: 私は、家族や親しい友人とのコミュニケーションを大切にしています。落ち込んだときにはそれがポジティブな影響をもたらしてくれることを知っているからです。同様に、アスリート仲間とのつながりも、困難な状況に対処する上で重要です。彼らも似たような気持ちを経験していて、共感や励ましが得られることがあります。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 目標設定 目標を設定する際に最も重要なのは、現実的であることです。これは問題が発生した場合でも同様です。何かに圧倒されそうになったときは、まず一歩引いて、目の前の状況をシンプルに把握することに努めましょう。続いて、あらゆる解決策を検討し、それを管理可能なステップに分割して下さい。 大局的な視点も大切ですが、小さめのステップを複数設けることで、自分の進歩を確かめながら進んでいくことができます。随時、自分の成果を認めることは大切です。 ジェームズが選んだアクション: 私は常にメインの目標を意識していますが、それを達成するためには、複数のマイルストーンに分けて考えるのが良いと思っています。そうすることで、不要なプレッシャーを感じることなく、小さな成功を収めるたびに達成感を感じ、目標の達成に向けて現実的に取り組むことができます。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 内省から再起動、再構築へ この先どんな困難が待ち受けているかは分かりませんが、人生を前向きに進めていくレジリエンスを駆使することは、身体的にも、個人的にも、職業的にも、感情的にも、社会的にも重要です。目標を考える際には、これまでに学び得たことをこれからのチャンスに生かすことが重要です。上記のヒントを参考に、レジリエンスを向上させていきましょう。内省、再起動、再構築という3つの重要な過程を意識して実践することをおすすめします。 自分なりのレジリエンス・アクションプランを楽しく作れたなら何よりです。ジェームズのアクションプランの行く先は、ソーシャルメディアでご覧いただけます。ぜひフォローして下さい。また、投稿する時はタグ付けをお忘れなく。
クロモセラピーとは
Reading Time: < 1 minute クロモセラピーというと難しげに聞こえるかも知れませんが、いわゆる「カラーセラピー」の一種で、色彩が人間の生理的な健康状態に影響を与えるとの説に基づいています。インテリアや着るものを選ぶ時に色を考えるのはよくあることで、そんな日常的な例からも、色が私たちの思考や感情に影響していることは想像できるでしょう。結婚式の日に花嫁が純潔の象徴として白を身につけたり、葬儀に参列する人が喪に服して黒で装ったりと、文化的な意味あいが示される例もあります。 色を正しく理解して、健康なメンタルの維持に役立てましょう。重要なのは、色に正解はなく、その色を自分がどう感じるかにかかっているということです。例えば、ペンキを塗り直して壁の色を変えるだけでも気分が変わるでしょう。 クロモセラピーとウェルビーイング クロモセラピーは、単に自分のライフスタイルに合った色を選べば良いというものではなく、色彩や色みのある光を心身の健康状態の向上に活用します。そして、気分はもちろん、わずかながらでも生物学的変化をもたらすことを狙いとしています。 ホワイトライトセラピー 光や色が気分に影響する例として最も分かりやすいのは、おそらく天気です。空が灰色のときと真っ青なときとを比べると、気分にどんな違いがあるでしょうか。季節性情動障害(SAD)は、夏から冬へと季節が移るにつれて、人々が憂鬱な状態に陥る症状で、英国保健省が疾患として認めています。この時期は日照時間が短くなり、自然の太陽光が少なくなります。SADの対処法のひとつとして提案されている光療法では、自然光を模した特殊な光を浴びて冬の間に不足する日光を補います。晴れの日と同様の光を浴びると脳内で「幸せホルモン」であるセロトニンが増加し、同時に睡眠を誘導するメラトニンの産生が減少するため、精神状態が爽やかになると考えられています。 1 ブルーライトセラピー 青い光を使ったセラピーは、黄疸の治療に用いられることがあります。黄疸は大人でも生じますが、乳幼児に発症することが多い病気で、血液中のビリルビン濃度が高くなることで目や皮膚が黄色っぽく変色する症状が出ます。光療法では青色のハロゲンランプや蛍光灯の下に赤ちゃんを寝かせて、青い光を血液や皮膚に吸収させることでビリルビンの体外への排出を促します。 ただし、ブルーライトは必ずしも良いことばかりではありません。携帯電話などのデジタル機器が発するブルーライトは、睡眠の調整ホルモンであるメラトニンを抑制する働きがあります。夜中に起きて携帯の画面を見ていると眠りが浅くなってしまうのはこのためです。 グリーンライトセラピー 緑色の光で偏頭痛などの痛みを和らげる治療については、いくつかの研究が進められており 2 、狭帯域の緑色光を浴びると光過敏や頭痛の重症度を軽減できる可能性が示されています。白、青、橙、赤などの光と比べると、緑の光は偏頭痛の発作を悪化させる可能性が著しく低いとのことです。研究では試験的にグリーンライトセラピーを受けた人の20%が症状の改善を報告しました。 3 家庭でできるクロモセラピー いくつかの色や光は身体的な健康を増進させることが医学的に認められています。家庭や生活の中でも、色を使って健康なメンタルに役立てる工夫をしてみましょう。洋服でも、壁に塗るペンキでも、色を使ったものを選ぶときは、自分の心に響くもの、幸せを感じるものを選びましょう。特に家の中では、空間の用途を考えて決めて下さい。例えば、寝室やバスルームには落ち着いてリラックスできる色を、キッチンやダイニングには活気のあるエネルギッシュな色を選ぶとよいでしょう。また、SAD対策用のライトやブルーライト防止フィルター付きのメガネ、頭痛や偏頭痛に悩まされている方のためのグリーンライトなどが市販されているので、悩みに合わせて購入して自宅で光治療を試してみることもできます。カラーセラピーの効果についてはさらなる研究が必要ですが、色を活用した簡単で満足のいく方法で、生理的な健康状態を改善できる可能性があります。重要なのは、医療上の問題についてはカラーセラピーだけに頼らず、必ず医師のアドバイスを受けることです。その上で試してみる価値はあるかも知れません。 https://www.nhs.uk/mental-health/conditions/seasonal-affective-disorder-sad/treatment/ [↩]https://hms.harvard.edu/news/green-light-migraine-relief [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4939697/ [↩]
幸せホルモンに注目
Reading Time: < 1 minute ホルモンに幸せな気分をもたらすものがあることはご存知ですか。 快感ホルモンとも称されるこの種のホルモンは、健康なメンタルを維持するために体内で分泌される物質です。そもそも、ホルモンとは一体何なのでしょうか。また、ホルモンが健康の生理的な面に影響を及ぼす理由は何なのでしょうか。 ホルモンとはある種の化学物質で、血流に乗って脳に信号を送り届けることにより、気分を含む体の様々なプロセスに影響を及ぼします。幸せや喜びといった感情を促進するホルモンは4種類あります。 • ドーパミンは、快感をもたらす神経伝達物質です。物事に興味を持ったり、やる気を支えたりします。 • セロトニンは、気分を調整し、睡眠や学習、記憶を助ける神経伝達物質です。 • オキシトシンは愛情ホルモンとも呼ばれ、絆、信頼、共感を促進します。 • エンドルフィンは、ストレスや不快感に反応して分泌される天然の鎮痛剤です。食事や運動など、報酬が得られる活動を行うと分泌量が増加します。 幸せホルモンの分泌をサポートする方法 犬に抱きついてみましょう。犬を抱きしめるとオキシトシン量が上昇することが分かっています 1 – これを言い訳にしない手はありません。自分の飼い犬でなくてもよいとのことですので、犬を飼っていない人はお友達の犬を抱っこさせてもらいましょう。 ヨガとマインドフルネス。 研究によると、ストレスや不安を自然に軽減するヨガのような習慣をつけると、エンドルフィンが分泌され、オキシトシンの生成もサポートされるため、生理的な健康に良いということです。 2 音楽を楽しみましょう。 自分にとって楽しいと思える音楽を聴くことで、快感ホルモンであるセロトニンとオキシトシンの分泌量が増えることは複数の研究で分かっています。ある研究では、歌手グループが歌のレッスンを受けた後にオキシトシン量を測定したところ、全員が上昇しており、本人たちも満足感を得ていたと報告されています。 3 運動しましょう。運動をして心拍数を上げると気持ちが前向きになります。これは、運動によってエンドルフィンが分泌されるためであることが明らかになっています。 4 日光を浴びましょう。 火傷をするほど長く外にいてはいけませんが、研究によると、毎日10〜15分程度、自然の太陽光を浴びるだけで、セロトニンとエンドルフィンの分泌量が増えると言われています。 5 サプリメントを役立てましょう。 さらなる研究が必要ですが、栄養補給が特定の快感ホルモンの分泌に関与すると考えられています。例えば、緑茶やプロバイオティクスは、ドーパミンやセロトニンの分泌を促進するようです。 睡眠を大切に。 睡眠が直接的に快感ホルモンを増やすわけではないかも知れませんが、不足するとドーパミンのバランスが崩れ、結果的にネガティブな気分になります。1日を通してメンタルを健康的に保つためにも、規則正しい就寝時間を守るようにしましょう。 幸せを実感できるのはすばらしいことです。誰もがそうありたい、と願っていることでしょう。上に挙げたような工夫で自然に幸せホルモンを増やすことができれば、人生の困難に対処しやすくなるはずです。特に困ったことがなくても、犬を抱っこする良いきっかけになると思いませんか。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4290532/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3768223/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12814197/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6091217/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2290997/ [↩]
メンタルヘルスとソーシャルメディア
Reading Time: 2 minutes ソーシャルメディア時代のメンタルヘルス管理 ソーシャルメディアは激しい議論と感情の渦を巻き起こし、今の世代の偉大なパラドックスとなっています。 私自身、かつてはソーシャルメディアと複雑な関係にありました。ソーシャルメディアは現代のコミュニケーションの礎であり、ネットワーキングを容易にし、世界中の友人とのつながりを促進しました。自由に発言できる場ができて、あらゆる運動に力を与えたという意味で、多くの人に変革をもたらしました。 しかし、同時に人をゴミ屑のように感じさせてしまう力も持っています。 ライフプラスの依頼でまとめられたメンタルヘルスに関するレポートを読んだとき、回答者の5人に4人がソーシャルメディアはうつ病の増加に一役買っていると考えていることを知っても、私は驚きませんでした。人口の大多数が利用しているこのテクノロジーが健康に影響を及ぼすことは不可避でしょう。 多くのオンラインレポートによると、現在までのところ、アクティブなユーザー数が最も多いのはFacebookで、YouTube、そしてInstagramと続いています。一方、若い世代に好まれるアプリ Tik Tokは、ロックダウン中にユーザー数とエンゲージメントが急増しました。 偉大なる悪役? ソーシャルメディアは様々な理由で悪の権化とされています。中毒性の要素ひとつをとっても懸念はあります。私自身、平均で1日に30回もスマホをチェックしています。何をするわけでなくとも、そうするのが癖になっているのです。私の脳は無意識のうちに特定のお気に入りのアプリに引き寄せられています。 サイモン・シネックは「インサイド・クエスト」のインタビューでこの問題を強調して反響を呼びました。ソーシャルメディアの使用は、飲酒やドラッグ、ギャンブルで誘発されるのと全く同じ化学物質(ドーパミン)を脳内で生成する、と彼は主張しています。例えば、投稿した写真に「いいね!」が付くたびに、あるいは新しいフォロワーを獲得するたびに、ドーパミンが出る、というわけです。ドーパミンの最も純粋な表れは「快感」であり、人はそれを欲することをやめられません。潜在的に中毒性のある他の物質にはセーフガードや制限が設けられていますが、ソーシャルメディアについては実質的にゼロです。私たちは、いつでも、どこでも、何歳であっても関与することができます。この際限のない情報の消費は健康的ではないと考えられています。 「いいね!に誘導されるソーシャルメディアの文化は、私たちの気分や自尊心には残酷なものとなる可能性があります。FOMO(見逃すことに対する恐怖)や、ハイライトリール(自分の最高の状態を見せる写真)をアクティブに維持することへのプレッシャーは言うまでもありません。また、過去に関わった人々を詮索したくなるという誘惑に負けて、別れたお相手がモデルとデートしている様子を目にしてしまったりもします。場合によっては両者の心の準備が整い、互いの近況を知っても大丈夫な強さを取り戻すまでは、情報に触れない方が癒しのプロセスが助けられるのですが、ソーシャルメディアはそれを許しません。良くも悪くも、私たちは知り得る世界にアクセスできる状態にあるのです。」 クレア・イーストサム、メンタルヘルスブロガー 私には、オンラインで「完璧な人生」を投影する必要性の犠牲になった過去があります。おいしい食事も、友達と遊ぶ時間も、ありのままに楽しむことができませんでした。逐一記録して、他の人たちがハートの絵文字をクリックして自分の経験を認めてくれるのを待たなければなりませんでした。友達や同僚が自分よりも何かエキサイティングなことをしているのを見ると、私の気分は急に落ち込みました。 最終的には、Instagramとの関係が睡眠に影響を及ぼすようになりました。私の携帯は常に顔の近くにありました。画面が発する光は適切な疲労感をもたらすホルモン、メラトニンの分泌を妨げていたはずです。時には夜中の2時まで眠らず、無限のフィードをスクロールしていたこともあります。 睡眠不足は翌日に無気力感をもたらし、栄養価の高い食事や十分な水を飲むなどの基本的なセルフケアを行うエネルギーが不足していました。手っ取り早く疲れを癒すために、私は糖分やカフェインを求めました。このような悪循環にはまってしまった私は、無力感と焦燥感に苛まれました。 バランスをとってポジティブな要素を見つける では、答えは何でしょうか。すぐに全てのアプリを削除して、ソーシャルメディアの痕跡全てを世界から消し去ってしまうべきなのでしょうか。もちろんそれは正解ではありません。第一、それでは私が偽善者になってしまいます。つまるところ、私はそれでキャリアを築いてきたのですから。私を含めて多くの人にとって、ソーシャルメディアはビジネスの基本的な広報ツールになっています。それは費用対効果が高く、ブランドがターゲットにしたオーディエンスに届くからです。 落とし穴はあるものの、ソーシャルメディアは正しく管理されていれば、驚くほどポジティブでパワフルなものになります。精神疾患を抱えて生活している多くの人(私もその一人です)にとって、ソーシャルメディアは発散の場であると同時に、似たような立場にある人たちからサポートを得る手段でもあります。 最も暗い時期 に私は何度もオンラインコミュニティに手を伸ばし、見知らぬ人たちから多くのサポートとアドバイスを受けました。私はそこで受け取った愛情に心を打たれました。私にはこれが回復の原動力となったのです。荒らしが蔓延しているのは事実ですが、思いやりのあるまともな人間もたくさんいます。 ロックダウンで厳しい規制が続いた時期、ソーシャルメディアは多くの人々、特に一人暮らしの人にとって、生命線ともなりました。Facetime、Skype、Zoom、Houseparty などで家族や友人の顔を見られたことで、励まされた方は多いでしょう。 また、こういったアプリを活用して大きな混乱もなく営業を続けた事業者も少なくありませんでした。 オンラインで正気を保つためのヒント 1. 使い方に配慮する – 他の嗜好品を楽しむときと同じように、ソーシャルメディアについても利用の度合いを意識することが重要です。例えば、朝起きてウォッカを一気飲みするようなことはしません。携帯電話のチェックを第一の優先事項としないのも同じことです。また、刺激を受ける前に、自然な方法で心のウォーミングアップをしておきましょう。 ソーシャルメディアを楽しむこと自体は良いのですが、どんな良いものでもそうであるように、あまりにも多量だと病気のもとになってしまいます。従って、量の管理が重要です。しかし、それを罰のように感じるべきではありません。脳が代替もなく抗わずに禁欲を受け入れることはほとんどありません。私はそれをよくお気に入りのおもちゃを取り上げられた子どもに例えています。 ですから、携帯電話から離れて休憩しているときには、何か別のことを楽しんだりリラックスしたりできるよう計画して下さい。お風呂でくつろいだり、散歩に出かけたり、気になっていたドラマや映画を観たりするほか、レトロなボードゲームで家族と一緒に遊ぶことができれば尚よいでしょう。オフラインの他の選択肢からもドーパミンが得られることを脳に教えてやるのです。 2. ソーシャルメディアにも就寝時間を – 午後9時以降の使用は最小限に抑えるようにしましょう。繰り返しになりますが、これを罰として扱ってはいけません。夜の儀式を改める機会にして下さい。例えば、ホットチョコレートを片手に連続ドラマの1話分だけ見る、あるいは少し読書をする、といった風に変えるのです。もし携帯で電子書籍を読んでいるなら (理想的ではないけれど紙の本より安価ですから) 少なくとも画面の光量を「夜間モード」に設定するとメラトニンの生成に及ぶ影響を抑えることができます。アプリからの通知は気が散るもとになるので、オフに設定しましょう。電話本体かアプリ内のいずれかで設定を変更できます。 3. 常にコンテキストを問う – Instagram上の写真には、見る人に自分の生活が不十分であるかのように思わせる力があります。ところが人には、いわゆる「現実」として提示された写真をあまりにもたやすく受け入れてしまう傾向があります。 パーティーや休暇、何かを楽しんでいる様子など、自分のベストシーンを投稿したくなるのは人情です。 一方、完璧と言えない日のことはわざわざ投稿する気になれないものです。例えば、二日酔いの頭を抱え、パジャマのままソファに5時間も寝そべってシリアルを箱から直接食べていた、そんな日曜日のことなど。こう こうして、世界は非現実的に表現されていきます。他の人と比較して自分のあり方に価値を見出そうとするのは不健康で不安定なだけではありません。自分でコントロールできる範囲を完全に超えて、振り回されてしまいます。ファンタジーとの戦いに現実が勝つことはほとんどありません ですから、悲しみや嫉妬、イライラを少しでも自覚したら、ソーシャルメディアが提供する情報にはコンテキストが欠如していることについて考えて下さい。ビーチでくつろぐ誰かの写真は、確かに天国のように見えるでしょう。でも、旅先で食中毒にかかっていたかも知れません。もしかしたら、撮影の10分前までトイレに釘付けになっていた可能性もあります。そもそも、その写真は今現在のものなのでしょうか。何ヶ月も前の休暇の時の写真かも知れません。 私がインスタグラムに投稿した、最も素敵に見える自撮り写真の一枚は、最も辛かった頃のものです。疲れ切って、押しつぶされそうで、あらゆる痛みに耐えていました。それなのに写真に映る自分はゴージャスで、人生をフルに謳歌しているように見えました。 最近はこのファンタジーの悪循環に対抗するために、可能な限りありのままを投影するよう試みていますが、ともすると虚栄心が顔を出しそうになるのをおさえています。 4. ポジティブなグループやハッシュタグ、コンテンツに関与する – 私がフォローしているハッシュタグは#dogsofinstagramです。それは、必ず私を楽しませてくれるのが分かっているからです。たわむれる子犬や、転がる犬の写真を見ていると、思わず笑顔になってしまいます。そして幸せな明るい気持ちになって、心のバランスがとれてきます。 日々にポジティブな要素をもたらしてくれる、お気に入りのものでバーチャルな領域の自己を囲むことができるとういう点で、ソーシャルメディアは優れた機会を提供します。 私は、友人や同僚に加え、励みになる人や自分を好ましく思えるようにしてくれる人を選んでフォローしています。これは、私が特にティーンエイジャーに繰り返し言っているアドバイスです。 私がソーシャルメディアを使う目的は、メンタルヘルス、ライター、古着、フェミニストの世界のコミュニティとつながるためです。今現在、自分が興味を持っていることを軸としているのです。 ソーシャルメディアのおかげで、今まで出会うことのなかったようなすばらしい人とのつながりが広がっています。 […]
ウェルビーイングに五感を駆使することの重要性
Reading Time: < 1 minute ウェルビーイングは全ての人に望まれるものですが、努力しなければならないものでもあります。 幸いなことにウェルビーイングは、五感に意識を向けるだけで向上させることができます。その様々な手法を知っておきましょう。 ウェルビーイングと五感の関係 私たちの脳は五感から送られてくる情報を処理する役割を担っています。見たり、感じたり、聞いたり、味わったり、嗅いだりしたものの解釈は、ウェルビーイングに直接影響を及ぼします。 ウェルビーイングと視覚 視力は健康の4つの柱のひとつである「きちんと食べる」ことに直結します。よく「人は目で食べる」と言われますが、単色の食べ物がのっている皿よりも、多彩な食べ物が載っている皿の方が魅力的に映るのはそのためです。1 ある研究では、明るい色のお皿を使うことで、高齢者の食事量が約30%増加したという結果も出ています。2 ウェルビーイングと味覚 味覚と嗅覚には非常に密接な関係があり、脳が味覚と解釈する情報の約80%は実際には嗅覚から入って来ています。人は何百万種類ものにおいを認識することができますが、味覚に関しては、視覚、嗅覚、食感から得られる付加的な手がかりがなければ、塩辛い、甘い、苦い、酸っぱい、香ばしい、くらいしか識別できません。味覚がウェルビーイングに関連していることは確かです。苦味に敏感な人は、強い苦味をカバーするために糖分や脂肪分を多めに使ったものを避けるなど、食べるものを慎重に選ぶ傾向があります。注射の前に子供に甘いものを舐めさせてなだめる例のように、甘味が身体的な不快感を和らげるという研究結果もあります。3 ウェルビーイングと聴覚 車のクラクション、火災報知器の音、救急車のサイレンなど、私たちは音で危険を察知します。また、音楽でストレスや不安が和らぐように、音には癒しの効果もあります。研究によると、理学療法を受けている患者は、セラピーの様々な場面で特定の音を流すと回復が早まるそうです。4 ウェルビーイングと触覚 触れ合いは、ウェルビーイングにおいて最も強力なツールのひとつです。愛する人とハグしたり、ペットを撫でたり、触れるというシンプルな行為が不安の軽減や睡眠パターンの改善につながることは研究によって示されています。5 ウェルビーイングと嗅覚 においは単に快・不快に関わるものではなく、特定の健康問題の予兆を示すことがあります。例えば、嗅覚の衰えはアルツハイマー病の兆しであるとの研究結果があります。6 最近では、嗅覚の衰えはCovid-19ウイルスに感染している可能性を示唆するものとして挙げられています。 五感と健康の4つの柱との関連性 ライフプラスでは、健康とウェルビーイングは大きく分けて4つの柱に支えられていると考えています。健康を維持するためには、それぞれの柱のバランスをとる必要がありますが、五感はそのひとつひとつに多大な影響を及ぼします。 きちんと食べる おいしく食べるには、視覚、味覚、嗅覚のすべてが重要です。色とりどりの食べ物に目を奪われたり、悪い臭いのする食べ物を避けたりと、体に必要なバランスのとれた食事をするために感覚が役立っています。 心から健やかに 人との触れ合いは喜びをもたらします。一方、私たちの心は他の感覚にも影響されます。匂いが楽しい記憶を呼び起こしたり、音が喜びになったりするほか、寒い日の温かい飲み物の味は何よりも心を和ませてくれます。 いつまでもアクティブに 体を動かすことはウェルビーイング全般で重要ですが、五感を頼りにすることで、より簡単で楽しいものにすることができます。散歩を面倒な義務と思い込まず、海辺や森の中を歩きながら、目で景色を、鼻で新しい匂いを、耳で木々の間から聞こえてくる鳥のさえずりを楽しむようにしてみましょう。 サプリメントで栄養補給 サプリメントを上手に利用すれば、健康に必要なものをすべて確保し、自分の栄養ニーズに応えることができます。 健康の4つの柱を念頭に、五感を最大限に駆使することで、バランスの調ったウェルビーイングへの道を歩んで行きましょう。 https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1068/p7040 [↩]https://elemental.medium.com/want-to-get-healthier-hack-your-five-senses-ddc9e749c41b [↩]https://books.google.co.uk/books?hl=en&lr=&id=M1kNCgAAQBAJ&oi=fnd&pg=PP1&dq=taste+wellbeing&ots=QMOL9-QtnT&sig=ADjZWhgz6Pl0LfFC_g3CcCy2oQQ&redir_esc=y#v=onepage&q=taste%20wellbeing&f=false [↩]https://journals.lww.com/hnpjournal/Abstract/2004/05000/Vibroacoustic_Sound_Therapy_Improves_Pain.2.aspx [↩]https://search.informit.org/doi/10.3316/INFORMIT.421000020411926 [↩]https://search.proquest.com/openview/9bb25f8aec2ed382fcdff8a9db42a32d/1?pq-origsite=gscholar&cbl=31252 [↩]
マニフェステーションとは何か、人生の向上にどう役立つのか
Reading Time: < 1 minute マニフェステーション、すなわち顕在化は、引き寄せの法則と深く結びついています。 何か望むものがあるのなら、求めずして叶えることはできません。マニフェステーションの本質は、ポジティブに考え、願い、それを現実にしていくことを目的としたプロセスと言えます。映画『ザ・シークレット』で有名なカナダの自己啓発作家、ボブ・プロクターは「心で見ることができれば、手に持つことができる」という有名な言葉を残しています。これこそが、マニフェステーションの核心なのです。 仕事でのマニフェステーション 朝起きた時の気分がどのようなものであれ、外に出てその日一日中、人から「素敵だね」「肌が輝いているね」「元気そうだね」と言われていたら、家に帰る頃には、とてもポジティブな気持ちになっているでしょう。逆に「具合はどうですか」と聞かれたり、「元気がないですね」と言われたりすることが何度もあると、家に帰るまでにすっかり落ち込んだ気分になることも考えられます。これがポジティブ思考の力です。私たちは自分の考えを感覚でとらえているのです。顕在化を意識することで、願ったものを手に入れることができます。 マニフェステーションのステップ 何かを顕在化させるのに、間違った方法も正しい方法もありません。ある人にとっては、静かな内省を経てポジティブに考えることが基本かも知れませんし、別の人にとっては、自分の望みを周囲の人々に伝えることかも知れません。また、マニフェステーションとスピリチュアルには関連性がありますが、スピリチュアルな人でなければうまくいかないというわけではありません。 マニフェステーションは非常に個人的なものです。どこから始めたらいいかわからないという方は、以下の簡単なステップを出発点とするとよいでしょう。 自分の目標を明確にする あなたの真の望みは何ですか。それが分からないままでは、それを存在するものにして手に入れるのは困難です。単に「幸せな人生」を求めるだけでなく、もっとフォーカスをはっきりとさせる必要があります。自分を幸せにするものは何でしょうか。新しい仕事、健全な人間関係、思いつくものを具体的に挙げていきましょう。もしも本を書こうとしているのなら、そのプロセスを小分けにして考えてみましょう。書くために何かインスピレーションになるものは必要でしょうか。新しいアイデアを思いつく創造性を広げたいと思いますか。出版までの見通しはついていますか。自分が何を望んでいるのかを明確にすることで、何を求めればよいのかが見えてきます。 望み、求める シンプルそうでありながら、ここでつまづいてしまうことは珍しくありません。自分に合ったやり方で願望に向き合って下さい。紙に書き出す、ビジュアルボードで見える形にする、他の人に話す、瞑想する、様々な方法があります。重要なのは、自ら手を伸ばし、求めることです。 目標に向けて行動計画を立てる 目標はその辺に飾っておくためのものではありません。願えば叶う、望めば手に入ると確信していても、自分で果たすべき役割を忘れてはいけません。例えば「新しい仕事がしたい」と言ったのなら、面接の練習をしたり、新しいネットワークグループに参加したりと行動してみることです。チャンスは現れます。でも、その道筋に自分の身を置く必要があります。自分の願望に意識を集め、そこへ至るプロセスを信じましょう。求め続けている限り、手に入れることのできる時はやってきます。 抵抗をなくす 願望に向かって進み続け、実現するためには、相応の波長に自分を合わせていく必要があります。人生には浮き沈みがつきものですが、良いことを引き寄せるポジティブな波動を基本として維持したいものです。1 引き寄せの法則では「類は友を呼ぶ」とされています。ですから、人生をポジティブなものにしたいなら、自らポジティブになる必要があるのです。良い気分になれることに集中し、自分の行く手を阻む抵抗や毒はすべて除去しましょう。恐怖心やネガティブな気持ちで視界が曇っている場合は、一旦それを認めた上で、それにとらわれずに自分で乗り越えていきましょう。 受け入れ、認め、感謝する 思い通りのタイミングではなかったとしても、望みが実現したときには、必要な時間を経て辿りついたのだと信じて、感謝の気持ちを大切にして下さい。ポジティブなことを受け入れがたく感じて、褒められたときや贈り物をもらったときの対応に困る人もいますが、自分が求めてたものを手に入れたこと、自分にはその価値があることを忘れないで下さい。勇気を出して有言実行を成し遂げた自分を認め、望みが実現したことに感謝しましょう。 https://www.throughthephases.com/how-to-raise-your-vibration/ [↩]
メンタルの強さとレジリエンスを向上させるには
Reading Time: < 1 minute 人生とは思いがけない時に思いがけないことが起こるものです。 感情の渦を乗り越えていけるのか、試されるような状況に追い込まれることも少なくありません。それが人間関係の終焉であれ、やりがいのない仕事や健康上の懸念であれ、不安に陥ることなく冷静に舵を切って進むのは至難の技に思えるでしょう。すべてが順調だったとしても、いつまでもそうとは限りません。それは、私たちが皆経験したように、世界的なパンデミックのような事態があらゆる計画を突如ひっくり返すことがあるからです。 試練の日々はやがて過ぎ去っていきます。それまでは困難に思えるかも知れませんが、物事は良くなっていくという事実に意識を向けて、自分自身の精神力と回復力を頼りに待つことが大切です。 精神的な強さと回復力 – 両者の違いとは 精神的な強さと回復力は密接に関連していますが、両者には違いがあります。いわゆる回復力は発生した状況に対処する能力のことで、レジリエンスと呼ばれます。レジリエンスがあることと、精神的に強いということは同じ意味ではありません。何らかの物事に対処すること自体は可能であっても、それがポジティブな方法でできるのか、歯を食いしばって我慢して、ただ時が過ぎるのを待つのか、で差が出てきます。 メンタルの強い人とは、ストレス要因やプレッシャー、課題に効果的に対処し、自分が置かれている状況に関係なく、自分の能力を最大限に発揮できる人です。1 この違いは微妙ながら重要なものです。それは、生き残りにとどまるのか、繁栄していくのかの分かれ道になるからです。 より良い人生の礎は、精神的な強さで築かれます。強いメンタルはどんなことがあっても対処できる仕組みとして機能するだけでなく、社会で有意義な人間関係を広げるにも、自信をもって新しいことを試してみるにも役に立ちます。最良の点は、精神力を高める努力は、今いる場所で、いつでもできるということです。メンタルを強くするためのヒントのトップ3を見ていきましょう。 前向きに考えることを学ぶ 言うだけなら簡単だろうと思われるかも知れませんが、期待したほど自然には身につかなくても、よりポジティブに考えることは学習できます。海軍特殊部隊やオリンピック選手を見れば、何かを達成するのにどれほど心の力が役立つかが分かります。ポジティブ思考への第一歩は、自分がネガティブになっている時、その事実に気づくことです。そして、自分を責めるのではなく、あるがままを認めて、それを変える努力をすることです。「失敗するかも」と考えるのではなく、「成功するかも」と自分に言い聞かせてみて下さい。結果的に成功しなかったとしても、ベストを尽くしたのならそれで良し、としましょう。前もって自分がどんな感じ方をしたいか決めておくだけで、実際の感情を受け入れやすくなるということはよくあります。ポジティブに考える、と心に決めれば、ポジティブ思考は向こうからやってきます。これは、マニフェスト – すなわち具現化、願望実現として知られています。朝元気に目を覚ましても、一日中周りの人から具合が悪そうだと言われ続けたら、おそらく夕方までには本当に不調を感じるようになってしまうでしょう。常に自分に向かって幸せになるように言い聞かせていれば、その感情が具現化されて、実際に幸せな気分になる可能性が高まります。 瞑想して自分のための時間を確保する 多方面で責任を負い、忙しく立ち回る世界にいるからこそ、時にはペースを落として自己内省に集中できるようにすることも大切です。瞑想は心を落ち着かせ、今この瞬間に存在することに立ち返るすばらしい方法です。リセットしたその時点から、フレッシュかつポジティブな視点で物事に向き合っていけるようになるでしょう。瞑想やマインドフルネスがうつ病につながるDNAを分子レベルで覆すという驚くべき可能性を示した研究もあります。2 コベントリー大学の心理学研究所(Centre for Psychology, Behaviour and Achievement)で脳・信念・行動について研究するイヴァナ・ブリック博士によると「ヨガや瞑想のような心身への介入がもたらす健康上のメリットを享受している人は世界中に何百万人もいるが、あらゆるメリットはおそらく本人の知らないうちに分子レベルで始まり、遺伝情報がその行方を変更している可能性がある」とのことです。博士の研究では、瞑想のような活動が細胞に残す分子署名でヒトの遺伝子の発現方法が変わり、ストレスや不安の影響が逆転する、と説明されています。 体を動かす時間をつくる メンタルの強さに関して言うなら、体も心と同じくらい重要です。心身の健康は密接に結びついており、どちらかが損なわれれば、もう一方も損なわれる可能性があります。運動がセロトニンとドーパミンという「快感」物質の脳内濃度を高めることは研究で明らかになっており、3 この物質の作用により、うつを軽減し、すっきりとした頭で落ち着いて集中できる状態に導かれます。 子どもたちにレジリエンスを 特に子どもは周囲の人の行動に強く影響されます。まるで小さなスポンジのように、見たものや学んだことを吸収していくので、子どもたちの手助けをする前にまず、周りの大人が自ら精神力を鍛えることが大切なのです。 子どもは他人から学びます。ですから、子どもを大切にし、子どもの利益を一番に考え、子どもに良い影響を与えてくれる人、つまり友達、家族、先生、コーチといった存在に接する機会を促しましょう。子どもたちには、自分はひとりぼっちではないこと、自分の利益を一番に考えてくれる人たちがいること、サポートが必要なときはいつでも頼れる人がいることを教えてあげましょう。 創造性や戦略を用いる遊び方は、子どもにとって自主的に学ぶ良い機会となるので大切です。例えばボードゲームは、衝動をコントロールし、我慢して交代することの必要性を教えるのに最適な方法であるだけでなく、状況が急に変わっても柔軟に応じる精神力を鍛え、より良い結果を得るために考え方を変える練習ができます。 助けを求めることを怖れない メンタルを強くするには、時間も練習も必要です。思うようにいかなくても、自分は一人きりではないということを忘れないで下さい。人生は時に厳しいものです。乗り越えることに困難を感じるのは恥ずかしいことではありません。自力で対処できるかどうか分からないと感じたら、友人や家族、専門家など、誰かに自分の気持ちを話してみるのが一番です。悲しい、怒っている、イライラしている、ストレスを感じている、不満を感じやすい、といった感情に気づいたら、うまく対処できていない可能性があります。誰かに助けを求めるべきサインとして見逃さないで下さい。 https://www.mentaltoughness.partners/developing-mental-toughness-peter-clough-doug-strycharczyk/ [↩]https://www.sciencedaily.com/releases/2017/06/170615213301.htm [↩]https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1600-0838.2009.01049.x [↩]
食べ物で気分を上げるには
Reading Time: < 1 minute 私たちと食べ物の間には複雑な関係があり、気分を高めてくれる働きのある食品はたくさんあります。 私たちは単に体に必要な燃料を得るために食事をしているわけではありません。ひとつのパンを友人や家族と分け合ったり、愛情の込もった家族のレシピを伝授したり、何時間もかけて一緒に食事をしながら関係を強化することもあります。時にはストレスがたまって、気持ちをなだめるために甘いお菓子や塩味のきいたスナックに手を伸ばすこともあるでしょう。そしてお祝い事があればグラスを手に乾杯をします。 私たちが食べ物と強く、感情的につながっていることは確かです。それは必ずしも悪いことではありません。なぐさめになる食べ物は子供の頃の温かな思い出をよみがえらせてくれることがあります。食とは多分に文化的なものであり、それゆえ人々とより大きな社会を結び付ける役割を果たします。旅先で食べたすばらしい食事を覚えている方は多いでしょう。 気分を高める食品とは 元気を出したいとき、カフェインと砂糖は即効性がありますが、代謝の関係で後にスランプを招きがちなため、健康的な選択肢とは言えません。気分を高める作用のある食品でも、体にとってより持続可能性に優れているものを選ぶことが望まれます。 ダークチョコレートは抗酸化物質とフラバノールが豊富で、気分を改善し、感情を高めることが多数の研究で示されています。その作用は部分的にカフェインを含有していることもあって、コーヒーで気分を高めるのと少し似ています。ちなみに気分を改善するというコーヒーの作用はカフェインだけがもたらすものではないようです。ある研究では、カフェイン抜きのコーヒーを飲んだ場合でも、被験者は気分と認知に改善を実感した、と報告されています。 1 食べ物とメンタルヘルスの関係 最近脚光を浴びているチアシードやヘンプシードほど目立ちはしませんが、メンタルヘルスの観点からは、マグネシウムが詰まったかぼちゃの種が元気を出したいときにぴったりのオプションになります。マグネシウムは脳の機能に不可欠です(睡眠や腸管からの排泄など、他の無数の身体機能も同様です)。 2 ところが残念なことに、私たちの多くはマグネシウム不足になっています。それは主に農地の土壌に含まれるミネラルが枯渇しているためです。 トリプトファンと呼ばれるアミノ酸をたっぷり含むナッツやシードの類も気分を助けてくれます。トリプトファンは体内でセロトニンを生成する際に使われます。ブラジルナッツには、脳の健康に重要なセレンが豊富に含まれています。フラックスシード、ヘンプシード、チアシードはいずれも、気分改善効果でよく知られているオメガ3脂肪酸の優れた供給源になります。 うつ対策にオメガ3 気分を高める働きのあるオメガ3脂肪酸の優れた供給源といえば、脂肪分の多い魚に勝るものはありません。天然のアラスカサーモンやイワシ、ホッキョクイワナ、アンチョビ、大西洋産のサバは、オメガ3が豊富なだけでなく、持続可能性でも好ましい魚です。地中海では、野菜、魚、全粒穀物、豆、ナッツ・シード類、オリーブオイルをよく食べる生活が定着しています。15,000人を超える人々を対象とした長期的な研究の結果、地中海風の食事を中心的に続けた人は、うつ病の発生率が低かったことが分かりました。 3 気分を高揚させるハーブ、スパイス アーユルヴェーダの伝統ハーブ、アシュワガンダは、アダプトゲンの一種とみなされています。 アダプトゲンとは、身体の内分泌系(基本的にホルモン系)と連携して機能を最適化し、ストレス軽減や気分の改善に役立つもののことです。研究に参加した被験者は、このハーブを服用すると不安感が低減された、と述べています。4 別の研究によると、慢性的なストレスによって上昇するコルチゾールをアシュワガンダで減少させることができるということです。 5 食べるということは、社会的にも、身体的にも精神的にも、私たちの生活において大きな役割を果たしています。創造的で変化に富んだ食事をすれば、幅広い風味を楽しみながら、様々な栄養素の恩恵を受けることができます。気分を高めつつメンタルヘルス上の利点を得るためにも、食を楽しむのはとても大切なことです。 Haskell-Ramsay, Crystal, et al.“The Acute Effects of Caffeinated Black Coffee on Cognition and Mood in Healthy Young and Older Adults.” Nutrients, vol. 10, no. 10, Sept. 2018, p. 1386., doi:10.3390/nu10101386 [↩]Inna Slutsky, Nashat Abumaria, […]
毒になる感情と対処法
Reading Time: < 1 minute 「毒になる感情」という表現を見かけることがありますが、その意味するところはご存知でしょうか。 具体的には、怒り、罪悪感、羞恥、不安、恐れ、自己嫌悪、後悔、辛さなど、心の健康や人生にポジティブな要素をもたらさない感情のことで、本人だけでなく家庭や職場など周囲のあらゆる人々にも害になるという性質があります。有害な感情を放置しておくと、心身の健康に影響が及ぶ可能性があります。幸いなことに、有害な感情に対処し、ポジティブな思考パターンを身につける方法はたくさんあります。 過度なネガティブさに起因する問題から自分と周囲の人を守るためにはまず、自分の感情が周囲の世界にどう影響し、逆に世界が自分の感情にどのように作用するのかを理解することから始める必要があります。両者は相互に作用しあう関係にあり、そのような関係性はさらに網の目のように広がっています。なるほど、感情は風邪よりも簡単にうつる、と言われるわけです。 毒になる感情にとらわれやすい理由 様々な習慣と感情(善と悪の両方)を調査してみると、それらが周囲に伝染していく可能性があることが明らかになってきました。例えば、否定性を通じて築かれる対人関係に関する研究では、第三者についての否定的な意見を相手と共有することは、その相手と親密になる上で非常に効果的であることが知られています。ただ、それは他者に対する相互嫌悪の上に結びついてる関係です。1 確かに最初の絆はここで生まれるかも知れませんが、それが健全な友情の基盤となることはほとんどありません。このような対人関係は、人がかつて小さなグループごとに結び付き、他のグループを「敵」とみなして生命存続を導いてきた、原始時代の名残りと考えられます。 今日ではそのような関係性は機能不全になってしまったばかりか、むしろ「非存続」作用があると言えそうです。つまり、かつて人が生き抜く手段としたものが、現代においては、ネガティブな人や悪い影響を自ら引き寄せてしまう力になっているのです。別の研究の結果、一度ネガティブな体験をすると、その後不幸に陥る可能性が2倍になると報告されていますので、状況は一層悪化するでしょう。2 害になる感情に対処するには 実は、幸せや親切な行いもまた、他の人に伝染していきます。有毒な感情に対処する方法も、物事をよりポジティブに受け止める方法も同様の方法で学ぶことができます。何かひとつ善い行いをすれば、社会に網目のように広がる人間関係を通じて、見知らぬ人にまで良い影響を与えられる可能性があります。3 さらに嬉しいことに「幸せな」友人がひとり増えるごとに、あなたの幸福感が10%近くも高まる可能性があるということです。4 私たちには自分が意識している思考や感情を引き込む傾向があります。それに加えて、人間には仲間の表現の仕方やボディーランゲージ、スピーチなどを模倣するという原始的な本能があり、身近な人々の感情をより敏感に「受信」します。5 自分の感情が周囲の人々に影響し、また周囲の人々が自分の感情に影響を及ぼすことは明らかです。 6 当然、ネガティブな経験や有毒な感情にこだわる人に囲まれていると、同じような考えや経験に同調していってしまいます。 逆に、喜び、感謝、幸福など、ポジティブな感情に焦点を当てる人々と一緒にいるようにすると、肯定的な物事や人々、経験、アイデア、および概念に合った自分の考えや感情を見つけることができます。 これには自宅での時間を活用するのが最も簡単でしょう。自宅は特に自力でコントロールしやすい場所だからです。誰を家に招き入れるか、ステレオでどんな音楽を再生するか、テレビをどのチャンネルに合わせるのかを自分で選択しましょう。最初は些細なことと思われるかも知れませんが、このような環境要因は、あなたの感情に大きな影響を与える可能性があります。 ストレスの重なった1日を終えて自分だけの聖域に帰り、前向きな友人と時間を過ごしたり、気分を高揚させる音楽を聴いたり、気楽なショーを見たり、やる気が出るような本を読んだりと、ストレスを軽減するのに役立つ何かをすることで、ポジティブな心の再調整が助けられ、有害な感情が定着するリスクを軽減できます。 職場での有害な感情にどう対処するか 職場で有害な感情にとらわれないようにするためには、もう少し鍛錬が必要です。それは、職場では一緒にいる相手を選ぶということが難しいからです。部下を怒鳴りつける上司や、他の社員のゴシップが好きな同僚がいるなど、職場のネガティブな環境から逃れられないということもあるでしょう。 有害な感情の存在する環境で感染を防ぐ最善の方法は、職場内で楽しい何かを求めている前向きな同僚を見つけ、自分のポジティブ思考を強化することです。良好な人間関係に時間とエネルギーを投資すると、自身の善い行いと積極性がオフィス全体に波及し、否定性が打ち消されていくはずです。ネガティブな感情に毒されないことによってもたらされる違いを感じる同僚が増えるにつれて、この効果は雪だるま式になり、ストレスの軽減と感情の改善だけでなく、相互協力の向上、対立の減少、仕事のパフォーマンスの向上にもつながります。 7 職場、自宅、友人との外出、ディナーパーティーでの新しい人との出会いの中で、例えネガティブな働きかけを受けたとしても、それに反応する必要はないことを忘れないで下さい。 ネガティブ志向の人々は、しばしば自分たちの話に同調してくる人を探しているものです。有毒な感情とはどんなものかを考えるとき、何らかの状況やその場にいない人について、あなたに不平不満を言わせようとしてきた誰かとの会話を思い出す人は少なくありません。次に似たようなことがあったら、反応する必要はない、と意識してみましょう。否定的な感情に同意する必要はありません。また、その人と対立し口論する必要もありません。 毒になる人や環境を避けられない場合は 選択の余地なく、毒になる感情をあらわにする人々の近くにいなければならない場合、実質的に可能なのは、否定的なコメントに影響されないように自分を守ることです。自分の内なる思いを見つめなおし、自分の行動が、ポジティブな考え方や経験にフォーカスを置きたいという欲求に忠実であることを確認しましょう。 そして可能ならその場から素早く、失礼のないように立ち去って下さい。職場では、終わらせなければいけない仕事があるから、と言えばいいのです。ディナーパーティーでは、飲み物をとりに行くことを口実にできます。 感情はまるで細菌と同じように伝染していきます。そして、予防策を講じなければ、気づかないうちに有害な感情に感染してしまう恐れがあるのです。有害な感情に対する免疫力を強化するための最良の方法は、確固たる意志をもってポジティブな思考を持ち続けている人たちに囲まれて過ごすことです。 Bosson, Jennifer K., Amber B. Johnson, Kate Niederhoffer, and William B. Swann.“Interpersonal Chemistry through Negativity:Bonding by Sharing Negative Attitudes about Others.” Personal Relationships 13, no. 2 (2006):135–50. https://doi.org/10.1111/j.1475-6811.2006.00109.x [↩]Hill, […]
利他主義と幸福感
Reading Time: < 1 minute 誰かを助ける行動が幸せにつながる 利他主義について考えてみたことはありますか。利他主義とは他の人間や生き物の幸福のために道徳的に行動することですが、これはしばしば本人のクオリティ・オブ・ライフの向上をもたらします。他者の役に立つことが自分のウェルビーイングになる、というわけです。 中国にはこんな格言があります。「1時間の幸福が欲しければ昼寝をしなさい。1日の幸福が欲しければ釣りに行きなさい。1年の幸福が欲しければ遺産を受け継ぎなさい。一生の幸福が欲しければ、他の誰かを助けなさい。」 これは利他主義を端的に説明しています。幸せは他の誰かを助けることで見出されるのです。 利他主義と幸福感の関連性に関する科学的研究 利他主義と幸福感が直結しているという説は科学的に裏付けられています。利他主義、思いやり、共感、世話、手伝いといった行為やそうしたいと望む気持ちは、全般的な健康と長寿に深く関わっているそうです。圧倒的な課題がプレッシャーにならない限り、共感に基づいて行動するとき、それは自分のためにもなっているということです。1 過去1年以内に大きなストレスのかかる出来事を経験した人を対象に、友人や家族に何らかの具体的な手助けをしたかどうかを調べたところ、自分の時間や能力を他の人に分け与えていた人々は調査期間中の死亡率が明らかに低かったことが報告されています。2 利他的な生き方にこのようなメリットがあるのは何故か 要因として考えられることはいくつかあります。誰かを助けた後のポジティブな感情はエンドルフィンに起因するものであり、内因性カンナビノイドも関与している可能性があります。いずれも運動中に分泌される快感物質と同じです。運動は自分の体のケアにつながる行為で、報酬としてこのような物質が快感をもたらすのですが、他の誰かを助けることでも同様のことが起きると考えられています。 また、手助けをする立場になると、自分がすでに手にしている物事への感謝の気持ちが湧いてきます。何かと所有物で比べられる時代だからこそ、感謝の気持ちを大切にすることに深い意義を感じられるのではないでしょうか。感謝の気持ちで満たされれば、欲望を手放して、今この瞬間をより自由に生きることに幸せを見出せます。 人助けをすることで自分の問題から離れられる 人助けをしている間は誰かの役に立つことに意識が向くので、自己の内部でネガティブな思考が空回りしたり、自分の問題で頭がいっぱいになったり、といった状況から脱することができます。研究によると、何らかの病症を抱えていても、似たような病症に悩んでいる人の相談に乗っていると、自分の苦痛や障害も和らぐように感じる傾向が認められたということです。3 助け合いと思いやりのある生活から生まれる幸福感は、特別なものです。カリフォルニア大学ロサンゼルス校とノースカロライナ大学は、革命的な研究でこの点を浮き彫りにしました。科学者は幸福感と炎症の関連性に着目し、がんや他の慢性非感染性疾患の根本に関与しているのではないかと考えました。炎症はストレス度の高い生活をしている人により多く見られます。このようにストレスと炎症が連携しているのなら「幸せ」に暮らす人は炎症を起こしにくい、と予想されるでしょう。ところが事実は少し違いました。 何と、自分にとって喜ばしいことから幸せ(快楽追求型の幸福)を感じている人には高率で炎症が認められました。これに対して、利他的な善行に幸せ(徳の高い幸福)を感じている人は炎症レベルが低いことが明らかになったのです。4 利他主義に後ろめたさは無用 人を助けることに快感を覚えても一向に構いません。あくまでも自分の判断でやっていることだから、と自分に言い訳する必要はありません。あなたの行動が他の誰かの暮らしをより良いものにしたのなら、それはすばらしいことです。その喜びを実感するのに後ろめたさは無用です。 利他的な行動がもたらすメリットと幸福感は連携していて、人生をよりポジティブな体験と気持ちで満たしてくれます。 研究によると、他者の力になりたいという欲求は人間に生まれつき備わっているそうです。ぜひ、ありのままに受け入れて下さい。ブリティッシュ・コロンビア大学の科学者は、利他主義の恩恵はわずか2歳の子供でも享受できることを明らかにしました。単におやつをもらった子供と他の誰かにおやつをあげるというタスクを実行した子供を比べると、後者の方がより大きな幸せを実感したということです。5 これはまさに私たちに人助けの欲求が備わっていることの証です。人助けに喜びを感じることに、何ら問題はないのです。人の役に立ちたいという気持ちはごく自然な善意であって、自分勝手な理由で行動に出ている訳ではありません。実行して良い気分を味わえるのは、ちょっとした役得というものです。 Post SG.Altruism, happiness, and health: it’s good to be good.Int J Behav Med.2005;12(2):66-77. [↩]Poulin, Michael J. et al.Giving to Others and the Association Between Stress and Mortality.American Journal of Public Health 103.9 (2013):1649–1655. [↩]Carter, Sherrie Bourg.Helper’s […]
栄養精神医学
Reading Time: < 1 minute 栄養精神医学がメンタルヘルスの理解の鍵に 精神疾患は世界の健康問題のかなりの割合を占めており、健康面だけでなく、社会的、経済的にも大きな懸念事項となっています1 。 従来の治療では、処方薬による薬物療法や対話療法、認知行動療法などの心理療法が主流となっていますが、栄養精神医学の観点からは、メンタルヘルスを理解するためには、食べ物や食事の担う役割も考慮すべきであることが示されています。 栄養精神医学によると、食べ物はこれまで考えられていた以上にストレスのコントロールに大きな役割を果たしている可能性があるとのことです。食事と栄養とメンタルヘルスの間に介在する生物学的経路について新たな研究で探求が試みられる中、腸の健康がウェルビーイングと幸福の鍵を握る要因となっていることが指摘されています 2 。 腸の健康とメンタルヘルスの関係について分かっていること 栄養精神医学は比較的新しい分野ですが、過去数十年にわたる数々の研究により、特定の食品がメンタルヘルスに及ぼす影響に統一性を認め得る見解が示されています。うつ病や不安症などの一般的な精神疾患に対して栄養素や食品の摂取がそれぞれどう関与するか、に着目した観察的研究が多数進められ、気分障害の治療ではサプリメントを使用した試みも行われています。 3 腸の健康は気分に影響するか 腸内の微生物叢は炎症調整の鍵となります。腸内には何兆個もの細菌が存在しています。そのバランスが適切であり、「悪玉菌」に振り回されることなく「善玉菌」が豊富にいる間は、アミノ酸のトリプトファンをセロトニンに変換する過程が補助されます。4 セロトニンは、健やかで幸せな気分を調節する重要なホルモンです。セロトニン量の低下はうつに関連しており5 、悪玉菌が増えると体内のセロトニンの産生が妨げられます。ですから、ヘルシーな食事をして腸の健康を保つことで、悪玉菌の暴走を防ぐことができます。同時に、善玉菌を活発に働かせることでセロトニンの産生量を増やせば、気分に良好な作用が期待できます。食べて幸せになるというのは実際に可能なことなのです。 幸せな気持ちに導く食べ物とは 最近メンタルヘルスの慈善団体(Mind)の支援を受けたあるプロジェクトで、食べ物と気分に関する調査6 が実施されました。公表された結果では「ストレス要因」になる食品と「サポート役」になる食品が特定されていました。ストレス要因になる食品には、砂糖、カフェイン、アルコールなどが含まれていました。一方、気分をサポートする食品としては、水、果物、野菜、ナッツ類、種子、食物繊維、全粒粉、脂肪分の多い魚などが列挙されていました。 まずは数週間、サポート役になる食品を増やし、ストレス要因となる食品を減らして、気分にどのような効果があるか試してみてはいかがでしょうか。最初は難しく感じるかも知れませんが、幸せでポジティブな気持ちになれるのなら、困難を補って余るものがあるはずです。 NCBI: Nutritional psychiatry – the present state of the evidence [↩]NCBI: Nutritional psychiatry – where to next? [↩]Psychiatry online: Association of Western and Traditional diets with depression and anxiety in women [↩]The Guardian: Nutritional psychiatry – can […]
ポジティブなメンタルヘルスのために、心と体のつながりを理解する
Reading Time: < 1 minute マインドフルネスを身につけてポジティブで健やかな心をサポート ポジティブで健やかな心には様々な要因が関与しています。身の回りで起こることすべてを自力でコントロールすることは不可能ですが、より幸せでポジティブな心でいられるよう、然るべき方向へ進みたいのなら、マインドフルネスの習得が確かな一歩となります。 ヘルシーな「高周波エネルギー食品」を食べるべき理由 「宇宙の秘密を知りたいのなら、エネルギー、周波数、振動といった点から考えてみることだ」 – ニコラ・テスラ 私たちの体はただの物体ではありません。科学的に言うなら、エネルギー場によって結束されたエネルギー源そのものです。エネルギーを持つものはすべて振動していて、エネルギーが大きいほど振動の周波数が高くなります。1 周波数の高い食品には、本来人が持っているエネルギーの振動を促進して自己とのつながりを確かめやすくしたり、不健康な思考を取り除いたりといった働きがあります。 振動エネルギーを高める食品には、オーガニックの果物、ハーブ、野菜、ナッツ類などがあります。2 対照的に、肉、鶏肉、砂糖などの低周波食品や、高度に加工された食品、化学処理や遺伝子組み換えを施された食品、人工添加物を含む食品は、大量に食べると健康を害する可能性があります。 水分補給が大切な理由 水分が不足すると体調を崩すだけでなく、メンタルヘルスにも影響が及びます。3 人間の脳は約75%が水分で構成されており、この水分量が低下し始めると、血液や酸素の循環が悪くなって体中の血液や酸素の移動にも遅れが生じます。4 軽度の脱水症状であっても、考え方や感じ方に影響します。思考力の明晰でない時にマインドフルになって幸せを実感するのは難しいものです。 運動が心の健康に欠かせないのはなぜか ネガティブな心に関連する症状のいくつかを緩和するのに、体を動かすアクティビティや運動が有効であることを示す根拠は多数報告されています。さらに、運動は不安の症状を軽減するだけでなく、自己イメージや社会的スキル、認知機能の向上にも役立つとの結論に達した科学的研究も知られています。5 新鮮な空気の中を散歩したり、ゆっくりと泳いだりしてみれば、気持ちが前向きにならないはずはない、とすぐに分かるでしょう。 睡眠の重要性 睡眠不足に悩まされた経験のある人なら誰でも、翌日脳の働きが鈍ることに気づいたことでしょう。睡眠不足は精神面を疲弊させ、感情的になったり、周囲の人たちを不安にさせたりします。毎晩8時間、質の良い睡眠をとるようにしましょう。(5) 毎晩寝る前に同じルーチンをこなし、同じ時間に就寝するように心がけて下さい。 起床時間も(週末を含めて)毎朝同じにしましょう。寝る前に携帯電話などの電子機器とにらめっこするのは、脳をリラックスさせる妨げとなるので禁物です。 鍵は思考の向上 引き寄せの法則によると、私たちが宇宙に発したものは、私たちが受け取ることになるとのことです。6 喜びや幸せを引き寄せたいなら、相応のメッセージを積極的に発信していく必要があります。自分にとって望ましくない物事にとらわれず、自分が人生に望む何かに意識を集めましょう。意味のある目標を設定して、毎日を最大限に活用できるよう努めて下さい。 メンタルヘルスに利他主義が有益な理由 誰かのために親切な行いをすることは、相手だけでなく、自分のためにもなります。人と関わり、時間を割いて手助けをすると、ポジティブな波動が生まれて、目的意識と幸福感が促進されます。人を助けることがストレス軽減や心身の健康改善に繋がること、心に穏やかな安らぎをもたらし、自信、幸福感、楽観性を高めることは、科学的に示されています。7 他人を助けることが巡り巡って、自分の人生をより幸せで充実したものにしてくれるのです。 心はそれだけを見れば分かるというものではありません。身体的な健康状態を含めて、ライフスタイルの様々な側面が関わっています。そして、その全てがポジティブな心の状態に貢献する要因となり得ます。8 Full on happiness: Vibrational Frequency 101 + Foods to increase it [↩]Mindbodygreen: How to make sure you’re eating high-vibrational food [↩]https://psychcentral.com/news/2012/02/20/dehydration-influences-mood-cognition/35037.html [↩]AIFC: How important is water and […]
楽しく笑って健康に
Reading Time: < 1 minute 笑いが体に及ぼす影響とは かつて喜劇王チャーリー・チャップリンは「笑いのない一日は無駄な一日だ」と言いました。そう考える人は彼一人ではありません。笑いの研究の先駆者の一人であるロマ・リンダ大学付属医療専門大学院のリー・S・バーク博士も、毎日笑うことを奨励しています。研究者がコメディアンに賛同する理由は、笑いが健康に良いからです。1 笑いが健康的なライフスタイルにどのように貢献するかを知りたい方は、こちらの記事をご覧下さい。 ジェロトロジー – ユーモアと笑いの研究 「笑いは最高の薬」という言葉に聞き覚えがあっても、実は科学的にも裏付けがあるということまでは知らない人は多いのではないでしょうか。ジェロトロジー(Gelotology、語源は笑いを意味するgélos)という研究分野では、笑いやユーモアを対象としています。ウィリアム・F・フライやリー・S・バークといった研究者は当初、関心の対象が異質なために学者の間で嘲笑の的になりましたが、それでも以後学問の一分野として確立させていきました。 スタンフォード大学のウィリアム・F・フライ教授は、1960年代に笑いの心理学的・生理学的効果を最初に研究した先駆者で、今日のジェロトロジーの基礎を築いた人物とみなされています。免疫系には感染症の病原体を殺す特定の細胞がありますが、彼は笑いにその活性を高める働きがあることを突き止めました。2 笑いが健康に良いのは本当か 笑うと幸せホルモン(エンドルフィン)が分泌されます。3 笑いは幸せな気分になれるだけでなく、健康にも良いことです。笑いの研究者たちは、笑いが人体にもたらすポジティブな効果をいくつも見出しています。例えば、笑いは免疫系に良い影響を及ぼすと言われています。4 また、笑うとストレスホルモンのコルチゾールが低下することも明らかにされています。1 ストレスに対抗するために笑いの力を借りたことはありませんか。笑いのセラピー効果は、ストレスを軽減するだけでなく、痛みを軽減する働きもあることが分かっています。5 ユーモアの研究は「笑いは最高の薬」という言い回しに全く新しい意味合いを加えています。 笑いは心臓血管系のサポートにもなります。 メリーランド大学医療センター循環器科のマイケル・ミラーは、カリフォルニア州パロアルトにあるスタンフォード大学医学部精神科で研究を進めているウィリアム・F・フライとともに、「声に出して笑うこと」が血管を健康に保つことを発見しました。3 この研究では、無作為に選ばれた被験者に、最初にコメディやユーモラスなテレビ番組を見せ、その後に精神的ストレスの引き金となる映画を見せました。そして実験中に被験者の血圧を測定しました。 すると、ストレスになる映画を見た後と、思わず笑ってしまうようなコメディを見た後では、血圧の測定値が異なりました。3 これは、笑うと呼吸が増え、普段よりも多くの酸素が取り込まれることから、脈が上がり、血圧が上昇したため、と説明されています。笑い終わると血圧は戻っていきます。シリアスでユーモアのない映画やシリーズものでも、見ている間は軽いストレスにさらされることになります。その影響はコメディの場合と逆になります。3 映画館で上映されている最新のコメディであろうと、日常生活の中で出くわすおかしな状況であろうと、笑いは血行を促進し、心臓血管系全体をサポートします。 免疫系にもプラスになる笑い ネガティブな思考は化学反応を引き起こし、ストレスを誘発することにより、免疫力を弱めてしまいます。これとは対照的に、ポジティブ思考で心から笑っていると、ストレスが軽減されて免疫系が強化され、ひいては病気から体を守ることになります。4 幸せな気持ちは精神面の健康を助けてくれるのです。リー・S・バークの説では、幸福感は効果的な免疫応答でもあるということです。1 ユーモアを活用したセラピーで大笑いすることが予防法として実際に機能するのか、そして、免疫系に良い働きをするのか、バークは同分野の研究者と共同で調べることにしました。6 そこで52人の健康な男性ボランティアを集め、ユーモラスなビデオを見てもらい、その前と途中、事後に血液を採取しました。そして、ユーモアに関連した笑いが免疫系に良い効果をもたらすとの結論に至りました。6 笑いで痛みに対抗 – 最も自然な鎮痛剤 笑うと幸せな気分になれることは誰もが知っている通りです。ところがエンドルフィンが体の痛みを自然に和らげることまで考えることはあまりないでしょう。笑いは免疫系をサポートするだけでなく、痛みを緩和するセラピーとしても利用できます。 イギリスで行われた研究では、笑いが痛覚閾値の上昇に関連していることが明らかになりました。5 他の笑いの研究でも行われたように、研究に参加した被験者に面白いコメディや地味なドキュメンタリーを視聴してもらうことから始めました。今回は痛みの閾値にどんな影響があるかに着目してテスト項目を増やしました。さらに、自然な状態でユーモラスな芝居を楽しんだ場合も設定しました。ビデオ視聴や観劇の前後には、被験者にテストを実施して痛みの感じ方を調査しました。 その結果、笑うと痛覚閾値が著しく上昇することが確認されたのです。5 シリアスな気分であったり、心から笑えていなかったりすると、閾値は変化しないか、もしくは下がることがある、とも判明しました。研究者が最も有力視したのは、笑うことで分泌される幸福ホルモンが痛みの感じ方に影響を与えた、という説です。 笑いでストレスに打ち克つ – 簡単なリラクゼーションの一形態 笑うとどこからかエネルギーが湧いてきて、すっきりと気分転換ができます。ですから笑いはストレス解消のすばらしい方法となり得ます。4 リー・S・バークは数多くのジェロトロジー研究の中で、笑いが良いストレス(快ストレス)を生じることにより、ネガティブなストレスを減らす可能性を見出しました。1 ストレスを軽減する笑いの作用は、笑うと体内のストレスホルモンであるコルチゾールが減少するという事実に起因しています。 インディアナ州立大学シカモア看護センターの研究でも、笑いがストレスを軽減することが分かっています。7 研究グループは健康な女性33人を対象に、ユーモアたっぷりのビデオと観光ビデオに対する反応を調べました。笑いを誘うコメディのビデオを見たグループではストレスマーカーの低下が認められましたが、他のグループの被験者のストレスレベルには変化がありませんでした。 笑いは血行を促進して筋肉を弛緩させるので(どちらもストレス軽減に役立つ身体反応です)、ストレスの身体的症状もまた笑いによって和らぎます。4 笑うことが運動に 前日に運動をしていないのに、筋肉痛で目が覚めたことはありませんか。もしそうなら、大笑いをしたに違いありません。笑っていると、顔、胸、お腹を中心に、300もの筋肉が収縮します。8 大笑いするときには、筋肉だけでなく呼吸器系も働きます。3 肺が膨らみ、腹筋や胸が伸びて、全身運動に近い状態になるのです。 運動をすると、短時間ながら体の働きが非常に活発になります。酸素を豊富に含んだ血液を心臓が全身に送り出し、新陳代謝が活発になります。大笑いをした場合も、体が同じように反応します。8 ただし、よく笑う人であっても、アクティブに体を動かして、健康的な栄養摂取を心がけなければなりません。 笑いヨガについて聞いたことはありますか。これは冗談ではなく、ヨガの一種として実在します。笑いヨガは、自分自身を笑わせることでメリットが得られる、という考えに基づいています。9 笑いヨガは今では比較的広く普及していますので、最寄りのグループを探してみてはいかがでしょうか。ぜひ参加して、笑いで健康を維持して下さい。 ユーモアで人間関係を強化する 笑いは健康だけでなく、人間関係にも作用します。コメディピアニストとして活躍したヴィクター・ボーグは、笑いは二人の間の最短距離だ、と表現しました。誰かと一緒に笑うことで関係が強化され、相互理解も深まります。3 自分の笑いで周りにも笑顔が広がっていくと、最高の気分が味わえると思いませんか。 プライベートでも職場でも、笑いは人々の善意と調和に貢献します。ですから、笑いを共有することで、コミュニケーションやコラボレーションを図ることができます。3 ストレスや対立があっても、笑いで状況を和やかにすることで、チームワークの促進が可能になるでしょう。 […]
自己批判を克服するには
Reading Time: < 1 minute 足るを知る 私たちは日々の暮らしの中でたくさんの役割をこなしています。親、配偶者、職員、友人、隣人、兄弟姉妹、子供など他者との関係で立場上果たさなければならないこともあれば、自分自身のためにやらなければならないこともたくさんあります。 日常の中で自己批判に向き合っている人は大勢いますので、もしも今あなたが自分自身に対してあまりにも批判的だと感じているとしても、あなたは一人ではありません。自己批判に対処するためのシンプルな方法をまとめましたので、ふと不安になった時に試してみて下さい。 自己批判とは 自己批判と自己評価は似ているようで違います。 • 自己批判:自分の欠点や短所を批判する行為• 自己批判的:自分の欠点を見つけようとする傾向• 自己評価:自分自身を観察し吟味する行為 自己批判は自分に対する評価の一種ですが、辛辣であったり否定的であったりすることが多いようです。 1自己批判をする人は、自分自身に対するネガティブな感情の重みに苦しむだけでなく、自己を支えるようなイメージやポジティブな感情を全く生み出せないことに苦悩する可能性があります。 2 生産性、達成感、完璧さ – 自己批判のきっかけになり得るもの 現代社会において自己批判的な人が多いのはなぜでしょうか。おそらくは、生産性、達成感、完璧さを重視する社会の理想が、人々に膨大な量の圧力をかけているからかも知れません。自己批判的な人にとってソーシャルメディアは、他の人と自分を比較したり、共有されるライフスタイルや目標を自分のそれを比べたりする原因となっているようです。 誰であれ目標を持ってそのために努力するのはすばらしいことですが、達成第一で過度のプレッシャーを抱え込み、自分自身を犠牲にしてはいけません。目標を達成できるかどうかに関わらず、ベストを尽くしている自分を受け入れ、それで充分であると認識することは重要です。 自己批判は目標達成を結果的に妨げる要因となり得るもので、目標の進捗状況にネガティブに関連するものであることは、研究によって示されています。3 失敗や失敗への恐怖が自己批判の引き金になるという悪循環に注意が必要です。 自己批判が過ぎるかどうか、判断するには 自己批判には様々なタイプがあり、環境によって共通して見られるものもあります。4 例えば職場にいる自分のことを考えてみたときに、以下のような性格的特徴に心当たりがないか、考えてみて下さい。 • 自分を疑う – 「明日の仕事できっと自分がプレゼンを台無しにしてしまうだろう」• 自分を責める – 「案件を勝ち取れなかったのは自分のせいだ」• 自分へのレッテル貼り – 「自分はとにかく口下手なのだ」• 肯定的なことを打ち消す – 「プレゼンテーションはうまくいったが、誰でもできる程度だった」 家庭や私生活でよくある自己批判の例も挙げてみましょう。 • 「自分は料理が下手だ」• 「自分は運動にはあまりにも不向きだ」 問題は、このようにして自分自身に言い聞かせているメッセージは、いつしかもっと強いメッセージになってあふれ出すことです。「この頃、テイクアウトに頼りすぎていて、ろくに料理していない。この怠け癖をどうしたものだろう」あるいは「いつも言い訳ばかりして、どうして自分はこう怠け者なのだろう」といったように。 自分を持て余したり、物足りなく思ったりするのはあなただけではありません。大抵の人は似たような経験をしているものです。 自己批判に対処するための7つのヒント 自分自身に厳しいのはあなただけではありません。自己批判やネガティブな考えに対処するうえで役立つヒントを集めてみましたので参考にして下さい。 夢は大きく描いても、目標は現実的に設定する 自分に辛くあたらず、一歩一歩を大切に 自分はベストを尽くしている、充分頑張っているということを忘れない ネガティブな考えや感情をポジティブな方向へ転換することに集中する ベストな自分になるために努力しつつ、進歩を続ける自分に愛情を注ぐ 自己批判を健康的に活用し、自分の弱点を強みに変える 自己批判で自分を見失いそうになった時は、立ち上がれるように周りの人にサポートを求める 視点を変えて – 弱みを強みに変える 自己批判をし過ぎていることに気付いても、そんな自分を悪く思わないようにしましょう。自分を責めていると悪循環が続くだけです。それよりも、自己批判を自分に寄り添うきっかけに変えて、自己肯定感を高め、人としての成長につなげましょう。 否定的なだけではない建設的な自己評価は、自分への問いかけから動機を見出し、過去のミスから学びを得る助けとなります。((v))自分のあり方にポジティブな要素を見つけて、そこに注目しましょう。改善すべきところは無視せずに、自分の得意なところは堂々と前面に出して下さい。自分を批判するばかりだけでなく、相応の時間と空間を自分のために確保して、自己の進歩のために何が重要かを探りましょう。時には自分との約束を見直して、期待を現実的な範囲に設定することも必要です。 […]
大人がクリエイティブな活動をするメリット
Reading Time: < 1 minute 創造力を再発見 最後にクリエイティブな活動をしたのはいつだったか、思い出せますか。子どもの頃には創造力を自然に発揮できたものですが、大人になるにつれ日々の生活に追われがちになり、創作欲を満たす時間を持つのを忘れてしまいます。しかし、子どもと同様に大人にとってもクリエイティブであることは重要です。クリエイティブなアクティビティからは喜びや情熱、インスピレーションが得られ、年齢を忘れることができます。いくつになっても創造力を再発見するのに遅すぎることはありません。創造性に関する研究を行うルース・リチャード教授は、その著作の中で「日常的な創造性は私たちの生存の根幹をなすものです。(中略)日常的な創造性によって私たちは柔軟に適応し、臨機応変に対応し、様々なオプションを試すのです」と述べています。1要するに、創造性は私たちが人間であることの証のひとつなのです。2 創造性と年齢の関係 年を取るにつれ創造力がなくなってきたと感じているとしたら、それもそのはず、カリフォルニア大学バークレー校の心理学者による最近の研究でも、年齢を重ねると創造力を失いがちだということが分かっています。一連の実験を通じて、子どもよりも大人の方が思考のプロセスに創造性が少ないことが示されたのです。3 とは言え、創造力をアップし、脳の創造的思考を司る部分を再び活用し、創作活動への新たな取り組み方を見つける方法はいくらでもあります。不安に感じたりどこから始めたらいいのか分からなかったりしても心配無用です。ぜひここでインスピレーションを得て下さい。 大人向けの簡単かつクリエイティブなアクティビティ 8種 昔の趣味を再開したり新しいことに挑戦したりするのに年齢は関係ありません。趣味、興味の対象、現在のライフスタイルがどんなものであれ、自分にぴったりのアクティビティが必ずあります。家で一人で楽しめることを探している場合でも、家族や友人と何か新しいことをしたい場合でも構いません。どんな境遇の人でも創造力を使い、変化を楽しみ、屋内、屋外、公共の場、自宅に関わらず新しい何かに挑戦することができます。誰もがクリエイティブになれるのです!下の表を見れば生活の中に創造性を取り入れることがどれだけ簡単か分かるでしょう。 大人向けのクリエイティブなアクティビティ 1. 音楽を聴く、好きな曲に合わせて歌う 2. 一人で踊る、ダンス教室に通う 3. 小説や詩の創作に挑戦 4. 絵画やスケッチなどのアートに親しむ 5. 手工芸で創造力を発揮 6. クリエイティブなDIYプロジェクト 7. アップサイクルでクリエイティビティとサステナビリティを融合 8. ガーデニングで自宅をよりグリーンに 自分のペースで音楽を楽しみましょう イリノイ州ゲイルズバーグのノックス大学心理学部とミズーリ大学コロンビア校心理学部によるそれぞれの最近の研究で、音楽が気分にポジティブな影響を与える可能性が示されました。幸福感を高めるにはポジティブな音楽を聴くことが効果的であると分かったのです。もっと幸福になりたいという意欲がある場合はさらに効果があるということです。4 音楽を聴くこと、歌うことは誰にでもできます。シャワーを浴びながら、あるいは運転しながらちょっと歌うだけで情熱的な気分にも楽しい気分にもなれます。上手いかどうかは関係ありません。聞かせようとしなければ誰にも聞かれません。さらに進んで楽器を習い始めるのもよいでしょう。繰り返しますが上手い下手はどうでもいいことです。大事なのは才能の有無ではなく、大人になっても創造性を楽しむことです。一度も楽器に触れたことがない人も心配いりません。始めるのに遅すぎることはないのですから。 心ゆくまで踊りましょう ポーランドのワルシャワ大学心理学部が行った研究では、5 ダンスは気分の変化につながり、大人が喜びを感じることができる最も簡単な創造的活動のひとつであると結論付けられました。人前で踊るのが恥ずかしければ、誰も見ていないリビングルームで音楽をかけて踊りましょう。グループで踊りたい、あるいは手ほどきを受けたいという場合は、近くにダンス教室がないか調べて体験レッスンに行くのがおすすめです。 想像力を発揮して小説や詩を書いてみましょう 体を動かすよりも頭を使う方が好きな人なら、読んだり書いたり考えたりというアクティビティがよいかも知れません。読書は自分時間を楽しむのに最適な方法です。頭の中で場面を想像するにはクリエイティブな心も必要になります。 さらには他の人が書いた物語を読むだけではなく、想像力と創造力を発揮して自分で物語を創作してみてはどうでしょうか。1日数分でもよいのでクリエイティブかつポジティブに考える時間を作れば、人生も豊かになるに違いありません。 アート好きな人なら友人を誘って美術館に出かけたりアートのレッスンを受けたりしてみてはどうでしょうか。みんなで絵画やデザインを楽しみながら、自分自身のアート作品を創作するのです。教室に通い続けるのは負担が大きすぎる場合は、モザイクのプロジェクトや大人のぬり絵など、自宅で自由に楽しめるアクティビティもたくさんあります。 大人向けのクラフトプロジェクト 陶芸、編み物、裁縫、刺繍などはいずれも大人におすすめのクリエイティブなアクティビティです。アイデアが必要ならオンラインで検索してみましょう。いろいろなクラフトのチュートリアルがあり、やってみたいことが見つかるかも知れません。まずはYouTubeやPinterestをチェックしてみて下さい。 DIYで創造力を養いましょう YouTubeはDIYをするときも参考になります。初心者向けから熟練者向けまで様々なアイデアが紹介されています。自宅で使う日用品を店で買うのではなく自分で作ってみてはどうでしょうか。石鹸やキャンドル作りのようなシンプルなものから始めましょう。 クリエイティブかつサステナブルなアップサイクル アップサイクルは創造性とサステナビリティの両方を兼ね備えたアクティビティです。すでにある物を修理したりデザインを少し変えたりして別の物に生まれ変わらせることで、環境に配慮しつつクリエイティブなアクティビティを楽しめます。 ガーデニングもクリエイティブに ガーデニングは家事であるだけではなく、創造力を発揮できるアクティビティでもあります。自然と触れ合うことで癒されるエコセラピーはストレスの発散に最適です。庭がなくても家の中で鉢植えの植物を育てたり増やしたりすれば、同じ効果を得ることができるでしょう。 家族みんなでクリエイティブに過ごしましょう 暮らしの中に創造性が必要なのは、子どもも大人も高齢者も同じです。家族みんなでクリエイティブなアクティビティを楽しむ時間を作りましょう。子どもたちやおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に、いろいろなアクティビティをミックスして皆が共通して楽しめるものを考え出してみて下さい。ここで紹介したアクティビティの多くは無料で楽しめ、大人にとっても子供にとってもクリエイティブで思い出に残るものです。 https://psycnet.apa.org/record/2007-09305-000 [↩]https://www.arts.gov/sites/default/files/how-creativity-works-in-the-brain-report.pdf [↩]https://www.pnas.org/content/pnas/114/30/7892.full.pdf [↩]https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/17439760.2012.747000 [↩]https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/17461391.2014.969324 [↩]
幸せな人々が習慣にしていること
Reading Time: < 1 minute 古来人が求めてやまない、幸せの秘訣とは 幸せは一時的な気分だけを指すのではありません。人は幸せという窓の向こうに人生の展望を見ています。心が幸せな状態にあれば、心身の健康にポジティブな影響がもたらされることが確認されています。1 じっと座ったまま幸せがやってくるのを待っていればよいのなら楽ですが、そう簡単にいかないのが人生です。手に入れるには、積極的に探し求める必要があります。 幸せの鍵は「壮大な冒険」でも大掛かりな生き方の変更でもありません。それはまず理解しておきましょう。朝目を覚ました瞬間に「今日の自分は昨日までと違う」と切り替えられると思うなら、それは愚かなことです。非現実的な目標を設定し、挙げ句落胆で一日を終えることになるでしょう。 幸せな人々が習慣にしていることに着目して、幸せの根源を探ってみませんか。研究によると、自分を幸せだとみなしている人の多くが幸せにつながる習慣を身に付けていて、その習慣が経験と認識の両面において有益に働いていると考えられるそうです。ほんの少しの努力で始められるような行動や日常のちょっとした習慣でも、積み重ねればゆっくりと着実に変わっていくことができます。ここでは、幸せな人々の特徴的な習慣をいくつかご紹介します。 親しい人間関係を培う 当然ながら、幸せの感じ方において友人や家族との親密な人間関係が大きな要因となっていることは、多くの研究で示されています。2 このような関係なくして、力を合わせ、互いに支え合う仲間は得られません。少なくとも、一緒に会ったり、おしゃべりしたり、笑い合ったり、趣味を共有したりする友人や家族がいないと、人生は退屈で面白みのないものになってしまいます。深刻になると、人と接する機会が長期的に欠如し、孤立した結果、健康まで悪影響が及びます。 さしたる努力をせずとも、自然にたくさんの友人を引き寄せることができる人もいれば、友達づくりの最初から困難に直面する人もいます。重要なのは友達を作ることだけではありません。親しくなった人たちとの関係を育てていくことも大切です。 研究によると、友人関係では量より質が勝ることが分かっています。知り合い程度の友達がたくさんいるより、数は少なくとも親友と呼び合える深い関わりがある方が、より満たされた気持ちになるものです。人間関係を育むには、お互いに努力が必要です。お互いに忙しい時でも連絡を取り合ってつながりを保つことで、生涯にわたる幸せの土台を築くことができます。 日々の成果を大切に 幸せな人たちは「小さな勝利」を積み重ねることで毎日を最大限に充実させています。一方、大多数の人は大きな目標やプロジェクトを達成することにこだわるあまり、小さな進歩を認識していません。成果は目立ったものでなくても構いません。自分ができたこと、達成に誇りを持てることなら、小さなことでもよいのです。 長いメールを送信した、棚の修繕をした、部屋の整理整頓を終わらせた、といったような日々の小さな成果は、人生全体を視野に入れようとすると見失いがちです。ですから、それぞれの成果を記録してみましょう。一日一文の簡単な日記でも、ブログのような投稿形式でも、記録を残すことで、振り返った時に自分がどれだけ達成したかがよく分かるようになります。小さくとも勝ち得た何かの一つ一つがリアルで意味のあるものになり、ポジティブな姿勢の大切さも感覚的につかめるでしょう。 時間を無駄なく使う – ただし何をするにしても、楽しむこと 忙しくしていることと、急かされていることとの間には微妙な違いがあります。後者が理想的でないのは確かです。少なくとも、過剰なストレスは心身の健康に悪い影響を及ぼします。また、これと言って忙しいわけではなくても、気持ちばかり空回りして、自分の人生にも他人の人生にも何の価値ももたらしていないと感じることがあるでしょう。 研究によると、幸せな人々は適度なバランスを保って、過労にならない程度にそこそこ忙しくしているようです。それは、自分の人生に明確な目的意識があり、時間を無駄なく使うことに、何かを達成することと同様の価値を見出しているからです。 その日する必要のあることを把握し、必須事項か後でも構わないかを考えて優先順位をつけることを学びましょう。そうすることで、抱え込みすぎて自滅するような事態は防げます。膨大な時間とエネルギーを求められるタスクなのに、やりがいが感じられないときは、客観的に見直すチャンスです。満たされないのはなぜなのか、違うアプローチはできないか、そんな問いかけが思考を活性化することもあります。自分の時間を大切にするためにも再考しましょう。 自己肯定感を高める 当然のことながら、不幸に感じることと自尊心の欠如は密接に関係しています。逆境の中で自信や自己像を揺るがすような出来事に遭遇すると、気持ちが落ち込んでしまうものです。 ショックから立ち直り、自己肯定感を高めるのは簡単ではないかも知れませんが、注力する価値のあることです。自分の幸せは他の誰でもない自分が決めるもの、と自分に言い聞かせることから始めましょう。自分の幸せを外界で起こる出来事や誰かの意見に結びつけて考えている限り、自分の感じ方は自分でコントロールできないものの力に振り回されてしまいます。それが内向的に恥じ入ること、自信をなくしていくことにつながります。 周囲がどうあろうと自分の意思のみで自己像を確立する方法は楽をして学べるものではありませんが、その試みはとても有意義なものです。自分なりの見解や信念に自信を持ち、その価値を認識して下さい。そして先に触れたように、日々自分が達成したことを確かめながら歩んで下さい。あなたが認めた成果は、誰もあなたから奪いとることのできないものなのです。 経験に価値を見出す 世界が実に唯物論的なものであることは否定できません。お金で買える物に価値を置きすぎている人はこの世にありふれた存在です。しかしながら、諺にもあるように、幸せはお金では買えません。 幸せな人は経験を大切にしています。新しいことに積極的に挑戦し、ある程度のリスクを恐れず、そこから学ぶことを心から楽しんでいます。 苦労して稼いだお金の使い道を考えるとき、ピカピカの新しい「もの」ではなく、何か「できること」を探してみて下さい。全く新しい体験(多少常軌を逸するような)でも、久しぶりに友人とディナーに出かけるような単純なことでも構いません。ポイントは、何かを手に入れるよりも、何かを経験する方が幸せな思い出になる可能性がずっと高いという点にあります。 人の心を幸せにするものの多くは、過去の記憶や生涯ポジティブな印象を持ち続けることのできるような経験に由来しています。物理的な「物」にはやがて消耗するか尽きる時がきます。友達とスカイダイビングに挑戦した思い出は、どんな物よりも長持ちするでしょう。 思いやりを行動に 思いやりのある行動は、何よりもすばらしい充実感をもたらします。友人や同僚に優しく接したり、慈善活動や地域社会でのボランティア活動に時間を割いたりして、誰かを思いやる気持ちを行動にすると、自分の心の健康にもポジティブな効果がもたらされます。誰かの力になることをして、相手の心に幸せな気持ちが生まれるのを認識すると、脳内の快楽中枢が活性化されるということは研究でも示されています。それはまた、自分が直面する試練や苦難を別の角度から見るという重要な観点の変化にもつながります。 ちょっとした親切は日常生活の中で簡単に育むことができます。ことの大小を問わず、一日一善を実行してみましょう。気が向いたときに身近な人たちや赤の他人を相手に何か親切なことをする、という方法もあります。やってみれば、自分がどれほど幸せを感じられたかに驚くかも知れません。 感謝の気持ちを育む 感謝していることをリストに書き出すように言われると、大抵の人はすぐに手が止まってしまいますが、これはとても優れた肯定的承認になります。一日の終わりに、その日にあったありがたいことや生活の中で感謝していることを一つだけでも日記やノートに書き出してみましょう。 このささやかな習慣を通じて人生を見直してみると、感謝の対象がいかに多いかに気付くはずです。感謝の気持ちを表現することも忘れずに、日々あなたを助けてくれている人々に言葉で伝えて下さい。感謝されるということが相手にとってどれほど意味のあることか、過小評価してはいけません。3 幸福の心理学に関する研究調査では、暮らしの中で良いことを認識し、感謝している人たちは、ストレスやうつ病の発生率が低く、より幸せで満たされていることが明らかになっています。 今すぐ始めましょう 運が良ければ、どこからともなく突然幸せが降ってくるような日もあります。でも、運不運に頼る必要などあるのでしょうか。どんなことでも、規律と習慣、実践で磨き上げていくことができます。幸せも例外ではありません。新しい習慣をいくつか試したり、古い習慣を見直したりしながら、日常の中で最大限に幸せになれるよう、自分自身の可能性を開いて下さい。 https://www.healthline.com/nutrition/happiness-and-health [↩]https://www.verywellmind.com/secrets-of-happy-people-3144868 [↩]https://greatergood.berkeley.edu/article/item/six_ways_happiness_is_good_for_your_health [↩]
思いやりを大切に:情けは人の為ならず
Reading Time: < 1 minute 困難な時代は歴史上何度となくありましたが、それは人間の本性が最大限に引き出された時でもありました。 世界中の自然災害や戦争、経済不況がそれを物語ってきました。そして今日も例外ではありません。それぞれの状況が前例のないものであり、人々が抱える葛藤も個々に異なるものでしたが、それでも思いやりのある寛大な行動をした人々に心動かされる場面はいくつもありました。 2018年にドワイト・マッキー博士は「親切でありなさい、なぜならあなたが出会う人は皆、それぞれに厳しい戦いのさなかにあるのだから」という哲人の名言を引用し、続けて「どんな小さな戦いでも大きな戦いでも、誰かの親切は助力になります」と述べました。その真意を今こそ思い出すべきかも知れません。「自ら親切な行いをすることで、思考や感情をポジティブな波長に保つことができます。そして、あなたの人生に、よりポジティブな思考や感情、人間関係、体験が引き寄せられてきます。他人に親切にすることは、自分に親切にすることです。」 では、親切にするとはどういうことでしょうか。定義するなら、親身になって寛大な心で相手を思いやること、と言えそうです。1 他の誰かに親切にするのは、何らかの見返り(戦略的利益・自己利益)が欲しいからだ、と主張する人もいるかも知れません。しかし、本当に心優しい人が親切な行いをするのは、それがその人の本質であり、心からの(利他的な)善意が行動となるからだ、との主張もあります。そもそも、それの何が問題なのかと問う人もいるでしょう。いずれにしても、親切に心を満たす作用があることは研究によって明らかにされています。サセックス大学 2 は2018年に「親切な行為」をしていた人1000名以上を対象として脳細胞を調べる研究を実施しました。親切な行為をした時に脳内で何が起こるかを、真の利他主義から行動した場合と戦略的な動機から行動した場合に分けて分析してみると、動機に関係なく両群ともに自身の行為から恩恵を受けていることが示されました。報酬を司る脳領域の活性化(より多くの酸素を使用する)が、両方で認められたのです。なお、利他的な群では、脳内の他の領域でも活性化が見られたということです。ここで重要なのは、この研究により、他者を助けることが自分自身を助けることになる、と確認された点です。 これは、イギリスのメンタルヘルス財団MHFの2012年の報告書『Doing good? Altriuism and wellbeing in an age of austerity』の焦点となりました。3 MHFの調査では、他者を助けると本人のメンタルヘルスと健康全般にメリットがあることが根拠とともに示されました。利他的な行為が自身のストレスを軽減して感情を健やかにし、さらには身体的な健康にも利益をもたらす可能性が見えてきたのです。他者の手助けをすることで促進される脳内の生化学的変化が、オキシトシン(愛情ホルモンとして有名)の分泌による幸福感につながるとともに、一酸化窒素と呼ばれる化学物質の放出を引き起こし、その作用で血圧が下がり、心臓の健康に寄与するということです。 他者の力になることは、帰属意識をもたらし、孤独感を軽減します。また、ネガティブな感情を取り除くか軽減し、より穏やかな気持ちで調和のとれた人間関係を築くのにも役立ちます。イギリスでは毎年、メンタルヘルス財団が「メンタルヘルス啓発週間」を主催していますが、今年(2020年5月18日~22日)当初のテーマであった睡眠から、優しさの力と可能性に焦点が移ったことは注目に値します。4 誰もが知っているように、危機や困難にみまわれたとき、人はそれぞれに異なる反応をします。冷静で落ち着いて集中力を発揮できる人もいれば、遠慮がちになったり、怒ったり、落ち込んだりする人もいます。ネガティブな反応をする人も、ポジティブな反応をする人もいますし、合理的であることが難しいと感じる人もいるでしょう。そしてもちろん、こういった感情は日々変化します。でも、それでよいのです。一様に「正しい」反応はありません。 また、どんなやり方が助けになるかも人それぞれに異なります。時と場合によって、そっとしておいて欲しいこともあれば、話し相手を求めることもあるでしょう。重要なのは、必要なときに手を伸ばせば、そこに誰かがいるという確信です。ちょっとした声かけがその先大きな支えとなっていく可能性があります。 2018年にマッキー博士は次のように語りました。「思い通りにいかなくとも立ち向かわなければならないことは日々いくらでもあります。でも、自分の周囲にいる人、身近な人もそうだということを意識することはほとんどないのではありませんか。どんな戦いでも、誰かの親切は助力になります… 親切心は人生を形作るツールの中で最も重要なものと言ってもよいかも知れません。他の人がどんな戦いに挑んでいるか分からないこともあれば、自分が挑んでいる戦いがどんなものか分からないこともあるでしょう。それでも私たちがほんの少しでも親切心を行動にすれば、そのポジティブなエネルギーは地球上の全ての人にプラスになるに違いありません。」 親切な行為は今この時も、あちこちで盛んに行われています。草の根の相互支援グループが増えてきて、近所の人の買い物を手伝ったり、電話をかけて様子をうかがったりしています。こういった活動はおそらく、危機的状況に限らずとも行われていたのでしょう。今になって気付く人が増えた、ということなのかも知れません。いずれにしても、その思いやりにあふれた行動は、私たちが辿るべき道を示してくれているのです。 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/nice [↩]http://www.sussex.ac.uk/broadcast/read/46037 [↩]https://www.mentalhealth.org.uk/publications/doing-good-altruism-and-wellbeing-age-austerity [↩]https://www.mentalhealth.org.uk/campaigns/mental-health-awareness-week [↩]
幸せはポジティブの先に
Reading Time: < 1 minute 人生は時に予想もしなかったことを投げかけてきます。青天の霹靂とでも言いましょうか。曲がり角の陰から突然、巨大なボールがカーブして飛んで来るようなことがあります。 それは必ずしも大ごととは限りませんが、予想することもコントロールすることもできない何かに出くわした時、どうすればよいのでしょうか。 「さて、どうしたものか」と考えるその時、ボールが飛んでくること自体はどうしようもなかったわけですが、どう対処するかは自分で選ぶことができます。主導権はここで取り戻せます。 選択肢は色々と考えられるでしょう。逃げること、枕の下に頭を突っ込むこと、何もしないこともある種の選択肢です。あるいは、事態が過ぎ去ってすべてがひとりでに「普通」に戻ることを期待して、無視を決め込むことを選ぶかも知れません。ボールから目を離せないために消耗してしまう可能性もあります。ポジティブな姿勢を選べば、ネガティブな思考は脇に置いて、問題を対処の可能なステップに分けて考えることができます。そして、圧力に負けず、自分なりに足場をしっかりと固めて取り組むことができるでしょう。ライフプラスの創設者、ボブ・レモンがいつも言うように、「望まないことではなく、望むことに焦点を合わせるのです。」 では、どのように実行すればよいのでしょうか。幸いなことに、このライフプラス・フォーミュラのサイトには、すでに多岐にわたるツールがまとめてあります。特に検討していただきたいものは、以下の通りです。 マインドフルネスと瞑想 ポジティブ・アファメーション(肯定的承認) エコセラピー フラワーセラピー 運動と睡眠 楽観性はどこからやって来るのでしょうか? 当然ながら自分の内側から来るものと分かっている方には、くだらない質問に聞こえるかも知れませんが、考え方や行動の仕方から来るものもあることはご存知でしょうか。小説家ヘンリー・ジェームズの弟、ウィリアム・ジェームズは、かつて1890年に心理学の原則について著書を出し、感情と行動の関係は双方向的である、と主張しました。 私たちは、悲しいときには行動にも悲しみが表れる傾向があり、それとは対照的に、幸せを感じているときにはその感情を描写するような行動をとる傾向があります。ところがジェームズはこれを逆にして、幸せであるかのように振る舞えば幸せを感じることができる、という思い切った説を提唱したのです。1 楽観性についても同じことが言えます。ジェームズの説によれば、ポジティブ思考の理論は行動に適用できるのだから、ポジティブな方法で行動することによってネガティブな感情を変えることができるはずだ、というわけです。ポジティブ・アファメーション(肯定的承認)はすばらしい出発点になります。肯定的に認める発言を声に出してみることで、ポジティブな行動がより具体的に描けるようになり、そこから前向きな心構えにつながっていきます。少し考える時間をとって、あなたが感謝している物事をすべて思い浮かべてみて下さい。一日の終わりに、その日あったポジティブなことを書き出すのもよいでしょう。先程も引用したように、望まないことではなく、望ましいことに焦点を合わせるのです。 ポジティブさは周りにいる人々にも由来します。ポジティブな人たちに囲まれて過ごすようにしてみると、その意味はすぐに分かるでしょう。逆もまた真なり、です。それは、感情はとても伝染しやすいものだからです。 しかしながら、状況によってはポジティブに感じるのが難しいこともあります。事態があまりにも大きすぎて対処できそうにないと思えること、実際その通りだったこともあるでしょう。目の前に問題があるなら、何とかしなくてはなりません。そんなときは分解して考えてみると、ポジティブな道が見えてくる可能性があります。 ポジティブになるためのエクササイズ 運動をすると、体内でエンドルフィンという幸福感をもたらす化学物質が分泌されます。幸せが感じられると、気持ちも前向きになります。可能であれば、爽快なウォーキングで一日を始めましょう。天気の良い日は、ついでにエコセラピーを取り入れてはいかがでしょうか。周りの景色や匂い、音に意識を向けて「今現在に存在する」ことを確かめるのです。田舎に住んでいるか、公園を利用できる環境に恵まれている場合は、フラワーセラピーもよいでしょう。ガーデニングは自然と一体となって体を動かしたい方にとって最適な方法です。思考を集中させるヨガや、視点を変えるきっかけになるワークアウトも役立ちます。運動がメンタルヘルスにもたらす効果は侮れません。 睡眠とメンタルヘルス 「ぐっすり眠れば朝には気分が良くなる」とよく言われますが、これは本当です。睡眠は大切です。眠っている間に、体は成長、回復、修復をするだけでなく、脳が情報を処理してまとめ、整理して、次の日に備えているのです。 不安なことや気になることがあると、なかなか熟睡できないかも知れません。気付くと悪循環に陥っていた、ということもしばしばあるものです。心配事やストレスを感じると睡眠不足になりやすく、やがて疲れがたまって日常生活の対処能力に影響が出始め、自己評価が下がってより心配事やストレスを感じるようになる、という風に続いていくのです。2 英国王立精神科医学会 3 は、より良い睡眠をとる方法について有益なヒントをいくつか提案しており、運動やリラクゼーションの他、寝る前に頭の中にあることを書き出すようすすめています。翌朝対処すればいいのだ、と心のスイッチをオフに切り替える(よく眠った後ならより簡単に対処できる)、というわけです。 新しい一日の目覚めにひと工夫 当然のように聞こえるかも知れませんが、例えばニュースを聞くよりも、アップビートな曲で目を覚ました方が一日をポジティブな気持ちでスタートできる可能性ははるかに高くなります。音楽心理学者のデイヴィッド・M・グリーンバーグ 4 によると、目覚ましに選ぶ曲に含めるべき要素は3つあるそうです。 優しく起床に誘い、徐々にエネルギー水準を高めていくように盛り上がっていくこと ポジティブであること 調子のよいビートがきいていること(1分あたり100~130拍) 音楽の好みにもよりますが、コールドプレイのViva La Vida、ビル・ウィザースのLovely Day、カトリーナとザ・ウェーブズのWalking on Sunshineなどがいい例になります。おそらく、あなたにもお気に入りのハッピーソングがあるでしょう。目覚めて最初にそれを聴くだけで、何かが変わることに気付くはずです。 主導権を取り戻して、ポジティブな生き方を築く方法は見えてきたでしょうか。ぜひあなたも実行して「望まないことではなく、望むことに焦点を合わせるのです」というボブ・レモンのアドバイスとともに、力強く歩んでいって下さい。 https://www.theguardian.com/science/2012/jun/30/self-help-positive-thinking [↩]https://www.mind.org.uk/information-support/types-of-mental-health-problems/sleep-problems/about-sleep-and-mental-health/ [↩]https://www.rcpsych.ac.uk/mental-health/problems-disorders/sleeping-well [↩]https://www.insider.com/songs-to-help-you-wake-up-2017-4 [↩]
成功 – 認めあう喜びは一番のご馳走
Reading Time: < 1 minute 成功を認め、褒め称えるという行為は単純ながら驚くほど力強いものです。ところが実際には、成功を祝う機会があっても、人前では謙遜し、むしろ恥じ入って見せるのが当然のように思われているようです。自分に注目が集まることを恐れてしまうのは、なぜでしょうか。一説によると、心の深いところでは皆、多少なりとも失敗を恐れているからだそうです。 1 皆さんにぜひ覚えておいていただきたいのは、実は他の人たちはあなたの成功を願っている、ということです。例えば、結婚式で頼まれたスピーチに立ち上がった人を見たとき、あるいは学校で劇があって子供が大勢の観客に向かって台詞を口にしようとしているとき、あなた自身がどのように感じるかを考えてみて下さい。おそらく彼らが言うべきことを忘れるのを望みはしないでしょう。むしろ、その逆を願うのではないでしょうか。他の人々の目線があなたに集まったときも同じです。誰もあなたの失敗を望んでいませんし、失敗したらどんな些細なことでもあげつらってやろうと目を向けているわけでもありません。あなたが成功するのを見たいと思っている可能性の方が高く、もしも何か計画通りにいかないことがあっても、気付かないか、少なくとも気にしないでしょう。 成功を認め、共有することは、認められる側にとってもお祝いに加わる側にとっても、基本的には楽しいことです。お祝い事は集まった人々と一緒にあらゆる良さを認め、ポジティブなことにフォーカスを合わせて同じ気持ちで一体感を楽しむ絶好の機会になります。 自分が注目されることに違和感がある場合は、その理由を考えてみて下さい。あなたの成功を共有したとして、悪いことは何もありません。時にはそうと気付かないうちに、あなたのことが励みになって、目標の達成や夢に向かって邁進しようと心動かされる人もいるでしょう。困難な状況にある誰かが、きっと大丈夫と前を向いて進もうとするとき、成功談が支えになることもあります。成功談が示す実用的なヒントや行動は、立ち往生したときに指針となり得るのです。2 自分の成功を祝う機会は、何よりも、一生懸命に頑張って何か偉大なことを成し遂げた人として、自分を認める時です。自分自身のためにも、他の人のためにも、成功の意味をしっかりと受け止めて、充実感で満たされた時間を自分に与えて下さい。 ヒントになる体験談は、ライフプラス・ストーリー 3 でご紹介しています。祝う価値のある、充実感に満たされたライフスタイルを楽しむ様々な方法が見つかるはずです。あなたもポジティブな違いをもたらす人になって、すばらしい瞬間を一緒に体験しませんか。 https://www.psychologytoday.com/gb/blog/the-squeaky-wheel/201306/10-signs-you-might-have-fear-failure [↩]https://harvardmagazine.com/2008/06/the-fringe-benefits-failure-the-importance-imagination [↩]https://ww1.lifeplus.com/web-page/lifeplus-stories [↩]
幸福を理解し心の健康に役立てるには
Reading Time: < 1 minute 幸せは定義すれば達成しやすくなるのでしょうか。 大抵の人は幸せになりたいと願うものです。幸せとは何か、漠然としたイメージはあるでしょう。自分自身、自分の仕事、人生、周囲の人々に対して感じるあの満ち足りた気持ちです。自分が不幸なときは確実に自覚できます。しかし幸福が実際のところ何なのかというのは定義し難く、それが分からなければその幸せを得ることはさらに難しくなります。 おそらく問題の一つは、日常的に目に入る広告やテレビ番組によって、幸福とは持っていない物を手に入れる能力であるかのように思い込まされていることではないでしょうか。隣の家の芝は青く見えるのが常です。それは広告主やテレビのプロデューサーのせいではなく、今の自分とは違う自分になりたいという私たちの願望が症状となって表れていると言ったほうがよいかも知れません。 夢や野望、憧れを持つことと、すでに手にしている幸せをきちんと認識することの間でうまくバランスを取るべきです。実際に可能かどうかに関わらず一つの目標を達成することだけに没頭して生きていては、すでに手にしている幸せに気づかないまま日々を過ごしてしまうかも知れません。 すでに持っている物から幸福感を得られれば、それが将来の目標に向かうための強固な基盤となるでしょう。 幸せは人それぞれです。幸せか否かを判断する基準などありません。また、幸せは永遠に続く状態でもありません。毎日の出来事や直面する問題によって満ちたり引いたりするものです。私たちにできることは幸せな瞬間を心から楽しみ、困難な時を乗り越える糧とすることです。 「幸福指数」をアップするためのアイデアをここにいくつかご紹介します。 人生において最も意義のある人間関係に時間を費やしましょう。ネガティブな人々に引きずられて自分までネガティブになってしまってはいけません。自分をサポートし、応援し、前向きな気分にさせてくれるポジティブな人を見つけましょう。そういう人を引き寄せる最善の方法は自分自身がポジティブでいることです。ポジティブさを共有して下さい。1 変化を受け入れましょう。物事が変化するという事実を変えることはできません。変化を恐れたり避けたりするのではなく、刺激的な体験と捉えられるよう見方を変えてみましょう。ネガティブなことに囚われていては幸せになれません。未来に目を向け、過去についてはよい思い出だけを取っておくのです。 今の状態に感謝しましょう。ありがたく思うことや毎日楽しんでいることを書き出してみて下さい。日々起こり得る失望感や喪失感も、このメモが打ち消してくれるでしょう。 不安な気持ちを解き放ちましょう。ネガティブな考えや恐れを気球に乗せて二度と戻ってこないところまで飛ばすのを想像してみて下さい。きっと気分がすかっとするはずです。 こんな朗報はご存知でしょうか。楽観的な人は悲観的な人より最長7年半長生きするという研究結果があります。幸せになるために何が必要かという議論において、これ以上説得力のある論拠はないでしょう。2 https://my.happify.com/hd/why-friends-make-us-happier/ [↩]https://edition.cnn.com/2011/10/31/health/happiness-linked-longer-life [↩]
寛大な心で健やかな自分に
Reading Time: < 1 minute 当たり前のことでも時には敢えて言葉に表す価値があるものです。誰もがお互いもう少し親切に接することを心がければ、世界はより良い場所になるというのもそんな当たり前なことのひとつです。では、私たちが実際にできることは何でしょうか。 誰もが個人的な幸福を追求する現代では、寛大さは熱帯雨林と同じぐらいの消失の危機にさらされている、とまで言われています。しかし、過去に誰かを助けた経験は誰にでもあるはずです。そして、その人の人生を少しでも楽にできたことに幸せを感じたことは、誰もが覚えているのではないでしょうか。 その記憶は、時間、知識、友情、必要とあらば金銭面においても寛大であり続ける大きなモチベーションとなりえます。寛大であるということは、些細な過ちについては見て見ぬふりをすることです。自分の思い通りにならない時もあると受け入れることです。急いでいる人がいたら道を譲る、それも寛大であればできることです。 相手を思いやる広い心は、声高に言われはしないものの、今を生きる私たちに必要とされている資質ではないでしょうか。 全ての主要な宗教において、寛大さが育み実践されるべき美徳のひとつとされているのは偶然ではありません。まずは広い心を持つようにしてみましょう。すると寛大さは周囲に影響を及ぼして、次第に広がっていきます。 思いやりの心を広げるのは簡単なことです。 コーネル大学による2012年の論文の中で「ペイ・フォワード」と呼ばれる現象について記述があります。例えば、コーヒーを買うために並んでいるところを想像してみて下さい。あなたが次の人の分も支払うと、その人はそのまた次の人の分を支払い、その人も・・・とどんどん続いていきます。実は2012年にカナダのドライブスルーでこれと全く同じことが起きました。226人の客が自主的に次の客の料金を支払ったのです。このすばらしい実話は、寛大な行動が人から人へと広がりやすいことを明示したと言えるのではないでしょうか。1 行動の伝染というのは興味深い考え方で、寛大さと関連付けられることの多い互恵関係という概念に新たな視点を与えてくれます。互恵関係には恩は返さねばならないとう感情や、返されることを期待する感情があります。それは恩を与える者と受ける者との間にある直接的な関係で、寛大さが伝染していくこととは違います。その違いが分かるでしょうか。 困難な時期に助けてもらったのでその恩を返したいというのも互恵関係です。慈善事業でボランティアをしたり寄付をしたりするモチベーションとしてすばらしいことです。しかし人に何かしてあげることを義務と感じたり、恩は売っておくものだという動機があったりするのなら、自分が何かを差し出す理由について、一歩下がって考え直すよい機会かも知れません。何かもらったからお返しをしなければ、というだけの理由でプレゼントを買いに出かけたことはありませんか。特別な誰かのためにワクワクしながら選ぶのではなく、お返しの義務感で買ったプレゼントが過去にどれくらいあったでしょうか。 それに対し、あなたが自発的に誰かのためになることをした時、それを目撃しインスピレーションを受けた別の人がまた別の誰かに優しくする、そんな間接的な思いやりの連鎖が起きたとしたら、すばらしいと思いませんか。 本当の幸福は、見返りを期待せずに惜しみなく与えることから得られるのです。2 寛大さはいろいろな方法で実践できます。誰かにアドバイスを求められたら相談に乗ってあげましょう。子どもたちへの読み聞かせやお年寄りとの交流など、ボランティア活動に貢献するのもよいでしょう。レストランや商品のレビューを書いたり、オープンソースのソフトを無料で作ったり、タイヤがパンクして困っている人を助けたりもできます。悩み事を打ち明けたいと思っている人がいたら、ただ黙って耳を傾けるだけでその人の心が軽くなるかもしれません。 何の見返りも求めず、ただ人の話に耳を傾けたことに満足して帰路につけたなら、本当の意味で寛大な行為をしたということです。そして誰かに与えたこのすばらしい贈り物が、自分自身に深い喜びをもたらしてくれるでしょう。 他人を寛大な気持ちにするのは難しいことではありません。私たち自身が寛大であればよいのです。これが世界に善を広げるのに最適な方法ではないでしょうか。 https://www.nytimes.com/2014/03/16/opinion/sunday/the-science-of-paying-it-forward.html [↩]https://www.swissinfo.ch/eng/sci-tech/warm-fuzzy-feeling_being-generous-makes-you-feel-happier-a-study-reveals/43325688 [↩]