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マインドフルネス
瞑想がもたらす10のメリット
Reading Time: < 1 minute 瞑想を実践する人はここ数十年で急増しています。経験者はもちろん、その周囲の人々の目にも、瞑想の癒しの効果は明らかです。今日では、ビジネスマンやプロのアスリート、そして子どもたちまでもが、瞑想で心と体の両方を穏やかにする方法を学んでいます。 ホリスティックな瞑想のメリットは多岐にわたり、不安や抑うつなどの精神的な問題を軽減し、ストレスや怒りを自然に管理することができます。痛みの緩和や心臓の健康増進、睡眠パターンの改善などの身体的効果も広く知られています。 継続することで、免疫力の向上、気分の高揚、人間関係の改善、全体的な幸福感の上昇など、様々な効果が期待できます。 ((https://www.nhs.uk/mental-health/self-help/tips-and-support/mindfulness/)) メイヨー・クリニック & ポジティブ・サイコロジー 最大のメリットはおそらく、瞑想には悪い副作用がないということでしょう。自分に合っているかどうかはともかく、やってみて損をすることはありませんから、ぜひ試してみて下さい。 瞑想と科学 古代から行われてきた瞑想については、何千年もの間に多種多様な集団で宗教的、精神的、学術的、科学的に研究されてきた記録が残っています。現代に生きる私たちは、ジムのクラスや地域のグループに参加したり、携帯アプリを使ってデジタル瞑想を体験したりしています。 ところが「瞑想とは何か」の定義は定まっていないため、効果を科学的に証明するのは困難です。 実際に瞑想を行っている人に聞けば、それぞれに異なる答えが返ってくるでしょう。それは唯一の「瞑想法」というものがないからです。瞑想のやり方は、宗教、文化、信仰によって異なり、種類も様々です。多くの人にとって聞き覚えがあるものといえば、マインドフルネス、スピリチュアル、禅、トランセンデンタルあたりでしょうか。 何千年も前から受け継がれてきたあらゆるものと同様に、瞑想も時とともに進化し、個人化され私的なものになっています。とはいえ、瞑想する誰もが同意することがひとつあります。それは、瞑想のメリットは数多く、重要であるということです。 瞑想の作用が科学的な観点から理解され、主流の医療の一部として取り入れられるようになったのは、ごく最近のことです。 ジョンズ・ホプキンス大学医学部の助教授で、瞑想が健康にもたらす影響について研究しているマダブ・ゴヤール医学博士は、次のように述べています。 「不安や抑うつ、慢性的な痛みを抱えている人の治療や補助的療法に(瞑想を)臨床的に用いることについては、推奨に足る良好な根拠があると言えます」(ゴヤール博士) ((https://www.prevention.com/health/a22679621/health-benefits-of-meditation/)) 一方、BUPA社はレポートで次のように言及しています。 「調査によると、瞑想は英国で好まれているウェルビーイング・セラピーであり、英国の成人の4分の1以上(26%)が過去5年内に精神面の健康を向上する方法として瞑想を行ったと回答しています。同期間に瞑想をやってみた男性は約3分の1(30%)であるのに対し女性は18%と、男性で倍近い積極性が見られました。」 ((https://www.bupa.com/newsroom/news/meditation-brits-favourite-wellbeing-therapy)) 瞑想の起源 瞑想という言葉は、ラテン語で「熟考する」を意味する「meditatum」に由来します。 瞑想の最古の記録は紀元前1500年頃のインドにあり、ヒンドゥー教の伝統であるヴェーダーンタ哲学に関連した記述が残っています。しかしながら、歴史的にはそれ以前、紀元前3000年頃には瞑想が行われていたと考えられています。 時を経て瞑想は東洋から西洋へと広がり、1927年には「チベット死者の書」の英訳版が出版されました。瞑想は世界の隅々にまで行き渡り、特に西洋人の注目を集めて関心が高まりました。 瞑想の方法 ブッダの有名な言葉にこうあります。 「過去にとらわれるな。未来を夢見てばかりいてもいけない。今この瞬間に集中なさい。」 今現在に生きる心を取り戻すには、瞑想が有効です。自己の内側に目を向け、心身を落ち着かせて、穏やかで安定した、明晰な状態に導きましょう。 瞑想は誰にでもできるという点で優れています。あなたが何者であるか、どこにいるかは関係ありません。根気よく練習すれば、誰でもできるようになります。 途中で気が散ったり、頭が混乱したりしても気にする必要はありません。落ち着いた穏やかな状態になれるまでは、ある程度時間がかかるものです。まずは身辺のノイズを取り払ってリラックスする時間をとりましょう。毎日5分から始めても効果は期待できます。 試してみたいと思ったなら、早速始めましょう。簡単な瞑想のステップを6段階でご紹介します。 座る。座り心地の良い椅子や床のある静かな場所を見つけて下さい。瞑想している間、途中で寝てしまわない程度に快適に過ごせることが大切です。 時間制限を設ける。瞑想初心者は短めに設定するとよいでしょう。5分から10分くらいが理想的です。練習を重ねていくと、時間をのばすことができます。 自分の体に意識を向ける。腕の力を抜いて、そっと下ろします。手は膝の上に置いても構いません。足は組まずにそのままにしておきましょう。椅子に座った状態で、目を閉じるか、視線を下げるか、あるいは焦点を一ヶ所に定めて下さい。ロウソクの炎を利用する方法もありますが、目に負担がかからないよう要注意です。 呼吸する。息を吸ったり吐いたりしながら、自分の呼吸に耳を傾けます。体が落ち着いていくのを聞きましょう。 心がさまよい始めたら。どんな人の心も揺れ動くものですから、気が散ってもイライラせずに、呼吸に意識を戻して続けて下さい。最初は難しいかも知れませんが、練習すれば次第に簡単になっていきます。 終了。時間になったら目を開き、視線を上げてみましょう。急がず慌てず、ゆっくりと立ち上がります。体で何か変化が感じられるか、心の中はどうか、確かめて下さい。 瞑想のメリット トップ10 心身全般の健康を侵襲性のない方法で改善できるのは、瞑想を実践している人にとって大きなメリットです。具体的なメリットのトップ10を以下にご紹介します。 不安や抑うつを軽減 ハーバード大学の医学研究者であるジョン・W・デニンガー博士は、次のように述べています。 「瞑想は、持続的な集中力を獲得し、ネガティブな思考や感情、身体的な感覚が侵入してきても集中力を取り戻せるように脳を鍛えます。」 抑うつや不安を生じる脳内の特定の部分に瞑想が働きかけることは研究で明らかにされています。瞑想を毎日行うことで、ネガティブな感情を大幅に軽減し、症状を長期的に和らげることができます。 ストレス管理で心身の健康を増進瞑想はストレス管理に有効な療法となります。瞑想を定期的に行っているとコルチゾール(ストレスホルモン)が大幅に低下することは研究でも示されており、ストレスに悩む人が経験する一般的な症状を自然に安定させることができます。 ある研究(Bostock, Crosswell, Prather & Steptoe, 2019)では、専門家が職場に瞑想を導入することで、仕事の効率が上がり、燃え尽きを減らし、配慮が行き渡りやすくなることが明らかになりました。 痛みの管理と治癒の促進瞑想で痛みの軽減を試みた研究では様々な結果が出ていますが、痛みの管理をより効果的に行うことの利点はよく知られています。NCCIH(アメリカ国立補完統合衛生センター)の研究によると、マインドフルな瞑想は体の痛みの感覚を軽減し、しかも脳内の天然鎮静物質を使わないことが分かっています(Cherkin 他 2016)。 ストレス軽減の専門家、ジョン・カバット・ジン氏は、痛みに対処する瞑想として、ボディスキャンというマインドフルネスの方法を学ぶことを推奨しています。ボディスキャンは、痛みを完全に消し去ることではなく、痛みの存在を認め、そこから学びを得て、最終的に痛みを管理することを目的としています。 […]
記憶力を高めるには
Reading Time: < 1 minute 記憶力は人それぞれです。情報を記憶し、事実や数字を思い出すということを簡単にできる人もいれば、単純なことでもなかなか思い出せない人もいるでしょう 物忘れがひどくなっても慌てないで下さい。記憶力が年齢とともに自然に低下することは研究で明らかになっており、必ずしも深刻な事態の兆候とは限りません。 1 とはいえ、物忘れには困った面もあります。誰かの名前を忘れて恥ずかしい思いをしたり、家や車の鍵をどこに置いたかわからなくてイライラしたり、そんな経験はあるのではないでしょうか。 自分に優しく 幸いなことに、生理的な面の健康状態は改善が可能です。記憶力の低下は遺伝的な要因もありますが、主に加齢によるものです。メンタルを健康的に保ち、記憶力を高めるために、できることをやってみましょう。 1. 糖分の摂取を控える 砂糖の摂りすぎが体に良くないことはよく知られていますが、体だけでなく記憶力にも影響があることはご存知ですか。砂糖については、記憶力の低下や脳容積の減少、特に短期記憶に影響することが研究で明らかになっています。健康のためにも記憶力のためにも、お砂糖の摂取量を控えましょう。 2 2. 脂肪分の多い魚を食べるか、魚油のサプリメントを摂取する 数多くの研究により、天然のオメガ3脂肪酸を豊富に含む魚油が精神面の衰えを遅らせることが示唆されています。 3 サーモンやサバなどの魚が好きな方にとっては朗報です。記憶力を向上させる効果があることを知った上で、楽しく味わって下さい。魚が苦手な方や食べられない方でも、高品質のオメガ3系サプリメントを摂取すれば、同じメリットが期待できます。 3. 瞑想の時間をとる 瞑想には、血圧を下げたり、ストレスを軽減したりするだけでなく、記憶力を高める効果もあることが分かっています。 4 瞑想は体だけでなく、心にも良い影響を与えるのです。 4. 体重を管理する 体重を健康的な水準に維持することは、体のためにできる最善策のひとつです。糖尿病や心臓病など、体重超過に関連する病気を防ぐことができ、関節への負担も軽減されます。また、健康的な体重を維持することは、心にも良い影響を及ぼします。それは、肥満がアルツハイマー病の発症リスクを高めるだけでなく、記憶に関連する遺伝子を変化させる可能性があるからです。 5 5. 睡眠を確保する 疲れがたまったときの怠さ、ちょっとしたことが重荷になる感覚は、誰もが知っていることでしょう。睡眠不足が記憶力の低下と関連しているのは不思議ではありません。十分な睡眠がとれていないと、物事を記憶する認知能力に実際に影響するという研究結果が出ています。 6 6.アルコールを控える アルコールは飲んでいる間だけでなく、その後にも影響を及ぼします。研究によると、飲み過ぎは脳を変化させ、記憶障害を引き起こす可能性があるということです。また、多量飲酒を繰り返すと、記憶をつかさどる脳の一部である海馬が損傷する場合もあります。 7 7. 脳を鍛える スポーツで上達したければトレーニングをする必要があります。記憶力の良さもまた、体を鍛えるのと同様に、トレーニングで向上できます。クロスワードや数独など頭脳を働かせるゲームは、楽しい余暇になるだけでなく、脳を鍛えることにもなります。 8. 体を動かす 運動は精神的にも肉体的にも重要です。研究によると、運動はあらゆる年齢層の記憶保持に役立つとされています。特に中年期の定期的な運動は、認知症の発症リスク低減に関連しています。 8 9. ダークチョコレートを自分へのご褒美に チョコレート好きの方にとって嬉しいことに、カカオにはフラボノイドと呼ばれる抗酸化物質がたっぷり含まれていて、これが特に脳に良い影響をもたらします。複数の研究で、ダークチョコレートを食べた人は、フラボノイドを含まないホワイトチョコレートを食べた人よりも記憶の保持力が高いことが示されました。 9 記憶力の低下は多くの人にとって気がかりなことです。今この時にも、悩んでいる人は少なくありません。今のステージが人生のどの段階であっても、生理的な面から健康状態を改善し、記憶力を維持するためにできることをやってみる意義はあるはずです。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/joim.12533 [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26970578/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3262608/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4895748/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4728728/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3413705/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3548359/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18570697/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21324330/ [↩]
健やかな心のために視野を広げる ウェルビーイング・ガイド
Reading Time: < 1 minute 気分を良くするホルモンについてご存知ですか。ホルモンの働きが体調を整える仕組みと、健康なメンタル維持の方法について考えてみましょう。 明るい展望に目を向けることは健やかな心を保つうえで重要です。自分が心の内でどのように考え、感じているのかを理解することは、ウェルビーイングに不可欠な要素です。とはいえ、境遇によっては、ポジティブな姿勢を保つのが難しいこともあるでしょう。 そこでライフプラスでは、ストレスに対処し、変化に応じていくためのヒントをウェルビーイングガイドにまとめました。食事や運動、睡眠をどのように役立てることができるのか、信頼できる情報を提供しています。視野を全体に広げるホリスティックなアプローチは、心の健康にポジティブに働きかけます。いま少し元気のない方には、活力を呼び覚ます方法をぜひ参考にしていただければと願っています。ぜひご一読下さい。なお、このガイドは自由に共有していただけます。
ジェームス・エリントンと作る レジリエンス・アクションプラン
Reading Time: < 1 minute レジリエンスとは何か、ご存知ですか。 ライフステージのどの段階にいようと、人生の浮き沈みに遭遇することは避けられません。困難な出来事に対処し立ち直る能力、それがレジリエンスです。感情の起伏やストレス度の変化を経験せずに済ませることはできませんが、心の痛みや苦しみをどのように乗り越えるかによって、大きな違いが生まれます。 オリンピック選手のジェームス・エリントンは、日頃からレジリエンスの鍛錬に取り組んでいます。オートバイの大事故の後、車いすでの生活を余儀なくされた彼は、キャリアだけでなく、人生そのものまでも脅かされるような衝撃を受けたはずですが、そのような状況にもかかわらず、彼はレジリエンスと決意をもってエリートレベルの競技に復帰を果たしました。 レジリエンスで最も重要なのは、時間をかけて積み重ねていくことです。一夜にして得られるものでも、すぐに忘れてしまえることでもありません。また、時間だけでなく、精神的な集中力と強さ、そして支え合える好ましい人々の輪が必要です。それはスポーツで果敢な目標を達成するのと似ています。途中で挫折しそうになったとしても、最終的には自分がどれだけ先へ進めたかを振り返って、無上の喜びを味わえるでしょう。 今回はレジリエンスを向上させるためのヒントをいくつかご紹介します。ジェームズ・エリントンが伴走しますので、自分なりのレジリエンス・アクションプランを作ってみましょう。 エネルギー補給と体調管理 レジリエンスを求められる状況に対処するために、自分を大切にすることで心身を整えておきましょう。自分の体の声に耳を傾け、自分のニーズや感情に注意を向けることが大切です。自分が楽しめて、リラックスできるアクティビティをするようにして下さい。エクササイズ、マインドフルネス、読書など、何でも構いません。好きな方法で自分時間を過ごすのです。 ジェームズが選んだアクション: 優先事項は常に変化するので、自分のために時間を使うことは後回しになりがちです。私の場合は、エクササイズ、散策、家族や友人と会うなど、毎日何か自分が気持ちよく過ごせることをするよう心がけています。また、自分が興味のあるテーマについて考えを巡らせることで、ストレスを感じることなくリラックスした状態を保つことができます。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ ポジティブとネガティブの両方を見るように脳を鍛える 脳は非常に複雑です。ポジティブな要素はネガティブな部分よりも見つけにくいことがあります。それはなぜかというと、幸福感をもたらす脳内化学物質(ドーパミン、セロトニン、オキシトシン)は生存に必要なときにわずかな時間分泌されるのみで、すぐに代謝されてしまうからです。幸せをもたらす化学物質の利点を得るには、分泌を刺激するような行動をとることが重要です。 幸福感へ向かって行こうとすると、脳は自動的に、ニーズを満たす上で障壁となるものを探知します。その障壁を乗り越えると、次の障壁を見つけ、越えようとします。このネガティブな要因を探知しようとする本質的な思考回路を変える、シンプルな方法があります。1分間でポジティブなことを探す練習を1日3回、45日間続けて、ポジティブな回路を作るのです。そうすることで、脳にポジティブな習慣ができます。同時に、協力的なサポートサークルやワークライフバランスなど、ポジティブな思考回路に影響する外的要因にも目を向けましょう。 ジェームズが選んだアクション: 私は、ネガティブなエネルギーや自分の中のネガティブな考えとは距離を置き、物事の見方は自分で作るものだと自分に言い聞かせています。とはいえ、慢心に陥らないためには、何らかの形でネガティブなもの(批判)に触れる必要もあるので、その意義を認識することで対処しています。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 学び続けることがメンタルの筋肉のストレッチに 体に筋肉をつけるには、時間をかけてしっかりと体を動かし、適切な食事をして根気よく続ける必要があります。そうしないと筋肉が弱くなっていくことは、誰もが理解しています。精神的な強さについてもこれと同じことが言えます。思考を変えるのも一つの方法ですが、感情をポジティブにコントロールするための練習も必要です。 簡単なものから複雑なものまで様々な方法がありますが、まずは簡単なエクササイズをひとつ決めて、定期的に実行しましょう。楽器を習うなど新しいことに挑戦するのでも、脳トレやパズルを完成させるのでも構いません。それができたら、精神面を強くするために、メンタルの筋肉増強に役立つ新しい何かを毎日の生活に取り入れていきましょう。 ジェームズが選んだアクション: 私は、考えさせられるような刺激的な会話や、知らない人と語り合うことが好きです。それは、家族や友人との快適なコミュニケーションの範囲を超えて、異なる意見を聞いたり、洞察に満ちた議論をしたりできるからです。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 社会との関わりを維持する 友人、家族、同僚など、身近にしっかりとした人間関係のネットワークがあることは重要です。社会的な繋がりは、危機に直面したとき自分を守る要素となります。誰かに状況を話すだけで悩みが解消されるわけではなくとも、自分の気持ちを打ち明け、サポートしてもらい、ポジティブなフィードバックを受け、問題解決の可能性を考えることができるでしょう。 今日ではテクノロジーの力で、世界中の人々といつでも簡単に繋がることができます。直接対面できなくても接点は持てるのです。人生は慌ただしく、何かあっても一人で抱え込んでしまいがちですが、他の人と一緒に過ごす時間を設けることも大切です。きっと心に良い影響があるはずです。 ジェームズが選んだアクション: 私は、家族や親しい友人とのコミュニケーションを大切にしています。落ち込んだときにはそれがポジティブな影響をもたらしてくれることを知っているからです。同様に、アスリート仲間とのつながりも、困難な状況に対処する上で重要です。彼らも似たような気持ちを経験していて、共感や励ましが得られることがあります。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 目標設定 目標を設定する際に最も重要なのは、現実的であることです。これは問題が発生した場合でも同様です。何かに圧倒されそうになったときは、まず一歩引いて、目の前の状況をシンプルに把握することに努めましょう。続いて、あらゆる解決策を検討し、それを管理可能なステップに分割して下さい。 大局的な視点も大切ですが、小さめのステップを複数設けることで、自分の進歩を確かめながら進んでいくことができます。随時、自分の成果を認めることは大切です。 ジェームズが選んだアクション: 私は常にメインの目標を意識していますが、それを達成するためには、複数のマイルストーンに分けて考えるのが良いと思っています。そうすることで、不要なプレッシャーを感じることなく、小さな成功を収めるたびに達成感を感じ、目標の達成に向けて現実的に取り組むことができます。 あなたのアクションは?_________________________________________________________________________ 内省から再起動、再構築へ この先どんな困難が待ち受けているかは分かりませんが、人生を前向きに進めていくレジリエンスを駆使することは、身体的にも、個人的にも、職業的にも、感情的にも、社会的にも重要です。目標を考える際には、これまでに学び得たことをこれからのチャンスに生かすことが重要です。上記のヒントを参考に、レジリエンスを向上させていきましょう。内省、再起動、再構築という3つの重要な過程を意識して実践することをおすすめします。 自分なりのレジリエンス・アクションプランを楽しく作れたなら何よりです。ジェームズのアクションプランの行く先は、ソーシャルメディアでご覧いただけます。ぜひフォローして下さい。また、投稿する時はタグ付けをお忘れなく。
クロモセラピーとは
Reading Time: < 1 minute クロモセラピーというと難しげに聞こえるかも知れませんが、いわゆる「カラーセラピー」の一種で、色彩が人間の生理的な健康状態に影響を与えるとの説に基づいています。インテリアや着るものを選ぶ時に色を考えるのはよくあることで、そんな日常的な例からも、色が私たちの思考や感情に影響していることは想像できるでしょう。結婚式の日に花嫁が純潔の象徴として白を身につけたり、葬儀に参列する人が喪に服して黒で装ったりと、文化的な意味あいが示される例もあります。 色を正しく理解して、健康なメンタルの維持に役立てましょう。重要なのは、色に正解はなく、その色を自分がどう感じるかにかかっているということです。例えば、ペンキを塗り直して壁の色を変えるだけでも気分が変わるでしょう。 クロモセラピーとウェルビーイング クロモセラピーは、単に自分のライフスタイルに合った色を選べば良いというものではなく、色彩や色みのある光を心身の健康状態の向上に活用します。そして、気分はもちろん、わずかながらでも生物学的変化をもたらすことを狙いとしています。 ホワイトライトセラピー 光や色が気分に影響する例として最も分かりやすいのは、おそらく天気です。空が灰色のときと真っ青なときとを比べると、気分にどんな違いがあるでしょうか。季節性情動障害(SAD)は、夏から冬へと季節が移るにつれて、人々が憂鬱な状態に陥る症状で、英国保健省が疾患として認めています。この時期は日照時間が短くなり、自然の太陽光が少なくなります。SADの対処法のひとつとして提案されている光療法では、自然光を模した特殊な光を浴びて冬の間に不足する日光を補います。晴れの日と同様の光を浴びると脳内で「幸せホルモン」であるセロトニンが増加し、同時に睡眠を誘導するメラトニンの産生が減少するため、精神状態が爽やかになると考えられています。 1 ブルーライトセラピー 青い光を使ったセラピーは、黄疸の治療に用いられることがあります。黄疸は大人でも生じますが、乳幼児に発症することが多い病気で、血液中のビリルビン濃度が高くなることで目や皮膚が黄色っぽく変色する症状が出ます。光療法では青色のハロゲンランプや蛍光灯の下に赤ちゃんを寝かせて、青い光を血液や皮膚に吸収させることでビリルビンの体外への排出を促します。 ただし、ブルーライトは必ずしも良いことばかりではありません。携帯電話などのデジタル機器が発するブルーライトは、睡眠の調整ホルモンであるメラトニンを抑制する働きがあります。夜中に起きて携帯の画面を見ていると眠りが浅くなってしまうのはこのためです。 グリーンライトセラピー 緑色の光で偏頭痛などの痛みを和らげる治療については、いくつかの研究が進められており 2 、狭帯域の緑色光を浴びると光過敏や頭痛の重症度を軽減できる可能性が示されています。白、青、橙、赤などの光と比べると、緑の光は偏頭痛の発作を悪化させる可能性が著しく低いとのことです。研究では試験的にグリーンライトセラピーを受けた人の20%が症状の改善を報告しました。 3 家庭でできるクロモセラピー いくつかの色や光は身体的な健康を増進させることが医学的に認められています。家庭や生活の中でも、色を使って健康なメンタルに役立てる工夫をしてみましょう。洋服でも、壁に塗るペンキでも、色を使ったものを選ぶときは、自分の心に響くもの、幸せを感じるものを選びましょう。特に家の中では、空間の用途を考えて決めて下さい。例えば、寝室やバスルームには落ち着いてリラックスできる色を、キッチンやダイニングには活気のあるエネルギッシュな色を選ぶとよいでしょう。また、SAD対策用のライトやブルーライト防止フィルター付きのメガネ、頭痛や偏頭痛に悩まされている方のためのグリーンライトなどが市販されているので、悩みに合わせて購入して自宅で光治療を試してみることもできます。カラーセラピーの効果についてはさらなる研究が必要ですが、色を活用した簡単で満足のいく方法で、生理的な健康状態を改善できる可能性があります。重要なのは、医療上の問題についてはカラーセラピーだけに頼らず、必ず医師のアドバイスを受けることです。その上で試してみる価値はあるかも知れません。 https://www.nhs.uk/mental-health/conditions/seasonal-affective-disorder-sad/treatment/ [↩]https://hms.harvard.edu/news/green-light-migraine-relief [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4939697/ [↩]
幸せホルモンに注目
Reading Time: < 1 minute ホルモンに幸せな気分をもたらすものがあることはご存知ですか。 快感ホルモンとも称されるこの種のホルモンは、健康なメンタルを維持するために体内で分泌される物質です。そもそも、ホルモンとは一体何なのでしょうか。また、ホルモンが健康の生理的な面に影響を及ぼす理由は何なのでしょうか。 ホルモンとはある種の化学物質で、血流に乗って脳に信号を送り届けることにより、気分を含む体の様々なプロセスに影響を及ぼします。幸せや喜びといった感情を促進するホルモンは4種類あります。 • ドーパミンは、快感をもたらす神経伝達物質です。物事に興味を持ったり、やる気を支えたりします。 • セロトニンは、気分を調整し、睡眠や学習、記憶を助ける神経伝達物質です。 • オキシトシンは愛情ホルモンとも呼ばれ、絆、信頼、共感を促進します。 • エンドルフィンは、ストレスや不快感に反応して分泌される天然の鎮痛剤です。食事や運動など、報酬が得られる活動を行うと分泌量が増加します。 幸せホルモンの分泌をサポートする方法 犬に抱きついてみましょう。犬を抱きしめるとオキシトシン量が上昇することが分かっています 1 – これを言い訳にしない手はありません。自分の飼い犬でなくてもよいとのことですので、犬を飼っていない人はお友達の犬を抱っこさせてもらいましょう。 ヨガとマインドフルネス。 研究によると、ストレスや不安を自然に軽減するヨガのような習慣をつけると、エンドルフィンが分泌され、オキシトシンの生成もサポートされるため、生理的な健康に良いということです。 2 音楽を楽しみましょう。 自分にとって楽しいと思える音楽を聴くことで、快感ホルモンであるセロトニンとオキシトシンの分泌量が増えることは複数の研究で分かっています。ある研究では、歌手グループが歌のレッスンを受けた後にオキシトシン量を測定したところ、全員が上昇しており、本人たちも満足感を得ていたと報告されています。 3 運動しましょう。運動をして心拍数を上げると気持ちが前向きになります。これは、運動によってエンドルフィンが分泌されるためであることが明らかになっています。 4 日光を浴びましょう。 火傷をするほど長く外にいてはいけませんが、研究によると、毎日10〜15分程度、自然の太陽光を浴びるだけで、セロトニンとエンドルフィンの分泌量が増えると言われています。 5 サプリメントを役立てましょう。 さらなる研究が必要ですが、栄養補給が特定の快感ホルモンの分泌に関与すると考えられています。例えば、緑茶やプロバイオティクスは、ドーパミンやセロトニンの分泌を促進するようです。 睡眠を大切に。 睡眠が直接的に快感ホルモンを増やすわけではないかも知れませんが、不足するとドーパミンのバランスが崩れ、結果的にネガティブな気分になります。1日を通してメンタルを健康的に保つためにも、規則正しい就寝時間を守るようにしましょう。 幸せを実感できるのはすばらしいことです。誰もがそうありたい、と願っていることでしょう。上に挙げたような工夫で自然に幸せホルモンを増やすことができれば、人生の困難に対処しやすくなるはずです。特に困ったことがなくても、犬を抱っこする良いきっかけになると思いませんか。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4290532/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3768223/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12814197/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6091217/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2290997/ [↩]
コンテンツ – きちんと食べる
Reading Time: 2 minutes より健やかな暮らしは、ちょっとした工夫から 人は食べたものでできている、と言われています。日頃から食べているものは、身体的健康に深く関わっています。健康的なライフスタイルを望むなら、きちんと食べることは不可欠です。食習慣を変えるといっても、簡単にはできない場合もあるでしょう。ですから、きちんと食べるために役立つヒントをここに集めました。良質の食材にちょっとした工夫をすることで、ミネラルやビタミン、タンパク質といった重要な栄養素を身体に行き渡らせることができます。 また私たちは、毎日のルーチンを制限することなくバランスのとれた食事を導入することが大切だと考えています。食生活の改善を始めてみれば、実は簡単にできることだとすぐに分かり、その利点が快さとして実感できるでしょう。 きちんと食べるために – 具体的な方法とは? より良い食習慣は学習で身につくものでしょうか。ベジタリアンにヴィーガン、低炭水化物、ケトジェニック、メタボリック、プチ断食などなど、あらゆるダイエット方法が話題になっていますが、きちんと食べるために最適な選択肢となるのは何なのでしょうか。この問いに対する絶対的な答えはありません。それは人それぞれに身体が違うからです。人間に必要な栄養素は同じとはいえ、現在の(おそらく不健康な)食生活を改善するベストな方法は個々に異なります。例えば、肉を食べる人と比べると、ヴィーガンやベジタリアン、ペスカタリアンの人々は重要な栄養素を確保する上で多少の制限があるため、相応の対処が必要になります。よって、日々の食生活を改善したい場合は、自分に合った計画を立てる必要があります。私たちはその意思のある方の力になりたいと考えています。 内科医のキャスリン・アイデンベルクによると、あらゆる食事方法にはそれぞれ個別の利点があるとのことです。また、長期的に食生活を変えていくことを決心した人は、最短で30日以内に持続的な変化を体感するようになるそうです。 主な食事方法とその内容、食習慣改善の成果を30日以内に体感する方法について知りたい方は、こちらのビデオをご覧下さい。 ビデオを見る ヘルシーに食べる – シンプルな10のヒント バランスのとれたヘルシーな食生活は複雑なものでなくてよいはずです。そこで私たちは、栄養確保のため、誰もが日常に簡単に取り入れられる10のヒントをまとめました。これから先のライフスタイルを変えていきましょう。 ここに集めたヒントは、ドイツ栄養協会 (DGE)1 の規定を元にしたものです。きちんと食べる – そのために、簡単にできることから一歩ずつ、より健やかな暮らしへと一緒に前進していきましょう。 1 X 1. きちんと食べるとは、バランスのよい食事をすること バランスのよい食事は基本です。体内のあらゆる過程をサポートするには各食品群から多種多様な栄養素を摂取する必要があります。バランスのよい食事をして、炭水化物、ビタミン、ミネラル、体に良い脂肪、タンパク質といった体に必要なすべてを確保しましょう。偏った食事はしないこと。それは、にあり、何かに傾いた食事では成り立たないからです。インスタントや出来合いの食品には頼らないようにしましょう。体に悪影響を及ぼす原材料が大量に使われていることに気づかず食べてしまう可能性があります。きちんと食べるのは難しいことではありません。思ったより簡単だった、とすぐに分かるはずです。ここでご紹介するヒントを取り入れて、良質の食品を活用したヘルシーな食事をしましょう。きっと、冷蔵庫の中で即席ものが占めるスペースなど無くなってしまいます。 戻る 次へ 2 X 2. 野菜と果物を食べましょう 「ファイブ・ア・デイ」という運動をご存じでしょうか。成人に望まれる野菜と果物の1日あたりの摂取量は650g、それを達成することを推奨するものです2。ところが、実際どの程度の量をどう食べればいいのか、ピンとこない方は多いのではないでしょうか。それは他国でも同じのようです。ドイツでファイブ・ア・デイを推進している団体 “5 am Tag e.V”3では、野菜と果物を食べる重要性をより広く知ってもらうため、ガイドラインを改めました。これは、毎日野菜を3皿ぶん、果物を2皿ぶんを目安に食べましょう、と呼びかけるものです。だいぶ分かりやすくなったようですが、ひと皿の基準は知っておく必要があります。ここで言うひと皿は手のひらに収まる程度の大きさです。パプリカやズッキーニ、バナナくらいの大きさのものなら1個で1皿として数えることができます。豆や無塩ナッツの類であれば、ひとつかみで1皿になります。なお、バランスのとれた食事をするために、同じ種類を何皿ぶんも食べるのではなく、異なる食材を組み合わせてください。 1日5皿ぶんの野菜と果物を食生活に取り入れるためにまずできることは、朝のシリアルに果物をプラスすることです。イチゴやラズベリー、ブルーベリー、バナナなどを用意しておいて、朝お好みの果物を加えて食べるとよいでしょう。自宅でならきちんと食べられる人でも、外出先では難しさを感じることがあるかも知れません。朝のうちにほんの数分だけ時間を作ってヘルシーなおやつを用意しておくと便利です。出先でもきちんと食べる習慣を維持するのは簡単です。新鮮な野菜と果物に着目するようにしましょう。例えば、パプリカとニンジンを野菜スティックにしてフムスのディップと食べたり、お昼のミックスサラダにナッツをトッピングしたり、午後のおやつをミックスフルーツのサラダとグリーンスムージーにしたり、といった取り入れ方ができます。長い1日を終えて温かな夕食のテーブルにつくと癒されるという方は多いでしょう。メインがお肉やお魚などであっても、付け合わせとしてお野菜を足すのは簡単です。いつもの食事にひと工夫、それだけで野菜と果物の摂取量を増やすことができます。 戻る 次へ 3 X 3. 穀類は精白されていないものを 消化器系の健康のためには、食物繊維をたっぷりと摂取するのが大切です。日々欠かせない食物繊維は複合炭水化物から摂取するのが一番です。精白されていない穀類やジャガイモ、豆類、野菜が主な摂取源となります。 食生活改善の簡単な方法として、小麦製品は、精白処理されていない全粒粉製のものに切り替えていきましょう。 料理の好きな人、ある程度自炊に慣れている人なら、よく作るお気に入りのレシピがいくつかあるでしょう。ミートソースのスパゲッティはそんな定番メニューのひとつです。パスタはどうやって選んでいますか。ごく一般的なタイプのものでしょうか。それなら精白小麦で作られているはずですので、全粒粉タイプに替えるだけで一段とヘルシーになります。精白された小麦粉であれ全粒粉であれ、炭水化物が豊富な点では同じですが、精白された小麦粉の炭水化物は短鎖構造の単純炭水化物です。これに対し全粒粉の炭水化物は長鎖構造の複雑炭水化物で、満足感を持続させる性質があり、この違いが大きな差につながります。 戻る 次へ 4 X 4. 動物性食品でヘルシーな食事を補完 動物性食品は私たちの体に貴重な栄養素を与えてくれます。私たちが得ているビタミンB12のほとんどは、肉、魚、乳製品、卵といった動物性食品に由来しています。ベジタリアンやヴィーガンの方ならご存じのように、動物性食品を口にしない場合は以下のような食品からビタミンB12を摂取することが望まれます。 栄養強化シリアル ココナッツミルク イーストエキスのペースト […]
メンタルヘルスとソーシャルメディア
Reading Time: 2 minutes ソーシャルメディア時代のメンタルヘルス管理 ソーシャルメディアは激しい議論と感情の渦を巻き起こし、今の世代の偉大なパラドックスとなっています。 私自身、かつてはソーシャルメディアと複雑な関係にありました。ソーシャルメディアは現代のコミュニケーションの礎であり、ネットワーキングを容易にし、世界中の友人とのつながりを促進しました。自由に発言できる場ができて、あらゆる運動に力を与えたという意味で、多くの人に変革をもたらしました。 しかし、同時に人をゴミ屑のように感じさせてしまう力も持っています。 ライフプラスの依頼でまとめられたメンタルヘルスに関するレポートを読んだとき、回答者の5人に4人がソーシャルメディアはうつ病の増加に一役買っていると考えていることを知っても、私は驚きませんでした。人口の大多数が利用しているこのテクノロジーが健康に影響を及ぼすことは不可避でしょう。 多くのオンラインレポートによると、現在までのところ、アクティブなユーザー数が最も多いのはFacebookで、YouTube、そしてInstagramと続いています。一方、若い世代に好まれるアプリ Tik Tokは、ロックダウン中にユーザー数とエンゲージメントが急増しました。 偉大なる悪役? ソーシャルメディアは様々な理由で悪の権化とされています。中毒性の要素ひとつをとっても懸念はあります。私自身、平均で1日に30回もスマホをチェックしています。何をするわけでなくとも、そうするのが癖になっているのです。私の脳は無意識のうちに特定のお気に入りのアプリに引き寄せられています。 サイモン・シネックは「インサイド・クエスト」のインタビューでこの問題を強調して反響を呼びました。ソーシャルメディアの使用は、飲酒やドラッグ、ギャンブルで誘発されるのと全く同じ化学物質(ドーパミン)を脳内で生成する、と彼は主張しています。例えば、投稿した写真に「いいね!」が付くたびに、あるいは新しいフォロワーを獲得するたびに、ドーパミンが出る、というわけです。ドーパミンの最も純粋な表れは「快感」であり、人はそれを欲することをやめられません。潜在的に中毒性のある他の物質にはセーフガードや制限が設けられていますが、ソーシャルメディアについては実質的にゼロです。私たちは、いつでも、どこでも、何歳であっても関与することができます。この際限のない情報の消費は健康的ではないと考えられています。 「いいね!に誘導されるソーシャルメディアの文化は、私たちの気分や自尊心には残酷なものとなる可能性があります。FOMO(見逃すことに対する恐怖)や、ハイライトリール(自分の最高の状態を見せる写真)をアクティブに維持することへのプレッシャーは言うまでもありません。また、過去に関わった人々を詮索したくなるという誘惑に負けて、別れたお相手がモデルとデートしている様子を目にしてしまったりもします。場合によっては両者の心の準備が整い、互いの近況を知っても大丈夫な強さを取り戻すまでは、情報に触れない方が癒しのプロセスが助けられるのですが、ソーシャルメディアはそれを許しません。良くも悪くも、私たちは知り得る世界にアクセスできる状態にあるのです。」 クレア・イーストサム、メンタルヘルスブロガー 私には、オンラインで「完璧な人生」を投影する必要性の犠牲になった過去があります。おいしい食事も、友達と遊ぶ時間も、ありのままに楽しむことができませんでした。逐一記録して、他の人たちがハートの絵文字をクリックして自分の経験を認めてくれるのを待たなければなりませんでした。友達や同僚が自分よりも何かエキサイティングなことをしているのを見ると、私の気分は急に落ち込みました。 最終的には、Instagramとの関係が睡眠に影響を及ぼすようになりました。私の携帯は常に顔の近くにありました。画面が発する光は適切な疲労感をもたらすホルモン、メラトニンの分泌を妨げていたはずです。時には夜中の2時まで眠らず、無限のフィードをスクロールしていたこともあります。 睡眠不足は翌日に無気力感をもたらし、栄養価の高い食事や十分な水を飲むなどの基本的なセルフケアを行うエネルギーが不足していました。手っ取り早く疲れを癒すために、私は糖分やカフェインを求めました。このような悪循環にはまってしまった私は、無力感と焦燥感に苛まれました。 バランスをとってポジティブな要素を見つける では、答えは何でしょうか。すぐに全てのアプリを削除して、ソーシャルメディアの痕跡全てを世界から消し去ってしまうべきなのでしょうか。もちろんそれは正解ではありません。第一、それでは私が偽善者になってしまいます。つまるところ、私はそれでキャリアを築いてきたのですから。私を含めて多くの人にとって、ソーシャルメディアはビジネスの基本的な広報ツールになっています。それは費用対効果が高く、ブランドがターゲットにしたオーディエンスに届くからです。 落とし穴はあるものの、ソーシャルメディアは正しく管理されていれば、驚くほどポジティブでパワフルなものになります。精神疾患を抱えて生活している多くの人(私もその一人です)にとって、ソーシャルメディアは発散の場であると同時に、似たような立場にある人たちからサポートを得る手段でもあります。 最も暗い時期 に私は何度もオンラインコミュニティに手を伸ばし、見知らぬ人たちから多くのサポートとアドバイスを受けました。私はそこで受け取った愛情に心を打たれました。私にはこれが回復の原動力となったのです。荒らしが蔓延しているのは事実ですが、思いやりのあるまともな人間もたくさんいます。 ロックダウンで厳しい規制が続いた時期、ソーシャルメディアは多くの人々、特に一人暮らしの人にとって、生命線ともなりました。Facetime、Skype、Zoom、Houseparty などで家族や友人の顔を見られたことで、励まされた方は多いでしょう。 また、こういったアプリを活用して大きな混乱もなく営業を続けた事業者も少なくありませんでした。 オンラインで正気を保つためのヒント 1. 使い方に配慮する – 他の嗜好品を楽しむときと同じように、ソーシャルメディアについても利用の度合いを意識することが重要です。例えば、朝起きてウォッカを一気飲みするようなことはしません。携帯電話のチェックを第一の優先事項としないのも同じことです。また、刺激を受ける前に、自然な方法で心のウォーミングアップをしておきましょう。 ソーシャルメディアを楽しむこと自体は良いのですが、どんな良いものでもそうであるように、あまりにも多量だと病気のもとになってしまいます。従って、量の管理が重要です。しかし、それを罰のように感じるべきではありません。脳が代替もなく抗わずに禁欲を受け入れることはほとんどありません。私はそれをよくお気に入りのおもちゃを取り上げられた子どもに例えています。 ですから、携帯電話から離れて休憩しているときには、何か別のことを楽しんだりリラックスしたりできるよう計画して下さい。お風呂でくつろいだり、散歩に出かけたり、気になっていたドラマや映画を観たりするほか、レトロなボードゲームで家族と一緒に遊ぶことができれば尚よいでしょう。オフラインの他の選択肢からもドーパミンが得られることを脳に教えてやるのです。 2. ソーシャルメディアにも就寝時間を – 午後9時以降の使用は最小限に抑えるようにしましょう。繰り返しになりますが、これを罰として扱ってはいけません。夜の儀式を改める機会にして下さい。例えば、ホットチョコレートを片手に連続ドラマの1話分だけ見る、あるいは少し読書をする、といった風に変えるのです。もし携帯で電子書籍を読んでいるなら (理想的ではないけれど紙の本より安価ですから) 少なくとも画面の光量を「夜間モード」に設定するとメラトニンの生成に及ぶ影響を抑えることができます。アプリからの通知は気が散るもとになるので、オフに設定しましょう。電話本体かアプリ内のいずれかで設定を変更できます。 3. 常にコンテキストを問う – Instagram上の写真には、見る人に自分の生活が不十分であるかのように思わせる力があります。ところが人には、いわゆる「現実」として提示された写真をあまりにもたやすく受け入れてしまう傾向があります。 パーティーや休暇、何かを楽しんでいる様子など、自分のベストシーンを投稿したくなるのは人情です。 一方、完璧と言えない日のことはわざわざ投稿する気になれないものです。例えば、二日酔いの頭を抱え、パジャマのままソファに5時間も寝そべってシリアルを箱から直接食べていた、そんな日曜日のことなど。こう こうして、世界は非現実的に表現されていきます。他の人と比較して自分のあり方に価値を見出そうとするのは不健康で不安定なだけではありません。自分でコントロールできる範囲を完全に超えて、振り回されてしまいます。ファンタジーとの戦いに現実が勝つことはほとんどありません ですから、悲しみや嫉妬、イライラを少しでも自覚したら、ソーシャルメディアが提供する情報にはコンテキストが欠如していることについて考えて下さい。ビーチでくつろぐ誰かの写真は、確かに天国のように見えるでしょう。でも、旅先で食中毒にかかっていたかも知れません。もしかしたら、撮影の10分前までトイレに釘付けになっていた可能性もあります。そもそも、その写真は今現在のものなのでしょうか。何ヶ月も前の休暇の時の写真かも知れません。 私がインスタグラムに投稿した、最も素敵に見える自撮り写真の一枚は、最も辛かった頃のものです。疲れ切って、押しつぶされそうで、あらゆる痛みに耐えていました。それなのに写真に映る自分はゴージャスで、人生をフルに謳歌しているように見えました。 最近はこのファンタジーの悪循環に対抗するために、可能な限りありのままを投影するよう試みていますが、ともすると虚栄心が顔を出しそうになるのをおさえています。 4. ポジティブなグループやハッシュタグ、コンテンツに関与する – 私がフォローしているハッシュタグは#dogsofinstagramです。それは、必ず私を楽しませてくれるのが分かっているからです。たわむれる子犬や、転がる犬の写真を見ていると、思わず笑顔になってしまいます。そして幸せな明るい気持ちになって、心のバランスがとれてきます。 日々にポジティブな要素をもたらしてくれる、お気に入りのものでバーチャルな領域の自己を囲むことができるとういう点で、ソーシャルメディアは優れた機会を提供します。 私は、友人や同僚に加え、励みになる人や自分を好ましく思えるようにしてくれる人を選んでフォローしています。これは、私が特にティーンエイジャーに繰り返し言っているアドバイスです。 私がソーシャルメディアを使う目的は、メンタルヘルス、ライター、古着、フェミニストの世界のコミュニティとつながるためです。今現在、自分が興味を持っていることを軸としているのです。 ソーシャルメディアのおかげで、今まで出会うことのなかったようなすばらしい人とのつながりが広がっています。 […]
脳トレが身体能力の向上に役立つ?
Reading Time: < 1 minute 脳と体がつながっていることは、誰もが知っています。 では、認知能力や心理面の健康状態は、身体能力にどのような影響を及ぼすのでしょうか。例えば、脳を鍛えることで、反応速度や正確な視認、記憶力などを向上させることができるのでしょうか。ストレスの多い厳しい環境でスポーツのパフォーマンスを発揮するには、認知機能にも最適な水準で働くことが求められます。その機能は、注意力、意思決定、ワーキングメモリ(作業記憶)など多岐にわたります。1 脳を鍛えるトレーニングはコグニティブ・トレーニングとも呼ばれ、脳機能の向上を目的とした一連のメンタル・エクササイズを行います。トレーニングの一環として認知機能のエクササイズを行うという方法は、プロのスポーツ選手の間ではよく実施されています。身体能力向上に集中するために、まず脳の機能を高めるのです。 スポーツ選手が頭脳を鍛えるべき理由とは 脳のトレーニングにより心の健康を増進し、記憶力や注意力、問題解決力などの認知能力を高めることができることは、研究で示されています。2 スポーツで求められるのは、身体的なスキルや能力だけではありません。優れたスポーツ選手になるためには、様々な認知機能を活用することも必要です。例えば、プロ選手は知覚や判断などの認知能力を高めることで、対戦相手の動きを予測し、正確で迅速な判断を下せるよう努めています。 認知能力にはたくさんの分類がありますが、スポーツで優れた成果をあげたい場合は主に以下のような分野が重要になります。 注意力 持続的注意:注意力と集中力を長く持続できることが重要 選択的注意:外部からの刺激を精神的に遮断する 柔軟性:集中力を次の何かに移すことができる 記憶力 長期記憶:知識を保持し将来のパフォーマンスに生かす 作業記憶:知っていることを利用する 視覚的処理 ビジュアライゼーション:頭の中でイメージやシナリオを描く 視野の広さ:周辺の情報をひと目で把握する 識別:パフォーマンスに影響する小さな違いを見分ける 感覚の統合と思考 タイミング・リズム:一瞬のタイミングを狙って最適なリズムで動く 計画性:短期計画と長期計画 決断のスピード:迅速な意思決定 脳を鍛える具体的な方法 その場にいないと再現できないシナリオもあるのは確かですが、同様の場面に実際に遭遇したときに備えて脳を鍛えておく方法はあります。メンタルを最高のコンディションにするために、以下のような方法を試してみて下さい。 勝利をイメージする。目的が勝つことであれ、完遂することであれ、エクササイズをすることであれ、自分はやるべきことをやるためにここにいるのだと自分に言い聞かせてみると成功しやすくなります。 マインドフルネスを実践する。日常生活の中でマインドフルネスを実践することで、スポーツの中でも意味のあることや抽象的な物事を理解しやすくなります。 成功に向けて計画する。自分がどんな風に勝つのかを考えてみましょう。それを具体的に思い描いて下さい。そして、スポーツに従事する前に、成功のシナリオを頭の中で再現します。 ポジティブな面に注目。周囲には常にポジティブな影響とネガティブな影響があります。自分の周りにネガティブな要素が多い場合は、自分の内部のポジティブな要素に注目しましょう。何が自分を幸せにしてくれるのか、何がやる気の元になるのかを考えて下さい。 実力を最大限に発揮するには、身体能力だけでなく、スポーツのそれ以外の要素にも着目する必要があります。トレーニングにおいては、体を鍛えるのと同様に、頭脳を鍛えることも重要です。「心は体よりも先に諦める」とよく言われます。心を強くすることで、成功のチャンスを最大限に広げることができるのです。 https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2018.01121/full [↩]https://link.springer.com/article/10.1385/JMN:20:3:213 [↩]
マインドフル・エクササイズとその重要性
Reading Time: < 1 minute 最近「マインドフルネス」という言葉が巷にあふれ、「マインドフル」に物事を行うことの重要性が強調されていますが、その意味とは一体何なのでしょうか。 運動に関しては、心理学者のアリア博士は、マインドフル・エクササイズを「不要な思考や雑念を手放し、かわりに身体感覚や呼吸、体の動きに注意を向けること」と定義しています。1 マインドフル・エクササイズのもたらす利点とは マインドフルネスを意識して運動すると、より効果的な運動ができるだけでなく、けがをする可能性も低くなり、自分の体や身体能力に対する認識がよりポジティブになります。自分の体が何をしているのか、どう感じているのかに意識を向けることで、心と筋肉のつながりが強化され、より大きな可能性を引き出すことができます。研究によると、活性化している筋肉に意識を向けるだけで、より早く、より効果的な成果が得られることが分かっています。 2 マインドフル・ランニング マインドフル・ランニングは、体を動かすことで得られるメンタルヘルス面の効果を高めることができます。片足を前に出し続けるというランニングの性質は呼吸や体の動きに連動し、自然と瞑想のようになります。研究によると、走っているときの感覚に集中し、自分の体と調和し、日常の雑念を断ち切ることで、ランニングとしてもより高いパフォーマンスを発揮できることが分かっています。 3 マインドフル・ブリージング 私たちは常に呼吸をしていますが、それは自然なことで、実際にどのように呼吸しているかを意識することはほとんどないでしょう。呼吸を意識することは、運動をするときに大いに役に立ちます。呼吸を利用してパフォーマンスを引き出すために、まずは運動前に深呼吸をしましょう。気持ちが落ち着いて、これから始まる運動の準備を整えることができます。運動をゆっくりと始めたら、呼吸がどのように応じているかを意識して下さい。そして、呼吸が浅くなっていないか、深くなってきたかを確かめ、運動の強度に体がどのように対応しているかを考えましょう。 マインドフル・ウォーキング マインドフル・ランニングの原理はウォーキングにも適用できます。マインドフル・ウォーキングについては、自然に目を向けたり、自然に包まれる感覚を体感したりすることで、脳を若返らせる効果があるという研究結果もあります。 4 動いている間、意識は動作と体の感覚に集中させましょう。そうすることで気持ちの乱れやストレスになる思考を防ぎ、今この瞬間の精神状態を良好に保ちやすくなります。気がそれてしまうことがあるのは当たり前なので、もしそうなっても自分を責めないで下さい。雑念の存在は認めつつ、意識をそちらに引っ張られないようにそっと手放し、落ち着いて今のこの瞬間に戻ればよいのです。 運動をマインドフルにする6つの方法 運動は現在の状況から離れて別の「ゾーン」に入るための方法として使われることがありますが、マインドフル・エクササイズはその逆で、心を解き放つのではなく、自分が行なっている運動に意識を集め、自分の体に起こっていることに注意を払い、心身と呼吸がどのようにつながっているかを考えるものです。 周囲を意識する – 屋内でも屋外でも、景色やにおい、音など、自分の身の周りにあるものに目を向けましょう。 自分の体の声に耳を傾け、感覚を認識する – 疲れを感じたら気を紛らわそうとするのではなく、自分の呼吸や喉の渇き、体の様子を把握して、良いフォームを保つことと水分を補給することに集中して下さい。 目標を定める – 運動で何を達成したいか、目標を設定して、フォーカスを目標に定めましょう。 自滅的な思考に対処する – 「難しすぎる」と思っても「難しいけど、できる」というように、力強く考えるようにしましょう。 達成感を見逃さない – 自分がどれだけやってきたかを振り返って下さい。他の人と比較してはいけません。他の誰かが自分より遠くまで歩いた、走った、速く泳いだ、といったことは問題ではありません。自分が昨日達成できなかったことを今日達成したのならそれが重要なのです。 ストレッチで筋肉に集中する – 運動の後にすることは、運動中にすることと同じくらい重要です。ストレッチをする間は気を抜かずに、筋肉の感触に集中しましょう。 運動を始めたばかりの人も、普段から運動をしている人も、マインドフルに体を動かすようにすると、パフォーマンスが向上し、生理的な健康にもメリットがもたらされます。次に運動をする際には、上記の6つのステップを実践して、心身に起こる変化を注視して下さい。 https://www.dr-aria.com/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6615069/ [↩]https://digitalcommons.wku.edu/theses/1069/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26124129/ [↩]
精神的集中力を保つためにジェームズ・エリントンが重視していること 10選
Reading Time: < 1 minute 精神的集中力とは イギリスのオリンピック選手、ジェームズ・エリントンは2017年に大きな交通事故にあいましたが、フォーカスをエリートレベルの競技会復帰に定めて見事に達成しました。旅を続ける彼は多くの人々の心を動かしています。 重傷をいくつも負い、車いすでの生活を余儀なくされた時は、キャリアだけでなく人生そのものまでも脅かされるような衝撃を受けたはずですが、それでも彼はエリートレベルの競技に復帰することを自ら決意し、意志の力を見出したのです。 精神的集中力とは、何かに意識を集め、そのために全ての精神力を注ぐ能力のことです。健康な精神状態で集中力を活かすことを一度習得すれば、どんな状況になっても、新しいことを学び、目標を達成し、良好なパフォーマンスを発揮することができるようになります。 ジェームズが精神的に集中するために実践しているいくつかのコツを以下にご紹介します。ぜひご自身でやってみて下さい。 1. 目標を小さなステップに分割する スポーツ、日常生活、仕事、その他どんな場合でも、大きな目標に圧倒されないようにすることが大切です。最終的な目標に至る過程を短期的な目標に分割して取り組むと対処しやすくなり、気がつけば目標達成に何歩か近づいているはずです。一日一日を大切に進んでいきましょう。 2. 鍵は可視化 ひとつひとつの目標を達成していく自分を、思い描いてみましょう。一歩ずつ進むことも大切ですが、最終的な目標を達成した時の自分をビジュアライズすることでモチベーションが上がり、望む先にある感慨や充実感に触れることができます。ジェームズは、自分が走り、レースを勝ち抜いていく姿を想像しています。負けたことが頭の片隅にあっても、それに気を取られることはありません。勝利はいつも最前線にあるからです。 3. 自分を振り返る時間を作る ジェームズはいつも「早く忘れること」を勧めていますが、自分を振り返る時間も作ってもらいたいと考えています。改善の余地は常にあるものです。ジェームズは、自己ベストのパフォーマンスを振り返って、ベストな方法を今後のレースに活かすことの重要性を認識しています。例えば、彼はオリンピックに向けて、ヨーロッパ選手権準決勝の最高のパフォーマンスを振り返り、現在の自分との比較をしています。 ここで重要なのは、感情を抜きにして過去の経験から学ぶことです。振り返る理由は、常にポジティブなものでなければなりません。 4. サポートの輪を持つ 目標に向かっていく自分を応援してくれる人が周りにいることは、精神面でとても有意義です。 ジェームズの場合、意識を集中する上でチームメイトが重要な役割を果たしています。同じようなトレーニングをしている同志と一緒にいると、互いに共感し合えます。誰にでも調子の悪い日はあります。他の誰かが不調を経験しているときにはいつも、必ず復活できる、とチームでお互いに言い聞かせています。また、皆がポジティブでいると、それが自分にも伝わってきて、モチベーションが上がります。 サポートは物理的に身近にいる人に限りません。遠くからでも応援してくれている誰かの存在を実感することは大切です。ジェームズは大きな競技会やレースの前に集中力を高めるために、家族や友人、その他あらゆる関係や物事から離れることがあります。これには決して個人的な他意はなく、彼の場合は馴染みのある顔ぶれと一緒にいると、リラックスして集中力を失ってしまいがちだからです。自分の目標やそれを達成することの意味を理解してくれる人の中に身を置くことは重要です。 5. 気が散る原因をなくす 達成しようとしている目標から意識をそらすようなものを取り除くことは、精神状態を健康的にするための重要なステップです。私たちはあらゆる電子機器の通知で定期的に邪魔されることに慣れてしまっています。むしろ、通知が入る前に、気になってチェックしてしまうほどです。 ジェームズは競技の前によくデジタルデトックスを行い、達成しようとしていること以外にエネルギーや思考を使わないようにしています。デバイスからの通知をオフにすると、デバイスをコントロールできるようになり、気が散ることが少なくなります。 6. マインドフルなエクササイズを マインドフルネスの利点は、心を落ち着かせ、集中できるようになることです。どんな状況下でも心を安定させて意図した所へ集中させる能力は、ストレスを感じたり、気が散ったり、圧倒されたりしそうな時には特に重要です。 マインドフルネスのエクササイズは数多くありますが、その中から自分に合ったものを見つけることがポイントです。ジェームズはヨガにも関心を持っており、音楽療法を定期的に行って、心静かに座する時間をとっています。彼は他にも考え事をせずに静かに過ごす機会をしばしば作っているそうです。 7. 正しく栄養摂取 食事が1日の気分に及ぼす影響は忘れがちです。身体で作られるエネルギーの20%は脳で使われているため、脳に適切な栄養を与えていないと、疲労感や集中力の低下を感じるようになります。 多くの人がそうであるように、ジェームズも精白された炭水化物や砂糖の摂り過ぎが集中力やエネルギーに支障をきたすことに気づきました。栄養 について彼は、常に自分の体の声に耳を傾け、体が必要としている時に必要な栄養素を知るというアプローチをとっています。 体と心は連動しています。健康的でバランスのとれた食生活を心がけることが大切です。 8. 日課を守る 例え朝だけであっても、自分のための日課を設定すると、特定のタスクに集中でき、しかるべき所へエネルギーを注いで力を発揮できる、健全な精神状態になります。ジェームズにとってトレーニングは日課の一部ですが、ルーチンにこだわりすぎないことも重要だと認識しています。生きていれば壁に直面することは何度もあります。ルーチンをこなすことで集中力と生産性を高める一方で、柔軟性と適応力を保つことが重要です。 ジェームズは事故の後、トレーニングを量より質重視へと変えていきました。トレーニングの量は減ったものの、回復時間を確保するために、より質の高いトレーニングを行っています。以前のルーチンは変更することになったわけですが、ジェームズはその利点を自分でよく理解しています。 9. 自分の体の声に耳を傾ける 生産性や集中力を高めようと思っても、体や心が休息を必要としている場合があります。そんなときは自分に無理強いしないことです。そのまま押し通そうとすると、最終的には目標に影響が及ぶ可能性があります。 ジェームズは、体調不良や心身の疲労を感じているときにトレーニングを休むのはとても難しい決断であることも、それに抵抗すると長期的にはパフォーマンスに大きな影響が及ぶことも知っています。目標から目をそらさず、必要に応じて体を回復させることで、より早くベストな状態に戻ることができます。 10. 自分を信じる 最後になりますが、自分を信じることは、思った以上に精神的集中力に影響します。自分に疑いを抱えたまま困難に直面すると、対策を先延ばしにしたり、やる気を失ったり、あきらめたりしてしまいがちです。 ジェームズがトラックに立つとき、他のアスリートとの競走で負ける確率は8分の1は存在します。それでも彼は、自分の能力を最大限に発揮すれば勝てると信じています。その信念は、意識の最も重要な焦点なのです。 精神的集中力を高めるために、自分なりのソリューションを 「ひとりひとりは違っても、困難な状況で役に立つ同じツールを誰もが持っています。自分にできることが分かりにくい場合もあるでしょう。それでも辛抱ができれば、自分で大きな変化を起こすことができます。自分にできる何かを宣言し、途中の課題を現実的に考えて ’できない’ から ’できる’ へとマインドセットを変えましょう。きっと、自分にこんなことができるなんて、と驚く時が来ます。」 – ジェームズ・エリントン、オリンピック選手 考えられないようなことでも実現は可能です。ジェームズの旅がまさにそれを反映しています。何らかの状況下で圧倒されそうになったり、諦めそうになったりしたら、ジェームズのヒントを一部でも全部でも実行して、健康的な精神状態を取り戻すようにしましょう。
ヘルシーな食生活における間食
Reading Time: < 1 minute 健康的な食生活の一環として、体重増加を防ぎつつ間食を楽しむ方法とは 間食というと、必要もないのに高カロリーのものを食間に食べる悪癖のことだと思われがちです。ところが、意識的に行えば、間食はビタミンや栄養素を補給し、健康を維持するのに最適な方法になり得ます。一般的に言われているのとは違って、体重を増やさずに間食をすることは可能です。 間食すると太る? 実は、そうではありません。加工度の高いものや糖分の多いものを食べればもちろん太りますが、健康に配慮した間食をすれば体重は安定しますし、減量を助けることもできます。研究によると、間食をすることで空腹感が軽減し、1日の総カロリー消費量が全体的に少なくなることが分かっています。1 また、タンパク質が豊富で食物繊維の多い間食を選ぶことで、体重を減らすことができる可能性もあります。2 間食で血糖値を安定させる タンパク質の豊富な間食は、血糖値のコントロールを改善することを示した研究結果が発表されています。3 大切なのは、自分の体の声に耳を傾けることです。ライフスタイルが多忙なら尚のこと、空腹感を無視するのは賢明ではありません。真の空腹感とは、単に気になるものを食べたいと思うことではありません。体がエネルギー不足に陥り、最適な機能を発揮するために、より多くのカロリーを必要としていることの現れです。 空腹を防ぎ、間違った選択を避けるために 長時間食事をしないでいると、チョコレートバーなどで手早くエネルギーを補給したくなり、必要以上のカロリーを摂取してしまう可能性が高まります。味で劣ることのない代替品はたくさんあります。賢く選べば、罪悪感なしに甘いものへの欲求を満たすことができます。 ヘルシーなおやつになるもの 自分にとってどのような食品がヘルシーなのかを知ることは重要です。間食の回数や食べる物の種類は、ライフスタイルや次の食事までの時間によって異なります。例えば、活動的な人なら1日に2〜3回の間食が必要な場合がありますが、座っている時間の長い生活をしている人は、たまに少し何かつまむ程度かも知れません。 ポイントは、空腹感や特定の食べ物への欲求を満たすだけでなく、血糖値のバランスを整え、次の食事までエネルギーを持続させるようなものを選ぶことです。エナジーバーは、通常のチョコレートバーやビスケット、ケーキの代わりとして最適です。チョコレートバーの味わいはそのままに、血糖値の上昇を引き起こさない健康的な原材料を使用したものが入手できます。 間食の時間をマインドフルネスに 人類は高カロリーの食品の味を楽しむように仕組まれているので、お腹が空いていなくても欲求を我慢するのは難しいものです。研究によると、健康に悪いおやつを選んでしまう最も一般的な理由は、空腹やエネルギー不足ではなく、単に誘惑に負けてしまうことだそうです。4 しばらくは練習が必要ですが、真の空腹を認識することを学びましょう。食欲がストレスから来るのか、退屈しのぎなのか、単に好きなものを味わいたいという欲求なのか、見極めが必要です。真の空腹と判断した時に適切な間食をすれば、血糖値を安定させ、一日中、山も谷もない安定したエネルギーを維持することができます。間食をしたくなったら、自分の体の声に耳を傾け、ヘルシーな果物やナッツ類、種子類、栄養価の優れたエナジーバーなどを食べるようにしましょう。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24670946/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21756320/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23591152/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24134077/ [↩]
ウェルビーイングに五感を駆使することの重要性
Reading Time: < 1 minute ウェルビーイングは全ての人に望まれるものですが、努力しなければならないものでもあります。 幸いなことにウェルビーイングは、五感に意識を向けるだけで向上させることができます。その様々な手法を知っておきましょう。 ウェルビーイングと五感の関係 私たちの脳は五感から送られてくる情報を処理する役割を担っています。見たり、感じたり、聞いたり、味わったり、嗅いだりしたものの解釈は、ウェルビーイングに直接影響を及ぼします。 ウェルビーイングと視覚 視力は健康の4つの柱のひとつである「きちんと食べる」ことに直結します。よく「人は目で食べる」と言われますが、単色の食べ物がのっている皿よりも、多彩な食べ物が載っている皿の方が魅力的に映るのはそのためです。1 ある研究では、明るい色のお皿を使うことで、高齢者の食事量が約30%増加したという結果も出ています。2 ウェルビーイングと味覚 味覚と嗅覚には非常に密接な関係があり、脳が味覚と解釈する情報の約80%は実際には嗅覚から入って来ています。人は何百万種類ものにおいを認識することができますが、味覚に関しては、視覚、嗅覚、食感から得られる付加的な手がかりがなければ、塩辛い、甘い、苦い、酸っぱい、香ばしい、くらいしか識別できません。味覚がウェルビーイングに関連していることは確かです。苦味に敏感な人は、強い苦味をカバーするために糖分や脂肪分を多めに使ったものを避けるなど、食べるものを慎重に選ぶ傾向があります。注射の前に子供に甘いものを舐めさせてなだめる例のように、甘味が身体的な不快感を和らげるという研究結果もあります。3 ウェルビーイングと聴覚 車のクラクション、火災報知器の音、救急車のサイレンなど、私たちは音で危険を察知します。また、音楽でストレスや不安が和らぐように、音には癒しの効果もあります。研究によると、理学療法を受けている患者は、セラピーの様々な場面で特定の音を流すと回復が早まるそうです。4 ウェルビーイングと触覚 触れ合いは、ウェルビーイングにおいて最も強力なツールのひとつです。愛する人とハグしたり、ペットを撫でたり、触れるというシンプルな行為が不安の軽減や睡眠パターンの改善につながることは研究によって示されています。5 ウェルビーイングと嗅覚 においは単に快・不快に関わるものではなく、特定の健康問題の予兆を示すことがあります。例えば、嗅覚の衰えはアルツハイマー病の兆しであるとの研究結果があります。6 最近では、嗅覚の衰えはCovid-19ウイルスに感染している可能性を示唆するものとして挙げられています。 五感と健康の4つの柱との関連性 ライフプラスでは、健康とウェルビーイングは大きく分けて4つの柱に支えられていると考えています。健康を維持するためには、それぞれの柱のバランスをとる必要がありますが、五感はそのひとつひとつに多大な影響を及ぼします。 きちんと食べる おいしく食べるには、視覚、味覚、嗅覚のすべてが重要です。色とりどりの食べ物に目を奪われたり、悪い臭いのする食べ物を避けたりと、体に必要なバランスのとれた食事をするために感覚が役立っています。 心から健やかに 人との触れ合いは喜びをもたらします。一方、私たちの心は他の感覚にも影響されます。匂いが楽しい記憶を呼び起こしたり、音が喜びになったりするほか、寒い日の温かい飲み物の味は何よりも心を和ませてくれます。 いつまでもアクティブに 体を動かすことはウェルビーイング全般で重要ですが、五感を頼りにすることで、より簡単で楽しいものにすることができます。散歩を面倒な義務と思い込まず、海辺や森の中を歩きながら、目で景色を、鼻で新しい匂いを、耳で木々の間から聞こえてくる鳥のさえずりを楽しむようにしてみましょう。 サプリメントで栄養補給 サプリメントを上手に利用すれば、健康に必要なものをすべて確保し、自分の栄養ニーズに応えることができます。 健康の4つの柱を念頭に、五感を最大限に駆使することで、バランスの調ったウェルビーイングへの道を歩んで行きましょう。 https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1068/p7040 [↩]https://elemental.medium.com/want-to-get-healthier-hack-your-five-senses-ddc9e749c41b [↩]https://books.google.co.uk/books?hl=en&lr=&id=M1kNCgAAQBAJ&oi=fnd&pg=PP1&dq=taste+wellbeing&ots=QMOL9-QtnT&sig=ADjZWhgz6Pl0LfFC_g3CcCy2oQQ&redir_esc=y#v=onepage&q=taste%20wellbeing&f=false [↩]https://journals.lww.com/hnpjournal/Abstract/2004/05000/Vibroacoustic_Sound_Therapy_Improves_Pain.2.aspx [↩]https://search.informit.org/doi/10.3316/INFORMIT.421000020411926 [↩]https://search.proquest.com/openview/9bb25f8aec2ed382fcdff8a9db42a32d/1?pq-origsite=gscholar&cbl=31252 [↩]
マニフェステーションとは何か、人生の向上にどう役立つのか
Reading Time: < 1 minute マニフェステーション、すなわち顕在化は、引き寄せの法則と深く結びついています。 何か望むものがあるのなら、求めずして叶えることはできません。マニフェステーションの本質は、ポジティブに考え、願い、それを現実にしていくことを目的としたプロセスと言えます。映画『ザ・シークレット』で有名なカナダの自己啓発作家、ボブ・プロクターは「心で見ることができれば、手に持つことができる」という有名な言葉を残しています。これこそが、マニフェステーションの核心なのです。 仕事でのマニフェステーション 朝起きた時の気分がどのようなものであれ、外に出てその日一日中、人から「素敵だね」「肌が輝いているね」「元気そうだね」と言われていたら、家に帰る頃には、とてもポジティブな気持ちになっているでしょう。逆に「具合はどうですか」と聞かれたり、「元気がないですね」と言われたりすることが何度もあると、家に帰るまでにすっかり落ち込んだ気分になることも考えられます。これがポジティブ思考の力です。私たちは自分の考えを感覚でとらえているのです。顕在化を意識することで、願ったものを手に入れることができます。 マニフェステーションのステップ 何かを顕在化させるのに、間違った方法も正しい方法もありません。ある人にとっては、静かな内省を経てポジティブに考えることが基本かも知れませんし、別の人にとっては、自分の望みを周囲の人々に伝えることかも知れません。また、マニフェステーションとスピリチュアルには関連性がありますが、スピリチュアルな人でなければうまくいかないというわけではありません。 マニフェステーションは非常に個人的なものです。どこから始めたらいいかわからないという方は、以下の簡単なステップを出発点とするとよいでしょう。 自分の目標を明確にする あなたの真の望みは何ですか。それが分からないままでは、それを存在するものにして手に入れるのは困難です。単に「幸せな人生」を求めるだけでなく、もっとフォーカスをはっきりとさせる必要があります。自分を幸せにするものは何でしょうか。新しい仕事、健全な人間関係、思いつくものを具体的に挙げていきましょう。もしも本を書こうとしているのなら、そのプロセスを小分けにして考えてみましょう。書くために何かインスピレーションになるものは必要でしょうか。新しいアイデアを思いつく創造性を広げたいと思いますか。出版までの見通しはついていますか。自分が何を望んでいるのかを明確にすることで、何を求めればよいのかが見えてきます。 望み、求める シンプルそうでありながら、ここでつまづいてしまうことは珍しくありません。自分に合ったやり方で願望に向き合って下さい。紙に書き出す、ビジュアルボードで見える形にする、他の人に話す、瞑想する、様々な方法があります。重要なのは、自ら手を伸ばし、求めることです。 目標に向けて行動計画を立てる 目標はその辺に飾っておくためのものではありません。願えば叶う、望めば手に入ると確信していても、自分で果たすべき役割を忘れてはいけません。例えば「新しい仕事がしたい」と言ったのなら、面接の練習をしたり、新しいネットワークグループに参加したりと行動してみることです。チャンスは現れます。でも、その道筋に自分の身を置く必要があります。自分の願望に意識を集め、そこへ至るプロセスを信じましょう。求め続けている限り、手に入れることのできる時はやってきます。 抵抗をなくす 願望に向かって進み続け、実現するためには、相応の波長に自分を合わせていく必要があります。人生には浮き沈みがつきものですが、良いことを引き寄せるポジティブな波動を基本として維持したいものです。1 引き寄せの法則では「類は友を呼ぶ」とされています。ですから、人生をポジティブなものにしたいなら、自らポジティブになる必要があるのです。良い気分になれることに集中し、自分の行く手を阻む抵抗や毒はすべて除去しましょう。恐怖心やネガティブな気持ちで視界が曇っている場合は、一旦それを認めた上で、それにとらわれずに自分で乗り越えていきましょう。 受け入れ、認め、感謝する 思い通りのタイミングではなかったとしても、望みが実現したときには、必要な時間を経て辿りついたのだと信じて、感謝の気持ちを大切にして下さい。ポジティブなことを受け入れがたく感じて、褒められたときや贈り物をもらったときの対応に困る人もいますが、自分が求めてたものを手に入れたこと、自分にはその価値があることを忘れないで下さい。勇気を出して有言実行を成し遂げた自分を認め、望みが実現したことに感謝しましょう。 https://www.throughthephases.com/how-to-raise-your-vibration/ [↩]
健康的な食生活からライフスタイル改善へ
Reading Time: < 1 minute 健康的な食生活とライフスタイルの改善は、似ているようで同じではありません。この2つを混同してしまうと、実際の目標が何なのか分からなくなってしまうことがあります。 食事を健康的なものに切り替えていくというのは、通常、減量などの特定の目標がある場合に行われます。しかしながら、一度目標を達成しても、元の食生活に戻ってしまうことがよくあります。一方、ライフスタイルの改善はより長期的なアプローチであり、健康と長期的な体重管理のために、全体的により良い食習慣を取り入れることです。さらに、食事療法は食べ物の摂取に限って考えますが、ライフスタイルの改善は、運動量など、健康や体重に影響する他の要因も考慮します。 ライフスタイル改善が難しい理由とは 健康的な食生活を始めるのも、健康的な食事を積極的にしようと決断するのもすばらしいことですが、何か新しいことをするときには、本気で取り組まなければ継続は難しいものです。健康的な食生活を続けようとすると様々なことが気になってしまいます。時間がない、と思う日もあれば、体に悪い食べ物に誘惑されたり、どうしても食べたくなるものが目についたりもするものです。科学的に見ても、ライフスタイルを変えるのはとても難しいことが分かっています。研究によると、健康的な食事のような新しい行動が習慣として身につくまでには、平均で66日、場合によっては254日もかかるということです。1 ライフスタイルの改善で得られる長期的なメリット 健康的な食事を取り入れた新しいプログラムで長期的な成功を狙うなら、長い目で大局的に見てメリットを検討するのが一番です。そもそも、なぜ健康的な食事をしようと思ったのでしょうか。それは体重を減らすためですか。健康的な食生活は体重を減らす助けとなりますが、望ましい体重を維持するにはライフスタイルの改善が役立ちます。全体的に健康になりたい場合も、健康的な食事で目指すことはできますが、以前の食習慣に戻ってしまうと、またすぐに倦怠感に陥ります。それが心配なら、小さめのお皿を使って、体に悪いものを食べても量が少なくて済むようにしたり、フルーツボウルを置いて、間食したくなったら健康的なおやつを手に取れるようにしたり、と行った工夫をするとよいでしょう。 ライフスタイルは食事だけではありません ライフスタイルを変えるということは、食習慣だけではなく、その他の要素も改善するということです。それを忘れてはいけません。健康的なライフスタイルの要素はたくさんあります。 睡眠 心身の健康は、睡眠時間に大きく左右されます。睡眠不足がうつ病や気分障害、肥満、糖尿病、心臓病などの原因になることは、研究で明らかになっています。2 最適な睡眠時間を確保するには、同じ時間に就寝する、携帯電話や画面のブルーライトを避ける、寝室を清潔感のある快適な場所にするなど、寝る前の規則正しい習慣を身につけることが望まれます。 体を動かす 毎日の運動は、心肺機能と筋肉の健康を維持し、メンタルヘルスにも良い影響を与えることが分かっています。研究によると、運動はストレス、不安、抑うつを改善し、体調不良につながる炎症を抑える働きをするということです。3 ストレス管理 健康的な食事、十分な睡眠と運動を心がけることで、ストレスに対処しやすくなります。加えて、瞑想やヨガ、塗り絵や絵画のようなマインドフルネスに有用なアクティビティなど、ストレス管理に役立つことはたくさんあります。 目標に合わせてライフスタイル改善 ライフスタイルの改善を食習慣の一新から始める人は多いようです。世の中には様々な食事法がありますが、自分に合ったものを見極め、長続きさせるにはどうすればよいのでしょうか。できるだけ良い結果を得るためには、自分の目標について考える必要があります。減量を目的とした場合は通常、食事内容を変えることが中心となりますが、ライフスタイルの改善に取り組めば、もっと小さな目標であっても持続しやすい設定をすることで、長期的に大きな効果を達成できます。具体的には現在の習慣がどのようなものかによっても異なりますが、例えば、週に1回新しいエクササイズのクラスに参加する、1日1万歩歩く、砂糖を控える、毎日食べる果物を増やす、といった目標が考えられるでしょう。 http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.695.830&rep=rep1&type=pdf [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3741412/ [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0378512217308563 [↩]
メンタルの強さとレジリエンスを向上させるには
Reading Time: < 1 minute 人生とは思いがけない時に思いがけないことが起こるものです。 感情の渦を乗り越えていけるのか、試されるような状況に追い込まれることも少なくありません。それが人間関係の終焉であれ、やりがいのない仕事や健康上の懸念であれ、不安に陥ることなく冷静に舵を切って進むのは至難の技に思えるでしょう。すべてが順調だったとしても、いつまでもそうとは限りません。それは、私たちが皆経験したように、世界的なパンデミックのような事態があらゆる計画を突如ひっくり返すことがあるからです。 試練の日々はやがて過ぎ去っていきます。それまでは困難に思えるかも知れませんが、物事は良くなっていくという事実に意識を向けて、自分自身の精神力と回復力を頼りに待つことが大切です。 精神的な強さと回復力 – 両者の違いとは 精神的な強さと回復力は密接に関連していますが、両者には違いがあります。いわゆる回復力は発生した状況に対処する能力のことで、レジリエンスと呼ばれます。レジリエンスがあることと、精神的に強いということは同じ意味ではありません。何らかの物事に対処すること自体は可能であっても、それがポジティブな方法でできるのか、歯を食いしばって我慢して、ただ時が過ぎるのを待つのか、で差が出てきます。 メンタルの強い人とは、ストレス要因やプレッシャー、課題に効果的に対処し、自分が置かれている状況に関係なく、自分の能力を最大限に発揮できる人です。1 この違いは微妙ながら重要なものです。それは、生き残りにとどまるのか、繁栄していくのかの分かれ道になるからです。 より良い人生の礎は、精神的な強さで築かれます。強いメンタルはどんなことがあっても対処できる仕組みとして機能するだけでなく、社会で有意義な人間関係を広げるにも、自信をもって新しいことを試してみるにも役に立ちます。最良の点は、精神力を高める努力は、今いる場所で、いつでもできるということです。メンタルを強くするためのヒントのトップ3を見ていきましょう。 前向きに考えることを学ぶ 言うだけなら簡単だろうと思われるかも知れませんが、期待したほど自然には身につかなくても、よりポジティブに考えることは学習できます。海軍特殊部隊やオリンピック選手を見れば、何かを達成するのにどれほど心の力が役立つかが分かります。ポジティブ思考への第一歩は、自分がネガティブになっている時、その事実に気づくことです。そして、自分を責めるのではなく、あるがままを認めて、それを変える努力をすることです。「失敗するかも」と考えるのではなく、「成功するかも」と自分に言い聞かせてみて下さい。結果的に成功しなかったとしても、ベストを尽くしたのならそれで良し、としましょう。前もって自分がどんな感じ方をしたいか決めておくだけで、実際の感情を受け入れやすくなるということはよくあります。ポジティブに考える、と心に決めれば、ポジティブ思考は向こうからやってきます。これは、マニフェスト – すなわち具現化、願望実現として知られています。朝元気に目を覚ましても、一日中周りの人から具合が悪そうだと言われ続けたら、おそらく夕方までには本当に不調を感じるようになってしまうでしょう。常に自分に向かって幸せになるように言い聞かせていれば、その感情が具現化されて、実際に幸せな気分になる可能性が高まります。 瞑想して自分のための時間を確保する 多方面で責任を負い、忙しく立ち回る世界にいるからこそ、時にはペースを落として自己内省に集中できるようにすることも大切です。瞑想は心を落ち着かせ、今この瞬間に存在することに立ち返るすばらしい方法です。リセットしたその時点から、フレッシュかつポジティブな視点で物事に向き合っていけるようになるでしょう。瞑想やマインドフルネスがうつ病につながるDNAを分子レベルで覆すという驚くべき可能性を示した研究もあります。2 コベントリー大学の心理学研究所(Centre for Psychology, Behaviour and Achievement)で脳・信念・行動について研究するイヴァナ・ブリック博士によると「ヨガや瞑想のような心身への介入がもたらす健康上のメリットを享受している人は世界中に何百万人もいるが、あらゆるメリットはおそらく本人の知らないうちに分子レベルで始まり、遺伝情報がその行方を変更している可能性がある」とのことです。博士の研究では、瞑想のような活動が細胞に残す分子署名でヒトの遺伝子の発現方法が変わり、ストレスや不安の影響が逆転する、と説明されています。 体を動かす時間をつくる メンタルの強さに関して言うなら、体も心と同じくらい重要です。心身の健康は密接に結びついており、どちらかが損なわれれば、もう一方も損なわれる可能性があります。運動がセロトニンとドーパミンという「快感」物質の脳内濃度を高めることは研究で明らかになっており、3 この物質の作用により、うつを軽減し、すっきりとした頭で落ち着いて集中できる状態に導かれます。 子どもたちにレジリエンスを 特に子どもは周囲の人の行動に強く影響されます。まるで小さなスポンジのように、見たものや学んだことを吸収していくので、子どもたちの手助けをする前にまず、周りの大人が自ら精神力を鍛えることが大切なのです。 子どもは他人から学びます。ですから、子どもを大切にし、子どもの利益を一番に考え、子どもに良い影響を与えてくれる人、つまり友達、家族、先生、コーチといった存在に接する機会を促しましょう。子どもたちには、自分はひとりぼっちではないこと、自分の利益を一番に考えてくれる人たちがいること、サポートが必要なときはいつでも頼れる人がいることを教えてあげましょう。 創造性や戦略を用いる遊び方は、子どもにとって自主的に学ぶ良い機会となるので大切です。例えばボードゲームは、衝動をコントロールし、我慢して交代することの必要性を教えるのに最適な方法であるだけでなく、状況が急に変わっても柔軟に応じる精神力を鍛え、より良い結果を得るために考え方を変える練習ができます。 助けを求めることを怖れない メンタルを強くするには、時間も練習も必要です。思うようにいかなくても、自分は一人きりではないということを忘れないで下さい。人生は時に厳しいものです。乗り越えることに困難を感じるのは恥ずかしいことではありません。自力で対処できるかどうか分からないと感じたら、友人や家族、専門家など、誰かに自分の気持ちを話してみるのが一番です。悲しい、怒っている、イライラしている、ストレスを感じている、不満を感じやすい、といった感情に気づいたら、うまく対処できていない可能性があります。誰かに助けを求めるべきサインとして見逃さないで下さい。 https://www.mentaltoughness.partners/developing-mental-toughness-peter-clough-doug-strycharczyk/ [↩]https://www.sciencedaily.com/releases/2017/06/170615213301.htm [↩]https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1600-0838.2009.01049.x [↩]
インテュイティブ・イーティングとは
Reading Time: < 1 minute インテュイティブ・イーティングとマインドフルに食べることの違い インテュイティブ・イーティングは、カロリーを計算したり、特定の食べ物に執着したり、体形を気に病んだりするのとは対極に位置します。そのアイデアが表舞台に登場したのは今から20年ほど前、イヴリン・トリボールとエリス・レッシュの両氏が本を出版したときのことです。テーマは他にもいくつかありましたが、インテュイティブ・イーティングの基本がハイライトのひとつとして注目されました。1 インテュイティブ・イーティングとは、ダイエットを巡る悩みから自己を解き放ち、自分の体をありのままに受け入れ、体が教えてくれる真のニーズに合わせよう、と提唱するものです。 食べるという行為が空腹に起因するのか飽食のせいなのか、感覚的に分からなくなっている人は少なくありません。不健康な何かがどうしても食べたくて仕方ない時は何が起こっているのか、食べてしまうとどうなるかも理解されていません。 インテュイティブ・イーティングとは、あなたの体が本当に必要としているものに耳を傾けること 流行のダイエットやライフスタイル改善法は季節よりも早いスピードで変わっていきます。食を全く考慮していないものもあれば、いつ食べ、どの程度空腹時間を置くべきかの概念が欠如しているものもあります。インテュイティブ・イーティングはその逆を行くもので、制限事項やガイドラインに従うのではなく、体の声によく耳を傾け、体が必要なものを直観で把握して食べます。つまり、自分に合った食べ方は自分の体が知っている、と考えるわけです。体のリズムに合わせて、体が発するその声を聞き取り、それに従うということです。 いわゆるダイエットが長続きしないことは研究でも明らかにされています。ダイエットで減量に成功したとしても、その状態を維持できる人は少ないのだそうです。2 それなのに私たちは、カロリーや炭水化物、脂肪、糖分を制限し、いつ食べるべきか食べてはならないか(そして伴う罪悪感)を気にせずにいられません。 食べ物との関係は複雑 人と食の関係性はとても複雑です。自然な生物学的現象でありながら、発展を遂げ、社会化され教え育てられるものともなっています。食品の宣伝で、とにかく食べる方向へと強く誘導されたり、現代社会のストレスが引き金となって、空腹でなくても食べたくなったりすることはありませんか。食べ物の量や質に望むことは、文化や家系によっても変わってきます。 自分の心と体の相互作用を信じてみましょう。体の本来の調子を信用するには、ちょっとした学習が必要かも知れません。 ケーキやワイン、ハンバーガーなどをたまに食べるくらいは構いませんが、お腹の空き具合や満足感を胃袋と相談するという基本を徹底して下さい。 インテュイティブ・イーティングのお手本、直感的に食べる乳児から学ぶ 新生児や乳児が乳房や哺乳瓶からミルクを飲むのを見たことがあれば、インテュイティブ・イーティングの在り様について、乳児が好例を示してくれるのが分かるでしょう。赤ちゃんはお腹が空いたらミルクを飲みます。最初は懸命に、やがてペースを落としたり休憩を入れたりしながら飲む間、保護者の腕の感触やミルクのにおいといった、その瞬間のすべてをあらゆる感覚で確かめています。そして、空腹が満たされたら飲むのをやめます。母乳でも哺乳瓶でも、吸うことによって流れる速度はあまり変わらず、飲みすぎてしまうことはまずありません。 インテュイティブ・イーティングでもうひとつ重要な概念は、食にまつわる罪悪感を忘れて、食べたいものを食べるというものです。食べ物と平和な関係を築きましょう。食べ物は体の燃料になる以上に心を満たし、喜びに満ちた経験をもたらしてくれるものです。一方、何を口に入れるのか、お腹の足しになるのかあれこれ悩み、何日も良心の呵責を抱えてしまうこともあります。罪悪の観念の間で揺れ動くものとして食をとらえるのは、健康的でも建設的でもありません。 インテュイティブ・イーティング vs マインドフルに食べる まずは、体が求めるものを食べる、それを大原則にしましょう。そのためには、マインドフルな状態で空腹感や食欲、満足感を把握できるようになる必要があります。私たちはマインドフルな食事がなかなかできません。給湯室にクッキーがあったから手が伸びた、そして口にしたことを恥じながらもあっという間に食べてしまった、そんなとき、クッキーがどんな味でどんな質感だったか、意識したでしょうか。クッキーを味わうという体験を楽しんだと言えるでしょうか。インテュイティブ・イーティングでは、食べる楽しさ、喜びを満喫することが推奨されています。マインドフルな食事は、口に入れようとしている食べ物のあらゆる側面を受け止め、実際にそれを体験することを奨励しています。 マインドフルな食べ方では、特定の食べ物について食後の気持ちをしっかりと感じ取り、そこで得たものを次からの食事に活かすことをすすめています。高度に加工されたファーストフードばかり食べてきた場合、味覚や嗅覚が鈍くなっている可能性があります。食べ物と心の状態の関連性(良好とは言えない)にも無頓着になっているでしょう。ですから、少しずつでもよいので、ホールフード、できればオーガニックの食品に切り替えていくようにして下さい。しばらくすると本物の食べ物のにおいや味を感じ取る力が戻ってきます。自分の好みが分かったり、食べた後の変化に気付いたりといった発見もあるはずです。ここまで回復すれば、インテュイティブ・イーティングは難しくありません。 インテュイティブ・イーティングを中心に インテュイティブ・イーティングとマインドフルな食事の両方から好ましい習慣を取り入れるには、感情面へ働きかける取り組みが必要となります。マインドフルネスや健康的なライフスタイルを実践する他のあらゆる方法と同様に、最初のうちは1日、あるいは1食の間に何度も意識の持ち方を修正することになるでしょう。それでも、空腹を感じ始めたときに「インテュイティブ・イーティングって、どんなものだったかな」と自問するだけで、食べ物との関係が変わり、身体的にも心理的にもメリットを実感するようになっていきます。そうすれば、インテュイティブ・イーティングがより自然に、簡単に実践できるようになるでしょう。 Tribole, Evelyn, and Elyse Resch.Intuitive Eating:A Recovery Book for the Chronic Dieter:Rediscover the Pleasures of Eating and Rebuild Your Body Image.St. Martin’s Paperbacks, 1996. [↩]Lowe, Michael R., et al.“Dieting and Restrained Eating as […]
毒になる感情と対処法
Reading Time: < 1 minute 「毒になる感情」という表現を見かけることがありますが、その意味するところはご存知でしょうか。 具体的には、怒り、罪悪感、羞恥、不安、恐れ、自己嫌悪、後悔、辛さなど、心の健康や人生にポジティブな要素をもたらさない感情のことで、本人だけでなく家庭や職場など周囲のあらゆる人々にも害になるという性質があります。有害な感情を放置しておくと、心身の健康に影響が及ぶ可能性があります。幸いなことに、有害な感情に対処し、ポジティブな思考パターンを身につける方法はたくさんあります。 過度なネガティブさに起因する問題から自分と周囲の人を守るためにはまず、自分の感情が周囲の世界にどう影響し、逆に世界が自分の感情にどのように作用するのかを理解することから始める必要があります。両者は相互に作用しあう関係にあり、そのような関係性はさらに網の目のように広がっています。なるほど、感情は風邪よりも簡単にうつる、と言われるわけです。 毒になる感情にとらわれやすい理由 様々な習慣と感情(善と悪の両方)を調査してみると、それらが周囲に伝染していく可能性があることが明らかになってきました。例えば、否定性を通じて築かれる対人関係に関する研究では、第三者についての否定的な意見を相手と共有することは、その相手と親密になる上で非常に効果的であることが知られています。ただ、それは他者に対する相互嫌悪の上に結びついてる関係です。1 確かに最初の絆はここで生まれるかも知れませんが、それが健全な友情の基盤となることはほとんどありません。このような対人関係は、人がかつて小さなグループごとに結び付き、他のグループを「敵」とみなして生命存続を導いてきた、原始時代の名残りと考えられます。 今日ではそのような関係性は機能不全になってしまったばかりか、むしろ「非存続」作用があると言えそうです。つまり、かつて人が生き抜く手段としたものが、現代においては、ネガティブな人や悪い影響を自ら引き寄せてしまう力になっているのです。別の研究の結果、一度ネガティブな体験をすると、その後不幸に陥る可能性が2倍になると報告されていますので、状況は一層悪化するでしょう。2 害になる感情に対処するには 実は、幸せや親切な行いもまた、他の人に伝染していきます。有毒な感情に対処する方法も、物事をよりポジティブに受け止める方法も同様の方法で学ぶことができます。何かひとつ善い行いをすれば、社会に網目のように広がる人間関係を通じて、見知らぬ人にまで良い影響を与えられる可能性があります。3 さらに嬉しいことに「幸せな」友人がひとり増えるごとに、あなたの幸福感が10%近くも高まる可能性があるということです。4 私たちには自分が意識している思考や感情を引き込む傾向があります。それに加えて、人間には仲間の表現の仕方やボディーランゲージ、スピーチなどを模倣するという原始的な本能があり、身近な人々の感情をより敏感に「受信」します。5 自分の感情が周囲の人々に影響し、また周囲の人々が自分の感情に影響を及ぼすことは明らかです。 6 当然、ネガティブな経験や有毒な感情にこだわる人に囲まれていると、同じような考えや経験に同調していってしまいます。 逆に、喜び、感謝、幸福など、ポジティブな感情に焦点を当てる人々と一緒にいるようにすると、肯定的な物事や人々、経験、アイデア、および概念に合った自分の考えや感情を見つけることができます。 これには自宅での時間を活用するのが最も簡単でしょう。自宅は特に自力でコントロールしやすい場所だからです。誰を家に招き入れるか、ステレオでどんな音楽を再生するか、テレビをどのチャンネルに合わせるのかを自分で選択しましょう。最初は些細なことと思われるかも知れませんが、このような環境要因は、あなたの感情に大きな影響を与える可能性があります。 ストレスの重なった1日を終えて自分だけの聖域に帰り、前向きな友人と時間を過ごしたり、気分を高揚させる音楽を聴いたり、気楽なショーを見たり、やる気が出るような本を読んだりと、ストレスを軽減するのに役立つ何かをすることで、ポジティブな心の再調整が助けられ、有害な感情が定着するリスクを軽減できます。 職場での有害な感情にどう対処するか 職場で有害な感情にとらわれないようにするためには、もう少し鍛錬が必要です。それは、職場では一緒にいる相手を選ぶということが難しいからです。部下を怒鳴りつける上司や、他の社員のゴシップが好きな同僚がいるなど、職場のネガティブな環境から逃れられないということもあるでしょう。 有害な感情の存在する環境で感染を防ぐ最善の方法は、職場内で楽しい何かを求めている前向きな同僚を見つけ、自分のポジティブ思考を強化することです。良好な人間関係に時間とエネルギーを投資すると、自身の善い行いと積極性がオフィス全体に波及し、否定性が打ち消されていくはずです。ネガティブな感情に毒されないことによってもたらされる違いを感じる同僚が増えるにつれて、この効果は雪だるま式になり、ストレスの軽減と感情の改善だけでなく、相互協力の向上、対立の減少、仕事のパフォーマンスの向上にもつながります。 7 職場、自宅、友人との外出、ディナーパーティーでの新しい人との出会いの中で、例えネガティブな働きかけを受けたとしても、それに反応する必要はないことを忘れないで下さい。 ネガティブ志向の人々は、しばしば自分たちの話に同調してくる人を探しているものです。有毒な感情とはどんなものかを考えるとき、何らかの状況やその場にいない人について、あなたに不平不満を言わせようとしてきた誰かとの会話を思い出す人は少なくありません。次に似たようなことがあったら、反応する必要はない、と意識してみましょう。否定的な感情に同意する必要はありません。また、その人と対立し口論する必要もありません。 毒になる人や環境を避けられない場合は 選択の余地なく、毒になる感情をあらわにする人々の近くにいなければならない場合、実質的に可能なのは、否定的なコメントに影響されないように自分を守ることです。自分の内なる思いを見つめなおし、自分の行動が、ポジティブな考え方や経験にフォーカスを置きたいという欲求に忠実であることを確認しましょう。 そして可能ならその場から素早く、失礼のないように立ち去って下さい。職場では、終わらせなければいけない仕事があるから、と言えばいいのです。ディナーパーティーでは、飲み物をとりに行くことを口実にできます。 感情はまるで細菌と同じように伝染していきます。そして、予防策を講じなければ、気づかないうちに有害な感情に感染してしまう恐れがあるのです。有害な感情に対する免疫力を強化するための最良の方法は、確固たる意志をもってポジティブな思考を持ち続けている人たちに囲まれて過ごすことです。 Bosson, Jennifer K., Amber B. Johnson, Kate Niederhoffer, and William B. Swann.“Interpersonal Chemistry through Negativity:Bonding by Sharing Negative Attitudes about Others.” Personal Relationships 13, no. 2 (2006):135–50. https://doi.org/10.1111/j.1475-6811.2006.00109.x [↩]Hill, […]
フラワーセラピーとは
Reading Time: < 1 minute ウェルビーイングに役立つフラワーセラピーをご存知ですか 心を癒し全体的な健やかさを手助けするとして近年注目を浴びているセラピーはたくさんあります。マインドフルネスに自然体験、アロマセラピー、美の鑑賞、マニュアルセラピー、クラフトセラピー、実用性を兼ね備えたアート、創作表現…ところが、個人的にやってみようとすると、いずれもかなりの時間と労力が必要になりそうです。このようなセラピーのあらゆるコンセプトがひとつにまとまったものがあったらいいのに、と思いませんか。実は解決策があります。それはフラワーセラピーと呼ばれる、花を使ったマインドフルネスの実践方法です。ではフラワーセラピーとはどんなものなのでしょうか。 フラワーセラピーのやり方 一口にフラワーセラピーと言っても具体的な方法は様々です。花屋さんやスーパーの花売り場でしばし立ち止まる、あるいは、庭に出たり通りを歩いたりして見つけた花の香りを楽しむ、といった単純かつ受動的なものもあれば、花束を作ったりフラワーアレンジメントに挑戦したり、と積極的に手を動かすものもあります。でも、基本はとてもシンプルです。 フラワーセラピーのメリット フラワーセラピーは、やることリストやデジタル機器の画面から離れるためにも適しています。手を動かしながら意識を一点に集中していると、今現在の瞬間に満たされます。 マインドフルネスというと難しく考えてしまうかも知れません。雑多な思考をまとめることなどできるのか、あるいは、瞑想に必要な30分の休憩時間は確保できるのか、と疑問に思う人もいれば、瞑想というものに違和感があって、つい敬遠してしまうという人もいることでしょう。 自然を活用したセラピー ある種のセラピーや予防策として、自然に浸ることを「処方」する医師がいることはご存じでしょうか。スカンジナビアで昔から言われてきた「悪いのは天気ではなくて服装だ」の心で、季節を問わず自然の中で過ごすことは広く推奨されています。また、患者のためにウェルネス・ガーデンを設置している病院もあります。「森林浴」の人気もすっかり定着したようです。それは、自然には人を癒す力があるからです。自然の力に英気を養われるのが健康に良いことに疑いの余地はありません。1 身近な範囲で自然に親しむことは可能です。自然というと、遠くまで出かけないと触れられないものという印象を持っている人は少なくありません。でも、ほんの少しの草花も自然と考えれば、毎日の暮らしの中で自然が身近に感じられます。フラワーセラピーはその手軽さが魅力と言えます。 花に秘められた力 花の香りのすばらしさも忘れてはいけません。初夏に外を歩いていて、ラベンダーやジャスミンの香りが漂ってきたときのこと、あるいはクリスマスツリー用に木を買ってきて家じゅうに緑の香りが広がったときのことを思い出してみて下さい。花や緑をはじめ、自然がもたらす様々な芳香が刺激となって、脳内では快適さを誘発する物質が分泌されます。エッセンシャルオイルが大人気となったのも、自宅や職場に手軽によい香りを取り入れて、気持ちを穏やかにすることができるからです。2 花を生けるのも、花屋に立ち寄るのも、花壇で過ごすのも、それだけでアロマセラピーと同様の効果が得られます。 香りのすばらしさはもちろんのこと、花は見た目の美しさも楽しめます。人間は美しいものに惹かれます。私たちは視覚的な喜びを知っています。旅に出たなら、少し奮発して眺めの良い部屋に泊まりましょう。美術館を訪れれば、何時間でも美しいものを堪能していられます。家の中は快適なだけなく、見た目の印象も好みに仕上げたいと思うでしょう。そして自分の体形や髪、肌をお手入れして、似合う服を着て魅力を引き立てるのも、美しくありたいという気持ちがあるからです。花を見て美しい色合いを愛でるひと時は心地よいものです。 フラワーセラピーで創造性を発揮 フラワーアレンジメントや生け花は手作業です。オフィスワークに従事している人の多くは座って画面を見ている時間が長く、雑多なコミュニケーションで頭の中がいっぱいです。だからこそ、手作業で何かを創り出すことに意味があるのです。余暇に趣味として日曜大工をしたり、マニュアルセラピーがわりに料理を楽しんだりしている人もいるでしょう。花を生けるのもまた創造的な活動であり、作品は自宅や職場に飾って楽しめます。 創造性は人の暮らしに必要なものです。趣味で絵を描くのも、ピアノの演奏をするのも素敵ですが、実際には学校を卒業して以来創作活動らしきものからはすっかり遠ざかっている、という人が多いようです。それでも、フラワーセラピーを機に、内なる美的創造力が引き出されるかも知れません。まずは気に入った色の花を買ってくるか摘んできましょう。そして、適切な大きさの花瓶かグラスを用意し、手触りや色、形などをじっくりと楽しみながら生けてみて下さい。単純なようですが、それだけで究極のウェルビーイングにつながるセラピーになります。 Song, Chorong, et al.“Physiological Effects of Nature Therapy:A Review of the Research in Japan.” International Journal of Environmental Research and Public Health, vol. 13, no. 8, 2016, p. 781., doi:10.3390/ijerph13080781 [↩]Cho, Mi-Yeon, et al.“Effects of Aromatherapy on the […]
心臓に良い食事と最適な食べ物とは
Reading Time: < 1 minute 心臓の健康に良い食生活を始めましょう 好ましい食生活とアクティブに過ごすこと、そしてマインドフルネスは心臓の健康を支える3本の柱です。今の食生活を少し変えるだけでも心臓に良い影響がありますが、長期的な食生活の改善で、できるだけ心臓に良い食事を継続的に心がけましょう。 心臓に良い食事をするためのヒント 心臓に良い食品と悪い食品がどれかを知ることは重要です。それは、心臓に良い食事をするなら、然るべき情報に基づいた意思決定をする必要があるからです。質の悪い食事 1 は避けるべきです。以下の記述に心当たりがあれば、それは改善点と考えましょう。 • 精白された穀類、糖分、塩分、不健康な脂肪、動物性の食品が多く含まれている• 全粒粉、果物、野菜、豆類、魚、ナッツ類が少ない• 加工食品が多く含まれている – すぐに食べられる包装食品など• ホールフードや出来立てのお料理が少ない 心臓に良い食事は上記とは逆に、野菜、果物、全粒粉、豆類、ナッツ・シード類、オリーブオイルなどを豊富に含む、地中海風の食事です。地中海風の食生活が、心血管疾患(CVD)、血圧、血清脂質のCVD危険因子の減少と関連していることは、研究で示されています。1 心臓の健康に最適な食品 健康的な食生活を送るためにはバラエティ豊かな食品を食べることが重要です。特に心臓に良いとされる食品・食品群は以下の通りです。1 野菜と果物: 心臓に良い食生活のために、様々な種類の果物や野菜を食べましょう。ブロッコリー、トマト、ピーマン、アボカドなど、ヘルシーな野菜や果物を使って、できるだけ彩り豊かな食事を心がけて下さい。 非精白穀類: 精白されていない穀類には食物繊維と栄養素が豊富に含まれています。オーツ、全粒粉のパン、玄米は、いずれも優れた食材です。オーツ麦(エンバク)のβグルカンについては血中コレステロール(高コレステロールは冠動脈性心臓病の発症の危険因子)を低下させることが示されており、オーツ麦や大麦のβグルカンを食事に含めて摂取することで、食後の血糖値の上昇を抑えることができます。β-グルカンは、正常な血中コレステロール値の維持に貢献する重要な栄養素です。 豆類: エンドウやレンズ豆などの豆類を組み合わせて、心臓に良い食事をしましょう。レンズ豆には生物活性化合物が含まれており、食べると心血管疾患の発生率の低下につながるということは、いくつかの研究で明らかにされています。2 魚: 魚には長鎖オメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれています。いずれも心臓の正常な機能に寄与する脂肪酸です。 健康に良い脂肪: 単価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸は、心臓に良い健康的な食生活に最適です。飽和脂肪を不飽和脂肪に置き換えると、血中コレステロールが減少することが分かっています。コレステロール値が高いと冠状動脈心疾患の危険因子となるため、これは重要なポイントです。オリーブ油、キャノーラ油、コーン油、ヒマワリ油などの植物油は、健康的な脂肪の優れた供給源です。 おやつにはダークチョコレートを チョコレートをつまむ場合、ミルクチョコレートよりもダークチョコレートを選ぶようにしましょう。ダークチョコレートを適量の範囲で食べると、血圧や心血管疾患にある程度のメリットがもたらされると考えられています。3 心臓のために制限すべき食品 心臓に良い食品を選ぶ一方で、心臓に悪い食品や食品群を認識しておくことも大切です。1 飽和脂肪、トランス脂肪、コレステロール: アメリカ心臓協会4 は、飽和脂肪とトランス脂肪の摂取量を制限することを推奨しています。血中コレステロールを下げる必要がある場合は、飽和脂肪は総カロリーの5~6%以下に減らして下さい。 塩分(ナトリウム): ナトリウムの摂取量を減らすと、正常な血圧の維持に寄与します。 アルコール: アルコールは心臓には何のメリットももたらしません。摂取するなら適量を超えないようにしましょう。 糖分: 心臓の健康のためには、加糖した食品や飲み物は避けるのが一番です。代用糖を含む食品や飲み物を摂取は、砂糖を含む食品や飲み物と比較して、摂取後の血糖値の上昇が抑制されます。 心臓に良い食品、悪い食品 心臓に良い健康的な食生活を維持する上で知っておきたい、食べるべき食品と避けるべき食品は次の表の通りです。 摂取量を増やすべきもの 摂取量を減らすべきもの 野菜と果物 野菜・果物(生、冷凍)野菜の缶詰(減塩、無塩)果物の缶詰(果汁か水と詰めたもの) クリーミーなソースで和えた野菜野菜炒め果物の缶詰(シロップと詰めたもの)加糖された冷凍果物 穀物製品 全粒粉全粒粉のパン玄米や非精白大麦全粒粉パスタ 精白済みの小麦粉白パン卵麺マフィン、ワッフル、ビスケットなど 脂肪と脂肪酸 オリーブ油、キャノーラ油、コーン油、ヒマワリ油脂ののった魚ナッツ・シード類アボカドマーガリン ココナッツ油、ヤシ油、綿実油、ヤシ核油バター 塩分 ハーブとスパイス無塩調味料減塩のお惣菜 食卓塩塩分量の多いお惣菜 […]
ポジティブなメンタルヘルスのために、心と体のつながりを理解する
Reading Time: < 1 minute マインドフルネスを身につけてポジティブで健やかな心をサポート ポジティブで健やかな心には様々な要因が関与しています。身の回りで起こることすべてを自力でコントロールすることは不可能ですが、より幸せでポジティブな心でいられるよう、然るべき方向へ進みたいのなら、マインドフルネスの習得が確かな一歩となります。 ヘルシーな「高周波エネルギー食品」を食べるべき理由 「宇宙の秘密を知りたいのなら、エネルギー、周波数、振動といった点から考えてみることだ」 – ニコラ・テスラ 私たちの体はただの物体ではありません。科学的に言うなら、エネルギー場によって結束されたエネルギー源そのものです。エネルギーを持つものはすべて振動していて、エネルギーが大きいほど振動の周波数が高くなります。1 周波数の高い食品には、本来人が持っているエネルギーの振動を促進して自己とのつながりを確かめやすくしたり、不健康な思考を取り除いたりといった働きがあります。 振動エネルギーを高める食品には、オーガニックの果物、ハーブ、野菜、ナッツ類などがあります。2 対照的に、肉、鶏肉、砂糖などの低周波食品や、高度に加工された食品、化学処理や遺伝子組み換えを施された食品、人工添加物を含む食品は、大量に食べると健康を害する可能性があります。 水分補給が大切な理由 水分が不足すると体調を崩すだけでなく、メンタルヘルスにも影響が及びます。3 人間の脳は約75%が水分で構成されており、この水分量が低下し始めると、血液や酸素の循環が悪くなって体中の血液や酸素の移動にも遅れが生じます。4 軽度の脱水症状であっても、考え方や感じ方に影響します。思考力の明晰でない時にマインドフルになって幸せを実感するのは難しいものです。 運動が心の健康に欠かせないのはなぜか ネガティブな心に関連する症状のいくつかを緩和するのに、体を動かすアクティビティや運動が有効であることを示す根拠は多数報告されています。さらに、運動は不安の症状を軽減するだけでなく、自己イメージや社会的スキル、認知機能の向上にも役立つとの結論に達した科学的研究も知られています。5 新鮮な空気の中を散歩したり、ゆっくりと泳いだりしてみれば、気持ちが前向きにならないはずはない、とすぐに分かるでしょう。 睡眠の重要性 睡眠不足に悩まされた経験のある人なら誰でも、翌日脳の働きが鈍ることに気づいたことでしょう。睡眠不足は精神面を疲弊させ、感情的になったり、周囲の人たちを不安にさせたりします。毎晩8時間、質の良い睡眠をとるようにしましょう。(5) 毎晩寝る前に同じルーチンをこなし、同じ時間に就寝するように心がけて下さい。 起床時間も(週末を含めて)毎朝同じにしましょう。寝る前に携帯電話などの電子機器とにらめっこするのは、脳をリラックスさせる妨げとなるので禁物です。 鍵は思考の向上 引き寄せの法則によると、私たちが宇宙に発したものは、私たちが受け取ることになるとのことです。6 喜びや幸せを引き寄せたいなら、相応のメッセージを積極的に発信していく必要があります。自分にとって望ましくない物事にとらわれず、自分が人生に望む何かに意識を集めましょう。意味のある目標を設定して、毎日を最大限に活用できるよう努めて下さい。 メンタルヘルスに利他主義が有益な理由 誰かのために親切な行いをすることは、相手だけでなく、自分のためにもなります。人と関わり、時間を割いて手助けをすると、ポジティブな波動が生まれて、目的意識と幸福感が促進されます。人を助けることがストレス軽減や心身の健康改善に繋がること、心に穏やかな安らぎをもたらし、自信、幸福感、楽観性を高めることは、科学的に示されています。7 他人を助けることが巡り巡って、自分の人生をより幸せで充実したものにしてくれるのです。 心はそれだけを見れば分かるというものではありません。身体的な健康状態を含めて、ライフスタイルの様々な側面が関わっています。そして、その全てがポジティブな心の状態に貢献する要因となり得ます。8 Full on happiness: Vibrational Frequency 101 + Foods to increase it [↩]Mindbodygreen: How to make sure you’re eating high-vibrational food [↩]https://psychcentral.com/news/2012/02/20/dehydration-influences-mood-cognition/35037.html [↩]AIFC: How important is water and […]
エコセラピーを探る
Reading Time: < 1 minute 外に出て本当に大切なことに向き合うと… 外に出て新鮮な空気を吸ったり、運動したりすることは、身体の健康に良いだけでなく、心の健康にも良いと言われています。このことに特別な驚きは感じられないかも知れませんが、自然との触れ合いに基づいたセラピー、いわゆるエコセラピーが、ストレスや不安、つらい時期を経験している人の間で実践的な対処法として人気を集めていることをご存知でしょうか。 エコセラピーは自然療法の一種で、自然環境の中に身を置いて自然とつながることでもたらされる利点に着目したアプローチです。 1 アウトドア活動に参加したり、自然と触れ合ったりすることで、心と体をよみがえらせるのが狙いです。 新鮮な空気を味わい、自然の美しさを愛で、季節の移り変わりを体験しているうちに、日々の生活に忙殺されていると見逃しがちなちょっとした物事に気付くようになります。 ストレスやうつ病などの症状を軽減し、自尊心や自信を高めるための方法として、エコセラピーが処方された実例もあります。 2 エコセラピーとは エコセラピーのプログラムは都市部でも郊外でも参加者を募っており、グループで自然に直に触れる体験をしたり、自然と関わることができる活動を紹介したりしています。 3 そこでは積極的に活動に参加することや、スキルを身につけ共有することに重点が置かれています。また、身の周りの環境に意識を向けて、その時々の景色や音、匂いなどに気付くことも大切です。「今現在」に存在することに集中するのがポイントです。 エコセラピーのアクティビティには以下のようなものがあります。 環境保全 – 植林や森林の手入れなど、環境保全に関わる実践的な活動をします。 屋外での運動 – 公園でヨガや太極拳をしたり、田園地帯をグループで歩いたり、緑地で運動したりといった活動に参加します。 園芸 – ガーデニングを行います。 貸し菜園 – 自宅に庭がなくても自分で植えて育てた野菜を収穫して食べることができます。 アニマルセラピー – 動物の世話のしかたを学びながら触れ合いを楽しめます。 どのように役立つか 季節性感情障害(SAD)の症状を緩和するには、太陽の光を浴びるのが有効であることが知られていますが、エコセラピーにも同様の作用があります。 研究で軽度から中程度のうつ病を経験している人にエコセラピーを試したところ(カウンセリング、薬物療法、認知行動療法などの他の療法と一緒に行うことも)、屋外で有意義に過ごすことが自信と健康の向上につながると分かりました。 気持ちを落ち着かせてよりリラックスした状態になるよう助けることから、ストレスの緩和にも役立つとの報告もあります。気分が落ち込んでいるときやストレスが溜まっているときには、運動する気になれないのは自然なことです。何をするにも意欲が湧かない、という時もあるものです。それでも外に出て何らかの活動に携わり、新鮮な空気を吸って過ごすようにすれば、少しずつ解きほぐされて穏やかな気持ちになることができます。 また、人とのつながりを作る良い方法ともなります。うつ病やそれに関連した健康問題はしばしば孤立につながりますが、理解ある人が集まるグループの一員になることで、やりがいや気分の高揚を感じることができます。 自分でできるエコセラピー エコセラピーが医療の一端で成果をあげていることは事実ですが、適用はストレスやその他の問題への対処に限られたものではありません。ポジティブでいるための一般論として、誰もが生活に取り入れることができます。 エコセラピーに関心はあるけれど、参加できそうなプログラムや一緒に参加できそうな人がいない、という場合でも大丈夫です。エコセラピーの基本を自分なりのやり方で生活の中に取り入れてみましょう。思考をクリアにし、体をリラックスさせて、心身とも健やかな状態になる方法はたくさんあります。 自然豊かな田舎に住む必要はありません。都市部でも公園や緑地が身近にあれば充分です。そうでなくとも、外に出るだけでも効果を得ることは可能です。 では、エコセラピーを生活に取り入れる方法をいくつかご紹介しましょう。 玄関先の自然を見直しましょう。前庭の植物を手入れしたり、芝生を刈ったりしてみましょう。庭がない場合は、鉢やプランターを買ってきて、花やハーブを植えるだけでも楽しめます。 何年も乗っていないかも知れませんが、自転車に乗ってみましょう。自転車はレンタルで構いません。安全に走れるサイクリングコースを見つけて、自転車で出発して下さい。サイクリングはとても良い運動で、気分を高揚させる快感ホルモン、エンドルフィンの産生を助けます。 環境保全活動にボランティアとして参加してみましょう。地元のプロジェクトを探して、自分が手伝える仕事があるか問い合わせてみませんか。草刈りや切り戻しの作業など、自然の美しさを後世に残すことにつながる機会はたくさんあります。 森の中を散策して木々を観察してみましょう。葉の色、木の実、森の中で暮らす野生動物をよく見ながら歩いていくと、生命の息吹が感じられます。自分もまた、そのネットワークの中にいるのだという感覚に浸ってみて下さい。 ビーチへ行ってみましょう。磯の水たまりを探検し、貝殻を集め、カモメの鳴き声に耳を傾けて、波が打ち寄せる様子を眺めましょう。波の音を聞きながらどこまでも続く水平線を眺めていると、心が落ち着くと同時に、謙虚な気持ちになります。抱えていた問題の大きさも違って見えてくるでしょう。 自分だけのナチュラルアートを作りましょう。松ぼっくりや貝殻、海草、小石、葉っぱなどを集めてきて、どんなものが創作できるか、発想を広げて下さい。 自己流のプログラムを組んでしばらく続けてみると、充実感やひらめきが得られるでしょう。エコセラピーは誰もが恩恵を受けることができるものです。心身にメリットをもたらす上記のようなアクティビティは年齢を問わず家族でも楽しめます。 どの季節であっても自然の中でちょっとした工夫を加えて過ごすだけで、直面している課題やストレスの影響を軽減できます。さらに、より大きな世界へと視野を広げつつ、自分を取り囲むあらゆる物事に感謝の気持ちが感じられるようになるでしょう。 https://www.psychologytoday.com/gb/blog/out-the-darkness/201204/the-power-nature-ecotherapy-and-awakening [↩]https://www.webmd.com/balance/features/nature-therapy-ecotherapy#1 [↩]https://www.mind.org.uk/media/2699029/making-sense-of-ecotherapy-2015.pdf [↩]
変化を受け入れる
Reading Time: < 1 minute 人生のもたらす大きな課題をポジティブに受け止めるには ストレスは誰もが感じるものです。どんな形でどのような影響を及ぼすかは人によって異なりますが、誰一人として好んでストレスを求めることはない、という点は共通しています。大抵の場合、ストレスは思いもよらないときにやってくるものです。ストレスの源として最も一般的なのは変化です。私たちは日々の生活の中であらゆる変化に順応できるよう努めていますが、想定外の何かが突発し、慣れ親しんだ対処法では太刀打ちできない場合もあります。特に「大きな変化」にまつわるストレスの負担が重くなることは広く認識されています。人生において多大な影響力のあるライフイベントの渦中で、コントロールするには自分の力が足りない、あるいは全く及ばないといった感覚に陥ることは珍しくありません1。 離婚、失業、お金の心配…等々、生きていれば困難な出来事は起こり得ます。誰もが一度は特に大きなストレスを抱える事態に直面することでしょう。 引っ越しや結婚、出産のようなポジティブな人生の変化でさえも、大きなストレスの原因となることがあります。明るく楽しいポジティブな時期であっても、従来の心地良い状況とはほど遠く、不慣れなことを要求されていると、不安な気持ちが生まれてしまうのです。 ポジティブなアプローチ 重要なのは、ストレスを完全に取り除こうとすることではありません。それを目指すのは率直に言って非現実的です。ストレスはいずれやってくるものとして受け入れ、その時がきたら最善の対処ができるよう、適応しやすい思考や生活を普段から心がけましょう。 ポジティブな行動にフォーカスを合わせ、立ち止まってリラックスする時間を確保することで、ストレスから受ける影響を軽減することができます。 ここでは、ポジティブなものもネガティブなものも含めた人生の「ビッグイベント」数例と、誰でもできるポジティブな対処法をご紹介します。 転居 古巣を離れて人生の新章に踏み出すということは、人によっては混乱と疑念でいっぱいになる一大事です。まさに今自分がそうだ、という方には、意識するポイントを変えてみることをおすすめします。新しい家での暮らしがどのようなものになるかを考えるようにしましょう。新居に落ち着き、満足感に浸る感覚はどのようなものか、それがどんな風に見えるかを思い描いてみて下さい。 マインドフルネスは黙想や呼吸法の技術を応用してストレスを軽減する強力なツールです。基本的には、今現在の瞬間に意識を集めるというもので、簡単に習得でき、このような状況で大いに役立ちます2 。新しい家に落ち着くまでの混沌とした状況の中でも、心穏やかになれる瞬間を見つけることである種の静けさが生まれ、新しい空間に感覚的に「同調」していくよう働きかけることができます。 マインドフルネスには、散り散りになった意識を身の周りの現実に集めるだけでなく、ストレスの原因から焦点をずらす作用があります。それが脳の働きにも影響することは既に実証されています。 結婚 大事な晴れ舞台に向けて、緊張感でいっぱいになっていませんか。騙されたと思って、そのエネルギーを有効に活用してアクティブに体を動かしてみて下さい。 運動が優れたストレス解消法になることは本当です。はやる心を落ち着かせ、あるべき状態を取り戻すにも有効です。運動をすると、精神的にも強くなれます。実はこの状況では単独でできるエクササイズが最適です。一緒に体を動かしたい仲間はいるかも知れませんが、顔を合わせれば何が話題になるかは想像に難くありません。その人が結婚式の招待客に入っているならなおさらです。 ランニングやサイクリング、ウォーキングなどで、リズムに乗って片足ずつ前に出すという単純な動作に集中しているうちに、家族や会場のこと、席割りなど、気にならなくなってきます。自分一人で外に出て、自分の鼓動だけを感じながら、至福の時を過ごして下さい。 運動すると考えただけで気が遠くなってしまうという方は、短時間散歩に出るだけでも爽やかにリフレッシュできます。大切なその日に向けて、どんなことでも受けて立つ、という姿勢が整って来るはずです3 。運動をすると心を支配している感情が多少なりとも和らいで、思考がクリアになり、より冷静に問題に対処できるようになります。 失業 仕事を失うことになったら、怒りや動揺、何らかの不備不満を感じるのは当然のことです。世間には世の成り行きというものがあり、自力ではどうにも変えようのないことがあります。ただ、それは必ずしも当人のせいではありません。今ほど、このことを理解し受け入れることが重要な時代はかつてなかったのではないでしょうか。 雇用をめぐる懸念はストレスの最大の原因のひとつです。仕事を失うと、疲弊し不安な時間を過ごすことになりかねません。仕事がらみの困難な状況を変えるのは、常に可能とは限りません。こういった事実を受け入れることを学び、自分のコントロールの及ぶ範囲を把握しましょう。 鍵はここにあります。後年になって振り返ってみると、失業が人生において最もポジティブな経験になった、と言う人はたくさんいます。それは、仕事を失うことについての不満や憤りを手放して、新たな可能性に意識を向け、より望ましい何かにフォーカスを合わせ直すことができたからです。 仕事を失うことで一旦終止符を打つことになるのは確かですが、人生のひとつの章に区切りがつくだけのことです。自分が本当にやりたいと思っていたことに目を向ければきっとそこから新しい章が始まります。 死別 愛する人を亡くすとあらゆる感情が押し寄せ、心が乱れるものです。日々の生活に向き合うことも、誰かと話をすることすらも困難に感じるかも知れません。とめどない悲しみと向き合い、自分の感情を処理するために、時間的な猶予を自分自身に与えることは重要です。 それでも、力を振り絞ってでも自ら友人や家族と連絡をとって下さい。日頃から支え合ってきた人々のネットワークと接点を持つことは不可欠です。人とのつながりがもたらす力を忘れずに、辛い時には助けを求めましょう。誰かに聞き手になってもらう、何かの手配を手伝ってもらう、顔馴染みに食料品の買い物を依頼する、といったようなちょっとした関わりでも、人と接すること自体が慰めや支えとなります。時には、特に話をするでもなく誰かがそこにいるだけで気持ちが落ち着くこともあります。誰かに頼ったからといって、あなたが脆く弱い人間だということにはなりません。自分には信頼できる人々がいて、その人たちに助けてもらえると思えることの証だと考えましょう。それこそが不可欠なサポートになるのです。 離婚 人間関係の終わりは当然ながら感情的な苦痛をもたらします。特に配偶者との関係が破綻すると、壊滅的な状態になり得ます。自己不信に陥ることもあれば、ああすればよかった、こうすれば違っていたかも知れない、と考え込んでしまうこともあるでしょう。 そんな時は、ポジティブな物事を可視化すると足場を固めなおすのに役立ちます4 。日常や人生に見いだせるポジティブなことや、自分が心から感謝している何かに焦点を当てることで、多大なメリットが得られる可能性があります。当初はこれから先のことを考えるのも、関係が悪化する前にあったはずのポジティブなことを思い出すのも辛いかも知れません。 それでもやがて時間とともに和らいでいきます。あとはポジティブ思考の「筋力」をどれだけ鍛えられるか、です。手始めに簡単な方法としておすすめなのは、毎日寝る前に、うまくいったことや笑顔になったことを3つ書き出してみることです。期待できるのか疑わしいと思われるかも知れませんが、この方法で物事の捉え方が変わってくることは実証されています。ポジティブな要素を積極的に見つけようとすることで、これまで見過ごしていた何かを再発見できるのです。 自分の思考は訓練で変えることができます。よりポジティブになるよう意識的な努力をすることで視点が変わってくれば、新たな希望を感じつつ未来に目を向けることができるはずです。同時に、別離に至った過程も含めて、人生の変化を受け入れることができるでしょう。どう対処するかを自分で決めて歩み出すと、新たな始まりとチャンスに恵まれる可能性が広がって、一朝一夕とはいかなくとも、立ち直ることができます。 誰もがいつかどこかで困難に直面します。その時々の変化がもたらすストレスを避けることはできませんが、よく理解した上で、ポジティブかつ現実的な方法で対処すれば、自分に及ぶ影響をコントロールすることができます。それは決して簡単なことではありませんが、一人で戦わなければならないと思い込まないで下さい。少しの努力と、友人や愛する人のサポートで、明るい未来がくっきりと見えてくるでしょう。 https://www.inc.com/larry-alton/the-7-most-stressful-life-changes-and-how-to-cope-with-them.html [↩]https://www.health.harvard.edu/blog/mindfulness-meditation-may-ease-anxiety-mental-stress-201401086967 [↩]https://www.psychologytoday.com/us/blog/the-athletes-way/201704/need-midday-energy-boost-skip-the-caffeine-take-walk [↩]https://www.psychologytoday.com/gb/blog/living-forward/201806/3-effective-visualization-techniques-change-your-life [↩]
集中力を高める食品
Reading Time: < 1 minute しっかり食べて集中力アップ! 日によっては脳のギアが切り替わらないように感じられ、集中力が続かず目の前のタスクから注意がそれてしまうことがあるものです。脳が突然休んでしまう理由は色々ありますが、集中力を取り戻すための簡単な方法はいくつかあります。まずは食べ物を見直すことから始めましょう。 人は食べたものでできている 日々の食事は集中力に多大な影響を及ぼす可能性があります。脳をシャープに保ちたい時にあまり良くない食品もあれば、集中力の発揮を支える食品もあります。加工食品は不健康なものであることが多く、認知力にも良くないというのは想像に難くないでしょう。多くの加工食品が望ましくない理由として、糖分が過剰に含まれていることが挙げられます。1 砂糖は必要なときに素早くエネルギーを増大するのに役立ちますが、不健康な量を摂取すると悪い影響が生じてしまいます。 思考に良い食品 ブルーベリーは抗酸化物質が豊富でおいしいおやつにぴったりです。不健康な砂糖入りの加工食品の代わりにすれば、手っ取り早く簡単に抗酸化物質が得られます。おいしいブルーベリーを一握り食べれば、健康的な気分転換になるだけでなく、自然な方法で体をサポートすることができます。緑の葉野菜には鉄分と有用な栄養素がたっぷり詰まっています。ホウレンソウのような食品を1日3回食べるべき、とする神経学者もいます。2 また、サーモンやイワシ、マグロなどの脂ののった魚には、必須栄養素のオメガ3やビタミンA、Dが豊富に含まれています。 加えて、ローズマリー、オレガノ、セージなどの一般的なハーブや、クローブ、ターメリックなどのスパイスも、集中力を高めるのに役立つと考えられています。このようにおいしくて脳に優しい食べ物はたくさんありますので、積極的に味わってみてはいかがでしょうか。 自分にとって大切なことに集中する 小さな工夫を重ねて食生活を改善することは、集中力を高める方法のうちのほんの一つに過ぎません。それでもきっと、自分にとって本当に大切なことに集中する助けとなるでしょう。ライフプラス・ストーリーのパンフレットでは、人生を最大限に謳歌している人々の物語を紹介しています。ぜひご一読下さい。 https://www.health.harvard.edu/blog/nutritional-psychiatry-your-brain-on-food-201511168626 [↩]https://www.latimes.com/science/sciencenow/la-sci-sn-leafy-vegetables-brain-20171220-story.html [↩]
ヘルシーな食べ物でバランスの取れた食生活を
Reading Time: < 1 minute 年に何度か訪れる節目を契機に何らかの目標を立てる人はたくさんいます。ところが、大抵は期待したような結果は得られず、予想と現実のギャップが大きいまま放棄されるように見受けられます。なぜそんなことになるのでしょうか。 カリフォルニア大学の研究者がアメリカにおける肥満の治療の効果について調査したところ 1 、ほとんどのダイエットが体重管理にプラスの効果をもたらさないことが分かりました。大半の人がダイエット後にリバウンドし、40%以上はダイエット前よりも体重が増えてしまうということですが、これには何か理由があるはずです。 ダイエットの結果、望んだような減量はできず、長期的にはむしろ体重が増加するのが典型的です。 ある別の研究では4つの健康的な習慣(果物と野菜をしっかり食べる、週に最低3回運動する、喫煙しない、飲酒は適量にとどめる)と死亡率との関係に注目しました。2 その結果、これらの習慣が適正な体重の人の死亡率を下げることが分かりました。しかし、より興味深いのは、適正体重の人だけでなく肥満の人にも同様の効果があると示された点です。 つまり、健康管理のコツは体重を減らすことではなく、自分の体をきちんと把握して、ライフスタイルを調整することの方が大切なのです。しかしこれを実行するのは言うほどたやすくありません。 マインドフルな食べ方を学ぶ 食事の後の代謝は人それぞれに異なります。一方、慌ただしい日常のなかでは、落ち着いてヘルシーな食事をじっくりと楽しむ機会が減っています。ここでマインドフルな食べ方を学んでみるべきかも知れません。3 これは瞑想法を学ばなければならないということではなく、好きなだけ食べてみて、何を食べると調子がいいのかを徐々に学んでいくということです。そして、食べることに意識を集中し、食べているものがどんな味なのかを考えながら食べるということでもあります。 一口目をじっくりと味わうのは普通のことですが、その後は無意識に他のことに意識を向けてしまいがちです。味を意識して食べると、体が食べ物に対してどのように反応するか知るのに役立ちます。少しゆっくり食べてみるだけでも、お腹の満たされていく感覚に気付き、食べすぎを避けることができます。小さめのお皿を使うことも、食べ物について意識的に理解を深める助けとなるでしょう。 様々な食べ物に体がどう反応するのかを理解できれば理想的です。そうすれば、何をどれだけ食べるかについてもう少し気楽に考えることができるでしょう。 何を食べるべきか 何を食べるかは重要なことです。毎日の食生活において炭水化物を欠かすべきではありません。炭水化物を減らしたり完全に排除したりする人が多いようですが、炭水化物は必須な主要栄養素であり貴重なエネルギー源です。私たちが必要とするエネルギーの大部分を供給し、各臓器の正常な機能をサポートします。様々な食べ物に対する体の反応を意識するマインドフルな食べ方に挑戦する際には、食べると満腹感が得られる炭水化物が役に立つでしょう。要はバランスがとれているか否かです。健康のためには、栄養価の低い単純炭水化物よりも、栄養価の高い複合炭水化物(野菜、ナッツ類、豆類、全粒穀物)を多く食べるべきです。 なかでも全粒穀物には繊維質、カルシウム、ビタミンB群、鉄分といった栄養素が豊富に含まれています。全粒粉で作ったパンやパスタ、シリアル、そして玄米を食生活に取り入れましょう。果物や根菜などの野菜も良い摂取源です。 バランスの取れた食生活にはタンパク質と脂肪も必要です。肉、魚、卵、乳製品、ナッツ類、大豆などの豆類などから得られるタンパク質もエネルギー源になります。しかし最も重要なポイントは、タンパク質から必須アミノ酸が得られるということです。建物を造るレンガに例えられることの多いアミノ酸は、体の成長や修復、発達に欠かせません。 脂肪からは必須脂肪酸を摂取できるため、全く食べないのも体によくありません。ヘルシーな脂肪は、脂の多い魚を始め、肉やナッツ類に含まれています。 食べ物と代謝 何を食べ、何を避けるべきか、よりよいバランスを見つけるためには、代謝に影響する様々な側面について考慮することが役立ちます。 食べ物に対する体の反応は人によって異なりますが、一般的に炭水化物や脂肪よりもタンパク質のほうが消化が難しい傾向にあります。だからといってタンパク質を軽視してよいというわけではなく、重要な栄養素であることに変わりはありません。大切なのはバランス、そして必要なものを必要な量食べるということです。 食習慣と代謝は日々の暮らしの中でのストレスレベルに影響されます。アレルギーの有無などの健康状態、年齢、運動量も代謝に多大な影響を与えます。 男性の方が女性よりも代謝効率が高いのが一般的です。そして年を重ねるにつれ代謝は低下していきます。また、体重も関係してきます。食べ物から栄養素を取り入れるスピードは体重に影響されるからです。体重が多いほど代謝は低い傾向があります。 食べ物と健康に関してバランスよく取り組むためには学ぶことがたくさんあります。カロリーの摂取を大幅に減らせばすぐに効果が現れるかもしれませんが、適正な体重をうまく維持していくには多くの知識と長い時間が必要です。 優しくゆっくりと行動を変えることが長期的に結果を出すことにつながります。自分の体に関してもっとポジティブになって、もっと健康に、もっとエネルギッシュになっていきましょう。自分に合ったバランスと自分にとってよい食べ物を見つけることが、現実的な目標となるはずです。 http://janetto.bol.ucla.edu/index_files/Mannetal2007AP.pdf [↩]https://www.huffpost.com/entry/study-suggests-weight-may_b_10416876 [↩]https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/8-steps-to-mindful-eating [↩]
自己批判を克服するには
Reading Time: < 1 minute 足るを知る 私たちは日々の暮らしの中でたくさんの役割をこなしています。親、配偶者、職員、友人、隣人、兄弟姉妹、子供など他者との関係で立場上果たさなければならないこともあれば、自分自身のためにやらなければならないこともたくさんあります。 日常の中で自己批判に向き合っている人は大勢いますので、もしも今あなたが自分自身に対してあまりにも批判的だと感じているとしても、あなたは一人ではありません。自己批判に対処するためのシンプルな方法をまとめましたので、ふと不安になった時に試してみて下さい。 自己批判とは 自己批判と自己評価は似ているようで違います。 • 自己批判:自分の欠点や短所を批判する行為• 自己批判的:自分の欠点を見つけようとする傾向• 自己評価:自分自身を観察し吟味する行為 自己批判は自分に対する評価の一種ですが、辛辣であったり否定的であったりすることが多いようです。 1自己批判をする人は、自分自身に対するネガティブな感情の重みに苦しむだけでなく、自己を支えるようなイメージやポジティブな感情を全く生み出せないことに苦悩する可能性があります。 2 生産性、達成感、完璧さ – 自己批判のきっかけになり得るもの 現代社会において自己批判的な人が多いのはなぜでしょうか。おそらくは、生産性、達成感、完璧さを重視する社会の理想が、人々に膨大な量の圧力をかけているからかも知れません。自己批判的な人にとってソーシャルメディアは、他の人と自分を比較したり、共有されるライフスタイルや目標を自分のそれを比べたりする原因となっているようです。 誰であれ目標を持ってそのために努力するのはすばらしいことですが、達成第一で過度のプレッシャーを抱え込み、自分自身を犠牲にしてはいけません。目標を達成できるかどうかに関わらず、ベストを尽くしている自分を受け入れ、それで充分であると認識することは重要です。 自己批判は目標達成を結果的に妨げる要因となり得るもので、目標の進捗状況にネガティブに関連するものであることは、研究によって示されています。3 失敗や失敗への恐怖が自己批判の引き金になるという悪循環に注意が必要です。 自己批判が過ぎるかどうか、判断するには 自己批判には様々なタイプがあり、環境によって共通して見られるものもあります。4 例えば職場にいる自分のことを考えてみたときに、以下のような性格的特徴に心当たりがないか、考えてみて下さい。 • 自分を疑う – 「明日の仕事できっと自分がプレゼンを台無しにしてしまうだろう」• 自分を責める – 「案件を勝ち取れなかったのは自分のせいだ」• 自分へのレッテル貼り – 「自分はとにかく口下手なのだ」• 肯定的なことを打ち消す – 「プレゼンテーションはうまくいったが、誰でもできる程度だった」 家庭や私生活でよくある自己批判の例も挙げてみましょう。 • 「自分は料理が下手だ」• 「自分は運動にはあまりにも不向きだ」 問題は、このようにして自分自身に言い聞かせているメッセージは、いつしかもっと強いメッセージになってあふれ出すことです。「この頃、テイクアウトに頼りすぎていて、ろくに料理していない。この怠け癖をどうしたものだろう」あるいは「いつも言い訳ばかりして、どうして自分はこう怠け者なのだろう」といったように。 自分を持て余したり、物足りなく思ったりするのはあなただけではありません。大抵の人は似たような経験をしているものです。 自己批判に対処するための7つのヒント 自分自身に厳しいのはあなただけではありません。自己批判やネガティブな考えに対処するうえで役立つヒントを集めてみましたので参考にして下さい。 夢は大きく描いても、目標は現実的に設定する 自分に辛くあたらず、一歩一歩を大切に 自分はベストを尽くしている、充分頑張っているということを忘れない ネガティブな考えや感情をポジティブな方向へ転換することに集中する ベストな自分になるために努力しつつ、進歩を続ける自分に愛情を注ぐ 自己批判を健康的に活用し、自分の弱点を強みに変える 自己批判で自分を見失いそうになった時は、立ち上がれるように周りの人にサポートを求める 視点を変えて – 弱みを強みに変える 自己批判をし過ぎていることに気付いても、そんな自分を悪く思わないようにしましょう。自分を責めていると悪循環が続くだけです。それよりも、自己批判を自分に寄り添うきっかけに変えて、自己肯定感を高め、人としての成長につなげましょう。 否定的なだけではない建設的な自己評価は、自分への問いかけから動機を見出し、過去のミスから学びを得る助けとなります。((v))自分のあり方にポジティブな要素を見つけて、そこに注目しましょう。改善すべきところは無視せずに、自分の得意なところは堂々と前面に出して下さい。自分を批判するばかりだけでなく、相応の時間と空間を自分のために確保して、自己の進歩のために何が重要かを探りましょう。時には自分との約束を見直して、期待を現実的な範囲に設定することも必要です。 […]
生活の速さ。
Reading Time: < 1 minute あらゆる分野でスピードが加速する現代、適応に困難を感じる人のいる理由を考えてみたことはありますか。 時間の認識と人による違いを理解するには、社会学者や心理学者の考察 1 が参考になります。 1. 技術の進歩が期待のハードルを上げる ドイツの社会学者ハルトムート・ローザは、技術の進歩が人の予期した通りに時間を節約してくれるとは限らない、と述べています。2 例えば、手紙を郵送するよりも、テキストメッセージやeメールを送信する方がはるかに速いのは事実です。ところが、その速さゆえに、より多くのメッセージを送らなければならないと思い、多忙な印象を持つことにつながっているのではないでしょうか。さらに、返信も郵便よりはるかに早く返ってくるものと期待しています。こういった想定がストレスの原因になって、反応の遅い人には足を引っ張られるように感じてしまう可能性があります。 食器洗い機や掃除機など、いわゆる省力化に優れた機器を使えば、日常の家事の一部が効率よく片付きます。すると、その分他のことができると思うでしょう。掃除が短時間で済むようになったのだから、週に1回に限らず3回やってもいいではないか、というように。しばらくすると、まるで「いつも」掃除ばかりしているような気分になります。 交通機関が発達したことで、片道1時間の通勤時間を誰も気にかけなくなりました。私たちはすっかり忘れてしまっていますが、祖父母の時代なら誰も毎日そのような通勤をしようとは考えなかったでしょうし、渋滞や電車の遅延、原因不明の待ち時間などのストレスに悩まされることもなかったはずです。 2. 選択肢が増えればできないことも増える テクノロジーや交通機関の発達により、余暇の過ごし方も多様化しています。 夕方からの娯楽を決めるのは、かつては簡単なことでした。家にこもってテレビを見るか、映画を見に出かけるか、という程度だったからです。今では、自宅にいても様々なデバイスで映画を見ることができます。外出すれば、シネコンや映画館、映画クラブなどから行き先を選ぶことができます。また、どこで食事をして、何を食べるかにもたくさんの選択肢があります。 休暇に旅行をしたければ、世界中のどこへでもほぼ確実に行くことができます。制限事項はお金と時間の問題くらいではないでしょうか。見逃せない旅行先リストを作るというアイデア自体が、優先順位をつける必要性を多くの人が実感しているということを浮き彫りにしています。 ハルトムート・ローザ 3 は、何を決めたとしても、人は自分が選択しなかったことを常に意識している、と指摘しています。そして、実現可能な選択肢よりも、はるかに多くの潜在的な選択肢が存在する現代、人は常に時間が足りないと感じ、選択しなかったすべてのものを逃してしまったと認識している、というわけです。 3. 時間とは様々な捉え方のできるもの アメリカの心理学者ロバート・レヴィーンによると、時間認識には3つのタイプがあるということです。4 「時計時間」の人は、次の予定がいつかをきちんと把握していて、慎重に時間を守ります。よって、例えば昼食は1時から1時30分までの間と決めた通りに済ませて、次の予定へと進みます。 「出来事時間」の人は昼食には都度必要な時間をかければよい、と考える傾向があります。お昼休みに入る準備ができたらランチにして、食べ終わったら仕事に戻ります。パーティーを企画したことがある人なら誰もが知っているように、この2つのタイプは互いに見解の違いで我慢できない相手だとみなすことがしばしばあります。 そして3つめのタイプは、世界でも特に隔絶された場所で見られる「自然時間」です。太陽の進行と季節の変化を軸として生活する人々は「牛が戻ってきたら」会おうか、という相談をしていることでしょう。 4. 時間認識は文化によっても異なる レヴィーンはまた、異なる文化の時間観についても理論的に考察しています。彼は、切手を買ったり、短い距離を歩いたりするような一般的なタスクを世界各地の人々がどのように行っているかを調査しました。 そして、社会が発達しているほど時間の流れが速くなることを見出しました。裕福で工業化が進み、冷静沈着で個人主義的な社会では、仕事でも歩行でも人々の行動が速くなる(最大50%増し)傾向がありました。生活のペースが最もゆったりとしていたのは、豊かさや工業化とは最も遠いものの、温かみのある地域社会に密接している国々でした。さらに、田舎よりも都会の方が時間の流れが速いことも指摘されています。 レヴィーンの分析では、時間の流れが最も速いのは西欧とアジアの大規模な工業都市で、その住民は自分の生活に満足しつつも、ストレスに悩む傾向が見られました。これに対して、メキシコやインドネシアのような発展途上国の農村部では、時間の流れが遅く感じられ、人々が焦りを感じることは少なかったということです。 5. 何かに夢中になると、時間が止まっているように感じる 心理学者のミハイ・チクセントミハイには、何らかの活動に完全に没頭している状態を「フロー」という概念で提唱した著書があります。 5 彼の言うフローに入ると、意識は完全に集中し、対象に入り込んだ状態で楽しみに満たされます。 チクセントミハイはさらに、フローの体験は喜びにあふれていているだけでなく、最高のパフォーマンスが引き出され、時間の経過を忘れてしまう、と説明しています。騒音や温度のような外部の刺激や、空腹などの内部の刺激についても、一切考えが及ばないほどになります。仕事であれ趣味であれ、そこまで没頭できたなら、慌ただしさに追われるような気分に対抗するには充分だと言えるでしょう。 https://en.wikipedia.org/wiki/Time_perception [↩]https://journals.sagepub.com/pb-assets/cmscontent/ASJ/Acceleration_and_Resonance.pdf [↩]https://journals.openedition.org/ress/2893 [↩]https://www.amazon.com/Geography-Time-Temporal-Misadventures-Psychologist/dp/0465026427 [↩]https://www.amazon.co.uk/Flow-Psychology-Happiness-Classic-Achieve/dp/0712657592 [↩]
幸せはポジティブの先に
Reading Time: < 1 minute 人生は時に予想もしなかったことを投げかけてきます。青天の霹靂とでも言いましょうか。曲がり角の陰から突然、巨大なボールがカーブして飛んで来るようなことがあります。 それは必ずしも大ごととは限りませんが、予想することもコントロールすることもできない何かに出くわした時、どうすればよいのでしょうか。 「さて、どうしたものか」と考えるその時、ボールが飛んでくること自体はどうしようもなかったわけですが、どう対処するかは自分で選ぶことができます。主導権はここで取り戻せます。 選択肢は色々と考えられるでしょう。逃げること、枕の下に頭を突っ込むこと、何もしないこともある種の選択肢です。あるいは、事態が過ぎ去ってすべてがひとりでに「普通」に戻ることを期待して、無視を決め込むことを選ぶかも知れません。ボールから目を離せないために消耗してしまう可能性もあります。ポジティブな姿勢を選べば、ネガティブな思考は脇に置いて、問題を対処の可能なステップに分けて考えることができます。そして、圧力に負けず、自分なりに足場をしっかりと固めて取り組むことができるでしょう。ライフプラスの創設者、ボブ・レモンがいつも言うように、「望まないことではなく、望むことに焦点を合わせるのです。」 では、どのように実行すればよいのでしょうか。幸いなことに、このライフプラス・フォーミュラのサイトには、すでに多岐にわたるツールがまとめてあります。特に検討していただきたいものは、以下の通りです。 マインドフルネスと瞑想 ポジティブ・アファメーション(肯定的承認) エコセラピー フラワーセラピー 運動と睡眠 楽観性はどこからやって来るのでしょうか? 当然ながら自分の内側から来るものと分かっている方には、くだらない質問に聞こえるかも知れませんが、考え方や行動の仕方から来るものもあることはご存知でしょうか。小説家ヘンリー・ジェームズの弟、ウィリアム・ジェームズは、かつて1890年に心理学の原則について著書を出し、感情と行動の関係は双方向的である、と主張しました。 私たちは、悲しいときには行動にも悲しみが表れる傾向があり、それとは対照的に、幸せを感じているときにはその感情を描写するような行動をとる傾向があります。ところがジェームズはこれを逆にして、幸せであるかのように振る舞えば幸せを感じることができる、という思い切った説を提唱したのです。1 楽観性についても同じことが言えます。ジェームズの説によれば、ポジティブ思考の理論は行動に適用できるのだから、ポジティブな方法で行動することによってネガティブな感情を変えることができるはずだ、というわけです。ポジティブ・アファメーション(肯定的承認)はすばらしい出発点になります。肯定的に認める発言を声に出してみることで、ポジティブな行動がより具体的に描けるようになり、そこから前向きな心構えにつながっていきます。少し考える時間をとって、あなたが感謝している物事をすべて思い浮かべてみて下さい。一日の終わりに、その日あったポジティブなことを書き出すのもよいでしょう。先程も引用したように、望まないことではなく、望ましいことに焦点を合わせるのです。 ポジティブさは周りにいる人々にも由来します。ポジティブな人たちに囲まれて過ごすようにしてみると、その意味はすぐに分かるでしょう。逆もまた真なり、です。それは、感情はとても伝染しやすいものだからです。 しかしながら、状況によってはポジティブに感じるのが難しいこともあります。事態があまりにも大きすぎて対処できそうにないと思えること、実際その通りだったこともあるでしょう。目の前に問題があるなら、何とかしなくてはなりません。そんなときは分解して考えてみると、ポジティブな道が見えてくる可能性があります。 ポジティブになるためのエクササイズ 運動をすると、体内でエンドルフィンという幸福感をもたらす化学物質が分泌されます。幸せが感じられると、気持ちも前向きになります。可能であれば、爽快なウォーキングで一日を始めましょう。天気の良い日は、ついでにエコセラピーを取り入れてはいかがでしょうか。周りの景色や匂い、音に意識を向けて「今現在に存在する」ことを確かめるのです。田舎に住んでいるか、公園を利用できる環境に恵まれている場合は、フラワーセラピーもよいでしょう。ガーデニングは自然と一体となって体を動かしたい方にとって最適な方法です。思考を集中させるヨガや、視点を変えるきっかけになるワークアウトも役立ちます。運動がメンタルヘルスにもたらす効果は侮れません。 睡眠とメンタルヘルス 「ぐっすり眠れば朝には気分が良くなる」とよく言われますが、これは本当です。睡眠は大切です。眠っている間に、体は成長、回復、修復をするだけでなく、脳が情報を処理してまとめ、整理して、次の日に備えているのです。 不安なことや気になることがあると、なかなか熟睡できないかも知れません。気付くと悪循環に陥っていた、ということもしばしばあるものです。心配事やストレスを感じると睡眠不足になりやすく、やがて疲れがたまって日常生活の対処能力に影響が出始め、自己評価が下がってより心配事やストレスを感じるようになる、という風に続いていくのです。2 英国王立精神科医学会 3 は、より良い睡眠をとる方法について有益なヒントをいくつか提案しており、運動やリラクゼーションの他、寝る前に頭の中にあることを書き出すようすすめています。翌朝対処すればいいのだ、と心のスイッチをオフに切り替える(よく眠った後ならより簡単に対処できる)、というわけです。 新しい一日の目覚めにひと工夫 当然のように聞こえるかも知れませんが、例えばニュースを聞くよりも、アップビートな曲で目を覚ました方が一日をポジティブな気持ちでスタートできる可能性ははるかに高くなります。音楽心理学者のデイヴィッド・M・グリーンバーグ 4 によると、目覚ましに選ぶ曲に含めるべき要素は3つあるそうです。 優しく起床に誘い、徐々にエネルギー水準を高めていくように盛り上がっていくこと ポジティブであること 調子のよいビートがきいていること(1分あたり100~130拍) 音楽の好みにもよりますが、コールドプレイのViva La Vida、ビル・ウィザースのLovely Day、カトリーナとザ・ウェーブズのWalking on Sunshineなどがいい例になります。おそらく、あなたにもお気に入りのハッピーソングがあるでしょう。目覚めて最初にそれを聴くだけで、何かが変わることに気付くはずです。 主導権を取り戻して、ポジティブな生き方を築く方法は見えてきたでしょうか。ぜひあなたも実行して「望まないことではなく、望むことに焦点を合わせるのです」というボブ・レモンのアドバイスとともに、力強く歩んでいって下さい。 https://www.theguardian.com/science/2012/jun/30/self-help-positive-thinking [↩]https://www.mind.org.uk/information-support/types-of-mental-health-problems/sleep-problems/about-sleep-and-mental-health/ [↩]https://www.rcpsych.ac.uk/mental-health/problems-disorders/sleeping-well [↩]https://www.insider.com/songs-to-help-you-wake-up-2017-4 [↩]
気分を高めるのに役立つもの
Reading Time: < 1 minute チョコレートを試してみましょう。私たちのほとんどが何度も試したことのある、頼りにしている方法です。これが役立つことは科学的にも明らかになっています。チョコレートには、脳がセロトニン(幸福感につながる神経伝達物質)を作るために使用するアミノ酸であるトリプトファンが少量含まれています。1 とはいえ、体重に影響する可能性もあります。そう思うと期待したほど気分が良くならないかも知れません。 幸いにも、チョコレートのように潜在的な悪影響を心配することなく、脳を刺激し、気分を改善する方法は他にもたくさんあります。 気分を向上させる方法 火を見るより明らか、と思われるかも知れませんが、真面目な話、自分が楽しめる何かをして下さい。日の出や日の入りを眺める、料理をする、運動する、田舎や都会を歩く、家族や友人と過ごすなど、何でもかまいません。すぐにできない場合はやる日を決めて、必ず実行しましょう。先に何か楽しみなことを用意しておくのがおすすめです。 運動は気分を高めることができるか 答えはシンプル、もちろんイエスです。運動は、恐らく落ち込みから抜け出すための最良で即効性のある方法です。早朝の散歩やジョギングは、気分を高揚させるのに最適です。エンドルフィン(多幸感をもたらすホルモン)を増やすだけでなく、日光によるビタミンDの摂取を助け、チョコレートと同様にセロトニンのレベルを上げるので、運動は天然の抗うつ薬とも言えるものです。 天候がそれほど快適でない場合は、屋内やジムでのエクササイズも同じように気分を盛り上げてくれます。運動がなぜ、どのように有益なのか、ライフプラス・フォーミュラに多くの情報が紹介されているのでぜひご覧下さい。 そしてマインドフルネスも忘れないで下さい。今現在をありのまま見つめ、時間をかけて自分と向き合う方法として最適です。15分間の簡単なセッションが役立ちます。歯を磨いたり、朝食を食べたり、衣服にアイロンをかけたりするなど、日常の活動中に取り込むこともできます。瞑想は気分を高めるもう一つの良い方法です。ストレスや不安を和らげるだけでなく、記憶力や情報処理能力に役立つ可能性もあります。2 気分を盛り上げることをする もう一つの方法は心を刺激することです。精神的な活力を得られる何かをしてみましょう。ライフスタイル上の習慣が私たちの脳に与える影響と、心を刺激し続けることの重要性を科学的に証明した研究はたくさんあります。特に、加齢に伴う認知機能の低下を軽減するという文脈でのトピックはよく目にしますが、アルツハイマー病などの認知症を引き起こす可能性に関する長期的な影響については論争が続いています。一方、明るいニュースもあり、医師たちの間では、「認知の予備力」を鍛えていけば、そのような病気にかかったとしても持っている能力をより長く維持できるようになるだろうと考えられています。3 とにかく、今ここで、心を刺激するためにできることとは何でしょうか。ここにいくつかアイデアをご紹介します。 ジグソーパズル:パトリック・フィスラー博士らの研究では、ジグソーパズルでは複数の認知能力を利用するので、認知機能の老化を抑制する潜在的な要因となりえる、と示されています。4 カードゲーム:ウィスコンシン大学医学部および公衆衛生学部のウィスコンシン・アルツハイマー病研究センターの研究者により、カードゲームが脳の活性化向上につながり、記憶力と思考力を向上させる可能性があることが見出されました。 5 感覚を使う:作業記憶の多感覚的視点をテーマにした報告書によると、すべての感覚を使用することが実際に脳を強化するのに役立つということです。6 外出中や夕食の準備中にも五感を研ぎ澄ませれば、それが心の刺激になります。 他にも、健康上にメリットがあり、脳機能とリンクする中国武術の太極拳もよい例となります。同様に、ダンスや新しいスキル(太極拳も含めて)の習得も有効です。7 気分を盛り上げる食べ物 ウコンに含まれるクルクミンには抗炎症作用と抗酸化作用があることが知られています。UCLAのセメル神経科学人間行動研究所の老年精神医学部長であるギャリー・スモール博士によると、クルクミンは記憶力と気分の改善につながる可能性がある、ということです。スモール博士らの調査では、クルクミンを服用している人に「記憶力と注意力の大幅な向上」が認められた一方で、プラセボを服用した被験者にはそれらは認められませんでした。博士は、クルクミンを服用している人の気分にも「軽度の改善」が見られることを確かめました。8 ということは、カレーはチョコレートの代替品になりうるということかも知れません。 このように、落ち込みから脱する方法はたくさんあります。そして、それはすぐそこにあるのです。脱するためにしなければならないことは、煩わしいと思ってもそれらを行動に移す、それだけです。誰もが時々思うように、それはあらゆる物事の中でも特に難しいことです! https://www.sciencefocus.com/the-human-body/why-does-chocolate-make-us-happy/ [↩]https://www.nccih.nih.gov/health/meditation-in-depth [↩]https://www.nhs.uk/news/neurology/can-doing-daily-crossword-or-sudoku-puzzle-keep-your-brain-young/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6174231/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4417099/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4404829/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3621760/ [↩]https://newsroom.ucla.edu/releases/curcumin-improves-memory-and-mood-new-ucla-study-says [↩]
マインドフルネスを毎日の習慣にするメリット
Reading Time: < 1 minute 今、ここにあるがままの心を取り戻す さっきまで読んでいた本の最後の段落が思い出せない、あるいは、数分前にどこにいたのか思い出せない、という経験をしたことはありませんか。眺めのよい場所を歩いている間、過去や未来の出来事に気を取られてしまって、絶景を見逃したことはないでしょうか。 ストレスや病気、職場や家庭で担う重い責任に日々追い立てられているのなら、マインドフルネスのテクニックを利用して呼吸と自分自身に向き合う時間をつくると、いっぱいになっていた頭と心を休ませることができます。 マインドフルネスの伝統と科学 マインドフルネスのルーツは仏教にあり、概念としては2500年以上も前から存在しています。マインドフルネスとは、仏教の伝統にならい、自分が望む有り様を思い描くのではなく、物事や状況をあるがままに受け止める心の状態です。1 一切の感情や概念的な執着を取り払って、自分の思考、感覚、行動、周囲の環境に意識を向けると、心の視界がクリアになってきます。そして、状況や行動、人をより客観的に理解できるようになります。マインドフルネスのメリットは、客観性にとどまるものではありません。2 ストレスのかかる状況には振り回されやすいものですが、マインドフルネスで不安を軽減し、忍耐と思いやりの心を併せ持つことで、そのような事態を防ぐことができます。 マインドフルネスを取り入れることの好ましい効果とその可能性は、現代の科学でも認められつつあります。心理学や神経科学の研究では、マインドフルネスを実践することで、重度の病気に伴う精神的症状が軽減される可能性があると示されています。また、慢性的な痛みへの対処法となり得るほか、気分障害や不安障害のある人にも効果が期待されています。2 ストレスのかかる状況に対処するのが楽になるというマインドフルネスの可能性を研究した例はいくつかあり2 、定期的にマインドフルネスを実践することで、特にストレスのかかる状況において、より高い集中力や注意力を発揮できるようになると考えられています。 私たちをマインドフルネスから遠ざけるものとは マインドフルネスにこんなにたくさんの効果が期待できるのなら、もっと多くの人が毎日実践していても良さそうなものですが、他のあらゆることと同様マインドフルネスもまた意のままに使えるようにするには相応の努力と練習が必要です。 簡単な方法をいくつかご紹介しますので、自分自身や身近な人々に対して、よりマインドフルな接し方を心がけてみて下さい。 マインドフルネスの実践 呼吸に意識を集中させるマインドフルネスの練習は、瞑想の初心者に定番のタスクとして知られています。 基本的なやり方を説明しますので、試してみて下さい。まずは邪魔の入らない静かな場所を見つけて(携帯電話やテレビなどは電源をオフに)、しばらく快適に座れる快適な姿勢をとり、ひとつひとつ呼吸を追っていきます。自分がどのように息を吸って、どのように息を吐いているかに意識を向けて下さい。そして、お腹が上がったり下がったりする感覚を心の中でたどりながら、10分ほど自然な呼吸に集中します。 説明を読んだだけでは、呼吸のような当たり前に、しかも普段無意識にしていることがマインドフルネスの入門にどう役立つのか、ピンとこないかも知れません。それでも実際に始めてみると、ただの呼吸に意識を集めることが課題として充分であることにすぐ気が付くはずです。あなたの思考は、何度も何度もさまようでしょう。夕食は何にしよう、あのメールの返信がまだだった、お弁当の用意はできているだろうか、等々。 これはマインドフルネスの始めにはよくあることです。大抵の人にとって、心を占めている何かから離れるのは難しいものです。 次に、心は日々の生活によって条件付けされていることも理解しておきましょう。より限られた時間でより多くの情報に接する現代、たった一つのことに集中するということ自体が私たちにとっては馴染みのないものになっています。呼吸のように普段意識せずにやっていることとなると、特にそうです。心がさまよったのなら、心がさまよっていたとそのまま認めた上で、呼吸に集中することに意識を戻して下さい。大切なのは、集中力の切れたことを不満に思わずに続けることです。気が散っているという心の状態に気付くこと自体が、マインドフルネスの実践ができた瞬間なのです。覚悟を決めて、呼吸に集中できるようになるまで何度でも行って下さい。 普段からできるマインドフルネスのエクササイズ もう少し工夫して、日常的に行っている反復的作業を活用すると、実生活に取り入れやすくなります。例えば、歯磨き、着替え、靴の脱ぎ履き、手洗い、階段の上り下り、人の話に耳を傾ける、といったことが良い機会になります。 おそらく、ここで歯磨きを意識することがどう役立つのかと疑問に思われたことでしょう。先ほど挙げたような動作に意識を集中させることで、思考に引きずられて今ここではないどこかへ飛んでいかないように練習するのです。反復作業に意識を集める練習を繰り返すうちに、今この瞬間に自分がやっていることに集中する能力が高まります。そして、自分の行動や発言、思考をより深く理解できるようになります。単純な反復作業は練習にぴったりです。その積み重ねで、より困難な状況でも意識の力を発揮できるようになるはずです。 日々の生活がよくもたらす課題は、誰にでもあるでしょう。対処しにくい気難しい人、プレゼンテーションの出番、要求の多い家族…そんな状況でもマインドフルでいられたら、より意識的な対処ができる気がしませんか。最初のうちは、後になってから別の可能性を考えてしまうかも知れません。それでも日常の中でマインドフルネスの練習を続けていれば、難しい状況でもよく理解して、より積極的なアプローチをしたり、いつもより少しだけでも合理的な反応をしたりと、自分だけでなく周りの人たちにとってもより良い流れを作ることができるでしょう。 今日では、様々なアプローチでマインドフルネスを学ぶことができます。着眼点やテクニックにはそれぞれ若干の違いがありますが、自分の費やせる時間と個性に合った方法を選ぶとよいでしょう。興味があるなら、オンラインで検索し、レッスンを探すのも一案です。ちょっとした練習でマインドフルになる機会を増やして、穏やかな心を見つけて下さい。 https://www.apa.org/monitor/2012/07-08/ce-corner [↩]https://www.psychologytoday.com/gb/blog/compassion-matters/201303/benefits-mindfulness [↩] [↩] [↩]
過食:食べ過ぎを防ぐには
Reading Time: < 1 minute 人類は太古の昔から飢えと戦ってきました。しかし今日、多くの人にとっては食べ過ぎないようにするのが難しいくらいです。過食が健康に与える悪影響について知るだけでは不十分です。ここでは世界中の専門家から集めた、食べ過ぎを防ぐためのアドバイスをご紹介します。 1. 食器を変えてみましょう お皿のサイズを小さくすると食事量の制限に何らかの効果があるようです。小さいお皿を使うと食べる量が少なくなり、それにも関わらず満腹感も得られるという研究結果があります(コーネル大学のブライアン・ワンシンクらによる食と心理に関する研究)。ディナープレートのサイズは次第に大きくなっているようで、1960年代に直径約23cmだったのが現在では約28cmになっています。小さいお皿に変えれば何か違いが表れるかもしれません。 この研究ではサイズだけでなく色についても調べました。1 自分で料理を取り分けるとき、お皿の色が料理の色と対照的なほど、取る量が少なくなるということです。一番効果があるのは赤い皿のようです。もちろんトマトソースのパスタや赤い食べ物の時は除きます。 また、タイの保健省では底に作られた500個の小さなくぼみが余分な油を吸い取るお皿「AbsorbPlate」を開発しているそうです。 2.「引き金」となる食べ物を特定しましょう 人によってはストレスや怒りを感じた時や暇な時につい食べ過ぎてしまう特定の食べ物があります。しかし専門家の意見は、ただ禁止するだけでは効き目がないということで一致しています。24時間営業のスーパーもあり、その気になればいつでも手に入ってしまうからです。 過食についての著書があるソフィー&オードリー・ボスは、食べ過ぎのきっかけとなる食品を敢えて積極的に買いだめすることを勧めています。好きな時に好きな量を食べて良いが、その食べ物を主食としてゆっくりと味わって食べるようにとのことです。そうすることでその食べ物の魅力が薄れ、それに対する自分の感じ方も変わる、というのが彼らの理論です。 一方、ブライアン・ワンシンクを含むその他の専門家は、そういった食品はすぐに手の届かないところや見えないところに置くほうがよいと考えています。オフィスワーカーを対象にした調査で、チョコレートが自分のデスクの上にある場合、2メートル離れたところにある場合と比べ50%近く多い分量のチョコを食べたということです。デスクの引き出しの中という近いけれども目に見えない場所に置くと、食べた量は25%減りました。 唯一の問題点は、調査の対象者が食べた量が減ったこと自体は認識した通りだったのに対し、以前と比べてどれだけ減ったかについては過大評価していたことです。つまり実際に口にしたチョコは思ったよりも多かったのです。ですから期待したほどの減量はできなかったでしょう。 3. 1日の食事スケジュールを守りましょう 一部の専門家は1日3回決まった時間にバランスの取れた食事をし、間食しないのが食べる量を管理するのにベストだと考えます。誰もが規則正しい食事時間を守っていて、現在のようにスナックフードが豊富になかった頃には、肥満者の割合が低かったからです。食事の度にゆっくりとエネルギーを供給する食品を含めるようにすれば、甘い物や塩辛い物を食べたくなる衝動も抑えられるかも知れません。 一方、1日を通じた食事の総量が最も重要だと考える専門家もいます。少なめの食事を1日6回、時間を等間隔にあけて食べることで過食を防げることがあるのです。血糖値が下がり過ぎる前に次の食事時間が来るので間食しなくて済む、というわけです。この方法では6食すべてを栄養価の高いものにすることが鍵です。ただし1回の食事を半量にしないと1日3食の場合の2倍食べてしまうというリスクがあります。 3つめは、100歳まで生きる人の多い沖縄で人々が行っている、お腹が空いたら食べ、満腹に近づいてきたら止める、という方法です。食事を残すことはよくない(そして全部食べたらご褒美にデザートがもらえる)と教えられて育った人は戸惑うかも知れません。 4. 加工食品について考えましょう 栄養士の中には加工食品の人気と手に入りやすさが過食につながっていると考える人もいます。脳は食べ物や飲み物のカロリーの高さを判断できないため、十分なカロリーを摂ったところで食べるのを止める信号を出すことはできません。フードライターのマイケル・ポーランは「食べるべきものをほどほどに食べること。植物を主体にしましょう」と説いています。2 しかし、シェイクやスナックを食事と置き換える体重管理プログラムでうまくいく人もたくさんいます。こうしたプログラムはきちんと続ければ、バランスよく栄養を取り、摂取カロリーを管理できるようになっています。 5. 楽しく食べましょう ブルーゾーン(ダン・ビュートナーによる調査で広く知られるようになった健康で長寿な人々が多い地域の総称)で共通しているのは、人と一緒に食事をする人は長生きであるということです。3 そして親と一緒に食事をするのが週2回未満の子どもは、そうでない子どもよりずっと肥満になりやすいということも分かっています。 多くの専門家が食べ物について真剣に考えることを強く勧めています。それをマインドフルネスと呼ぶ人もいれば、原点に立ち返り敬意をもって食と向き合うことを説く人もいます。要は、どれだけ空腹なのかよく考え、それに応じた食事をするということです。そしてテレビや携帯電話やパソコンなどに気を取られず、一口一口を味わうことに集中して下さい。そうすることで、満腹、あるいはそれに近づいていることに気づき、食べ過ぎを防げます。 最後に 以上、たくさんのアドバイスを紹介しました。中には相反するものもありましたが、自分にとって有効な方法が見つかるまでいろいろ試してみて下さい。 https://academic.oup.com/jcr/article/39/2/215/1795747 [↩]https://www.webmd.com/food-recipes/news/20090323/7-rules-for-eating#1 [↩]https://www.weforum.org/agenda/2017/06/changing-the-way-america-eats-moves-and-connects-one-town-at-a-time/ [↩]