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人間関係
オリンピック三段跳び選手、クリスチャン・テイラーと目標設定について考える
Reading Time: < 1 minute 目標の大小にかかわらず、目標はより幸せな人生への足がかりとなり、目標達成までの道のりがやがて大きな違いを生むことになります。 望むもの(目標)に向かって努力することは、人間にとって大切です。いつも順調に進めるとは限らず、困難も経験するかも知れませんが、それでも、目標は人生を豊かなものにします。目標は生きる意味と目的を与え、進みたい方向を示し、興味を引き出します。いずれも、幸福な人生につながる要素です。 今回は、2024年のパリ五輪を目指すオリンピック三段跳び選手のクリスチャン・テイラーさんに、彼の目標設定に対する考え方や経験について聞いてみました。 けがから回復したとき、2024年のパリ五輪に向けてどのような計画を立てましたか。 アキレス腱は、走る動作はもちろんですが、それ以上にジャンプで重要な役割を担うので、最初は復帰できるかどうかも分からず、不安でした。まず気にかかったのは、ジャンプのエネルギーを吸収し、放出するのに必要な腱の中でも、アキレス腱が最も重要だという点です。それでも、外科医やセラピストには、2024年にパリでオリンピックに復帰することが最終目標だと率直に伝えました。私が近道を求めず、長期戦を覚悟していることが伝わると、皆乗り気になって期待を寄せてくれました。そこから、段階を踏んで詳細なリハビリテーション・プログラムを構築していきました。 あとは何でもきちんとこなすのみ。また似たようなけがをして再起不能になるリスクを、どれだけ回避できるか考えました。最初にきちんとやれば、二度三度とやり直す必要はないのです。このような心構えでリハビリに取り組みました。 当初の計画通りにできましたか、それとも何か変更しましたか。 計画には柔軟性を持たせつつ、例えば、次のような指標を設けました。 3ヵ月:松葉杖を使わずに歩く 6ヵ月:より速く歩けるようになる 人生に不確実性はつきものですから、目標を設定する際には流動性と柔軟性がとても重要です。計画を立てていても、思わぬ転機が訪れることがあります。そんなときにどう適応するかが重要です。私は、計画に対して柔軟であればそれだけ、ポジティブでいられることに気づきました。もし予定通りに達成できなかったとしても、少なくとも正しい道を歩んでいる、と思うことで、敗北感を味わうのではなく、より前向きな気持ちでいることができます。 あなたにとって、今年はどんな一年でしたか。 今のお気持ちはいかがですか。 最高です。とはいえ、自信が持てないときや、停滞期に入っていると感じたとき、体の限界ではないかと思ったときは確かにありました。私は毎週カウンセラーと話をしているのですが、そのおかげで、以前のことを手放して、けがをした後の自分の変化を受け入れる必要があると考えられるようになりました。私はかつてできていたあれこれをバックミラーで見ることにエネルギーを使いすぎていました。今の自分、今の自分にできること、可能だと思うことを受け入れ、前を向くよう、カウンセラーに励ましをもらいました。実際に受容ができたとき、私は再び前へ進み始めたのです。 目標を設定する際は、複数のプランを作成するのでしょうか。 2024年のパリ大会で優勝するという最終的な目標は不動ですが、そこに至るまでの目標はそうではありません。私の場合は、プロセスがやや柔軟であることが重要です。途中思うように進めなくても、マインドセット、心構えでライバルに差をつけることができると私は信じています。実際の身体能力とは別の、競技に対する見方、モチベーション、挫折への対処の仕方などに、私の強みがあるのです。 私も人間ですから敗北や失望を感じる瞬間はありますが、それを長引かせることはありません。ゴルフに例えると、ボールを打った時に完璧なショットができたと思ったのに、林の中に入ってしまうと動揺します。でも、次のショットを打つまでに、その動揺は手放さなければなりません。これは、人生を歩む上での心構えと同じです。何らかの感情を経験しても、ある時点でそれを手放して前に進まなければならないのです。 心構えの元になっているものは何ですか。誰かから学びとる必要はありましたか。 実は、この考え方を教えてくれたのは父なんです。父はいつも、手放せ、と言っていました。当時はまだ子どもだったので、自分の世界を理解しない父にもどかしさを感じたものです。父が言うには、この先失敗することもあるし、成功よりも失望することの方が多いだろう。その悔しさを持ち続けていると次の達成の妨げになってしまう、と。きっぱりと語ったその意味を、私は後になって理解することになりました。今の私は撥水機能を身につけたように、何かが降りかかっても受け流しています。 ご家族やお友達などのサポートグループは、あなたの歩みにどのように関わっていますか。 私にはとてもしっかりしたサポートネットワークがあります。物事が本当にうまくいっているときは、私が地に足をつけて謙虚でいられるように、また、私が落ち込んでいるときは、最高の気分を思い出せるように励ましてくれる、そんな人たちに囲まれています。皆が私の土台を支えてくれているのです。目標設定に関して言えば、私は年とともに自分で自由に探求し、自分のことを自分でできるようになってきましたが、幼い頃から両親には常にベストを尽くすよう教え込まれてきました。 私が何をするにしても、両親はいつも励ましてくれました。自分のやろうとしていることについて、よく調べて取り組むよう、そして優れた力を発揮できるよう、促してくれたのです。仕事に対する姿勢やメンタルがライバルと違うのは、幼い頃からそうやって培われた価値観があるからだということに、やはり後になってから気づきました。私は両親に心から感謝しています。調子のいい時も良くない時も支え、然るべき時には背中を押してくれる、そんな存在です。 この数年で、ご自身の考え方に変化はありましたか。 はい。パンデミックの直前にカウンセリングを受け始めたのですが、メンタルヘルスとセルフケアの重要性を理解したことで、また一段階、成長した気がします。若いうちは無敵なものですが、大人になるにつれて、セルフケアの重要性を認識するようになります。スポーツに関しては、回復に要する時間が長くなることや、回復後を考えることを重視するようになりました。そして、何か決断をするときは、自分のことだけではなく、妻や家族のことも考えるようになりました。私のマインドセットは、これからも進化していくことでしょう。 どのようにしてモチベーションを維持していますか。 非営利活動で出会う子ども達に助けられています。私は2014年からNPO「クラスルーム・チャンピオンズ」に参加し、低所得などの問題を抱えた地域の子ども達をサポートしています。2012年のロンドン大会では、生涯の目標を達成しました。その瞬間はとても誇らしかったのですが、国歌が流れる中、表彰台に立ったとき、少し寂しさを感じて、何かもっと見つけなければならないことがある、と思いました。スタンドには家族もいましたし、自分が代表した人たちがそこにいるのに、なぜか距離を感じたのです。マネージャーと相談して、世界記録を追いかける話もしましたが、それだけでは物足りないような気がしました。 そこでマネージャーが、指導員として子どもたちに関わることを勧めてくれました。出張が多い私には難しいかと思いましたが、クラスルーム・チャンピオンズなら、オンライン指導で全米の生徒や先生と取り組むことができます。まずは2クラスを受け持ちましたが、誰かの人生にインパクトを与えることができる素晴らしさを感じました。こうして多くの人と関わり、変化を生むことができる、という手応えを得て、自分のトレーニングに目的があると思えるようになったのです。私のキャリアはもはや私だけのものではありません。私が彼らに何を与えることができるか、またその逆も然りなのです。私は子どもの率直さが大好きです。悩んでいるときは、子ども達のおかげで考えすぎずにいられました。 ですから、リオの表彰台に上がったとき、今度は感無量で涙が溢れました。実際の成果よりも、それまでの4年間、私が関わり、私を見てくれていた子ども達を思ってのことでした。 特定の目標へ向かっていくとき、重要なスキルとはどのようなものでしょうか。 忍耐力と回復力でしょうか。私はいつも、失敗や挫折があっても大丈夫だと話しています。失敗や挫折は、次への学びの機会ととらえればよいのですから。私はこれまで何度も負けてきましたが、誰もそのことを記憶していません。本当に勝つべき時には勝ってきた、と私は思っています。私は決してあきらめず、レジリエンス、回復力を発揮しました。また、夢を実現するためには、周りにいる人が鍵となります。 小さな勝利も大切にしていますか。 もちろんです。毎朝目覚める度に感謝していますし、陸上競技に関しては、10年前は当たり前だったことが、今ではひとつひとつをとても大切に思えるようになりました。けがをしてからは、小さな節目を迎えるたびに、できたことを祝うのを重視しています。そこに至らなかった可能性もあったわけですから。 オフシーズンは競技から離れているのでしょうか。 シーズンが終わっても、3週間くらいは競技に気持ちが向いています。夜、就寝してからも、もっとこうすればよかったと反省したり、睡眠時間を増やすべきだっただろうか、移動日程をもう1日多めに設けておくべきだっただろうか、ライバルに易々と渡してしまったことはなかったか、などなど、できたかも知れないことを考えたりしています。私はいつも1%ずつ改善していくようにしています。最終的に必要なのは1%の改善なのですから、それができたら充分に誇ってよいと思っています。 自分にとって最大の審査員は自分自身です。つまり、最後に寝転がって、全力を出し切ったと振り返れるかどうか、です。次の年に改善したいことや反省点は、思い出せるように書き出しておきます。つまづきから学ばなければ、つまづいた意味がありません。それではもったいない。オフに入って3週間ほど反省をしたあとは、スイッチをオフに切り替えます。 才能とマインドセット、どちらが成功の要だと思いますか。 私は常に、自分の成功はマインドセットによるものだと考えています。もしも、アスリートの集まった部屋の中に入ったとしたら、私はまず左右を見渡すでしょう。私が他の誰よりも才能で優れているとは思いません。が、それこそが私のモチベーションになります。私はいつも、相手の目を見て、その人の意気込みを探ります。モチベーションがわかれば、どの程度競って来るかが分かるんです。そこは心理戦ですから、私の成功は100%心構えによるものだと思います。 今、目標に向かっている人たちへのメッセージをお願いします。 目標を設定するときは、大胆に、そして大きな夢を持って下さい。安全策をとるのは簡単なことです。目標が何であれ、困難を乗り越える方法を見つけ、逆境よりも強いモチベーションを見つけて、何度でも立ち向かう心構えを忘れないで下さい。目標やシーズンごとに変化はあっても、答えはきっと見つかります。それを心に留めて、集中力を高めて下さい。 スポーツでも、健康でも、仕事でも、バランスのとれた生活をすることでも、目標設定の背景にある考え方はすべての人に通じるものです。クリスチャンが言ったように、あなたのマインドセットがすべてです。 ライフプラスのソーシャルメディアチャンネルをフォローして、2024年パリ五輪を目指すクリスチャン・テイラーの近況をご覧下さい。
オキシトシンと幸せの関係
Reading Time: < 1 minute 愛のあるところには、オキシトシンが存在します。 オキシトシンは、ドーパミン、セロトニン、エンドルフィンと並ぶ、4つの「幸福の化学物質」のひとつで、愛情や親しみと関連する神経伝達物質です。 オキシトシンは視床下部でつくられ、下垂体から分泌されます。オキシトシンは化学的メッセンジャーとして、特に生殖や関係強化、慈愛にまつわる情報を全身に伝えます。 愛情ホルモンとして知られるオキシトシンは、以下のような場面で分泌されます。 分娩(体に陣痛を開始させるための信号を送る) 乳幼児と母親の結びつき(授乳や抱っこ、お世話を通じて愛着を感じる) 恋愛関係 セックス ハグ 人とのつながり 思いやりを示す オキシトシンは思いやりや愛情に基づく行動によって分泌され、より大きな幸福感をもたらします。 体内のオキシトシンは以下のような方法で増やせます。 子どもやパートナーと手をつなぐ ハグする セックスをする ペットを抱っこする 誰かを助ける 相手を励ましたり、褒めたりする優しい言葉をかける 人に何かを与える 子供と遊んだり、夫婦で話し合ったり、食事を一緒に楽しんだりと、今この場にいる人との時間をじっくりと楽しむ オキシトシンの材料となるアミノ酸を含む栄養素を摂取し、消化が適切に行われるようにする オキシトシン点鼻薬を利用する ほんのちょっとした行動でも、愛情に大きな影響をもたらすことがあります。例えば、33歳のキャミ・ウォーカーさんが29個のプレゼントという処方箋を受けた話 が参考になるでしょう。 多発性硬化症と診断されたキャミさんは、その後、衰弱性の症状とネガティブな思考に悩まされていました。 そんな中、彼女は友人でありアフリカの薬師であるムバリー・クレアーゾさんからユニークな「処方箋」を手渡されました。その処方箋とは、29日間にわたって誠意と感謝をもってあらゆる種類のプレゼントを誰かに贈る、というものでした。それが人とのつながりや愛情の実感につながり、全体的な幸福感を高めることになったのです。 キャミさんのすばらしい体験は、あなたにとってもヒントになるかも知れません。これからの1ヶ月間、自分から人々に贈り物をしてみましょう。そして、自分がどう感じたか、何を経験したか、それが自分をどう変えたかを記録していって下さい。 子どもたちとの絆を深める機会にしたいでしょうか。配偶者と充実した時間を過ごしたいですか。隣人の手助けをしたり、同僚をほめたりしたらどうなるでしょうか。 日々の暮らしにこのような愛情に基づいた行動を織りこむ方法を考え出し、幸せという報酬を増やしましょう。 参考資料: http://www.29gifts.orghttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21250892/
新しい習慣を維持するための6つの秘訣
Reading Time: < 1 minute 習慣として一旦定着したことは、ほとんど自動的に、何も考えずに行うことができます。しかし、習慣化したいと思っていることがあっても、多少面倒に感じてしまうのはなぜなのでしょうか。自分で目標を立てるのは素晴らしいことです。ところがどんなに良い志で決めたとしても、目標達成にたどり着く前に、そのための行動を維持できなくなるのはよくあることです。でも、心配は無用です。ここで紹介する6つの重要なヒントを参考に、健全なメンタルで集中力とモチベーションを高めて、目標を達成するだけでなく、習慣化で持続しやすくするための道筋をつけましょう。 1 – 小さなステップから始める 新しい目標を設定するときには、最終的な結果に焦点を合わせて、できるだけ早くそこに到達したくなるものです。努力を実らせて成功したいと思うのは人としてごく当たり前の気持ちです。しかしながら、物事を小さな目標に分割することなく大きな目標だけに集中していると、成功する可能性は低くなります。例えば、減量しようと決めたとすると、最終的な目標にフォーカスする余り、一夜明けてすぐに全ての「悪い」食べ物を断ち、ほとんど運動していなかった状態から週に何度もジムに通うように切り替え、全力で達成に向かって行こうとするかも知れません。ですが、この方法で成功するには驚異的な意志の力が必要ですし、力尽きた瞬間に取り組むことを完全にやめてしまう可能性があります。 まずは小さなことから始めて、少しずつ努力を積み重ねていくようにしましょう。例えば、いきなり食生活全体を変えるのではなく、毎日の食事にフルーツを1つだけ足すことからスタートし、1週間経ったらランチをサラダやヘルシーなスープに変え、その次の週には夕食に野菜を多く摂るようにする、といった方法なら達成しやすくなります。このような小さな変化を積み重ねることで、最初に思い描いていた大きな変化もいつの間にか実現します。 2 – 一度に多くをやろうとしないこと 習慣化は簡単なことではありませんので、一度にひとつずつ取り組むようにしましょう。例えば、最終的な目標が体重を減らすことであれば、初期の段階では1つの方法に集中するのがおすすめです。食生活とフィットネスの両方を完全に変えるのではなく、まずは食生活から、というように、ひとつ選んで着手するのです。摂取カロリーを減らすだけでも結構な意志と努力が必要なのに、さらにジム通いまでしようという気力を同時に自分に求める必要はありません。数週間して食べる量を減らすことに慣れてきたら、運動量を増やすなど新しい習慣を導入しましょう。 3 – 明確な意思表示をする 何となく、では時間ばかり経っていきます。目標が「もっとジムに行く」であるのなら、いつ行くのか、何をするのかを決めましょう。例えば、月曜日は朝9時からピラティスのレッスンを受け、水曜日は仕事が終わってからトレッドミルで20分間ジョギングし、金曜日は朝一番に30分間泳ぐ、と具体的に決めておけば、目標を達成するためにいつ何をすればよいかが明確になります。ただ「もっとジムに通う」というだけでは、はっきりとした課題が見えないので、後回しにしたり、日をまたいでしまったりして、目標を達成できないことが多くなります。 4 – 責任感を自分に課す 他人の行動や習慣を見ることが自分にも大きな影響を与えることは、研究で明らかになっています。 1 だからこそ、一緒に前向きな習慣を身につけていくパートナーを見つけるのは有益なことです。自分の行動に責任を持つことができるだけでなく、仲間の頑張りを見ることがモチベーションを高め、共通の目標を達成できるよう励まし合うことができます。相手は友人やパートナーに限らず、ソーシャルメディアで知り合った人でも構いません。 5 – 達成できたら、小さなことでもご褒美を 新しい習慣を維持するために努力したことを過小評価してはいけません。他の人がやっていることに比べて小さなことであっても構いません。自分のために自分の道を歩んでいるのですから、どんなに小さな進歩でも自分にご褒美をあげましょう。自分へのご褒美は、達成感や誇りといった感情を司る脳内の報酬回路を活性化し、習慣を維持する行動や、将来的にさらに大きな成功を収めるための力に繋がっていきます。 2 6 – 成功する環境を整える 自分が目指すゴールに合わせて環境を整えることは大切です。例えば、毎晩寝る前に携帯電話をチェックする癖をやめようとする場合、単に手に取らないと決めるだけではなく、携帯電話の充電器を別の部屋に置くことで、寝室に携帯電話を持ち込むこと自体を防ぐ工夫ができます。携帯電話を目覚ましに使っている人は、昔ながらの目覚まし時計を購入すればよいでしょう。同じように、本をたくさん読む習慣をつけたいなら、ソファやベッドなど、日頃からよく座ってくつろぐ場所に本が置いてある状態にすれば、ついついテレビを見てしまうことはなくなります。 上記のアイデアは目標の習慣化を保証するものではありませんが、成功に適した最良の条件を整える助けとなるものです。モチベーションを維持すること、自制心を保つこと、新しい行動を毎日の習慣にすることは簡単ではありませんが、こういったヒントを実践すればきっと、成功できるはずです。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/bdm.408 [↩]https://academic.oup.com/cercor/article/18/4/898/282183?login=true [↩]
サステナブルな暮らしが心身の健康に及ぼす影響とは
Reading Time: < 1 minute サステナブルな暮らしの基本は、自分の行動が周囲の環境にどう影響するかを考え、地球にかかる負荷を減らすためにできることを実行することです。 生活の中で持続可能性に配慮することが環境に与える影響は明らかですが、一方で、そんな生活が本人の精神的・生理的な健康の向上にも役立つことは、あまり知られていないかも知れません。 サステナブルな暮らしと人々のウェルネスには明確な関連性があります。ここでは、より持続可能なライフスタイルを実践することでウェルビーイングを向上する方法をいくつかご紹介します。 身体的なウェルビーイング 持続可能な生活は、環境だけでなく、私たちの身体的な健康にも寄与します。例えば、移動に車ではなく徒歩か自転車を選択した場合、大気中に放出される汚染物質の量を減らすことができるだけでなく、移動中に自分自身の体力づくりができます。つまり、二酸化炭素排出量の削減に貢献することと、身体的な健康を向上させることが両立するのです。 もちろん、誰もが徒歩や自転車で移動できるわけではありません。目的地が遠かったり、健康上の理由で移動が困難だったりといった事情はあるでしょう。そのような場合でも、二酸化炭素排出量の削減と身体的健康の増進を同時に実現できる方法があります。そのひとつは、食生活を見直すことです。植物性食品は動物性食品に比べて二酸化炭素排出量が少ないため、栄養価の高い果物や野菜を中心にした菜食に近い食べ方をすることで、環境保護に貢献できるだけでなく、体に必要なミネラル、ビタミン、タンパク質が摂取できます。 社会的なウェルビーイング 持続可能なライフスタイルを実現するには、広汎な社会的規模での努力も必要です。友人や家族と情報やアイデアを共有したり、ボランティア活動をしたり、地元のコミュニティでつながりを築いたりすることもあるでしょう。同じような目標や関心を持つ人と出会うことで、社会的な交流の輪やサポートネットワークが自然と広がっていきます。 精神的なウェルビーイング 生きていれば、どこかでストレスを感じたり、経験したりするものです。研究によると、ストレスに対処する最善の方法のひとつは、自然と触れ合うことだそうです。 1 サステナブルな暮らしを通じて周囲の環境の質を維持することで、自然が身近な存在になります。郊外で自転車に乗ったり、森の中を散歩したり、ピクニックの用意をして野原に出かけ、夏の風を感じたりしてみましょう。次の休暇にキャンプはいかがでしょうか。電気、ホテル、テレビ、車などに頼らず、真に自然に浸ることができます。 環境的なウェルビーイング 環境的ウェルビーイングとは、自分の周囲の環境に配慮することです。職場や家、学校、あるいはもっと範囲を広げて地球のことを考えてみましょう。環境は自分の心身の健康にどのような影響を及ぼしているでしょうか。埃をかぶって不安を煽るような雑然としたものに囲まれたりしていませんか。散らかっている状態がストレスや不安、悩みの原因になるとことは研究で示されています。2 整理整頓は、より健康的な精神状態をもたらしてくれます。サステナブルな暮らしを目指している人の多くは、ミニマリスト的なライフスタイルを選択しています。必要なものだけを購入するという選択をすれば、ストレスのかからないすっきりとした環境を楽しむことができます。 知性的なウェルビーイング サステナブルな暮らしをするなら、知らないことを放置しておくわけにはいきません。自分の行動が起こす波紋について、理解を深めていく必要があります。持続可能性に関する記事を読むなど、自主的に時間と労力を割いて学ぶ体験は、知的な面の幸福度を高めるのに役立ちます。コミュニティや個人レベルで情報に基づいた意思決定を行う方法や、自分を取り巻く環境にプラスの変化をもたらす方法などを知る機会にも恵まれるでしょう。生活の中で持続可能性に配慮する簡単な方法はたくさんあります。地域のリサイクル活動など利用できるものについて知っておきましょう。 経済的なウェルビーイング 人生で最もストレスを感じることのひとつは、お金の心配です。幸いなことに、サステナブルな行動の多くは、お金の節約につながります。例えば、蛇口の水漏れを修理したり、ドアの下に隙間風よけを設置したりして家の中を少しずつ変えていくことで、暖房の電気代や水を節約できるようになります。 また、必要なものを全て新品で買う必要はないということも重要です。例えば、洋服がそうです。服を買いに出かける前に、チャリティーショップを覗いてみたり、友人に借りたりしても良いのです。また、プラスチックの使用量を減らすことも大きな効果が期待できます。外出の際は水筒に水を入れて持っていくと、飲み物を買う必要がなくなります。その分、プラスチックの無駄遣いを減らせるだけでなく、水分補給のような基本的なニーズにお金をかけずに済むので、出費も抑えられます。 サステナブルな暮らし方は、ライフスタイルのあらゆる面に適用することができます。少しずつでも、思い切りでも、自分の納得できる範囲で心がけましょう。一人ひとりの行動にはそれほど大きな影響力がないように感じられるかも知れませんが、皆がひとつでも小さな変化を起こせば、全体として大きなインパクトを生むことができます。 https://www.annualreviews.org/doi/abs/10.1146/annurev-environ-012312-110838 [↩]https://www1.racgp.org.au/newsgp/clinical/what-does-clutter-do-to-your-brain-and-body [↩]
心でつながる – 言葉の壁を越えて
Reading Time: < 1 minute かつてアレン・クラインが言ったように、笑顔に言語の壁はありません。 誰もが同じ言葉を話すわけではなくても、人間であるということだけで通じるものはあります。心に感情を抱くこと、それを言葉を使わずに共有する能力があること、そんな共通点から絆が生まれるのです。1 言語は違えど、感情は普遍的なものです。文化や背景、話す言語に関係なく、誰もが喜怒哀楽を感じる経験をし、誰かの感情を目の当たりにしています。自分の心の動きを感じること、そして他者の感情を認識することは、人間の最もパワフルな力と言えるでしょう。人はこの力を駆使して、安全を確保し、自分が置かれている状況を理解し、他の人の考え方を読み取り、健康な精神状態を解釈しています。感情はすべての中心にあり、私たちの行動を左右しています。 言葉の壁がある時に自分の気持ちを伝えるには 現在、世界の言語を網羅した Ethnologueのカタログには、計7,139の言語が登録されています。2 どの言語にもそれぞれ、人が経験するあらゆる感情を表現する方法があります。また、言語によっては他の言語に翻訳できない言葉もあります。言語は大切ですが、それだけに頼らないことも大切です。他の方法でコミュニケーションを試みることも考えてみましょう。 ボディランゲージの意義 ボディーランゲージは、言葉と同じくらい重要です。その多くは直観によるものですが、相手の気持ちを理解するための視覚的な手がかりとなります。例えば、笑っていれば楽しい、泣いていれば悲しいということは、どの文化圏の人でも分かることでしょう。 私たちの身振り手振りのほとんどは、特定の単語の代用になっていると言えます。例えば、英語で「No」と言う代わりに首を横に振り、「Good」や「Yes」と言う代わりに親指を立て、「Hello」と言う代わりに手を振るのを見ているだけでも、何となく意図は伝わってくるものです。感情を表現する視覚的なシグナルは、使用する言語にかかわらず、普遍的に存在します。 音声言語と身体言語を超えて 感情を表現する方法は、音声言語や身体言語以外にもたくさんあります。誰かと一緒に充実した時間を過ごしたり、プレゼントを贈ったり受け取ったりすると、相手を大切に思い、ある種の絆を共有したいと思っていることが伝わります。これは、親愛の表現方法が自分と相手では全く異なることが想定される場合に利用できるでしょう。言葉が気持ちを伝える素晴らしい手段となるのは、お互いに同様の解釈ができる場合に限られます。 言語がコミュニケーションを容易にするものであることは確かですが、例え言語や考え方が同じでなくても、喜び、悲しみ、痛み、希望、そして愛といった感情は同じように理解することができるのです。心に感じたことを表現する能力は、言語に関係なく人と人を結びつけます。 https://www.gapyearassociation.org/2017/03/30/making-meaningful-connections-language-barriers/ [↩]https://www.ethnologue.com/ [↩]
メンタルヘルスのヒント
Reading Time: 2 minutes メンタルヘルスを向上し、うつ病を防ぐためのヒント エリザベス・ロビンソン このほどケンブリッジ・マーケット・リサーチが実施したライフプラスのメンタルウェルビーイングに関する意識調査の最終報告書のレビューを担当したところ、抗うつ薬について使用頻度や長期的な影響などの懸念があることや、代替となるメンタルヘルス支援を求める声が高まっていることが浮き彫りになっていました。 うつ病について 「うつ病は最も一般的な精神疾患であり、世界的には障害の原因の第2位と考えられています。うつ病にはいくつものタイプがあり、軽度から重度まで程度も様々です。私は、問題の本質を認識するとともに、介入や治療が個々人の特有のニーズに最も適したものであることを確かめるのが重要であると考えています。うつは真剣に受け止めるべきです。本人はもちろん周囲の専門家、家族や友人(必要に応じて)を含めて、どんな助けが得られるかに目を向けて、前に進めるようになってもらいたいと思っています。」 うつ病には様々な治療法があります。重要なのは、長期的にメンタルヘルスのケアするためにも(うつになった場合も)自分でできる対処法はたくさんある、と知っておくことです。 知ること、伝えること、そして助けを求めること 私は40年近くメンタルヘルスに関わる仕事をしてきましたが、うつ病を含む精神的な問題に汚名がついてまわることにいつも悲しい思いをしてきました。しかしながら、メンタルヘルスに対する否定的な見方は徐々に払拭されつつあり、個人がメンタルヘルスの問題をより容易に認識し、誰かに伝えて助けを求めるようになってきていることに感動してもいます。これは大きな一歩ですが、必要とされていることはまだまだたくさんありますので、国としての推進策が望まれるところです。 では、自分がうつになっているかどうかはどうすれば分かるのでしょうか。そして本来の軌道に戻るには、何をすればよいのでしょうか。第一歩としてはまず、自分でメンタルヘルスのチェックを行うことから始めましょう。自分の気分を観察して、悲しみや苛立ちなどを感じているか、気力はどうか、睡眠や食欲の状態はどうかをよく見て下さい。そして「いつもの健康な自分」の状態と比べて、普段の感じ方と同様か、考えて下さい。 本来の自分の姿ではないという確信があり、うつかも知れないと思ったら、うつ病について少し調べて(イギリスなら NHS, Young Minds, メンタルヘルスの慈善団体 MIND, または Royal College of Psychiatristsなどのウェブサイトが有用です)どんな対処法がよいか決めることをお勧めします。大切なのは、うつ病は病気であって心の弱さではないこと、一時的な状態であると認識することです。そして気分を良好にするためにできることはたくさんあると知っておくことです。治療には様々な選択肢がありますし、自分が前に進むために最も適切なのは何か、自分で決めることができます。うつに対処するなら、自分に親切にすることを忘れないで下さい。 治療のオプション うつ病は非常に一般的です。うつの対処法や影響を最小限にするために自分でできることは広く知られるようになりつつあります。治療の必要性を認識する人が増えていることを考えると、うつ病に対処する治療法がたくさんあることを事前に知っておくと役に立つと言えそうです。 私はしばしば、様々な介入で対処できるという点で、うつ病を2型糖尿病になぞらえています。いずれの場合でも「これひとつで皆解決」という策は期待できません。例えば2型糖尿病では、食べるものを慎重に観察して、いつ、何を食べるかをコントロールすることで症状を管理できる患者さんもいれば、薬が必要な患者さんもいます。さらに、錠剤の内服で対応できる人もいれば、注射をしなければ心身の健康を望めない人もいます。うつ病も全く同じで、セルフヘルプや友人からのサポートを利用した生活改善を自分で行って症状をコントロールできる人もいれば、対人関係療法 (IPT), や 認知行動療法 のような心理療法を用いた軌道修正が必要な人もいます。また、抗うつ薬の服用、あるいは心理療法と薬物療法の組み合わせが必要になる人もいます。人によっては治療が難しく、様々なタイプの薬(気分を安定させる薬や精神病の治療薬など、抗うつ作用のあるもの)を使いこなすなど、より大きな介入を必要とする病状になることもあります。うつ病が治療可能であることはぜひ認識していただきたいことです。患者さんの回復を助けるためには、その人にとって適切なレベルで治療が行われるようにする必要があります。 NHSは対話療法の治療オプションをいくつか提供しています。かかりつけの医師から紹介してもらうこともできますし、直接連絡して助けを求めることもできます。 心理セラピーへのアクセスを改善するサービス(IAPT)を通じて、セルフヘルプやカウンセリングによる支援、前述の対人関係療法、認知行動療法に繋いでもらえます。 心のウェルビーイングを引き出すためのヒント セルフケア メンタルヘルスを気遣うことは、身体の健康に気をつけるのと同様に重要です。ポジティブな状態でいるために役に立ちそうなことを以下にいくつか挙げていきます。 もしも自分が充電式のバッテリーだったら 自分をバッテリーに例えて想像してみましょう。あなたは現在どの程度の充電量で動いていますか。満充電でフルに稼働していると感じますか、電力は半分くらいでしょうか、それとも空っぽのまま稼働しているでしょうか。自分の生活の中で何がバッテリーを消耗させているのか、に関心を持ち、よく考えて下さい。バッテリーの消耗度はどのくらいでしょうか。この消耗を抑えるために何か変更できることはありませんか。エネルギーの流出を抑える手助けをしてくれそうな人は身近にいますか。一方、バッテリーの充電になる物事は何ですか。エネルギー量を上げてくれる人は周りにいますか。その人たちと、あるいは自分一人で、バッテリーを最適な充電状態に保てるだけのことを楽しんでいますか。 仕事、家庭、社会生活のバランス 少し時間を作って、生活のそれぞれの側面について考えてみましょう。それぞれにどのくらいの時間を費やしているか、満足度、楽しさ、困難や課題はあるか、など自問して下さい。休息やリラクゼーションを含めて、仕事、家庭、社会で過ごす時間と活動のバランスが取れていると感じられますか。偏りを調整するために、それぞれの側面で何か変えられることはないでしょうか。より良いバランスを保つために、他の人やサポートに助けを求めることはできるでしょうか。 自分と向き合い、長所と短所を知る あなたは何をしていると気分が高揚しますか。何を楽しいと感じ、どんなことから本当の意味での満足感を得ていますか。仕事や社交、趣味、人間関係の要素のバランスがとれていれば、自分自身についての感じ方、ひいてはメンタルヘルスにおいて、全体的にポジティブと言える状態になります。何が自己価値感や気分をポジティブに導いてくれるかを認識しましょう。それに対する感謝の気持ちをもちつつ、可能ならより多くの時間を割り当てるようにして下さい。逆に、自分に正直になって、生活の中で気になっている部分は何か、どんなことが気分を害するのか、ネガティブな感情につながっているのか、も見極めましょう。何か変えられることはないでしょうか。これに対処できるのは自分だけですか。そうでないなら、助けを求められる人は誰かいませんか。 話題にするのは良いこと 私は長年にわたってたくさんの人にセラピーを提供してきましたが、他人に打ち明け、悩みや不安を共有することの効果を過小評価したことは一度もありません。実際、話すという体験が非常に貴重なものとなり、前進に役立った、というコメントを多数受け取っています。単純なことに聞こえるかも知れませんが、ぜひ誰かに話すことを検討してみて下さい。ストレスや苦しい出来事に対処する際には、世界が変わるほどの違いが生まれ、ポジティブなメンタルヘルスとウェルビーイングにつながります。助けを求める相手は必ずしもプロのセラピストでなくても構いません。思いやりがあり、理解を示してくれる、良き友のサポートには、金にも劣らない重みと価値があります。 「自分に優しく接して下さい。悪いことが起こったら嫌な気分になるのは全く正常です。人はしばしば、自分自身に苦しい時間を与え、自分を弱い存在とみなします。悲しいことに、他人に負担をかけたくないから自分の悩みは話さない、という人も少なくありません。このような理由で悩みを共有したり話したりしないでいると、うつ病などの精神的問題の発症リスクを高めることにつながります。」 「問題を共有することは問題を半分にすることである」ということわざが示すように、問題や心配事を共有してくれる人がいることは常に有益です。苦しみを味わったとしても、信頼できる人に対して感情を表現し、共有することは健康的です。これはぜひとも認識しておきたい重要なことです。 食事、運動、アルコール、薬物 自分と向き合うことについては先にも述べましたが、体調を整え、ポジティブな気持ちに導いてくれるものとそうでないものを判断するのも必要です。そして重要な点を繰り返しますが、バッテリーパック全体の中の「ランニングチャージ」がどの程度か把握することです。運動すると快感ホルモンが分泌され、気分が高揚することはよく知られていますが、規則正しい食事に気を配ることも大切です。過度に食事を減らしたり栄養の偏ったものを食べ過ぎたりして、エネルギー水準が不安定になると、うつに影響する可能性があるので気をつけましょう。アルコールや薬物がうつ病をはじめとするメンタルヘルスの問題につながることは明らかです。アルコールに関しては、私は通常、うつ病の管理との関連でアルコールがどのような影響をもたらすのかをクライアント本人に考えてもらいます。お酒の出る場が社会的交流の点から総合的に好ましい方向へ作用することもあれば、飲酒のネガティブな影響の方が大きい場合もあるでしょう。アルコールを禁忌とする薬を服用していないのであれば、症状にどう対処するかは個人で判断して良いと私は思っています。 楽しみや喜びをもたらす活動を 休息、リラクゼーション、喜び、楽しみを得るために何ができるか、積極的に考えることをお勧めします。バッテリーを充電し、幸福感を高め、心身のウェルビーイングを最適化することにつながるなら、何でもやってみましょう。目の前のことで手一杯になって、自分のために時間を作ることを優先できないこともあるでしょう。それでもアンテナを立てて機会を捉え、好ましい活動に時間を割くことで、心のウェルビーイングが大きく変わります。 人間関係を活用する 人の生きる世界はとても社会的です。人は家庭や職場、社交などを通じて多くの人間関係に囲まれています。その関係性には、困難であったり挑戦的であったりするものもあれば、支えになったり、やりがいになったりするものもあります。私がよく使う簡単な例えは、「ラジエーター暖房機と液漏れ」です。そばにいると温もりをもたらしてくれる人、支えてくれる人、バッテリーの充電になる人、自分自身についてより好ましく思えるようになる、そんな存在は誰でしょうか。会うと自分自身を良く思えなくなる、液漏れを引き起こす人はいませんか。あなたの暮らしの中でラジエーターを最大限に活用するにはどうすればよいでしょうか。助けを求めたり、存分に楽しんだり、リラックスできることをしたりと、温もりのある人との関わりを充分に持っているでしょうか。「液漏れ」対策に違った方法を検討してみませんか。 薬剤 メンタルヘルスの管理に自力で最善を尽くしても、薬物療法が必要かつ適切な治療となるタイプのうつ病になっている場合もあります。うつ病と治療に関する情報を調べて、積極的に専門家に助けやアドバイスを求めて下さい。その道のプロがウェブ上に掲載している情報に加え、かかりつけの医師やメンタルヘルスの専門家、薬剤師も窓口になります。薬物療法を検討する際は怖がらずに、どのような薬が必要なのか、どのくらいの期間必要なのか、治療の結果はどうなると予想されるのかなど、気になることを聞いて下さい。投薬は、耐え難い副作用を引き起こすことなく、症状を治療するためのものです。上記のように自分と向き合ってうつの症状を認識し、治療を始めてからの変化に注意していれば、最終的には「いつもの自分」に戻るという目的が達成できるでしょう。それでも心配なことがあれば、いつでもかかりつけ医のもとに戻って聞いて下さい。他のオプションについて質問しても構いません。 エリザベス・ロビンソン博士 は、メンタルヘルスの分野で35年以上に及ぶ経験を有する心理療法士です。最初に精神科の看護師として専門的な訓練を受けた後、ヘルスサイエンス(BSc.Hons)を学び、続いてダーラム大学で博士号を取得しました。当時の研究では、対人関係療法を用いたうつ病の脳機能イメージングに取り組んでいます。 さらに博士は、急性の精神症状の治療や法医学的精神医学、メンタルヘルス研究所の上級研究員として働いてきました。1997年にジュネーブで対人関係療法の初期研修を受けた後、1998年にニューヨークの専門家の監督下で対人関係療法の実習と研究にあたり、研修を修了しました。博士は研究者として活動する傍ら、対人関係心理療法士として多くの臨床試験の主任を務めています。 現在は対人関係療法のトレーニングや講座を全国で多数開催し、精神科医や心理士、看護師、ソーシャルワーカー、作業療法士など、セラピーを行う立場にある人々に継続的な指導をしています。研究面では、統合失調症、うつ病、不安、社会的機能、自殺、性機能障害、対人関係療法、脳イメージングなどを扱う無作為化臨床試験の評価や精神鑑定、治療に携わっています。うつ病、心的外傷、性や人間関係の問題に特に造詣が深い一方、不安や恐怖症への取り組みにおいても経験が豊富で、対人関係療法、性心理カウンセリング、眼球運動の脱感作と再処理法、不安管理、認知行動療法など、多くの心理学的治療モデルを用いています。
メンタルの不調をサポートするエクササイズ
Reading Time: < 1 minute メンタルヘルスに問題があるときに運動を始めるには メンタルヘルスの重要性を語ることが一般的になってきたのは嬉しいことです。生理的な面と精神状態の両方で健康を維持することは、身体的な健康に劣らず重要です。メンタルヘルスは、私たちの考え方、感じ方、行動に影響を与え、ストレスへの対処法を決定し、人との関わり方をも左右します。1 精神面の調子が良くない時こそ、ほんの少しでも体を動かすことでメリットが得られるはずなのですが、実際にはどうにも運動する気になれない、ということはあるものです。 「運動」を見直して楽しめることに集中しましょう 気分の上がらないときは「運動」という言葉を聞くだけで面倒に感じるかもしれません。これは、運動を楽しくない活動と関連づけてしまうことや、寒くて雨の降る日など、やりたくないのに強制的に運動させられた学校での経験が原因となっていることが多いようです。でも、大人になった今、あなたの主導権を握っているのは自分自身です。運動を課題にするというよりも、自分の好きなことをして体を動かすのがポイントです。体を動かすことで得られる健康効果は実に多彩です。しかも、それを実感するために無理やりジムで有酸素運動をする必要はありません。例えば、ちょっとした散歩に出たり、庭の植物を整理したり、雑草を抜いたりするだけでもよいのです。ガーデニングは心身の健康に良いとされています。新鮮な空気は心まで清々しくしてくれます。天気が悪い日でも、オンラインで新しいダンス・エクササイズや他のトレーニングを試してみることができます。Zoomでクラスを実施しているものもあれば、事前に録画されたものを視聴できるようになっているものもあり、幅広いオプションが提供されていますので、人前で運動するのが苦手な方でも心配ありません。 エネルギーが最も高まる時に運動をする 人はそれぞれに違います。早朝が好きな人もいれば、どれだけ寝てもベッドから出られない人もいます。夕方になると元気になる人もいれば、夜9時にはベッドに入りたい人もいるでしょう。あなたが朝型でも夜型でも、それは問題ではありません。そういった傾向に逆らわず、自分に合った方法を見つけましょう。研究によると、朝一番に運動をすると、一日を元気に過ごせるという説が有力ですが2 、朝が苦手な人は無理する必要はありません。運動する時間帯は、午後か夕方に設定しましょう。早朝は理想的ですが、唯一絶対ではありません。 快さを感じられるように より快くなる工夫は、どんどん取り入れましょう。友達に5kmマラソンに誘われたとして、気乗りしないのに参加する必要はありません。でも、その理由を考えてみてください。本当に自分にはできないと思っていますか。もしも早くからトレーニングを始めて、計画が順調に進んでいたとしたら、どう答えたでしょうか。適切な衣類を持っていないと思ったのなら、他の人にどんな服を着るか聞いてみたり、ランニングのフォーラムを参考にしたりできるはずです。やりたくなくてもやらなければ、というプレッシャーを感じるのは良くないことですが、簡単に解決できる何かを理由に断念しているのなら、ちょっとした工夫で楽しい経験ができるかも知れません。その可能性を考えてみる価値はあるでしょう。 自分に優しく、ご褒美も用意して どんな運動をするにしても、挑む相手は自分だけであることを忘れないで下さい。あなたよりも健康で丈夫な人は必ずいますし、その人よりも健康で丈夫な人も必ずいます。他人と自分を比べる必要はありません。比較するなら、対象は自分自身だけにしましょう。昨日はできなかったけれど、今日できるようになった、それは立派な成果です。多少気がすすまなくとも、その成果に報いましょう。昨日しなかった何かをすれば、それだけで今日はより良い日になるのです。 運動を社会活動にする メンタルヘルスに着目した研究によると、一人で運動するよりもグループで運動した方がメリットが大きくなる可能性があるということです。 3 グループでの運動には、単独での運動にはない多くの要素があります。例えば、参加することに対する責任感、ベストを尽くすためのモチベーションや励ましをもたらしてくれる人々、嫌なことがあった日にも頑張れるよう支えてくれる人々、そして、新しい出会い環境に触れることで、社交やサポートのネットワークが自然と広がる、といった点です。繰り返しになりますが、人はそれぞれ違うということを忘れてはいけません。一人で散歩やジョギングをしたい人はそれで良いですし、自宅にいる方が快適にエクササイズができるのなら、それも良いのです。 メンタルの不調を抱えている人が運動を始める一番の方法は、楽しいと思える体の動かし方を見つけることです。それができれば、あとは自然に運動できるようになるでしょう。 https://www.cdc.gov/mentalhealth/learn/index.htm [↩]https://journals.physiology.org/doi/full/10.1152/jappl.2001.91.1.91 [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1755296617301722?via%3Dihub [↩]
免疫系に及ぶストレスの影響
Reading Time: < 1 minute ストレスの影響の受け方は人それぞれです。また、遺伝や幼少期の出来事、性格、社会的・経済的環境などによって、ストレスに対処する能力も異なります。1 メンタルヘルス財団によると、ストレスとは、対処できそうにない、あるいは押し潰されそうだ、と感じられるような、精神的または感情的な圧力のことです。 ストレスの引き金になるもの 人は皆、他の誰とも同じではありません。ある人がストレスを感じる状況でも、他の人にとっては特に気にならない場合もあります。とはいえ、大多数の人がストレスを感じる状況もいくつかあります。例えば、死別、友人や家族の病気、失業、転居、金銭問題などです。 ストレスを認識する方法 自分で自覚できるストレスもあれば、ストレスを受けていることに気づかないこともあります。不安、恐怖、怒り、落ち込み、苛立ち、落ち着かない、といったネガティブな感情が兆候となるので、注意して観察して下さい。これらの症状は、他者の目から見た方が分かりやすい場合がありますので、感情に向き合うというよりも、行動を振り返ってみるとよいでしょう。いつもより涙もろくなっていませんか。他人に我慢できなくなることがありますか。寝つきが悪い、眠りが浅い、目が覚めないなどの症状はありませんか。ストレスは、頭痛、吐き気や消化不良、発汗、動悸、体の痛みなど、身体的な症状にもつながります。2 ストレス下の免疫系 免疫系は、病気の原因となる微生物やその他の有害物質から体を守る、重要な仕組みです。ストレスが人間の生理的な健康や免疫系に及ぼす影響については、何十年にもわたって研究されてきましたが、複数の研究結果に基づく一般的な見解としては、ストレスを感じている人は免疫系が損なわれやすく、その結果、病気にかかる頻度が高くなるというものです。3 さらに踏み込んだ研究で、ストレスを媒介するメディエーターは血液脳関門を通過して免疫系に影響を及ぼし、風邪を引きやすくなったり、頭痛や体力の低下、消化器系の問題など、様々な症状を引き起こしたりすることが分かってきました。4 押し潰されそうになった時の対処法 ストレス対処の第一歩は、ストレスが問題になっているのを認識し、心身で感じていることと目の前にあるプレッシャーを結びつけることです。避けられないプレッシャーもあるかも知れませんが、取り除いたり軽減したりする方法があるのなら、それを試してみるべきでしょう。現実的な解決策としては、例えば、よく眠れるようにいつもより1時間早くスクリーンから離れることなどが考えられます。 自分のライフスタイルを見直してみて下さい。多くを抱え込みすぎていませんか。すべてに同意する必要はありません。もしも引きこもりがちになっているならそうと認識することは大切ですが、自分の時間が必要だと感じた場合は、社交的な予定を断ってもよいということを知っておくのも、ストレスをうまく管理するためには重要です。 頼れる人と支え合えるような関係を築きましょう。ストレスに対処するとき、まずは友人や家族がサポートしてくれることが多いでしょう。身近な人がそばにいない場合は、ソーシャルグループに参加してネットワークを広げたり、新しい人と出会ったりしてみて下さい。例えば、近所にウォーキングのグループがあるかも知れません。 最後に、多少の抵抗があっても、ストレスを感じたときには誰かに話してみることをお勧めします。日常的に支え合う人間関係がなくても、専門家に助けを求めるのは恥ずかしいことではありません。イギリスのメンタルヘルス・ファースト・エイド(MHFA)の調べでは、成人の6人に1人がうつや不安、ストレスに関する問題を経験しているということです。5 ストレスへの対処を助ける仕組みは存在します。こんなに孤独なのは自分だけだ、とまさに今感じているかも知れませんが、一人で悩まないで、助けを求めて下さい。 https://www.mentalhealth.org.uk/a-to-z/s/stress [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0014299908000277 [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5579396/ [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/016756999090069L [↩]https://mhfaengland.org/mhfa-centre/research-and-evaluation/mental-health-statistics/ [↩]
夏のスキンケア
Reading Time: < 1 minute 暑い季節も絶好調のお肌でいるために 夏はとても楽しみな季節ですが、お肌のトラブルが起こりやすい時期でもあります。腸の健康状態や食品、アレルギーのほか、天候、汚染、その他の季節的な要因も肌荒れの一因となります。 お肌にとって辛いのは、冬の寒い時期だと思っている方は多いでしょう。ところが夏には夏の悩みがあり、湿疹、乾癬、発疹などでお肌が荒れてしまうことがあります。アレルギー(季節ごとに異なるアレルゲンが空気中に浮遊しています)、汚染、食べ物や食生活の変化などの要因も、気温の高くなる時期に必要なスキンケアに影響を及ぼします。 夏には夏のスキンケアが必要な理由とは 夏のスキンケアには、秋や冬とは異なるお手入れが必要です。それは、季節や天候が変われば、他の時期には気にならないことが原因となってトラブルをもたらすことがあるからです。 湿疹 湿疹はアトピー性皮膚炎とも呼ばれるアレルギー性の皮膚炎で、中程度から強度のかゆみと赤い発疹を引き起こします。湿疹は刺激物やアレルゲンに対する体の過剰な免疫反応であると考えられています。また、家族に罹患者のいる人に多く認められる傾向があります。実際に症状のある人々は、非常に強い不快感に苦しんでいます。 乾癬 乾癬は慢性的な自己免疫疾患の一種です。皮膚細胞のターンオーバーが急速化しすぎて、患部にかゆみが生じたり、皮膚が厚くなって表面がぽろぽろと剥がれ落ちたりします。乾癬を発症した人にとって、日光は有効なので(光線療法になる)、夏は軽快する時期にあたります。また、夏の間は世界の多くの地域で湿度が高くなり、これが症状に悩む人を助けてくれます。 夏のスキンケアについて知っておきたいこと 夏の肌トラブルを回避するポイントは、何がコンディションを悪化させるのかを見極めて、それにさらされないようにすることです。夏にお肌が荒れやすい場合は、新しいクリームやローション、石鹸、洗剤(洗濯用や食器洗い用を含め)が原因となっていないか、確認してみましょう。 湿疹や乾癬は夏場の猛暑のような気温の変化で悪化することがあるので、運動後や汗をかいた後はしっかりと洗い流し、きちんと保湿した上で余分な水分を除き、清潔な肌を保つようにしましょう。保湿にはココナッツオイルやオリーブオイルなどの天然オイルを使うのがベストです。合成化学物質を使用した市販の製品は、刺激の強いものが多く夏の肌トラブルのもとになりやすいので避けた方がよいでしょう。乾燥の強い地域で暮らしている場合は、加湿器がおすすめです。ちょっと奮発して、家庭やオフィスに質の高い空気清浄機を導入するのもよいでしょう。家の中にほこりやふけが積もらないように、こまめに掃除することも大切です。 食生活と夏の肌トラブルの関係 乾癬が腸に起因する問題である可能性に着目したある研究では、ケルセチンなど特定のフラボノイドが乾癬の症状につながる毒素の吸収を防ぐのに役立つことが示されています。1 ケルセチンは、葉野菜、玉ねぎ、柑橘類、多くのベリー類、リンゴ、ハチミツなどの食品に含まれているほか、サプリメントも利用できます。パイナップルに含まれる酵素、ブロメラインと一緒に摂取すると、効率的に吸収されます。チェリー、脂肪分の多い魚、緑茶、ダークチョコレートなどは、抗炎症作用のある食品です。炎症対策には腸の健康が不可欠であることを念頭に置いておきましょう。 ストレスとお肌の関係 ストレスは免疫系を過剰に刺激し、体内のホルモンバランスを乱して、あらゆる肌トラブルを悪化させる可能性があります。物理刺激やアレルゲンに触れないようにするのと同じように、不必要なストレスや不安を避け、優先順位に応じたライフスタイルで心身をケアし、ポジティブで健やかな状態でいられるように心がけて下さい。時には、職場や個人的な人間関係で、避けようのない状況に陥ることもあるでしょう。ですから、ストレスの重なりやすい時期にも対処できるよう、自分に合ったセルフケアの手段をいくつか知っておくことは大切です。ヨガ、瞑想、定期的な運動、そして、きちんと食べてしっかり眠ることはセルフケアの基礎となります。健全な友人関係や人間関係を優先することもまた、ストレスやネガティブな人、好ましくない状況に対処する手立てとなります。 夏のスキンケアのポイント 自宅にアロエはありますか。アロエは手間のかからない観葉植物で、通年緑を添えてくれるだけでなく、肌に塗るととても優れた保湿剤になります。 一にも二にも水分補給を忘れずに。水はとても大切です。1日を通じてたっぷりと水を飲むだけでなく、みずみずしい野菜と果物を積極的に食べましょう。 シャワーを浴びた後は、水分を含んだ肌に天然オイルを含むボディローションやボディバターを塗って、潤いを閉じ込めましょう。ホホバオイル、シアバター、アーモンドオイルといった成分には、肌に必要な栄養素が豊富に含まれています。 近くに海があるなら、海水浴に出かけましょう。海水は乾癬対策になります。エプソムソルトの入浴剤を使ったお風呂もおすすめです。 太陽の力を最大限に活用 ビタミンDは、免疫力と精神面の健康にとって特に重要なビタミンです(実はホルモンでもあります)。最も優れたビタミンDを得るには、直射日光(窓を通してではなく)を皮膚に吸収させて体内で産生するのが一番ですが、必要充分な日光を浴びつつも過度にならないよう、バランスをとるのがポイントです。一般的には、温帯地域であれば、春の終わりから初秋にかけて週に数回、日焼け止めを塗らずに10分から30分の日光浴をすることが望まれます。肌の色が薄い人の場合、日焼けしないように実行するのは少し難しいでしょう。肌の色が濃い人は、やや長めに、あるいはより頻繁に日光を浴びる必要があるかも知れません。 暖かく日差しの強まる日中には10分から30分程度、短パンやTシャツを着て、直射日光を浴びるようにしましょう。ダメージと早期老化から顔のお肌を守るため、帽子とサングラスを着用して下さい。 夏のスキンケアで最も重要なのは、日焼け止めを塗るのを忘れないようにすることではないでしょうか。日焼け止めは有害な太陽光線(短波紫外線)を物理的にブロックするもの(酸化亜鉛や二酸化チタンを含有する、鉱物系、ミネラルタイプとして知られているもの)を選ぶとよいでしょう。肌から吸収される有害な化学物質は使われていません。あるいは、衣類で覆うのも有効です。乾癬がある部分は5分以上、直射日光にさらしましょう。ただし、日焼けすると悪化する可能性があるので、注意して下さい。非鉱物性の日焼け止めは内分泌系やホルモンの乱れを引き起こす可能性があります。アメリカ国立海洋局の調査によると、サンゴ礁やその他の水中の生態系を守るためにも、日陰や衣類を積極的に利用し、日焼け止めはミネラルタイプを選ぶのが望ましいということです。2 最後になりますが、できれば配偶者やパートナーと協力して肌の違いの状態をチェックし、気づいたことを一通りノートに書き出して、季節ごとに記録をつけて下さい。これは経年変化を比較する資料として役立つ可能性があります。これは定期的なセルフケアとしてもおすすめです。皮膚の状態を把握して、気になる所があれば医師に相談しましょう。ほくろを生検に出す必要があるか、慎重に経過観察をするか判断したり、病変を識別したりする際にも記録があると有用です。 Ely, P. Haines.“Is Psoriasis a Bowel Disease?Successful Treatment with Bile Acids and Bioflavonoids Suggests It Is.” Clinics in Dermatology, vol. 36, no. 3, 2018, pp. 376–389., doi:10.1016/j.clindermatol.2018.03.011. [↩]https://oceanservice.noaa.gov/news/sunscreen-corals.html […]
パンデミックの時代にポジティブで健やかな心を維持するには
Reading Time: < 1 minute ケンブリッジ・マーケット・リサーチが実施したライフプラスのメンタルウェルビーイングに対する取り組みに関する第2次調査報告書をレビューしたうえで、Covid-19の影響とコンテキストについてのコメントと、メンタルヘルスをポジティブに維持するための提案をまとめました。 Covid-19のコンテキストで見たメンタルヘルス 生活をしていればストレスや課題が時に重くのしかかるものですが、Covid-19のパンデミックが加わったことで多くの人々の生活が一変しました。家庭や職場での振る舞いや、友人や家族との関わり方が大きく変化し、社会的支援の利用にもそれが表れています。懸念事項はたくさんあります。経済的不安定、刻々と変わる規制やロックダウンによる不確実性、在宅ワークや自宅学習に対応するために従来と全く異なる水準のマルチタスクを強いられるストレス、ウイルス対策に伴う継続的な脅威、そして潜在的な病気など、不安要素は尽きません。悲しいことに、多くの人々が重篤な病気に苦しんだり、Covid-19で愛する人を失ったりといった経験をしています。制限があるために大切な人のサポートができなかった、あるいは喪失感の中で通常なら得られるはずのサポートが得られなかった、という方も少なくありません。このパンデミックの状況下では、メンタルヘルスの諸問題の悪化や新たな問題の発生を防ぐために、一人ひとりが精神面の健康を最適に保つ努力をすることの重要性が増しています。 H2:メンタルヘルスと健康を最大限に引き出すためのヒント パンデミックの中でも、肯定的なアプローチを利用して、できるだけポジティブで健やかな心を効果的に引き出すことは可能です。以下は第1次調査の後でまとめたヒントです。 人間関係 人間は社会的な生き物です。積極的に他者とつながり、触れ合うことは、メンタルヘルスを最適に維持するうえで有用です。このパンデミックが始まって以来の大きな変化は、人と人との社会的なつながり方にも及び、精神面の脆弱性が危惧されています。私たちは様々な方法で他者から社会的なメリットを得ています。社会的なサポートを改めて認識し、必要な時に思い出せるよう、童謡の「頭、肩、ひざ、足と手」を口ずさみながら、感謝の気持ちを取り戻しましょう。「頭」は知恵を寄せ合うことのできる人々の象徴です。互いに近況を語り合ったり、刺激的な議論に夢中になったりできる相手が何人かいるでしょう。「肩」は厳しく困難な時、泣きたい時に「肩を貸して」くれる人です。嫌なことがあったら嫌な気持ちになるのは当然です。それを表にあらわし、理解を示してくれる人と気持ちを共有するのは健康的なことであり、メンタルヘルスの問題の悪化を最小限に抑えられます。「ひざ」は「ひざを交えて」気楽に過ごせる人たちのことです。笑い合ったり、ホッとしたり、そんな時間を共にすることで充電されて、大きなストレスのかかる出来事や課題に立ち向かう力が蓄えられます。一方、普段避けている何かに着手するのに、誰かの後押しが必要になる場合があります。なかなか「足」を踏み出せない、「手」を出せない時にやる気を引き出してくれる人を思い浮かべてみて下さい。 人間関係も社会的な接触やつながりも、偶然の産物であるとは限りません。ポジティブで健やかな心を維持するために、意図的にその機会を計画することも必要です。Covid-19の蔓延する昨今、人との接触は(規則が許すなら)対面であれ遠隔であれ、よりクリエイティブで想像力に富んだ方法で行うよう求められています。 アクティビティ – 楽しく体を動かす 身体を動かすこと、趣味やレジャーに熱中することがポジティブなメンタルヘルスに貢献し、うつ病やストレス、不安の症状を和らげることについては、確かな証拠があります。毎日、もしくは毎週の日課に定期的なアクティビティをどのように組み入れるかを考えてみましょう。長時間デスクワークをしている場合は、携帯電話のアラーム機能が利用できます。一定の間隔で設定して、立ったり、ストレッチをしたり、休憩を取ったりしましょう。ビデオ通話やクイズ、ウォーキング、ランニング、サイクリングなど、心身をアクティブに保つ方法はたくさんあります。自分なりに考えて、他の人にもサポートしてもらいましょう(オンラインでも対面でも構いません)。外出中に他人に話しかけたり、フェンス越しに隣人に声をかけたりと、社交的になるのもおすすめです。家の中でもアクティブに過ごしましょう。音楽を流して洗濯や家事をしながら歌い踊るなど、仕事を片付けながら活発に体を動かせば一石二鳥です。 「自分の時間」を確保して、リラックスするのも大切です。具体的に自分のための時間を計画し、それ自体はもちろん、その時間に向かっていく期待感も楽しみましょう。ロックダウン中は、自分時間で何をするかを創造的に考える必要があるかも知れませんが、何であれ自分のためになることをやるように計画して下さい。見たい映画やテレビ番組があるなら、自宅の誰かと一緒に見るか、よその人と同じ時間帯に見て感想をやりとりすると良いでしょう。ビデオ通話で誰かと話す、お気に入りの本を持ち込んでゆっくりと泡風呂に浸かる、夜の「デート」を特別な食事で演出する、といった工夫もできるでしょう。 運動の習慣を身につけましょう。できれば他の誰かを巻き込んで下さい。同じ運動を一緒にできなくても、自分で決めた目標に向かって、どのように進歩しているかを話し合うことができます。マインドフルネスのテクニックを使って、五感を使って自分の環境に注意を向けましょう。外を歩いているときにしばらく立ち止まったり、あえて歩調をゆるめたりして、見たもの、聞いたもの、感じたもの、嗅いだものをとらえるのです。植物が成長していく様子、枝先に出てくる新しい葉、球根、色、形、身の周りの風景、動き、光、質感、近くの音、鳥、風、人、水音などを拾い上げ、体を包む空気の感触や匂いを意識して下さい。そして、気に入った体験にフォーカスして、それを心から楽しむようにして下さい。 仕事と家庭のバランス 家庭と仕事の重要性は同等です。両者の適切なバランスをとり、維持するのに苦労している人は珍しくありません。加えてCovid-19により、施設の制限や技術的な問題、家庭教育など、諸事情の複雑な変化に誰もが影響されています。 在宅ワークの場合は、仕事と家庭の境界線をはっきりとさせて、けじめをつけましょう。また、可能であれば仕事用のエリアをリラックスするスペースとは別の場所に設けましょう。書斎を確保できれば理想的ですが、住宅事情によってはダイニングの一部に仕事場をつくらなければならないかも知れません。仕事をする日は始業、終業の時間を決めて、その間仕事に関係のないものは仕事場に入れないようにして下さい。仕事を始める前に片付けをしたり、終わってから家庭の食卓に使えるように戻したり、といった手間はかかりますが、それでも従来の通勤ほど時間を費やす必要はないはずです。仕事の合間に休憩をとり、席を離れることも忘れないようにしましょう。机に向かって座って作業したあとは、立ち歩いたりストレッチをしたりするのが有効です。こまめに水分を補給して、栄養価の高いヘルシーな食事を決まった時間にとるようにすることも大切です。画面の前に長時間座りっぱなしになって、いよいよ我慢できなくなってから体に悪いスナック類に頼るようなことはやめましょう。 現在の状況に応じた働き方と仕事量を明確にして、相応のリソースと技術的サポートが得られるよう、同僚や上司と話し合って下さい。自分に何がどれだけ期待されているのかについても、思い込みで自分を追い詰めないことです。期待が自己から来るものであれ他者から来るものであれ、いずれの状況においても、充分かつ適度な範囲なのか、それを超えているのか、自問自答してみて下さい。 人はしばしば自ら、自分にとって最悪の敵になってしまいます。そして、あれもこれもできなかった、と自分を責めてしまいます。それよりも一歩引いた位置からできたことに目を向けるようにしましょう。仕事は少しの余裕を持たせて計画を立てて進めましょう。指定された時間内でできることについて欲張らず、現実的な範囲で達成の見通しをつけて下さい。自分一人でできることには限度があるのを忘れずに、他の誰かに手伝ってもらったり、分担したりすることを考えましょう。 – 寄稿 エリザベス・ロビンソン博士 自分を尊重する 仕事に家庭に育児にと、生活の諸々で手一杯の慌ただしい日々を送っている人は少なくありませんが、時には立ち止まって、自分が達成できたことに目を向けてみませんか。一歩引いて視野を広げれば、自分にできたあらゆることが見えてくるはずです。複雑にしすぎたり、大げさにしすぎたりせず、ありのままを認めましょう。友人関係に何かをもたらした、子供に何かを与えた、自己を笑い楽しむことができた、ユーモアのセンスを発揮した、近所の人の手助けをした、料理やガーデニング、裁縫を学んだ、新しいITスキルを身につけた、といったようなことで構いません。振り返って自分を認めるということをどのくらいやっていますか。さらに、自分の成果について自分自身を褒めることはどのくらいあるでしょうか。 自分とまっすぐに向き合いましょう。また、自分の改善点は何かも考えてみて下さい。私自身は折にふれて自分に笑顔を向けるように心がけています。そして、学校の先生なら通知表に「頑張りましょう」と書きそうなことは何かを想像しています。私の場合はきっと、自分のための時間を作ること、自分で自分を失敗に仕向けないためにも、仕事や家庭でできることについて現実的な期待をすること、が指摘されると思います。 目標 調査結果の中では、若い人ほど目標を設定して取り組む傾向があることが示されています。これは、メンタルヘルスを最適化し、生活の質を向上させるために有効なテクニックだと思われます。先述の内容に沿って言うなら、人間関係を最大限に活かす方法、仕事と家庭のバランスの取り方、アクティブでいること、自分自身を尊重することなど、いずれにおいても目標を持つことが役に立ちます。目標は短期でも中期でも長期でも構いません。ポイントは現実的で達成可能なものにすることです。私がよく提案する方法は、設定した目標の達成度を10段階(10=目標達成)で評価するというものです。そして今の段階でどこまで達成に近づいているか、に続いて、10に達するには何をすれば良いか、を考えてもらいます。例えば、ある人が友人と5キロを走るという目標を設定しているとします。本人が今、この目標の達成度を1と評価している場合、そこから上げていくために何ができるかを考えましょう、となるわけです。また、自分の目標を身近にいる大切な人と共有し、目標達成の計画について話し合うのも有益です。 Covid-19のコンテキスト Covid-19がもたらした途方もない困難にも関わらず、人々が見せた善意善行と適応力に私は圧倒されました。友人や隣人たちの手助けは本当に生活の役に立つものでしたし、聞き役になる、エクササイズの街頭レッスンを開く、といった働きかけも見られました。支え合いの精神はコミュニティに広がり、以前より近所の人たちと知り合えた、という人は多いようです。私の80歳の母はデジタル技術の使い方を覚えましたし、私自身が国内外の友人や同僚とこれまで以上にやりとりするようになったことに驚いています。 他者に目を向けて、この困難な状況の中でもこんなに最善を尽くしている人がいる、と気付くことが支えとなるようです。私たちは皆、過去最大級の課題に直面しています。個人的には、単にこの状況を乗り越えるのではなく、自分の歩みを振り返り、ここに至る旅を助けてくれた人たちのことに思いを馳せる機会にしたいと思っています。 メンタルヘルス支援 イギリスのNHSのウェブサイトには、心のあらゆる問題に対処する組織や慈善団体、サポートグループの一覧が掲載されています。不安、うつ病、男性の健康、自殺予防、強迫障害、性的虐待、アルコール・薬物の乱用、アルツハイマー病、死別など、専門家の支援が必要な場合に参考になります。ただし全てがリストアップされているわけではありませんのでご注意下さい。 同サイトには、(大人と子供の)メンタルヘルスとウェルビーイングに関する情報も掲載されています。ストレス、孤独感、悲しみ、怒りなどを軽減したい時にヒントになるでしょう。呼吸法のエクササイズや時間管理のヒント、お金の悩みへの対処、マインドフルネス、メンタルヘルスとウェルビーイングの改善に向けた5つのステップなどが紹介されています。ビデオやオーディオセッションも役に立つでしょう。さらに、対人療法、カウンセリング、認知行動療法、ガイド付き自己啓発、マインドフルネスに基づく認知療法など、心理療法についての情報も充実しています。ストレス解消用に様々なアプリがありますので、使えそうなものを探してみるのも一案です。 メンタルヘルス支援 – NHS提供 慈善団体/組織/サポートグループのリスト 最後になりますが、ライフプラスは、メンタルヘルスをサポートするためのシンプルなアプローチ「メンタルヘルス5-a-day」を編み出しました。日常に少しずつ取り入れられる工夫を発信することで、メンタルヘルスの向上を支援しています。 エリザベス・ロビンソン博士 エリザベス・ロビンソン博士は、メンタルヘルスの分野で35年以上に及ぶ経験を有する心理療法士です。最初に精神科の看護師として専門的な訓練を受けた後、ヘルスサイエンス(BSc.Hons)を学び、続いてダーラム大学で博士号を取得しました。当時の研究では、対人関係療法を用いたうつ病の脳機能イメージングに取り組んでいます。 さらに博士は、急性の精神症状の治療や法医学的精神医学、メンタルヘルス研究所の上級研究員として働いてきました。1997年にジュネーブで対人関係療法の初期研修を受けた後、1998年にニューヨークの専門家の監督下で対人関係療法の実習と研究にあたり、研修を修了しました。博士は研究者として活動する傍ら、対人関係心理療法士として多くの臨床試験の主任を務めています。 現在は対人関係療法のトレーニングや講座を全国で多数開催し、精神科医や心理士、看護師、ソーシャルワーカー、作業療法士など、セラピーを行う立場にある人々に継続的な指導をしています。研究面では、統合失調症、うつ病、不安、社会的機能、自殺、性機能障害、対人心理療法、脳イメージングなどを扱う無作為化臨床試験の評価や精神鑑定、治療に携わっています。うつ病、心的外傷、性や人間関係の問題に特に造詣が深い一方、不安や恐怖症への取り組みにおいても経験が豊富で、対人関係療法、性心理カウンセリング、眼球運動の脱感作と再処理法、不安管理、認知行動療法など、多くの心理学的治療モデルを用いています。
在宅ワークのメリット
Reading Time: < 1 minute 在宅ワークのメリット:最大限に活用していますか? 1年前は誰もが自宅で仕事をしているように見えたかも知れませんが、事は当時に始まった話ではないようです。 1 COVID-19のパンデミックで社会的距離を保つことや在宅勤務が推奨されましたし、今では「新常識」として受け入れられるまでになっていますが、テレワークの人気はそれ以前から高まっていました。スタートアップやテクノロジーなど特定の業界では、在宅勤務を認め、特典として挙げている企業も少なくありません。また、意図的に在宅勤務を企業文化に組み込んで、遠隔でありながら完全に連携できるチームを作っている所もあります。 変化の始まりにはしばしば困難が伴うものです。在宅勤務が初めての方はいくつかの課題に直面するかも知れませんが、かなりの充実感を得られる可能性もあります。一人暮らしであれ、あっという間に子供が学校から帰ってくる家庭であれ、効率的な在宅勤務に移行するには調整期間があることを予期しておくべきでしょう。 在宅ワークと生産性 自宅で仕事をする事と生産性は相応の準備をしておかないと両立しにくく、仕事モードと家庭モードの切り替えが大切です。まずは、仕事に専念するための特定のスペースかゾーンを確保しましょう。育児を気にしなくてよい場合や、子どもが既に自立している場合は、居間や寝室など私生活用の空間とは別の場所を家の中で見つけて下さい。 どうしても育児に参加しなければならない場合(あるいは育児も仕事も一人で担う場合)は、リビングではなくダイニングの一角に小さなデスクを置くなど、遊んだりリラックスしたりするためのスペースから少し離れた場所に作業環境を作りましょう。 次に、就業時間を決めて、時間外の業務連絡の通知はオフに設定しましょう。就業時間中は効率よく仕事に集中し(ソーシャルメディアやニュースページを見ないように!)、自分を休ませるための時間もおろそかにしないで下さい。過労に陥らないよう優先順位に応じた仕事の進め方をすることについて、仕事仲間と話し合うことも大切です。 うまく行かない場合は在宅ワークのメリットに着目しましょう 人によって自宅で仕事をすることに向き不向きはあるかも知れませんが、近年見られるように、他に選択肢がない状況になることは考えられます。通勤時間がなくなれば、配偶者や子供、ルームメイト(一人暮らしの場合は自分自身)と一緒に過ごす時間が増えます。 この時間を大切にしましょう。在宅勤務にはたくさんのメリットがあります。朝の通勤時間がなくなった分ゆっくりと朝食をとれますし、一日をスタートする前に瞑想したり本を読んだりする時間もできそうです。 昼休みを上手に使って、仕事から離れて大切な人と過ごす時間にすることもできます。また、午後の帰宅に費やす時間が空いた分、家族と夕食を食べたり、散歩に出かけたりする時間が作れるでしょう。家族と一緒に庭でランチを食べるなど、普段はできない特別なことに時間を使いましょう。 朝はきちんと起きて服を着替え、歯を磨いて寝室を整えましょう。一日のスタートをしっかりと切ることがポイントです。それが仕事に向けて頭を切り替え、心の準備を整える助けとなります。これは仕事以外の時間を尊重することにもつながります。 休憩の重要性 ある研究により、自宅で仕事をする場合、個人的な時間とスペースをきちんと確保しないと、プライベートの時間にリラックスしづらくなることが分かっています。 2 オフィスにいてもやるべきことですが、デスクから立ち上がって歩き、ストレッチをしたり、少しだけ仕事から離れたりして、休憩をとりましょう。これは短時間でも心を休ませるだけでなく、血流を向上し、体に酸素を行きわたらせるにも有効です。 自宅に子供がいて、仕事をしている間にも世話をしなければならない場合は、子供の学習や遊びの時間に合わせたスケジュールを組んでみましょう。 子どもが小さくてまだひとり遊びをさせていない方も、幼児期の子供に自主的な遊び方を促すなら、今がチャンスかも知れません。 子供にまだまだ手がかかる場合は、就労時間を柔軟にできないか、職場のチームに相談するのも一案です。子供たちの日課に静かに過ごす時間やお昼寝の時間を作り、その間に仕事に集中しましょう。朝、子供たちが起き出す前の数時間は、最も仕事に集中できる時間帯になるかも知れません。 助けを求めてもいい 人生いつ何が降りかかってくるかは分からないものです。ですから、自分自身に優しく接し、必要に応じてサポートを得ることが重要です。困難な時には余計にストレスを感じることがあります。物理的には人と距離があっても、あなたは一人ではないということを忘れないで下さい。そして、仕事でも私生活でもテクノロジーの力を利用して、気軽に人とやりとりをするようにしましょう。 https://iaap-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/apps.12290 [↩]http://www.nomads.usp.br/documentos/textos/modos_vida/02_bladerunner_working_from_home.pdf [↩]
食べ物で気分を上げるには
Reading Time: < 1 minute 私たちと食べ物の間には複雑な関係があり、気分を高めてくれる働きのある食品はたくさんあります。 私たちは単に体に必要な燃料を得るために食事をしているわけではありません。ひとつのパンを友人や家族と分け合ったり、愛情の込もった家族のレシピを伝授したり、何時間もかけて一緒に食事をしながら関係を強化することもあります。時にはストレスがたまって、気持ちをなだめるために甘いお菓子や塩味のきいたスナックに手を伸ばすこともあるでしょう。そしてお祝い事があればグラスを手に乾杯をします。 私たちが食べ物と強く、感情的につながっていることは確かです。それは必ずしも悪いことではありません。なぐさめになる食べ物は子供の頃の温かな思い出をよみがえらせてくれることがあります。食とは多分に文化的なものであり、それゆえ人々とより大きな社会を結び付ける役割を果たします。旅先で食べたすばらしい食事を覚えている方は多いでしょう。 気分を高める食品とは 元気を出したいとき、カフェインと砂糖は即効性がありますが、代謝の関係で後にスランプを招きがちなため、健康的な選択肢とは言えません。気分を高める作用のある食品でも、体にとってより持続可能性に優れているものを選ぶことが望まれます。 ダークチョコレートは抗酸化物質とフラバノールが豊富で、気分を改善し、感情を高めることが多数の研究で示されています。その作用は部分的にカフェインを含有していることもあって、コーヒーで気分を高めるのと少し似ています。ちなみに気分を改善するというコーヒーの作用はカフェインだけがもたらすものではないようです。ある研究では、カフェイン抜きのコーヒーを飲んだ場合でも、被験者は気分と認知に改善を実感した、と報告されています。 1 食べ物とメンタルヘルスの関係 最近脚光を浴びているチアシードやヘンプシードほど目立ちはしませんが、メンタルヘルスの観点からは、マグネシウムが詰まったかぼちゃの種が元気を出したいときにぴったりのオプションになります。マグネシウムは脳の機能に不可欠です(睡眠や腸管からの排泄など、他の無数の身体機能も同様です)。 2 ところが残念なことに、私たちの多くはマグネシウム不足になっています。それは主に農地の土壌に含まれるミネラルが枯渇しているためです。 トリプトファンと呼ばれるアミノ酸をたっぷり含むナッツやシードの類も気分を助けてくれます。トリプトファンは体内でセロトニンを生成する際に使われます。ブラジルナッツには、脳の健康に重要なセレンが豊富に含まれています。フラックスシード、ヘンプシード、チアシードはいずれも、気分改善効果でよく知られているオメガ3脂肪酸の優れた供給源になります。 うつ対策にオメガ3 気分を高める働きのあるオメガ3脂肪酸の優れた供給源といえば、脂肪分の多い魚に勝るものはありません。天然のアラスカサーモンやイワシ、ホッキョクイワナ、アンチョビ、大西洋産のサバは、オメガ3が豊富なだけでなく、持続可能性でも好ましい魚です。地中海では、野菜、魚、全粒穀物、豆、ナッツ・シード類、オリーブオイルをよく食べる生活が定着しています。15,000人を超える人々を対象とした長期的な研究の結果、地中海風の食事を中心的に続けた人は、うつ病の発生率が低かったことが分かりました。 3 気分を高揚させるハーブ、スパイス アーユルヴェーダの伝統ハーブ、アシュワガンダは、アダプトゲンの一種とみなされています。 アダプトゲンとは、身体の内分泌系(基本的にホルモン系)と連携して機能を最適化し、ストレス軽減や気分の改善に役立つもののことです。研究に参加した被験者は、このハーブを服用すると不安感が低減された、と述べています。4 別の研究によると、慢性的なストレスによって上昇するコルチゾールをアシュワガンダで減少させることができるということです。 5 食べるということは、社会的にも、身体的にも精神的にも、私たちの生活において大きな役割を果たしています。創造的で変化に富んだ食事をすれば、幅広い風味を楽しみながら、様々な栄養素の恩恵を受けることができます。気分を高めつつメンタルヘルス上の利点を得るためにも、食を楽しむのはとても大切なことです。 Haskell-Ramsay, Crystal, et al.“The Acute Effects of Caffeinated Black Coffee on Cognition and Mood in Healthy Young and Older Adults.” Nutrients, vol. 10, no. 10, Sept. 2018, p. 1386., doi:10.3390/nu10101386 [↩]Inna Slutsky, Nashat Abumaria, […]
毒になる感情と対処法
Reading Time: < 1 minute 「毒になる感情」という表現を見かけることがありますが、その意味するところはご存知でしょうか。 具体的には、怒り、罪悪感、羞恥、不安、恐れ、自己嫌悪、後悔、辛さなど、心の健康や人生にポジティブな要素をもたらさない感情のことで、本人だけでなく家庭や職場など周囲のあらゆる人々にも害になるという性質があります。有害な感情を放置しておくと、心身の健康に影響が及ぶ可能性があります。幸いなことに、有害な感情に対処し、ポジティブな思考パターンを身につける方法はたくさんあります。 過度なネガティブさに起因する問題から自分と周囲の人を守るためにはまず、自分の感情が周囲の世界にどう影響し、逆に世界が自分の感情にどのように作用するのかを理解することから始める必要があります。両者は相互に作用しあう関係にあり、そのような関係性はさらに網の目のように広がっています。なるほど、感情は風邪よりも簡単にうつる、と言われるわけです。 毒になる感情にとらわれやすい理由 様々な習慣と感情(善と悪の両方)を調査してみると、それらが周囲に伝染していく可能性があることが明らかになってきました。例えば、否定性を通じて築かれる対人関係に関する研究では、第三者についての否定的な意見を相手と共有することは、その相手と親密になる上で非常に効果的であることが知られています。ただ、それは他者に対する相互嫌悪の上に結びついてる関係です。1 確かに最初の絆はここで生まれるかも知れませんが、それが健全な友情の基盤となることはほとんどありません。このような対人関係は、人がかつて小さなグループごとに結び付き、他のグループを「敵」とみなして生命存続を導いてきた、原始時代の名残りと考えられます。 今日ではそのような関係性は機能不全になってしまったばかりか、むしろ「非存続」作用があると言えそうです。つまり、かつて人が生き抜く手段としたものが、現代においては、ネガティブな人や悪い影響を自ら引き寄せてしまう力になっているのです。別の研究の結果、一度ネガティブな体験をすると、その後不幸に陥る可能性が2倍になると報告されていますので、状況は一層悪化するでしょう。2 害になる感情に対処するには 実は、幸せや親切な行いもまた、他の人に伝染していきます。有毒な感情に対処する方法も、物事をよりポジティブに受け止める方法も同様の方法で学ぶことができます。何かひとつ善い行いをすれば、社会に網目のように広がる人間関係を通じて、見知らぬ人にまで良い影響を与えられる可能性があります。3 さらに嬉しいことに「幸せな」友人がひとり増えるごとに、あなたの幸福感が10%近くも高まる可能性があるということです。4 私たちには自分が意識している思考や感情を引き込む傾向があります。それに加えて、人間には仲間の表現の仕方やボディーランゲージ、スピーチなどを模倣するという原始的な本能があり、身近な人々の感情をより敏感に「受信」します。5 自分の感情が周囲の人々に影響し、また周囲の人々が自分の感情に影響を及ぼすことは明らかです。 6 当然、ネガティブな経験や有毒な感情にこだわる人に囲まれていると、同じような考えや経験に同調していってしまいます。 逆に、喜び、感謝、幸福など、ポジティブな感情に焦点を当てる人々と一緒にいるようにすると、肯定的な物事や人々、経験、アイデア、および概念に合った自分の考えや感情を見つけることができます。 これには自宅での時間を活用するのが最も簡単でしょう。自宅は特に自力でコントロールしやすい場所だからです。誰を家に招き入れるか、ステレオでどんな音楽を再生するか、テレビをどのチャンネルに合わせるのかを自分で選択しましょう。最初は些細なことと思われるかも知れませんが、このような環境要因は、あなたの感情に大きな影響を与える可能性があります。 ストレスの重なった1日を終えて自分だけの聖域に帰り、前向きな友人と時間を過ごしたり、気分を高揚させる音楽を聴いたり、気楽なショーを見たり、やる気が出るような本を読んだりと、ストレスを軽減するのに役立つ何かをすることで、ポジティブな心の再調整が助けられ、有害な感情が定着するリスクを軽減できます。 職場での有害な感情にどう対処するか 職場で有害な感情にとらわれないようにするためには、もう少し鍛錬が必要です。それは、職場では一緒にいる相手を選ぶということが難しいからです。部下を怒鳴りつける上司や、他の社員のゴシップが好きな同僚がいるなど、職場のネガティブな環境から逃れられないということもあるでしょう。 有害な感情の存在する環境で感染を防ぐ最善の方法は、職場内で楽しい何かを求めている前向きな同僚を見つけ、自分のポジティブ思考を強化することです。良好な人間関係に時間とエネルギーを投資すると、自身の善い行いと積極性がオフィス全体に波及し、否定性が打ち消されていくはずです。ネガティブな感情に毒されないことによってもたらされる違いを感じる同僚が増えるにつれて、この効果は雪だるま式になり、ストレスの軽減と感情の改善だけでなく、相互協力の向上、対立の減少、仕事のパフォーマンスの向上にもつながります。 7 職場、自宅、友人との外出、ディナーパーティーでの新しい人との出会いの中で、例えネガティブな働きかけを受けたとしても、それに反応する必要はないことを忘れないで下さい。 ネガティブ志向の人々は、しばしば自分たちの話に同調してくる人を探しているものです。有毒な感情とはどんなものかを考えるとき、何らかの状況やその場にいない人について、あなたに不平不満を言わせようとしてきた誰かとの会話を思い出す人は少なくありません。次に似たようなことがあったら、反応する必要はない、と意識してみましょう。否定的な感情に同意する必要はありません。また、その人と対立し口論する必要もありません。 毒になる人や環境を避けられない場合は 選択の余地なく、毒になる感情をあらわにする人々の近くにいなければならない場合、実質的に可能なのは、否定的なコメントに影響されないように自分を守ることです。自分の内なる思いを見つめなおし、自分の行動が、ポジティブな考え方や経験にフォーカスを置きたいという欲求に忠実であることを確認しましょう。 そして可能ならその場から素早く、失礼のないように立ち去って下さい。職場では、終わらせなければいけない仕事があるから、と言えばいいのです。ディナーパーティーでは、飲み物をとりに行くことを口実にできます。 感情はまるで細菌と同じように伝染していきます。そして、予防策を講じなければ、気づかないうちに有害な感情に感染してしまう恐れがあるのです。有害な感情に対する免疫力を強化するための最良の方法は、確固たる意志をもってポジティブな思考を持ち続けている人たちに囲まれて過ごすことです。 Bosson, Jennifer K., Amber B. Johnson, Kate Niederhoffer, and William B. Swann.“Interpersonal Chemistry through Negativity:Bonding by Sharing Negative Attitudes about Others.” Personal Relationships 13, no. 2 (2006):135–50. https://doi.org/10.1111/j.1475-6811.2006.00109.x [↩]Hill, […]
利他主義と幸福感
Reading Time: < 1 minute 誰かを助ける行動が幸せにつながる 利他主義について考えてみたことはありますか。利他主義とは他の人間や生き物の幸福のために道徳的に行動することですが、これはしばしば本人のクオリティ・オブ・ライフの向上をもたらします。他者の役に立つことが自分のウェルビーイングになる、というわけです。 中国にはこんな格言があります。「1時間の幸福が欲しければ昼寝をしなさい。1日の幸福が欲しければ釣りに行きなさい。1年の幸福が欲しければ遺産を受け継ぎなさい。一生の幸福が欲しければ、他の誰かを助けなさい。」 これは利他主義を端的に説明しています。幸せは他の誰かを助けることで見出されるのです。 利他主義と幸福感の関連性に関する科学的研究 利他主義と幸福感が直結しているという説は科学的に裏付けられています。利他主義、思いやり、共感、世話、手伝いといった行為やそうしたいと望む気持ちは、全般的な健康と長寿に深く関わっているそうです。圧倒的な課題がプレッシャーにならない限り、共感に基づいて行動するとき、それは自分のためにもなっているということです。1 過去1年以内に大きなストレスのかかる出来事を経験した人を対象に、友人や家族に何らかの具体的な手助けをしたかどうかを調べたところ、自分の時間や能力を他の人に分け与えていた人々は調査期間中の死亡率が明らかに低かったことが報告されています。2 利他的な生き方にこのようなメリットがあるのは何故か 要因として考えられることはいくつかあります。誰かを助けた後のポジティブな感情はエンドルフィンに起因するものであり、内因性カンナビノイドも関与している可能性があります。いずれも運動中に分泌される快感物質と同じです。運動は自分の体のケアにつながる行為で、報酬としてこのような物質が快感をもたらすのですが、他の誰かを助けることでも同様のことが起きると考えられています。 また、手助けをする立場になると、自分がすでに手にしている物事への感謝の気持ちが湧いてきます。何かと所有物で比べられる時代だからこそ、感謝の気持ちを大切にすることに深い意義を感じられるのではないでしょうか。感謝の気持ちで満たされれば、欲望を手放して、今この瞬間をより自由に生きることに幸せを見出せます。 人助けをすることで自分の問題から離れられる 人助けをしている間は誰かの役に立つことに意識が向くので、自己の内部でネガティブな思考が空回りしたり、自分の問題で頭がいっぱいになったり、といった状況から脱することができます。研究によると、何らかの病症を抱えていても、似たような病症に悩んでいる人の相談に乗っていると、自分の苦痛や障害も和らぐように感じる傾向が認められたということです。3 助け合いと思いやりのある生活から生まれる幸福感は、特別なものです。カリフォルニア大学ロサンゼルス校とノースカロライナ大学は、革命的な研究でこの点を浮き彫りにしました。科学者は幸福感と炎症の関連性に着目し、がんや他の慢性非感染性疾患の根本に関与しているのではないかと考えました。炎症はストレス度の高い生活をしている人により多く見られます。このようにストレスと炎症が連携しているのなら「幸せ」に暮らす人は炎症を起こしにくい、と予想されるでしょう。ところが事実は少し違いました。 何と、自分にとって喜ばしいことから幸せ(快楽追求型の幸福)を感じている人には高率で炎症が認められました。これに対して、利他的な善行に幸せ(徳の高い幸福)を感じている人は炎症レベルが低いことが明らかになったのです。4 利他主義に後ろめたさは無用 人を助けることに快感を覚えても一向に構いません。あくまでも自分の判断でやっていることだから、と自分に言い訳する必要はありません。あなたの行動が他の誰かの暮らしをより良いものにしたのなら、それはすばらしいことです。その喜びを実感するのに後ろめたさは無用です。 利他的な行動がもたらすメリットと幸福感は連携していて、人生をよりポジティブな体験と気持ちで満たしてくれます。 研究によると、他者の力になりたいという欲求は人間に生まれつき備わっているそうです。ぜひ、ありのままに受け入れて下さい。ブリティッシュ・コロンビア大学の科学者は、利他主義の恩恵はわずか2歳の子供でも享受できることを明らかにしました。単におやつをもらった子供と他の誰かにおやつをあげるというタスクを実行した子供を比べると、後者の方がより大きな幸せを実感したということです。5 これはまさに私たちに人助けの欲求が備わっていることの証です。人助けに喜びを感じることに、何ら問題はないのです。人の役に立ちたいという気持ちはごく自然な善意であって、自分勝手な理由で行動に出ている訳ではありません。実行して良い気分を味わえるのは、ちょっとした役得というものです。 Post SG.Altruism, happiness, and health: it’s good to be good.Int J Behav Med.2005;12(2):66-77. [↩]Poulin, Michael J. et al.Giving to Others and the Association Between Stress and Mortality.American Journal of Public Health 103.9 (2013):1649–1655. [↩]Carter, Sherrie Bourg.Helper’s […]
友情とメンタルヘルス
Reading Time: < 1 minute 友情とメンタルヘルスの関係とは 生涯のどの時点であっても、友情を育むことは大切です。友情とメンタルヘルスには本質的な関連性があり、友情の価値を実感することは心の健康にプラスに作用します。 人が社会集団やサブカルチャーに影響されることは何度も立証されていますが、高齢者には特にその傾向があるそうです。日々のライフスタイルや健康にまつわる選択まで、友人関係に大きく左右されます。 友情が生きがいに 深く強くつながってきた友情があれば、あらゆる経験に意義を見出すことができます。友達はいわば自分の人生の証人です。最高の瞬間を目の当たりにしたこともあれば、最悪の時期を支え合ったこともあるでしょう。 友達の存在があるからこそ自分の価値観が守れるとも言えます。真の友情は励ましや支えになるだけでなく、相手のためにもより良い人間でありたいという動機になります。例えば一緒にエクササイズする仲間がいると、互いに励まし合うことができます。これに限らず、交友そのものがあらゆる機能を良好に保つ助けとなります。 メンタルヘルスにもたらすメリットは家族関係より大きい可能性も 「血は水よりも濃い」と昔から言われるように、友人関係よりも家族が優先されることはよくあります。家族はもちろん大切です。家庭で生まれ育ち、新たな家庭を築くのが人の営みというものです。ところが健康面の利点に着目すると、友情の大切さも劣るものではありません。 少し前に、高齢者の健康状態に及ぼす家族と友人の影響に着目した大規模な研究が行われました。1 その結果、年をとるにつれて人は意義ある人間関係により重きを置き、そうでない場合は疎遠になる傾向が示されました。ただし家族関係については一筋縄ではいかないようです。相手が家族の場合、さほど深く交流していないからといって関係を切るわけにはいきません。これに対して、友人関係はより流動的で様々な進展を遂げる可能性のあるものです。家族は選ぶことも替えることもできません。酷に聞こえるかも知れませんが、友達は選ぶも替えるも自由です。 年を重ねるにつれて人生を振り返ることが多くなりますが、表面的な付き合いに終わらない、深い友情ほど真価をもたらします。 歳月を経て強まってきた友情は柔軟性を兼ね備えています。家族の一員として介護や世話を引き受けることには義務感が伴う可能性がありますが、友情で結ばれた関係ではあくまでも自発的な意思で支え合うことができます。 脳の認知機能にも良い友情 高齢になっても社交的な人は、認知機能の低下という観点でも統計的に大きな違いがあります。ある研究では、頻繁に友達と過ごす高齢者はそうでない人と比べて認知機能の低下率が70%も低かったと報告されています。2 小学校時代の友達はもういない、という人も恐れることはありません。今からでも人と関わる機会は増やせます。信仰のある人なら、信者のグループに参加したり、新たなグループを作ったりできます。地元で高齢者向けに提供されている機会もチェックしてみましょう。ウォーキングのクラブや読書会など、色々な趣味の集まりが開かれているはずです。 年齢などただの数字です。自分と同じ年齢層にこだわる必要はありません。メンターとして青少年と関わる機会を探してみてもよいでしょう。自分と異なる年齢層のグループに声をかけるのも一案です。地元の図書館で学習支援プログラムなどの手伝いが必要とされているかも知れません。人とのつながりを求める人の集まる場なら、有意義な絆を望む気持ちも受容されやすいでしょう。最後になりますが、価値ある友情がすでに存在するなら、それを大切にして下さい。友人との関係は喜びをもたらしてくれるだけでなく、メンタルヘルスの観点からも大いにメリットのあるものなのです。 Chopik, William J.“Associations among Relational Values, Support, Health, and Well-Being across the Adult Lifespan.” The Health and Retirement Study—The National Institute on Aging,vol. 24, no. 2, Apr. 2017, pp. 408–422, doi:10.1111/pere.12187 [↩]James, Bryan D., et al.“Late-Life Social Activity […]
ポジティブなメンタルヘルスのために、心と体のつながりを理解する
Reading Time: < 1 minute マインドフルネスを身につけてポジティブで健やかな心をサポート ポジティブで健やかな心には様々な要因が関与しています。身の回りで起こることすべてを自力でコントロールすることは不可能ですが、より幸せでポジティブな心でいられるよう、然るべき方向へ進みたいのなら、マインドフルネスの習得が確かな一歩となります。 ヘルシーな「高周波エネルギー食品」を食べるべき理由 「宇宙の秘密を知りたいのなら、エネルギー、周波数、振動といった点から考えてみることだ」 – ニコラ・テスラ 私たちの体はただの物体ではありません。科学的に言うなら、エネルギー場によって結束されたエネルギー源そのものです。エネルギーを持つものはすべて振動していて、エネルギーが大きいほど振動の周波数が高くなります。1 周波数の高い食品には、本来人が持っているエネルギーの振動を促進して自己とのつながりを確かめやすくしたり、不健康な思考を取り除いたりといった働きがあります。 振動エネルギーを高める食品には、オーガニックの果物、ハーブ、野菜、ナッツ類などがあります。2 対照的に、肉、鶏肉、砂糖などの低周波食品や、高度に加工された食品、化学処理や遺伝子組み換えを施された食品、人工添加物を含む食品は、大量に食べると健康を害する可能性があります。 水分補給が大切な理由 水分が不足すると体調を崩すだけでなく、メンタルヘルスにも影響が及びます。3 人間の脳は約75%が水分で構成されており、この水分量が低下し始めると、血液や酸素の循環が悪くなって体中の血液や酸素の移動にも遅れが生じます。4 軽度の脱水症状であっても、考え方や感じ方に影響します。思考力の明晰でない時にマインドフルになって幸せを実感するのは難しいものです。 運動が心の健康に欠かせないのはなぜか ネガティブな心に関連する症状のいくつかを緩和するのに、体を動かすアクティビティや運動が有効であることを示す根拠は多数報告されています。さらに、運動は不安の症状を軽減するだけでなく、自己イメージや社会的スキル、認知機能の向上にも役立つとの結論に達した科学的研究も知られています。5 新鮮な空気の中を散歩したり、ゆっくりと泳いだりしてみれば、気持ちが前向きにならないはずはない、とすぐに分かるでしょう。 睡眠の重要性 睡眠不足に悩まされた経験のある人なら誰でも、翌日脳の働きが鈍ることに気づいたことでしょう。睡眠不足は精神面を疲弊させ、感情的になったり、周囲の人たちを不安にさせたりします。毎晩8時間、質の良い睡眠をとるようにしましょう。(5) 毎晩寝る前に同じルーチンをこなし、同じ時間に就寝するように心がけて下さい。 起床時間も(週末を含めて)毎朝同じにしましょう。寝る前に携帯電話などの電子機器とにらめっこするのは、脳をリラックスさせる妨げとなるので禁物です。 鍵は思考の向上 引き寄せの法則によると、私たちが宇宙に発したものは、私たちが受け取ることになるとのことです。6 喜びや幸せを引き寄せたいなら、相応のメッセージを積極的に発信していく必要があります。自分にとって望ましくない物事にとらわれず、自分が人生に望む何かに意識を集めましょう。意味のある目標を設定して、毎日を最大限に活用できるよう努めて下さい。 メンタルヘルスに利他主義が有益な理由 誰かのために親切な行いをすることは、相手だけでなく、自分のためにもなります。人と関わり、時間を割いて手助けをすると、ポジティブな波動が生まれて、目的意識と幸福感が促進されます。人を助けることがストレス軽減や心身の健康改善に繋がること、心に穏やかな安らぎをもたらし、自信、幸福感、楽観性を高めることは、科学的に示されています。7 他人を助けることが巡り巡って、自分の人生をより幸せで充実したものにしてくれるのです。 心はそれだけを見れば分かるというものではありません。身体的な健康状態を含めて、ライフスタイルの様々な側面が関わっています。そして、その全てがポジティブな心の状態に貢献する要因となり得ます。8 Full on happiness: Vibrational Frequency 101 + Foods to increase it [↩]Mindbodygreen: How to make sure you’re eating high-vibrational food [↩]https://psychcentral.com/news/2012/02/20/dehydration-influences-mood-cognition/35037.html [↩]AIFC: How important is water and […]
ストレス軽減には片付けを
Reading Time: < 1 minute お片付けでストレス軽減 クローゼットの扉を開けば全てのアイテムが一目瞭然、机の上はすっきりと片付いている、そんな状態がどれほど心地よいものかは誰もが知っています。逆に、誰かが料理をした後、使った鍋やフライパンをあちこちに出しっぱなしにしていて困った、という経験をした人も少なくないでしょう。 散らかって汚れたキッチンを見た時、あなたはどう感じましたか。そんな光景を想像しただけでも、ストレスや不安を感じるのではないでしょうか。汚した人がいずれは掃除すると分かっていたとしても、きれいになるまでは落ち着かず、ストレスをコントロールする力が試されます。 ストレス管理とミニマリズム ミニマリズムはここ数年の間にトレンドとして浸透してきました。テレビ番組では家のダウンサイジングや断捨離の特集が組まれています。ソーシャルメディアでも物を減らすヒントが多数投稿されています。 物を減らすことで満足感がアップするのは不思議なことではありません。私たちの祖先は今よりずっと少数の物を所有していたはずですが、現代の物にあふれた混沌とした暮らしは、人々の心の混乱を引き起こしています。 これは物の多さが精神的な負荷につながるからかも知れません。もらったセーターや壁にかけられたアート作品がお気に入りであったとしても、多くの物に執着していることが精神的に健康なのか、この機会に考え直してみませんか。人や人間関係、健やかで幸せな暮らし以上に好ましい「モノ」はあるのでしょうか。 子育ての専門家は、子どもたちに与える物やアクティビティを減らし、自由な遊びにエネルギーを集中させる必要性を説き始めています。1 整理整頓ではなく断捨離を… 家の中にめったに使わないもの、全く使わないものはいくつありますか。週末を使って本当に必要なもの、とっておきたいものはどれか考え、物を減らしましょう。片付けばきっとストレスも軽くなります。自分では無理だと思う、あるいはどこから始めればよいか分からない、という方は、プロの手を借りてもよいでしょう。自宅まで来て一緒に片付けたり、片付けを代行したりといったサービスが利用できます。 ときめきを感じますか? 近藤麻理恵さんは片付けに関する本を出版し、その後国際的に有名になったテレビ番組の中で様々な人々の片付けを手伝ってきました。2 番組に登場する人々は精神的な問題を抱えた捨てられない人々ではなく、ごく一般的な人たちです。共感できる点がたくさんあるに違いありません。 カプセルワードローブ 数年前からエコファッションやエシカルファッションの分野で「カプセルワードローブ」が話題になっています。着まわしのきく質の高い定番アイテムを必要最小限そろえるのが基本です。ピンタレスト、ブログ、インスタグラムなどでいいアイデアを探してみましょう。中には10アイテムで 1 年間着まわすというクローゼットもあるほどです。 そこまで減らすのはやりすぎだと感じるか、色の種類が少ないのは嫌だと思うなら、違う方法を試してみましょう。近藤さんの片付け法のように、手持ちの服を全て着てみて鏡に映し、ときめきを感じるかどうかチェックするのです。クローゼットの中に掛かっているスカートやドレスを見て素敵だと思っても、着た時に同じぐらい喜びを感じるか、確かめて下さい。着て喜びを感じられないものはチャリティに寄付しましょう。 外出を減らす 人との付き合いを断捨離するというのは困難なことです。一人でいるのが不安という人も多いでしょう。それでも一度、今の交流や人付き合いを見直してみて下さい。本当に大切な用事や心を満たしてくれる友人との時間を残して予定を減らしていくと、家でロウソクに火を灯して静かに読書するような、ストレスを軽減し心を豊かにする何かに時間を使えるようになります。平日のお出かけは1~ 2 回にするというのも一案です。あえて制限を設けることで、どこで誰と会うかをよく考えて選ぶようになります。 習い事は一人ひとつに 子どもは、特に小さいうちは自由な遊びに集中することが必要です。 3 大人に邪魔されたり指示をされたりしない空間で、おもちゃ(あるいは家の中のありふれたもの、空き箱、石や木の枝など)を使って自由に想像力を巡らせることができるようにしてやりましょう。大人が子どもにおもちゃや道具を与えた時に使い方を教えると、その子どもはその使い方しかしませんが、大人が何のヒントも与えなかった場合、子どもは様々な使い方や遊び方を考え出します。 出番が少ない物は共有を 年に1~2回使うかどうか、というものは取っておくべきか決めるのが難しいかも知れません。結婚祝いにもらったフォンデュセット、数年前の夏に意を決して買ったアイスクリームメーカーなどがいい例です。それは自分にとって必要なものなのでしょうか。 物をシェアする仲間を作る ご近所と仲が良いか、親しい友人グループがあるなら、物を共有することを考えてみましょう。件のフォンデュセットやアイスクリームメーカーもグループ内でシェアすればよいのです。自分で買うほどでもないけれどたまに使いそうな物も、他の誰かが持っている可能性があります。年に一度の雨どいの掃除には誰かのハシゴを借りることができそうです。特別なディナーパーティであっても、たまにしか開かないのならレースのテーブルクロスは持っている人に貸してもらいましょう。 持ち物を最小限に減らしていくことは、何かを奪われることではありません。長期的に自分が快適でいられるようにするための片付けと考えてみて下さい。物質的な断続的断食という見方もできます。断続的断食法を実践している人によると、人間が飢餓と飽食の繰り返しの中で進化し繁栄してきたことを実感できるのだそうです。食糧、特に砂糖などの甘い物はいつでも好きなだけ手に入るようなものではありませんでした。私たちの祖先の所有物は今よりもずっと少なかったわけですが、だからこそエネルギーや資源をより重要なことに集中させて暮らしていたのです。 ストレスのコントロールといった観点からも「モノ」を減らすことが鍵になるでしょう。 https://www.mother.ly/news/its-science-toddlers-are-happier-with-fewer-toys [↩]https://konmari.com/how-to-eliminate-clutter/ [↩]https://eric.ed.gov/?id=EJ738494 [↩]
楽しく笑って健康に
Reading Time: < 1 minute 笑いが体に及ぼす影響とは かつて喜劇王チャーリー・チャップリンは「笑いのない一日は無駄な一日だ」と言いました。そう考える人は彼一人ではありません。笑いの研究の先駆者の一人であるロマ・リンダ大学付属医療専門大学院のリー・S・バーク博士も、毎日笑うことを奨励しています。研究者がコメディアンに賛同する理由は、笑いが健康に良いからです。1 笑いが健康的なライフスタイルにどのように貢献するかを知りたい方は、こちらの記事をご覧下さい。 ジェロトロジー – ユーモアと笑いの研究 「笑いは最高の薬」という言葉に聞き覚えがあっても、実は科学的にも裏付けがあるということまでは知らない人は多いのではないでしょうか。ジェロトロジー(Gelotology、語源は笑いを意味するgélos)という研究分野では、笑いやユーモアを対象としています。ウィリアム・F・フライやリー・S・バークといった研究者は当初、関心の対象が異質なために学者の間で嘲笑の的になりましたが、それでも以後学問の一分野として確立させていきました。 スタンフォード大学のウィリアム・F・フライ教授は、1960年代に笑いの心理学的・生理学的効果を最初に研究した先駆者で、今日のジェロトロジーの基礎を築いた人物とみなされています。免疫系には感染症の病原体を殺す特定の細胞がありますが、彼は笑いにその活性を高める働きがあることを突き止めました。2 笑いが健康に良いのは本当か 笑うと幸せホルモン(エンドルフィン)が分泌されます。3 笑いは幸せな気分になれるだけでなく、健康にも良いことです。笑いの研究者たちは、笑いが人体にもたらすポジティブな効果をいくつも見出しています。例えば、笑いは免疫系に良い影響を及ぼすと言われています。4 また、笑うとストレスホルモンのコルチゾールが低下することも明らかにされています。1 ストレスに対抗するために笑いの力を借りたことはありませんか。笑いのセラピー効果は、ストレスを軽減するだけでなく、痛みを軽減する働きもあることが分かっています。5 ユーモアの研究は「笑いは最高の薬」という言い回しに全く新しい意味合いを加えています。 笑いは心臓血管系のサポートにもなります。 メリーランド大学医療センター循環器科のマイケル・ミラーは、カリフォルニア州パロアルトにあるスタンフォード大学医学部精神科で研究を進めているウィリアム・F・フライとともに、「声に出して笑うこと」が血管を健康に保つことを発見しました。3 この研究では、無作為に選ばれた被験者に、最初にコメディやユーモラスなテレビ番組を見せ、その後に精神的ストレスの引き金となる映画を見せました。そして実験中に被験者の血圧を測定しました。 すると、ストレスになる映画を見た後と、思わず笑ってしまうようなコメディを見た後では、血圧の測定値が異なりました。3 これは、笑うと呼吸が増え、普段よりも多くの酸素が取り込まれることから、脈が上がり、血圧が上昇したため、と説明されています。笑い終わると血圧は戻っていきます。シリアスでユーモアのない映画やシリーズものでも、見ている間は軽いストレスにさらされることになります。その影響はコメディの場合と逆になります。3 映画館で上映されている最新のコメディであろうと、日常生活の中で出くわすおかしな状況であろうと、笑いは血行を促進し、心臓血管系全体をサポートします。 免疫系にもプラスになる笑い ネガティブな思考は化学反応を引き起こし、ストレスを誘発することにより、免疫力を弱めてしまいます。これとは対照的に、ポジティブ思考で心から笑っていると、ストレスが軽減されて免疫系が強化され、ひいては病気から体を守ることになります。4 幸せな気持ちは精神面の健康を助けてくれるのです。リー・S・バークの説では、幸福感は効果的な免疫応答でもあるということです。1 ユーモアを活用したセラピーで大笑いすることが予防法として実際に機能するのか、そして、免疫系に良い働きをするのか、バークは同分野の研究者と共同で調べることにしました。6 そこで52人の健康な男性ボランティアを集め、ユーモラスなビデオを見てもらい、その前と途中、事後に血液を採取しました。そして、ユーモアに関連した笑いが免疫系に良い効果をもたらすとの結論に至りました。6 笑いで痛みに対抗 – 最も自然な鎮痛剤 笑うと幸せな気分になれることは誰もが知っている通りです。ところがエンドルフィンが体の痛みを自然に和らげることまで考えることはあまりないでしょう。笑いは免疫系をサポートするだけでなく、痛みを緩和するセラピーとしても利用できます。 イギリスで行われた研究では、笑いが痛覚閾値の上昇に関連していることが明らかになりました。5 他の笑いの研究でも行われたように、研究に参加した被験者に面白いコメディや地味なドキュメンタリーを視聴してもらうことから始めました。今回は痛みの閾値にどんな影響があるかに着目してテスト項目を増やしました。さらに、自然な状態でユーモラスな芝居を楽しんだ場合も設定しました。ビデオ視聴や観劇の前後には、被験者にテストを実施して痛みの感じ方を調査しました。 その結果、笑うと痛覚閾値が著しく上昇することが確認されたのです。5 シリアスな気分であったり、心から笑えていなかったりすると、閾値は変化しないか、もしくは下がることがある、とも判明しました。研究者が最も有力視したのは、笑うことで分泌される幸福ホルモンが痛みの感じ方に影響を与えた、という説です。 笑いでストレスに打ち克つ – 簡単なリラクゼーションの一形態 笑うとどこからかエネルギーが湧いてきて、すっきりと気分転換ができます。ですから笑いはストレス解消のすばらしい方法となり得ます。4 リー・S・バークは数多くのジェロトロジー研究の中で、笑いが良いストレス(快ストレス)を生じることにより、ネガティブなストレスを減らす可能性を見出しました。1 ストレスを軽減する笑いの作用は、笑うと体内のストレスホルモンであるコルチゾールが減少するという事実に起因しています。 インディアナ州立大学シカモア看護センターの研究でも、笑いがストレスを軽減することが分かっています。7 研究グループは健康な女性33人を対象に、ユーモアたっぷりのビデオと観光ビデオに対する反応を調べました。笑いを誘うコメディのビデオを見たグループではストレスマーカーの低下が認められましたが、他のグループの被験者のストレスレベルには変化がありませんでした。 笑いは血行を促進して筋肉を弛緩させるので(どちらもストレス軽減に役立つ身体反応です)、ストレスの身体的症状もまた笑いによって和らぎます。4 笑うことが運動に 前日に運動をしていないのに、筋肉痛で目が覚めたことはありませんか。もしそうなら、大笑いをしたに違いありません。笑っていると、顔、胸、お腹を中心に、300もの筋肉が収縮します。8 大笑いするときには、筋肉だけでなく呼吸器系も働きます。3 肺が膨らみ、腹筋や胸が伸びて、全身運動に近い状態になるのです。 運動をすると、短時間ながら体の働きが非常に活発になります。酸素を豊富に含んだ血液を心臓が全身に送り出し、新陳代謝が活発になります。大笑いをした場合も、体が同じように反応します。8 ただし、よく笑う人であっても、アクティブに体を動かして、健康的な栄養摂取を心がけなければなりません。 笑いヨガについて聞いたことはありますか。これは冗談ではなく、ヨガの一種として実在します。笑いヨガは、自分自身を笑わせることでメリットが得られる、という考えに基づいています。9 笑いヨガは今では比較的広く普及していますので、最寄りのグループを探してみてはいかがでしょうか。ぜひ参加して、笑いで健康を維持して下さい。 ユーモアで人間関係を強化する 笑いは健康だけでなく、人間関係にも作用します。コメディピアニストとして活躍したヴィクター・ボーグは、笑いは二人の間の最短距離だ、と表現しました。誰かと一緒に笑うことで関係が強化され、相互理解も深まります。3 自分の笑いで周りにも笑顔が広がっていくと、最高の気分が味わえると思いませんか。 プライベートでも職場でも、笑いは人々の善意と調和に貢献します。ですから、笑いを共有することで、コミュニケーションやコラボレーションを図ることができます。3 ストレスや対立があっても、笑いで状況を和やかにすることで、チームワークの促進が可能になるでしょう。 […]
何か新しいことを試してみましょう!
Reading Time: < 1 minute 人間は実にすばらしい生き物です。新生児として誕生してから数日、数週間、数ヶ月の間に、自分がどれだけの変化を遂げたか、考えてみたことはありますか。 私たちは生まれたその日から驚くような変化に満ちた世界で生きていきます。身のまわりには、新しい感覚、音、匂い、味、景色があふれています。生まれたての赤ちゃんにとっては、すべてが未知のものです。私たちは皆、新しいことばかりに囲まれていても一々大騒ぎをすることなく、それなりにやってきたのです。考えてみると凄いことだと思いませんか。物事を認識することを学び、どれが一番楽しいかを考え、聞いたり見たりしていることに意味があるのを理解するようにもなりました。私たちは生まれながらにして学習者なのです。 幼い頃は特に、変化は単なる事実として簡単に受け入れることができました。しかし、規範となる行動パターンを習得するにつれて「こんな時にはこうする」という一定のやり方が定着し、予測可能な範囲で行動することが増えます。そしていつしか漫然と過ごすようになり、変化に抵抗や恐れさえ感じるようになります。子供の頃はかわいらしく好奇心旺盛だったはずなのに、どうしたことでしょうか。 実は、変化を楽しみ、新しいアクティビティや体験にトライすることは、人生全般を通して健康に良いことです。その重要性は加齢とともに増していくと言ってもよいかも知れません。 人生の新たな1ページを開くのに、新年を待つ必要はありません。今日からでもよいのです。 ほんの少しの時間で構いませんので、今までやったことのない何かをすることに費やしてみましょう。それがさらに多くのチャンスにつながり、解放感や若々しさ、高揚感をもたらしてくれます。 手始めに本当に簡単なことからやってみましょう1 。 バンジージャンプやスカイダイビングに挑戦する必要はありません。例えば、朝いつもと違うルートで出勤したり、別のバス停や駅で降りたりしてみましょう。町の大通りを歩いているときに、上を向いたら何が見えるか試すという方法もあります。お気に入りと分かっている料理ではなく、新しいメニューに挑戦するのはいかがですか。新しい映画を見に行く、展覧会に出かける、新しい音楽を聴くなど、1~2時間だけでも自分の好きなことに時間を割いてみて下さい。 誰もが慌ただしく暮らしている中、新しい経験としてひとつおすすめできるのは、自分のために15分の「自分時間」2 を作ってあげることです。どこか静かにリラックスできる場所に身を置いて、自分と向き合ってみませんか。多くの人にとって、それ自体が新しい経験になることでしょう。 新しい人との出会いもまた、とてもポジティブで良いものであり、心をフレッシュな状態に保つのに有効です。高度な情報化された現代では、マウスを数回クリックするだけで、地元のグループ活動について知ることができます。調べてみればたくさんのオプションと豊富な情報があるはずです。もしかしたら、常々やりたいと思いつつ踏み出せなかった何かが見つかるかも知れません。そうとなれば実行に移す絶好のチャンスです。新しいスキルを学び、友人を増やし、語り合ったりブログに書いたりするうちに、自慢できるようになる可能性もあります。今いる友人とも交流を続けつつ自分が始めたことに巻き込んでいけば、新たな友人との繋がりも広がって、社会生活全体が活気づくでしょう。 新しいことに挑戦し、楽しみながらマスターしたら自信がつきます。そして、その自信は周囲に伝わります。機嫌の良いあなたに誰かが気付いて声をかけてくれる、あるいは、仕事でその新しい自信を効果的に使う、と言った場面もあり得るのです。 アドバイスはもう充分でしょう。これ以上待つことはありません。今すぐ、何か新しいことにトライしましょう! http://www.bbc.co.uk/earth/story/20160420-how-nature-is-good-for-our-health-and-happiness [↩]https://www.mindbodygreen.com/0-20080/why-me-time-is-so-important-for-happiness-infographic.html [↩]
ライフワークで若々しい心を保つ
Reading Time: < 1 minute 私たちは歳を重ね成長するにつれて、知恵や経験を得るとともに、より自信をつけ、不安を減らしていきます。ここで言う成長は特定の年齢を対象としたものではなく、人としてのあり様です おそらくあなたも、実年齢よりも成熟した振る舞いのできる若い人に会ったことがあるでしょう。もしくは、子供や孫よりも社交的な生活を送っている親や祖父母がいらっしゃるかも知れません。彼らは体をよく動かすライフスタイルを送り、全般的に「はつらつと」しています。健康である限り、年齢は本当にただの数字に過ぎません。 心の若さを保つのは簡単です!年齢に関係なく、より健やかで幸せでいるためのヒントを厳選しました1: 体験を共有する 失敗から学びましょう。失敗はつきものです。ですから失敗しても自分自身につらく当たらないで下さい。若い頃にやり過ぎたことや自分のケアをおろそかにしたことを後悔している場合は、その体験を共有しましょう。ただし、最も重要なのは、過去にとらわれないことです2。過去を変えることはできません。ですから、今こそ未来に焦点を合わせる時だと考えましょう。健康的なライフスタイルにしたいともがいているのはあなただけではありません。周りの人と話してみましょう。何が刺激になったか、どんなことがやる気につながったかを探りながら、交流を通じて新しい友達を作るのがおすすめです。 精神的な刺激を受ける 精神的な刺激を受けられるよう心がけることは、退屈やうつ、不安を防ぐのに役立ちます 3。何気なくテレビを見たり、ソーシャルメディアのページを追ったりするのはよくあることですが、いつの間にか画面に夢中になっていませんか。読書や塗り絵、料理をしたり、一から何かを作ったり、新しいスキルを学んだりと、何か新しいことを試してみて下さい。 体を動かしアクティブに過ごす スポーツ選手である必要はありません。クラブに参加して体を動かしましょう。靴を履いて散歩に出かけるくらいなら、体力レベルに関係なく大抵の人ができるはずです。新鮮な空気を吸いに外へ出かけることは、精神的にも身体的にも驚くほど効果があります4。散歩をすれば体内の酸素濃度が上がり、皮膚が血色を取り戻し、血液が重要な臓器の周りを循環し始めます。また、良く眠れるようになって毎朝目覚めもすっきりするのが分かるでしょう。 ヘルシーな食べ物で体に栄養を与える 食生活の改善でひもじい思いをする必要は全くありません。ひとかけらのチョコレートやグラス1杯のワインを口にしたからと言って、自分を否定するのも筋違いです。肝心なのは、バランスを取ることです。日々の食事では人工調味料・保存料や添加物を避けるようにしましょう。それらに栄養価はほとんどなく、ビタミンやミネラルが欠乏して風邪や腹痛、その他病気につながる可能性があるからです。全粒穀物、良質の脂肪、果物や野菜などの「ヘルシーな」食べ物は、体を健康に保ち、物忘れを予防するのに役立ちます5。「若い」というのは体の状態と同じくらい心の状態を示しています。つまり、高齢期が人生でも特に幸せな時期になる可能性はあるのです。年齢を問わず、はつらつとした人々を見つけて、今ここでより健やかで幸せな充実したライフスタイルを満喫しましょう。 https://www.psychologytoday.com/gb/blog/click-here-happiness/201801/how-be-happy-23-ways-be-happier [↩]https://www.psychologytoday.com/gb/blog/evolution-the-self/201108/the-past-dont-dwell-it-revision-it-part-1 [↩]https://www.betterhelp.com/advice/depression/boredom-and-depression:-can-one-lead-to-the-other/ [↩]https://www.businessinsider.com/why-spending-more-time-outside-is-healthy-2017-7?r=US&IR=T#spending-time-outside-reduces-inflammation-3 [↩]https://www.healthline.com/health/brain-fog#causes [↩]
幸せな人々が習慣にしていること
Reading Time: < 1 minute 古来人が求めてやまない、幸せの秘訣とは 幸せは一時的な気分だけを指すのではありません。人は幸せという窓の向こうに人生の展望を見ています。心が幸せな状態にあれば、心身の健康にポジティブな影響がもたらされることが確認されています。1 じっと座ったまま幸せがやってくるのを待っていればよいのなら楽ですが、そう簡単にいかないのが人生です。手に入れるには、積極的に探し求める必要があります。 幸せの鍵は「壮大な冒険」でも大掛かりな生き方の変更でもありません。それはまず理解しておきましょう。朝目を覚ました瞬間に「今日の自分は昨日までと違う」と切り替えられると思うなら、それは愚かなことです。非現実的な目標を設定し、挙げ句落胆で一日を終えることになるでしょう。 幸せな人々が習慣にしていることに着目して、幸せの根源を探ってみませんか。研究によると、自分を幸せだとみなしている人の多くが幸せにつながる習慣を身に付けていて、その習慣が経験と認識の両面において有益に働いていると考えられるそうです。ほんの少しの努力で始められるような行動や日常のちょっとした習慣でも、積み重ねればゆっくりと着実に変わっていくことができます。ここでは、幸せな人々の特徴的な習慣をいくつかご紹介します。 親しい人間関係を培う 当然ながら、幸せの感じ方において友人や家族との親密な人間関係が大きな要因となっていることは、多くの研究で示されています。2 このような関係なくして、力を合わせ、互いに支え合う仲間は得られません。少なくとも、一緒に会ったり、おしゃべりしたり、笑い合ったり、趣味を共有したりする友人や家族がいないと、人生は退屈で面白みのないものになってしまいます。深刻になると、人と接する機会が長期的に欠如し、孤立した結果、健康まで悪影響が及びます。 さしたる努力をせずとも、自然にたくさんの友人を引き寄せることができる人もいれば、友達づくりの最初から困難に直面する人もいます。重要なのは友達を作ることだけではありません。親しくなった人たちとの関係を育てていくことも大切です。 研究によると、友人関係では量より質が勝ることが分かっています。知り合い程度の友達がたくさんいるより、数は少なくとも親友と呼び合える深い関わりがある方が、より満たされた気持ちになるものです。人間関係を育むには、お互いに努力が必要です。お互いに忙しい時でも連絡を取り合ってつながりを保つことで、生涯にわたる幸せの土台を築くことができます。 日々の成果を大切に 幸せな人たちは「小さな勝利」を積み重ねることで毎日を最大限に充実させています。一方、大多数の人は大きな目標やプロジェクトを達成することにこだわるあまり、小さな進歩を認識していません。成果は目立ったものでなくても構いません。自分ができたこと、達成に誇りを持てることなら、小さなことでもよいのです。 長いメールを送信した、棚の修繕をした、部屋の整理整頓を終わらせた、といったような日々の小さな成果は、人生全体を視野に入れようとすると見失いがちです。ですから、それぞれの成果を記録してみましょう。一日一文の簡単な日記でも、ブログのような投稿形式でも、記録を残すことで、振り返った時に自分がどれだけ達成したかがよく分かるようになります。小さくとも勝ち得た何かの一つ一つがリアルで意味のあるものになり、ポジティブな姿勢の大切さも感覚的につかめるでしょう。 時間を無駄なく使う – ただし何をするにしても、楽しむこと 忙しくしていることと、急かされていることとの間には微妙な違いがあります。後者が理想的でないのは確かです。少なくとも、過剰なストレスは心身の健康に悪い影響を及ぼします。また、これと言って忙しいわけではなくても、気持ちばかり空回りして、自分の人生にも他人の人生にも何の価値ももたらしていないと感じることがあるでしょう。 研究によると、幸せな人々は適度なバランスを保って、過労にならない程度にそこそこ忙しくしているようです。それは、自分の人生に明確な目的意識があり、時間を無駄なく使うことに、何かを達成することと同様の価値を見出しているからです。 その日する必要のあることを把握し、必須事項か後でも構わないかを考えて優先順位をつけることを学びましょう。そうすることで、抱え込みすぎて自滅するような事態は防げます。膨大な時間とエネルギーを求められるタスクなのに、やりがいが感じられないときは、客観的に見直すチャンスです。満たされないのはなぜなのか、違うアプローチはできないか、そんな問いかけが思考を活性化することもあります。自分の時間を大切にするためにも再考しましょう。 自己肯定感を高める 当然のことながら、不幸に感じることと自尊心の欠如は密接に関係しています。逆境の中で自信や自己像を揺るがすような出来事に遭遇すると、気持ちが落ち込んでしまうものです。 ショックから立ち直り、自己肯定感を高めるのは簡単ではないかも知れませんが、注力する価値のあることです。自分の幸せは他の誰でもない自分が決めるもの、と自分に言い聞かせることから始めましょう。自分の幸せを外界で起こる出来事や誰かの意見に結びつけて考えている限り、自分の感じ方は自分でコントロールできないものの力に振り回されてしまいます。それが内向的に恥じ入ること、自信をなくしていくことにつながります。 周囲がどうあろうと自分の意思のみで自己像を確立する方法は楽をして学べるものではありませんが、その試みはとても有意義なものです。自分なりの見解や信念に自信を持ち、その価値を認識して下さい。そして先に触れたように、日々自分が達成したことを確かめながら歩んで下さい。あなたが認めた成果は、誰もあなたから奪いとることのできないものなのです。 経験に価値を見出す 世界が実に唯物論的なものであることは否定できません。お金で買える物に価値を置きすぎている人はこの世にありふれた存在です。しかしながら、諺にもあるように、幸せはお金では買えません。 幸せな人は経験を大切にしています。新しいことに積極的に挑戦し、ある程度のリスクを恐れず、そこから学ぶことを心から楽しんでいます。 苦労して稼いだお金の使い道を考えるとき、ピカピカの新しい「もの」ではなく、何か「できること」を探してみて下さい。全く新しい体験(多少常軌を逸するような)でも、久しぶりに友人とディナーに出かけるような単純なことでも構いません。ポイントは、何かを手に入れるよりも、何かを経験する方が幸せな思い出になる可能性がずっと高いという点にあります。 人の心を幸せにするものの多くは、過去の記憶や生涯ポジティブな印象を持ち続けることのできるような経験に由来しています。物理的な「物」にはやがて消耗するか尽きる時がきます。友達とスカイダイビングに挑戦した思い出は、どんな物よりも長持ちするでしょう。 思いやりを行動に 思いやりのある行動は、何よりもすばらしい充実感をもたらします。友人や同僚に優しく接したり、慈善活動や地域社会でのボランティア活動に時間を割いたりして、誰かを思いやる気持ちを行動にすると、自分の心の健康にもポジティブな効果がもたらされます。誰かの力になることをして、相手の心に幸せな気持ちが生まれるのを認識すると、脳内の快楽中枢が活性化されるということは研究でも示されています。それはまた、自分が直面する試練や苦難を別の角度から見るという重要な観点の変化にもつながります。 ちょっとした親切は日常生活の中で簡単に育むことができます。ことの大小を問わず、一日一善を実行してみましょう。気が向いたときに身近な人たちや赤の他人を相手に何か親切なことをする、という方法もあります。やってみれば、自分がどれほど幸せを感じられたかに驚くかも知れません。 感謝の気持ちを育む 感謝していることをリストに書き出すように言われると、大抵の人はすぐに手が止まってしまいますが、これはとても優れた肯定的承認になります。一日の終わりに、その日にあったありがたいことや生活の中で感謝していることを一つだけでも日記やノートに書き出してみましょう。 このささやかな習慣を通じて人生を見直してみると、感謝の対象がいかに多いかに気付くはずです。感謝の気持ちを表現することも忘れずに、日々あなたを助けてくれている人々に言葉で伝えて下さい。感謝されるということが相手にとってどれほど意味のあることか、過小評価してはいけません。3 幸福の心理学に関する研究調査では、暮らしの中で良いことを認識し、感謝している人たちは、ストレスやうつ病の発生率が低く、より幸せで満たされていることが明らかになっています。 今すぐ始めましょう 運が良ければ、どこからともなく突然幸せが降ってくるような日もあります。でも、運不運に頼る必要などあるのでしょうか。どんなことでも、規律と習慣、実践で磨き上げていくことができます。幸せも例外ではありません。新しい習慣をいくつか試したり、古い習慣を見直したりしながら、日常の中で最大限に幸せになれるよう、自分自身の可能性を開いて下さい。 https://www.healthline.com/nutrition/happiness-and-health [↩]https://www.verywellmind.com/secrets-of-happy-people-3144868 [↩]https://greatergood.berkeley.edu/article/item/six_ways_happiness_is_good_for_your_health [↩]
思いやりを大切に:情けは人の為ならず
Reading Time: < 1 minute 困難な時代は歴史上何度となくありましたが、それは人間の本性が最大限に引き出された時でもありました。 世界中の自然災害や戦争、経済不況がそれを物語ってきました。そして今日も例外ではありません。それぞれの状況が前例のないものであり、人々が抱える葛藤も個々に異なるものでしたが、それでも思いやりのある寛大な行動をした人々に心動かされる場面はいくつもありました。 2018年にドワイト・マッキー博士は「親切でありなさい、なぜならあなたが出会う人は皆、それぞれに厳しい戦いのさなかにあるのだから」という哲人の名言を引用し、続けて「どんな小さな戦いでも大きな戦いでも、誰かの親切は助力になります」と述べました。その真意を今こそ思い出すべきかも知れません。「自ら親切な行いをすることで、思考や感情をポジティブな波長に保つことができます。そして、あなたの人生に、よりポジティブな思考や感情、人間関係、体験が引き寄せられてきます。他人に親切にすることは、自分に親切にすることです。」 では、親切にするとはどういうことでしょうか。定義するなら、親身になって寛大な心で相手を思いやること、と言えそうです。1 他の誰かに親切にするのは、何らかの見返り(戦略的利益・自己利益)が欲しいからだ、と主張する人もいるかも知れません。しかし、本当に心優しい人が親切な行いをするのは、それがその人の本質であり、心からの(利他的な)善意が行動となるからだ、との主張もあります。そもそも、それの何が問題なのかと問う人もいるでしょう。いずれにしても、親切に心を満たす作用があることは研究によって明らかにされています。サセックス大学 2 は2018年に「親切な行為」をしていた人1000名以上を対象として脳細胞を調べる研究を実施しました。親切な行為をした時に脳内で何が起こるかを、真の利他主義から行動した場合と戦略的な動機から行動した場合に分けて分析してみると、動機に関係なく両群ともに自身の行為から恩恵を受けていることが示されました。報酬を司る脳領域の活性化(より多くの酸素を使用する)が、両方で認められたのです。なお、利他的な群では、脳内の他の領域でも活性化が見られたということです。ここで重要なのは、この研究により、他者を助けることが自分自身を助けることになる、と確認された点です。 これは、イギリスのメンタルヘルス財団MHFの2012年の報告書『Doing good? Altriuism and wellbeing in an age of austerity』の焦点となりました。3 MHFの調査では、他者を助けると本人のメンタルヘルスと健康全般にメリットがあることが根拠とともに示されました。利他的な行為が自身のストレスを軽減して感情を健やかにし、さらには身体的な健康にも利益をもたらす可能性が見えてきたのです。他者の手助けをすることで促進される脳内の生化学的変化が、オキシトシン(愛情ホルモンとして有名)の分泌による幸福感につながるとともに、一酸化窒素と呼ばれる化学物質の放出を引き起こし、その作用で血圧が下がり、心臓の健康に寄与するということです。 他者の力になることは、帰属意識をもたらし、孤独感を軽減します。また、ネガティブな感情を取り除くか軽減し、より穏やかな気持ちで調和のとれた人間関係を築くのにも役立ちます。イギリスでは毎年、メンタルヘルス財団が「メンタルヘルス啓発週間」を主催していますが、今年(2020年5月18日~22日)当初のテーマであった睡眠から、優しさの力と可能性に焦点が移ったことは注目に値します。4 誰もが知っているように、危機や困難にみまわれたとき、人はそれぞれに異なる反応をします。冷静で落ち着いて集中力を発揮できる人もいれば、遠慮がちになったり、怒ったり、落ち込んだりする人もいます。ネガティブな反応をする人も、ポジティブな反応をする人もいますし、合理的であることが難しいと感じる人もいるでしょう。そしてもちろん、こういった感情は日々変化します。でも、それでよいのです。一様に「正しい」反応はありません。 また、どんなやり方が助けになるかも人それぞれに異なります。時と場合によって、そっとしておいて欲しいこともあれば、話し相手を求めることもあるでしょう。重要なのは、必要なときに手を伸ばせば、そこに誰かがいるという確信です。ちょっとした声かけがその先大きな支えとなっていく可能性があります。 2018年にマッキー博士は次のように語りました。「思い通りにいかなくとも立ち向かわなければならないことは日々いくらでもあります。でも、自分の周囲にいる人、身近な人もそうだということを意識することはほとんどないのではありませんか。どんな戦いでも、誰かの親切は助力になります… 親切心は人生を形作るツールの中で最も重要なものと言ってもよいかも知れません。他の人がどんな戦いに挑んでいるか分からないこともあれば、自分が挑んでいる戦いがどんなものか分からないこともあるでしょう。それでも私たちがほんの少しでも親切心を行動にすれば、そのポジティブなエネルギーは地球上の全ての人にプラスになるに違いありません。」 親切な行為は今この時も、あちこちで盛んに行われています。草の根の相互支援グループが増えてきて、近所の人の買い物を手伝ったり、電話をかけて様子をうかがったりしています。こういった活動はおそらく、危機的状況に限らずとも行われていたのでしょう。今になって気付く人が増えた、ということなのかも知れません。いずれにしても、その思いやりにあふれた行動は、私たちが辿るべき道を示してくれているのです。 https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/nice [↩]http://www.sussex.ac.uk/broadcast/read/46037 [↩]https://www.mentalhealth.org.uk/publications/doing-good-altruism-and-wellbeing-age-austerity [↩]https://www.mentalhealth.org.uk/campaigns/mental-health-awareness-week [↩]
成功 – 認めあう喜びは一番のご馳走
Reading Time: < 1 minute 成功を認め、褒め称えるという行為は単純ながら驚くほど力強いものです。ところが実際には、成功を祝う機会があっても、人前では謙遜し、むしろ恥じ入って見せるのが当然のように思われているようです。自分に注目が集まることを恐れてしまうのは、なぜでしょうか。一説によると、心の深いところでは皆、多少なりとも失敗を恐れているからだそうです。 1 皆さんにぜひ覚えておいていただきたいのは、実は他の人たちはあなたの成功を願っている、ということです。例えば、結婚式で頼まれたスピーチに立ち上がった人を見たとき、あるいは学校で劇があって子供が大勢の観客に向かって台詞を口にしようとしているとき、あなた自身がどのように感じるかを考えてみて下さい。おそらく彼らが言うべきことを忘れるのを望みはしないでしょう。むしろ、その逆を願うのではないでしょうか。他の人々の目線があなたに集まったときも同じです。誰もあなたの失敗を望んでいませんし、失敗したらどんな些細なことでもあげつらってやろうと目を向けているわけでもありません。あなたが成功するのを見たいと思っている可能性の方が高く、もしも何か計画通りにいかないことがあっても、気付かないか、少なくとも気にしないでしょう。 成功を認め、共有することは、認められる側にとってもお祝いに加わる側にとっても、基本的には楽しいことです。お祝い事は集まった人々と一緒にあらゆる良さを認め、ポジティブなことにフォーカスを合わせて同じ気持ちで一体感を楽しむ絶好の機会になります。 自分が注目されることに違和感がある場合は、その理由を考えてみて下さい。あなたの成功を共有したとして、悪いことは何もありません。時にはそうと気付かないうちに、あなたのことが励みになって、目標の達成や夢に向かって邁進しようと心動かされる人もいるでしょう。困難な状況にある誰かが、きっと大丈夫と前を向いて進もうとするとき、成功談が支えになることもあります。成功談が示す実用的なヒントや行動は、立ち往生したときに指針となり得るのです。2 自分の成功を祝う機会は、何よりも、一生懸命に頑張って何か偉大なことを成し遂げた人として、自分を認める時です。自分自身のためにも、他の人のためにも、成功の意味をしっかりと受け止めて、充実感で満たされた時間を自分に与えて下さい。 ヒントになる体験談は、ライフプラス・ストーリー 3 でご紹介しています。祝う価値のある、充実感に満たされたライフスタイルを楽しむ様々な方法が見つかるはずです。あなたもポジティブな違いをもたらす人になって、すばらしい瞬間を一緒に体験しませんか。 https://www.psychologytoday.com/gb/blog/the-squeaky-wheel/201306/10-signs-you-might-have-fear-failure [↩]https://harvardmagazine.com/2008/06/the-fringe-benefits-failure-the-importance-imagination [↩]https://ww1.lifeplus.com/web-page/lifeplus-stories [↩]
チームワーク:成功の秘訣
Reading Time: < 1 minute 17世紀を生きた英国の詩人ジョン・ダンの名言に「人間は、誰も孤島ではない。いかなる人も、大陸の一片であり、主要なものの一部なのだ」というものがあります。全くそのとおりです。 人は仲間と共通の目標に向かって一緒に取り組む時、特にこれがグループとより広いコミュニティに利益をもたらす場合はなおさら、本領を発揮します。自然界でも相互利益のための協力は基本であり、ライオンからアリまでありとあらゆる生き物が協力とチームワークの価値を理解しています。 ライフプラスでもまた、力を合わせることが成功の秘訣となっています。 チームワークのメリット 1 コミュニティへの帰属は力を示すだけではありません。コミュニティの結束は、個々の構成員にもグループ全体にも多くのメリットをもたらします。 少ない人数で多くを達成する – グループで一緒に取り組めば、一人で働くよりももっと多くのことを達成できます。チームワークを通じて誰もが成功を目指して貢献するため、一人あたりの負荷は軽くなります。 効率性の向上 – グループなら、より多くの人材の力を合わせて成果を得ることができるので、目標をより速く達成できます。助け合える人が多ければその分、タスクを分割してより速く終わらせることができるのです。 アイデアと専門知識の共有 – 人々を集めれば、アイデアの共有や、より良い方法をみつける後押しとなります。グループ全体が他の人の才能や専門知識の恩恵を受けられるというわけです。さらに、異なる文化圏のアイデアを受け入れるオープンなコミュニティなら、知識や新しいアプローチを全員の利益のために共有することで、全体的な成長と発展を遂げるでしょう。 相互支援 – 結束したコミュニティ内のチームで協働する利点としておそらく最も重要なのは、仲間に囲まれているという安心感です。グループで助け合い、支え合えるだけでなく、同様の問題を経験した人々から助言や励ましをもらえたり、守ってもらえたりします。 ライフプラス基金 だからこそ、皆の成功のために力を合わせることはライフプラスの理念において大きな部分を占めているのです。そして、ライフプラス基金を積極的に支援しているのもそのためです。ライフプラスのネットワークで活躍する人々は、基金のプロジェクト支援を通じて、健康と希望と実りある人生を実現するお手伝いをしています。きれいな水の確保など最も基本的なニーズを満たすことに苦労している人々が、ただ生きのびるだけではなく、個々の可能性を最大限に引き出す生き方に向かっていけるように、と願って。詳細については、こちらをご覧下さい。 https://99u.adobe.com/articles/16850/everything-youve-ever-wanted-to-know-about-teams [↩]
健康的な習慣を維持するには
Reading Time: < 1 minute 休暇に入ると、健康的な食習慣の維持が難しくなりがちです。1 甘いものの誘惑もひときわ強くなるため、存分に食べるために事前にダイエットをする人もいれば、誘惑に負けて休暇が終わったらダイエットをすると誓う人もいます。 健康にとってはどちらも好ましいものではありません。休暇中に増えた体重を落とすのがどれだけ大変かは誰もが知るところです。ここでは楽しく過ごしながらも健康的な習慣を維持するアイデアをご紹介します。 料理にはヘルシーな食材を – レシピに脂肪分の高いものが含まれているなら低脂肪や無脂肪のものに置き換えるのがおすすめです。例えば、トッピングにチーズが乗っている料理なら低脂肪チーズを使ってみましょう。 出かける前に何かお腹に入れておきましょう – ヘルシーなおやつを軽く食べておけば出先で食べ過ぎてしまうのを防げます。夜たくさん食べるからと言って昼間の食事をセーブしないことも大切です。それは、夕食の時間になるころにはお腹が空き過ぎて、普段よりも多く食べてしまうことにつながるからです。2 食物繊維とタンパク質で満腹感を – スイーツやジャンクフードよりも腹持ちの良い繊維質・タンパク質の豊富なものを食べましょう。3 お食事は計画的に – 健康に悪いものを食べすぎないようにするために、事前に計画を立てておきましょう。ヘルシーな食べ物を期待できないパーティーなら、出かける前にヘルシーなおやつを食べておく、サラダから手を付ける、といったことを予め決めておくのです。 食べ物以外のことに注意を向けましょう – クリスマスシーズンになるとキッチンで調理をする時間が増えます。リースを作ったり何かアートに取り組んだりすることで、食べ物のことを考える時間を減らしましょう。カクテルパーティーを開くかわりに、ウォーキングやアイススケートといった皆で運動を楽しめるアクティビティを企画するのもおすすめです。 飲み物は要注意 – アルコールの有無に関わらず、飲み物にはカロリー、炭水化物、砂糖がたっぷり含まれていることが多いものです。低糖や無糖のものを選ぶように心がけましょう。また、アルコールを飲むと自制心が弱まり、食べ過ぎたりジャンクフードに手が伸びたりしてしまいます。ワインを炭酸水で割ったワインスプリッツァーならアルコールと糖分の摂取を抑えることができます。同様の理由で、アルコール飲料と水を交互に飲むのもおすすめです。 そして最後は、心配しすぎないこと! – ケーキを一切れ余分に食べてしまったからと言って自分を責めることはありません。せっかくのホリデーシーズンなのですから、おいしいものを食べて楽しく過ごしましょう。 https://www.webmd.com/women/features/vacation-eating#1 [↩]https://health.usnews.com/health-news/blogs/eat-run/2012/08/08/pre-eat-before-an-indulgent-night-out [↩]https://healthyeating.sfgate.com/protein-fiber-work-together-1317.html [↩]
寛大な心で健やかな自分に
Reading Time: < 1 minute 当たり前のことでも時には敢えて言葉に表す価値があるものです。誰もがお互いもう少し親切に接することを心がければ、世界はより良い場所になるというのもそんな当たり前なことのひとつです。では、私たちが実際にできることは何でしょうか。 誰もが個人的な幸福を追求する現代では、寛大さは熱帯雨林と同じぐらいの消失の危機にさらされている、とまで言われています。しかし、過去に誰かを助けた経験は誰にでもあるはずです。そして、その人の人生を少しでも楽にできたことに幸せを感じたことは、誰もが覚えているのではないでしょうか。 その記憶は、時間、知識、友情、必要とあらば金銭面においても寛大であり続ける大きなモチベーションとなりえます。寛大であるということは、些細な過ちについては見て見ぬふりをすることです。自分の思い通りにならない時もあると受け入れることです。急いでいる人がいたら道を譲る、それも寛大であればできることです。 相手を思いやる広い心は、声高に言われはしないものの、今を生きる私たちに必要とされている資質ではないでしょうか。 全ての主要な宗教において、寛大さが育み実践されるべき美徳のひとつとされているのは偶然ではありません。まずは広い心を持つようにしてみましょう。すると寛大さは周囲に影響を及ぼして、次第に広がっていきます。 思いやりの心を広げるのは簡単なことです。 コーネル大学による2012年の論文の中で「ペイ・フォワード」と呼ばれる現象について記述があります。例えば、コーヒーを買うために並んでいるところを想像してみて下さい。あなたが次の人の分も支払うと、その人はそのまた次の人の分を支払い、その人も・・・とどんどん続いていきます。実は2012年にカナダのドライブスルーでこれと全く同じことが起きました。226人の客が自主的に次の客の料金を支払ったのです。このすばらしい実話は、寛大な行動が人から人へと広がりやすいことを明示したと言えるのではないでしょうか。1 行動の伝染というのは興味深い考え方で、寛大さと関連付けられることの多い互恵関係という概念に新たな視点を与えてくれます。互恵関係には恩は返さねばならないとう感情や、返されることを期待する感情があります。それは恩を与える者と受ける者との間にある直接的な関係で、寛大さが伝染していくこととは違います。その違いが分かるでしょうか。 困難な時期に助けてもらったのでその恩を返したいというのも互恵関係です。慈善事業でボランティアをしたり寄付をしたりするモチベーションとしてすばらしいことです。しかし人に何かしてあげることを義務と感じたり、恩は売っておくものだという動機があったりするのなら、自分が何かを差し出す理由について、一歩下がって考え直すよい機会かも知れません。何かもらったからお返しをしなければ、というだけの理由でプレゼントを買いに出かけたことはありませんか。特別な誰かのためにワクワクしながら選ぶのではなく、お返しの義務感で買ったプレゼントが過去にどれくらいあったでしょうか。 それに対し、あなたが自発的に誰かのためになることをした時、それを目撃しインスピレーションを受けた別の人がまた別の誰かに優しくする、そんな間接的な思いやりの連鎖が起きたとしたら、すばらしいと思いませんか。 本当の幸福は、見返りを期待せずに惜しみなく与えることから得られるのです。2 寛大さはいろいろな方法で実践できます。誰かにアドバイスを求められたら相談に乗ってあげましょう。子どもたちへの読み聞かせやお年寄りとの交流など、ボランティア活動に貢献するのもよいでしょう。レストランや商品のレビューを書いたり、オープンソースのソフトを無料で作ったり、タイヤがパンクして困っている人を助けたりもできます。悩み事を打ち明けたいと思っている人がいたら、ただ黙って耳を傾けるだけでその人の心が軽くなるかもしれません。 何の見返りも求めず、ただ人の話に耳を傾けたことに満足して帰路につけたなら、本当の意味で寛大な行為をしたということです。そして誰かに与えたこのすばらしい贈り物が、自分自身に深い喜びをもたらしてくれるでしょう。 他人を寛大な気持ちにするのは難しいことではありません。私たち自身が寛大であればよいのです。これが世界に善を広げるのに最適な方法ではないでしょうか。 https://www.nytimes.com/2014/03/16/opinion/sunday/the-science-of-paying-it-forward.html [↩]https://www.swissinfo.ch/eng/sci-tech/warm-fuzzy-feeling_being-generous-makes-you-feel-happier-a-study-reveals/43325688 [↩]
仕事のストレスを軽減する
Reading Time: < 1 minute 和気あいあいと働くことのメリット 人には単独ではできないことがあります。どんなに賢くても、速くても、強くても、一人でできることには限りがありますが、仲間と力を合わせると、皆でより多くを成し遂げることができます。厄介な問題を解決するにも、目標を共有して達成するにも、協力が鍵となるのです。 仲間が増えれば荷が軽くなる、さらに… 達成すべき目標を共有できる仲間がいると、一人あたりの仕事量が減って、ストレスも軽くなります。1 ところが、一緒に働くことで得られるメリットはそれだけではありません。人は誰もがそれぞれに長所と短所を有しています。それを共に持ち寄ることで、自分に足りないスキルを補ってくれる、その分野により強く知識のある人の力を借りることができます。逆に、彼らにとって簡単ではない何かで、自分が役に立てることもあります。グループプロジェクトで集まった仲間と協力したときの総合的な力と成功の可能性は、一人ひとりが別々に働いた場合の単純な合算を大幅に上回るものになります。そういった意味でも、グループで取り組めば、個別にやるよりもはるかに多くを達成することができるのです。 互いを支え合う 仲間と一緒に仕事をする意義は、お互いのスキルを共有することだけではありません。協力して働くということは、どんな困難に直面してもお互いを支え合うということです。負担を分かち合えば一人あたりの負担が少しずつ軽くなります。課題があまりにも重くて腰が引けそうになったときには、頼りになる手を差し伸べてくれる誰かがいますし、他の誰かが苦労しているときに自分が手助けをすることもあるでしょう。そうやって、皆で前進を続けることが可能になります。互いに助け合い、支え合うのはすばらしいことです。自分が仲間を見守っているように、仲間も自分を見守ってくれている、その心強さがあるから、共通の課題に向かって一丸となって立ち向かうことができるのです。 成果を共有する 仲間と一緒に働いて目標を達成したときの喜びは、ひときわ味わい深いものになるようです。しかも、最終的な成果が各自でやった場合より良いものになることが多いのも嬉しいところです。家族や友人のために食事の支度をするという単純な例で考えてみましょう。あなた一人ですべての作業を行うことができるのは確かです。でも、手伝ってくれる人が増えたら、もっと簡単で楽しいと思いませんか。 協働を通じて皆がより良い成果を手にすることができます。一緒に課題に取り組むだけがチームワークではありません。ポジティブなコミュニティの一員であることを物語る、ライフスタイルそのものなのです。 https://blog.proofhub.com/top-11-benefits-of-teamwork-in-workplace-24a55b8ab46e [↩]
過食:食べ過ぎを防ぐには
Reading Time: < 1 minute 人類は太古の昔から飢えと戦ってきました。しかし今日、多くの人にとっては食べ過ぎないようにするのが難しいくらいです。過食が健康に与える悪影響について知るだけでは不十分です。ここでは世界中の専門家から集めた、食べ過ぎを防ぐためのアドバイスをご紹介します。 1. 食器を変えてみましょう お皿のサイズを小さくすると食事量の制限に何らかの効果があるようです。小さいお皿を使うと食べる量が少なくなり、それにも関わらず満腹感も得られるという研究結果があります(コーネル大学のブライアン・ワンシンクらによる食と心理に関する研究)。ディナープレートのサイズは次第に大きくなっているようで、1960年代に直径約23cmだったのが現在では約28cmになっています。小さいお皿に変えれば何か違いが表れるかもしれません。 この研究ではサイズだけでなく色についても調べました。1 自分で料理を取り分けるとき、お皿の色が料理の色と対照的なほど、取る量が少なくなるということです。一番効果があるのは赤い皿のようです。もちろんトマトソースのパスタや赤い食べ物の時は除きます。 また、タイの保健省では底に作られた500個の小さなくぼみが余分な油を吸い取るお皿「AbsorbPlate」を開発しているそうです。 2.「引き金」となる食べ物を特定しましょう 人によってはストレスや怒りを感じた時や暇な時につい食べ過ぎてしまう特定の食べ物があります。しかし専門家の意見は、ただ禁止するだけでは効き目がないということで一致しています。24時間営業のスーパーもあり、その気になればいつでも手に入ってしまうからです。 過食についての著書があるソフィー&オードリー・ボスは、食べ過ぎのきっかけとなる食品を敢えて積極的に買いだめすることを勧めています。好きな時に好きな量を食べて良いが、その食べ物を主食としてゆっくりと味わって食べるようにとのことです。そうすることでその食べ物の魅力が薄れ、それに対する自分の感じ方も変わる、というのが彼らの理論です。 一方、ブライアン・ワンシンクを含むその他の専門家は、そういった食品はすぐに手の届かないところや見えないところに置くほうがよいと考えています。オフィスワーカーを対象にした調査で、チョコレートが自分のデスクの上にある場合、2メートル離れたところにある場合と比べ50%近く多い分量のチョコを食べたということです。デスクの引き出しの中という近いけれども目に見えない場所に置くと、食べた量は25%減りました。 唯一の問題点は、調査の対象者が食べた量が減ったこと自体は認識した通りだったのに対し、以前と比べてどれだけ減ったかについては過大評価していたことです。つまり実際に口にしたチョコは思ったよりも多かったのです。ですから期待したほどの減量はできなかったでしょう。 3. 1日の食事スケジュールを守りましょう 一部の専門家は1日3回決まった時間にバランスの取れた食事をし、間食しないのが食べる量を管理するのにベストだと考えます。誰もが規則正しい食事時間を守っていて、現在のようにスナックフードが豊富になかった頃には、肥満者の割合が低かったからです。食事の度にゆっくりとエネルギーを供給する食品を含めるようにすれば、甘い物や塩辛い物を食べたくなる衝動も抑えられるかも知れません。 一方、1日を通じた食事の総量が最も重要だと考える専門家もいます。少なめの食事を1日6回、時間を等間隔にあけて食べることで過食を防げることがあるのです。血糖値が下がり過ぎる前に次の食事時間が来るので間食しなくて済む、というわけです。この方法では6食すべてを栄養価の高いものにすることが鍵です。ただし1回の食事を半量にしないと1日3食の場合の2倍食べてしまうというリスクがあります。 3つめは、100歳まで生きる人の多い沖縄で人々が行っている、お腹が空いたら食べ、満腹に近づいてきたら止める、という方法です。食事を残すことはよくない(そして全部食べたらご褒美にデザートがもらえる)と教えられて育った人は戸惑うかも知れません。 4. 加工食品について考えましょう 栄養士の中には加工食品の人気と手に入りやすさが過食につながっていると考える人もいます。脳は食べ物や飲み物のカロリーの高さを判断できないため、十分なカロリーを摂ったところで食べるのを止める信号を出すことはできません。フードライターのマイケル・ポーランは「食べるべきものをほどほどに食べること。植物を主体にしましょう」と説いています。2 しかし、シェイクやスナックを食事と置き換える体重管理プログラムでうまくいく人もたくさんいます。こうしたプログラムはきちんと続ければ、バランスよく栄養を取り、摂取カロリーを管理できるようになっています。 5. 楽しく食べましょう ブルーゾーン(ダン・ビュートナーによる調査で広く知られるようになった健康で長寿な人々が多い地域の総称)で共通しているのは、人と一緒に食事をする人は長生きであるということです。3 そして親と一緒に食事をするのが週2回未満の子どもは、そうでない子どもよりずっと肥満になりやすいということも分かっています。 多くの専門家が食べ物について真剣に考えることを強く勧めています。それをマインドフルネスと呼ぶ人もいれば、原点に立ち返り敬意をもって食と向き合うことを説く人もいます。要は、どれだけ空腹なのかよく考え、それに応じた食事をするということです。そしてテレビや携帯電話やパソコンなどに気を取られず、一口一口を味わうことに集中して下さい。そうすることで、満腹、あるいはそれに近づいていることに気づき、食べ過ぎを防げます。 最後に 以上、たくさんのアドバイスを紹介しました。中には相反するものもありましたが、自分にとって有効な方法が見つかるまでいろいろ試してみて下さい。 https://academic.oup.com/jcr/article/39/2/215/1795747 [↩]https://www.webmd.com/food-recipes/news/20090323/7-rules-for-eating#1 [↩]https://www.weforum.org/agenda/2017/06/changing-the-way-america-eats-moves-and-connects-one-town-at-a-time/ [↩]