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サプリメントによる栄養補給で全般的な健やかさを目指すウェルネスの世界へようこそ。これから歩み始める方も、すでに旅を始めている方も、私たちが応援します。あなたをサポートする有用な情報とガイダンス、専門家の意見をここに集めました。権威ある確かな情報源をもとに、できるだけ読みやすくした信頼性の高い記事を掲載していますので、ぜひお役立て下さい。
体力
ピラティスはどのくらいの頻度で行うべきか
Reading Time: < 1 minute エクササイズをどの程度やるべきか、についての意見は人それぞれですが、一般的には週5日、毎日30分の運動が推奨されています。 ピラティスに限って言うならば、どのくらいが適切なのでしょうか。 ピラティスはどのくらいの頻度で行うべきか ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティスは、ピラティスをやってみようと思うなら、少なくとも週に3回行うことを勧めています。しかしながら、他に何らかの運動をしているのであれば、ピラティスは週1回程度に減らした方がよいかも知れません。 ピラティスはしばしば理学療法の一種として利用されています。ピラティスが身体に与える影響は非常に大きく、定期的に行うと、バランス、柔軟性、可動性を向上させることができます。週1回のレッスンでも、けがからの回復を促進し、体が正しい動きを覚えて、さらなる負傷を防ぐことができます。ですから、朝のランニングや夜の筋トレで運動不足を解消している人も、定期的にピラティスに参加することを検討してみるとよいでしょう。 さらに進めたい場合は、ピラティスのコアエクササイズを週に2~3回行うことで、筋力、安定性、柔軟性、可動性に大きな変化が見えてくるはずです。このくらいの頻度で熱心に取り組めば、座り方や歩き方、身のこなしに違いが現れてきます。姿勢や運動能力も向上し、精神的な集中力やコントロール能力も高まるでしょう。 休んだ方がいい日も ピラティスは衝撃性の低いエクササイズなので、回復に必要な休憩は比較的少なくて済みます。ですから、数日続けてピラティスのクラスに参加しても心配することはありません。実際、ピラティスは激しい運動ではなく、しかも有益なので、他の運動をしない日にピラティスをやっても大丈夫です。ただし、ピラティスの滑らかな動きでさえ、筋肉に微小な損傷を生じることがあるので、リフレッシュして筋肉を回復させる時間が必要であることに留意して下さい。
代謝の力を引き出すには
Reading Time: < 1 minute 代謝は健康維持に重要ですが、そもそも代謝とは何なのでしょうか。代謝とは、臓器を最適に機能させ、生命を維持するために、体内で継続的に行われている化学的プロセスのことです。1 呼吸を助けるのも、細胞を修復し、食べた物を消化するのも代謝の働きです。代謝はしばしば食と関連づけて語られます。正しい食生活や十分な運動をしているのに体重が減らない人について、「代謝が悪い」と表現されることがあります。 代謝に影響する要因 人はそれぞれに違います。姿形や大きさ、性別、遺伝子の組み合わせまで千差万別で、そのすべてが代謝の効率に関わっています。代謝の速度は体の組成によって変わることもあります。筋肉細胞は脂肪細胞よりも多くのエネルギーを必要とするので、一般的には、筋肉を増やして脂肪を減らせば、代謝が促進されると言えます。また、通常男性は女性よりも筋肉質な体組成をしており、そのため代謝効率も良いと言われています。 2 でも、代謝を上げる手立てがないわけではありません。フィットネス、栄養、ライフスタイルの3つの柱に焦点を当てて取り組めば、大抵の人は代謝効率に違いが出てくるのが分かるでしょう。 フィットネスと代謝 ジョギング、エアロビクス、水泳など、心拍数を上げる有酸素運動は、新陳代謝を活発にする優れた方法になります。有酸素運動能力の向上、カロリー消費の最大化、燃料としての脂肪の燃焼効率の改善など、様々な効果が期待できます。最大限の効果を得たいなら、運動の中にウエイトリフティングを取り入れるなどの工夫をするとよいでしょう。 ジムは苦手だし、ウエイトリフティングなんて考えただけで嫌だ、という方も心配は要りません。自重トレーニングのような、体に負荷をかける他のタイプのエクササイズでも、代謝の向上に役立ちます。例えば、スクワット、ランジ、プレスアップ、クランチなどをやってみて下さい。筋肉に負荷をかけて強化すると、より多くのカロリーを消化できるようになります。それは、筋肉細胞は脂肪細胞よりも多くのエネルギーを必要とするからです。ただし、ウエイトリフティングだけに集中すべきというわけではありません。体を休めている状態以外では、ウエイトトレーニングよりも有酸素運動の方がはるかに多くのカロリーを消費します。 有酸素運動もウエイトリフティングも、運動後に代謝効率の高い状態が続きます。これはEPOC(運動後過剰酸素消費)と呼ばれるもので、通常よりも効率の良いカロリー燃焼が運動を終えてから最大2時間後まで続くので、運動している間はもちろん、その後も健康効果が期待できます。3 栄養と代謝 食事は気分や体調に影響するだけでなく、代謝の効率にも直接影響を及ぼします。代謝が最適に働いていれば、細胞は効率的にエネルギーを生産し、毒素を排出することができます。そのために、クリーンで健康的な食事を心がけましょう。農薬、除草剤、抗生物質、ホルモン、加工度の高い糖、トランス脂肪酸のように、体にストレスを与え、ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌させる原因となるものを含まない食品を選びましょう。コルチゾールの分泌量が増加すると、甲状腺の活動が低下し、代謝が悪くなります。野菜、果物、全粒穀物、ナッツ類、種子類を中心とした食生活を心がけ、体に合うなら乳製品や低脂肪のタンパク質を取り入れるようにしましょう。そうすれば体に負担をかけず、コルチゾール量に影響しないため、代謝に響くこともありません。 最後になりますが、水の力を軽く見てはいけません。運動後の回復やけがの治癒など、あらゆる同化作用には水分が必要です。脱水状態は代謝に悪影響を及ぼします。英国NHSでは、1日にグラス6~8杯の水か同等の飲料を摂取することを推奨していますが、頻繁に運動をしたり、通常よりも多くの汗をかいたりする場合は、それ以上の量を摂取した方がよいでしょう。4 生活習慣と代謝 運動と望ましい食事による健康効果に加えて、生活習慣の改善も代謝効率につながります。睡眠中は細胞の成長と修復において最も重要な時間ですので、良質な睡眠の確保は体にとって極めて重要です。研究により、睡眠が制限されると糖質の代謝が悪くなり、太りやすくなることが確認されています。 5 ストレスもまた、代謝の効率を左右する要因となります。脳は脅威を認識すると闘争・逃走のストレス反応を起こし、アドレナリンやコルチゾールを分泌しますが、これが代謝の効果を低下させることはすでに述べたとおりです。さらに、ストレスが原因で、過食や運動不足、睡眠不足など、代謝を低下させる行動をとってしまうこともあります。 加齢のように自分ではどうしようもない要因もありますが、代謝をできるだけ良くする影響力は概ね自分次第です。時間を止めることはできません。それでも、より良い食事、より多くの運動、より健康的でストレスの少ないライフスタイルは実行可能ですし、いずれも代謝の力を最大限に引き出すことにつながります。 https://www.nhs.uk/live-well/healthy-weight/metabolism-and-weight-loss/ [↩]https://journals.lww.com/co-clinicalnutrition/Abstract/2001/11000/Gender_differences_in_fat_metabolism.6.aspx [↩]https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-200333140-00002 [↩]https://www.nhs.uk/live-well/eat-well/water-drinks-nutrition/ [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1087079207000202 [↩]
自重トレーニングとは
Reading Time: < 1 minute 自重トレーニングとは何か、なぜ行うべきなのか 古代ギリシャで開発された自重トレーニングは、自分自身の体重を負荷として利用するエクササイズです。強度やリズムの異なる様々なやり方があり、手で持てるくらいのちょっとした器具を導入することもできます。体力、持久力、柔軟性、協調性など、あらゆる要素を鍛えることができますし、激しい運動をする前に体を温めるのにも適しています。さらに、自重トレーニングは肥満などの健康問題への対策に利用できるという研究結果もあります。 1 ウエイトトレーニングとの違い ウエイトトレーニングはダンベルやケトルベル、マシンなどの器具が必要で、その重さを使って筋肉を鍛える運動をします。一方、自重トレーニングでは、自分の体重以外は何も必要ありません。ウエイトを使わない分、効果が薄いのではないかと思われるかも知れませんが、筋力強化運動による健康効果は器具を使っても使わなくても同様に得られることが研究で示されています。 2 自宅でできる簡単な自重トレーニング 以下のトレーニングは、特に器具を必要としません。身体各部から働きかけて全身を鍛えられるよう、間に休憩を挟みながら順次こなしていきましょう。身体能力に合わせて各5~20回繰り返して下さい。1セットできたら次のセットへ、と重ねて行うとさらに強化できます。 ジャンプ・スクワット • 肩の真下で足を平行に置いて立ちます。• つま先を少し外側に向け、足を数センチ開きます。• お尻を後ろに下げて膝を曲げ、スクワットの姿勢をとります。• 頭と顔を前に出し、胸を張ります。• できるだけ深く腰を落としてから、ジャンプをします。 膝がつま先よりも前に出ないように注意して下さい。膝が前に出ると関節を痛めてしまうことがあります。 腕立て伏せ • 四つん這いになって肩の真下か少し外側にくるように両手をつきます。• 両足を伸ばして腕で上体を支え、全身をまっすぐにしたプランクの姿勢を維持します。• 体幹に力を入れます。• 背中が曲がらないように注意します。• 肘を体に寄せて腕を曲げ、胸が床に着くくらいまで下げます。上腕が45度の角度になったら静止します。• その後、全身を伸ばした姿勢に戻ります。 *難しいと感じる場合は、膝を床につけたままで腕立て伏せをしても構いません。 クランチ • 床の上で仰向けになります。• 膝を90度に曲げます。• 両手を胸の上で交差させます。• 体幹に力を入れ、顎を引いて頭を胸からこぶし1つ分くらいの位置へ寄せ、膝に向かって上体を起こしていきます。• 息は体を起こしながら吐き、吸いながら体を戻します。 バーピー • 両手を体側に置き、足を肩幅に開いて立ちます。• 膝を曲げて、スクワットでしゃがみます。• 両手を足幅より少し狭めの間隔で前に出します。• 両手を床について体重をかけ、軽くジャンプして足を伸ばし、プランクの姿勢で体を支えます。• 前方へジャンプして足を手の横に戻します。• 上方へジャンプして両手を頭の上にあげ、立った状態に戻ります。 *さらに以下のようなエクササイズを全身運動にプラスしてみましょう。 懸垂 • 両腕を肩幅よりやや広めに開いて、エクササイズ用のバーを上から握ります。• 肩の筋肉を使って体を上に引き上げ、頭をバーより上に持っていきます。 逆手懸垂 • 両腕を肩幅よりやや狭めに開いて、エクササイズ用のバーを下から握ります。• 上腕二頭筋を使って体を上に引き上げ、頭をバーより上に持っていきます。 縄跳び • ハンドルを持った手を体側に構え、縄を足の後ろに移動させます。• 手首を使って縄を回転させ、縄が足元に来る度に膝を軽く曲げた状態で飛び越えます。 器具を必要としない自重トレーニングは、自宅で手軽にできる運動です。自分の身ひとつで運動による健康効果が得られます。 https://www.journalofsports.com/pdf/2020/vol5issue1/PartA/4-2-118-976.pdf […]
ケガを防ぐ正しいランニングフォームの重要性
Reading Time: < 1 minute ランニングは、体を動かすことで得られる健康上のメリットを実感できる、身近な運動の代表格です。 ランニングは多くの人にとって比較的簡単にできる運動ですが、正しいフォームやテクニックを使わずに走ってしまうと、あらゆる負傷で痛みや不調、消耗に至る可能性があります。幸いなことに、正しいテクニックを身につけることで、ダメージのリスクを大幅に減らし、楽しくトレーニングを続けることができます。 では、ランニングの正しいテクニックとは? 街中をちょっと走るにしても、大きなイベントに向けて長距離トレーニングをするにしても、テクニックがすべてです。研究によると、ランニングによる負傷の大きな要因は、テクニックの不足だということです。1 痛みやけがのリスクを最小限に抑えつつ、運動による健康効果を得るためのランニングのコツをご紹介します。 前方を見る 目線は前に向けましょう。自分の足元を見たくなるかも知れませんが、30m〜60mくらい先の地面を見るようにして下さい。そうすることで、首の後ろや肩の筋肉にかかる負担を避けることができるだけでなく、前方の状況を確認しながらより安全に走ることができます。 オーバーストライドを避ける ランニングにも「やりすぎ」はあります。走る時の歩幅に着目してみましょう。脚の長さや柔軟性は人それぞれです。他の人に合わせようとせずに、自分に合った歩幅を見つけて下さい。足が胴体より前に出すぎず、胴体と一直線につながった状態で下りてゆき、足が地面に着いたときに膝が足首の真上で曲がるのが理想的です。足首が膝より前に出ている場合は、オーバーストライドになっています。 肩の力を抜いて姿勢を保つ 良い姿勢は良いフォームにつながります。これは、机に向かっていても、車に乗っていても、走っていても言えることです。姿勢が悪いと肩が前に丸まって体が硬くなってしまいます。良い姿勢を保つには、意識と実践を組み合わせる必要があります。時々、自分の立ち姿をチェックしてみましょう。胸を開き、肩を後ろに回して力を抜き、腕は体の前ではなく横に自然に下ろして、まっすぐに立っていることができるでしょうか。肩や背中、首の緊張は、腕の動きに影響を及ぼします。足は主に移動を担いますが、腕の動きはバランス、リズム、パワーに必要です。腕と足を連動させ、軽いジョギングでは小さめに、歩幅を広げる場合は大きめに、と動作を使い分けるようにしましょう。 体幹と臀部の筋肉を鍛える 体幹と臀部の筋肉は、体幹、骨盤、腰を安定させる上で重要な役割を果たします。これらの筋肉群が弱いと、パフォーマンスが低下するだけでなく、様々なけがの原因になることがあります。良いランナーになるためには、スクワット、ランジ、ヒップレイズなどを定期的に行って、体幹と臀部の筋肉を強化する必要があります。 呼吸をコントロールする 呼吸の方法はランニングのレベルを問わず重要です。練習すればすぐに身につきますし、体が丈夫になればなるほど簡単になります。呼気と吸気の比率は、運動の強度に応じて変化します。最初は少し不自然に感じるかもしれませんが、口で呼吸をすると、より多くの酸素を体内に取り込み、筋肉に素早く燃料を供給することができます。また、横隔膜呼吸と呼ばれる、より深い呼吸をすることも大切です。お腹に深く空気を入れるようにして、より多くの空気を取り込みましょう。 ランニングシューズについて… 正しいフォームとテクニックを身につけることは大切ですが、適切なランニングシューズを履くこともまた重要です。ランニングは関節にかかる負担が大きいため、ほんの少しのバランスの乱れが全身のバランスの崩れにつながります。癖のない「ニュートラル」な走りができるランナーは幸運です。それは、足が自然に正しいポジションに収まるため、けがをしにくいからです。しかしながら、ほとんどの人は「オーバープロネーション」か「アンダープロネーション」のどちらかになっていて、足に負傷を生じやすい傾向にあることが研究で明らかになっています。オーバーの人は足を少し内側に向けて、まるで綱渡りをしているかのように走ります。一方、アンダーの人はその逆で、足を少し外側に向けて走ります。 2 自分がどちらのタイプかは、靴底のすり減り方を見れば分かるかも知れません。靴底が内側からすり減っている場合はオーバープロネーション、外側からすり減っている場合はアンダープロネーションの可能性があります。 専門的な話になりそうだからと心配する必要はありません。ランニング用品の優良店では、個人個人の足をチェックし、動き方を見て、バランスの崩れを調整できる適切なランニングシューズを探してもらえます。ファッション優先で最新のブランドを選ぶのではなく、専門家のアドバイスを受けながら、体をしっかり守ってくれるシューズを選びましょう。きっと、足が喜んでくれるはずです。 https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-199214050-00004 [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4392721/ [↩]
運動しても体重が減らないことがあるのはなぜ?
Reading Time: < 1 minute 運動することで得られる健康上のメリットはたくさんあります。 単純に体重を減らすことを目的に運動するという人は少なくありません。ところが、運動に熱心に取り組んで週末に体重計に乗ってみると、実際には体重が減っていなかったり、むしろ少し増えていたりして、腹立たしい思いをした人もまた少なからずいらっしゃるでしょう。体重計を破壊して投げ捨てたくなる気持ちを抑えるためにも、あらゆる努力が無駄になったわけではないということを知っておきましょう。一見分かりにくくても、自分が思っている以上にエクササイズの恩恵を受けている可能性があるのです。 体重が変わらないように見えても、何かが違ってきているはずです。その背景について見ていきましょう。 体重は変動する 体重は自然に増減します。同じ1日の中でも2kg以上の差が出ることもあります。1 500g近い脂肪がつく場合の摂取エネルギーはおよそ3,500キロカロリーですので、たった1日でこれだけの脂肪がついたとは考えられません。体重計は目安にはなりますが、あくまでも体全体の重量を表すものであり、体脂肪とは別物です。タイミングによっては水分量が多く、それが体重計の数字に影響することもあります。必ずしも脂肪が増えたとは限りません。 減量中にも筋肉は作られる 運動をしていれば筋肉が増えている可能性が高く、それは体重計にも現れます。体重の構成は均一ではありません。身長と体重の同じ人が二人いたとしても、見た目は異なります。これには、保水力、体組成、全体的な体形など、様々な要因がありますが、筋肉と脂肪の密度が大きく異なることが主な要因となっています。よく、筋肉は脂肪より重い、と言われますが、これは間違っています。1kgの筋肉と1kgの脂肪、どちらも重さは同じです。でも、見た目は同じではありません。例えば、1kgの綿毛は、1kgの鉄よりも物理的に大きく見えます。 自分が食べているものを把握できていますか いつもではなくても、気付かないうちに必要以上のカロリーを摂取していることはありませんか。運動量が多ければ食事量が増えても大丈夫、と思いがちです。これは間違ってはいません。頻繁に体を動かしていると、より多くのエネルギーが必要になります。とはいえ、常に多量のカロリーを必要としているわけでもありません。間食に高タンパク食品を摂るようにすると、満腹感が長続きして減量の継続に役立ちます。2 ホールフードを食べずにいると ホールフードとはほとんど加工されていない食品のことです。ビタミンやミネラルが豊富で、化学添加物を含有しません。リンゴ、バナナ、ブロッコリー、トマト、玄米、全卵、サーモンといったようなホールフードは栄養価が高く、体の機能を最大限に発揮するために必要なものをもたらします。一方、加工食品の多い食事は、様々な面で減量の妨げになります。まず、体内に酸素を行き渡らせるのに必要な鉄分が不足していることが多いため、運動によるカロリー消費が制限されます。3 また、ホールフードにはなく、加工食品に多用される精白糖は、肥満の原因となるだけでなく、グレリンという空腹ホルモンの分泌を増加させ、脳が満腹感を得る能力を低下させることが分かっています。3 ウエイトリフティングや筋肉に負荷をかけるトレーニングを 運動による健康効果は、多様な種類の運動を組み合わせることで最も顕著に現れます。往々にして、有酸素運動に時間を費やしていればそれで十分だと考えがちですが、ウエイトなどで筋肉に負荷をかけるトレーニングを取り入れると、より効果的に筋肉を鍛えて減量を促進できます。ウエイトトレーニングは、有酸素運動ほどカロリーを消費しませんが、筋肉の増強には効果的です。1日中、筋肉は脂肪よりも多くのエネルギーを消費するので、特に何もしていなくても、筋肉が多ければ多いほど、より多くのカロリーを燃焼することができます。4 有酸素運動 逆もまた然りで、ウエイトリフティングや自重トレーニングは身体を強くするのに最適ですが、全体的に見ると、1回あたりのカロリー消費量では有酸素運動の方が多いのは確かです。有酸素運動が体を引き締め、新陳代謝を活発にして、長期的により良い減量につながることは立証されています。5 睡眠不足のせい 睡眠不足がダイエットに直接影響することは研究で明らかになっています。それは、疲れているときに働く生物学的メカニズムによって空腹になり、手早くエネルギーを得ようとして、実際に必要な量よりも多く食べたくなってしまうからです。6 さらに、疲れていると代謝が最適に機能しないことも示されています。7 ですから、チョコレートビスケットを我慢したとしても、体はいつも通りにカロリーを消費できない状態になります。 体重は日ごと、週ごとに変動します。意に沿わず苛立つこともあるかも知れませんが、それは全く正常なことであり、心配の種にするほどではありません。健康的な食生活と適度な運動をし、十分な睡眠をとっていれば、なかなか変わらなかった体重もすぐにあるべき方向へと戻り始めます。また、体重計は自分の進歩を測る方法のひとつに過ぎません。他の手段もあることを覚えておいて下さい。毎月、各部のサイズを測って体型の変化を調べたり、服のフィット感を確かめたりすることもできます。そして最も重要なのは、どれだけ気分が良くなっているかに着目することです。 https://health.clevelandclinic.org/when-is-the-best-time-to-weigh-yourself/ [↩]https://academic.oup.com/ajcn/article/101/6/1320S/4564492?login=true [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK54103/ [↩] [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2980962/ [↩]https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1521691804000836 [↩]https://link.springer.com/article/10.1007%252Fs13679-012-0026-7 [↩]http://www.tgiscience.com/documents/Sleep%20and%20Weight%20Gain.pdf [↩]
加齢と回復力の変化
Reading Time: < 1 minute 40代、50代、それ以上の年齢になっても、10代や20代の頃と同じようなエネルギーと回復力があれば良いのですが、残念ながらそうはいきません。 年齢を重ねると、定期的に運動をしていても、体の反応が鈍くなる傾向があります。また、疲れや痛みを感じやすくなったり、けがの危険が高まったりします。だからといって、運動をやめるべきではありません。むしろ、中高年期の健康維持のためには、運動のもたらす健康効果がこれまで以上に重要になってくるのです。 では、どうすればよいのでしょうか。基本的にはそれまでとあまり変わりませんが、けがを防ぎ、しなやかに自由に動ける体を維持するために、いくつか工夫することが望まれます。 ストレッチの重要性 ストレッチは年齢を問わず大切ですが、加齢とともに自然と柔軟性が失われていくぶん、重要性は増していきます。ストレッチをすることで高齢者の自然な歩行や動作が大幅に改善されるということは研究で明らかになっています。 1 若いうちは週に1〜2日のストレッチで十分だったとしても、これからは頻度を増やす必要があります。ストレッチといっても、無理に時間をかける必要はありません。朝起きたらすぐに、短い時間で構いませんので、体全体を伸ばすような動きをする習慣をつけましょう。 有酸素運動後のクールダウンと筋力強化 50歳前後になると筋肉量や骨密度が低下してくるため、筋力を維持するには負荷をかけるトレーニングが重要になります。筋力トレーニングは、通常の加齢に伴う筋肉量と筋力の低下を補うのに役立ちます。定期的な運動についてはさらに、骨の健康状態が改善されて骨粗しょう症のリスクが減少すること、姿勢が安定して転倒やそれに伴うけがや骨折のリスクが減少すること、柔軟性や可動域が増加することなどが研究で証明されています。2 しかも嬉しいことに、わざわざジムに通う必要はありません。ですから、ジムに行くのは気が引けるという方も心配しないで下さい。ウエイトを使ったエクササイズはもちろんですが、道具を使わない自重トレーニングも自宅でできる方法がたくさんあります。スクワット、ランジ、プランク、レッグレイズなどをやってみましょう。 突然やめずにクールダウンを 運動が健康にもたらす効果を十分に得るためには、有酸素運動が重要な役割を果たすことを知っておきましょう。50歳を過ぎると心臓病が懸念されるようになりますが、研究により 3 、有酸素運動が予防に役立つことが明らかになっています。また、有酸素運動には除脂肪体重を増やす効果があります。筋肉は脂肪よりも多くのカロリーを消費するので、加齢に伴い代謝が低下する中で、体重の増えすぎを防ぐためにも運動しましょう。時間がない場合は、インターバルトレーニングがおすすめです。インターバルトレーニングは高強度の運動と短時間の回復を交互に繰り返す運動で、EPOC効果(運動後の過剰な酸素消費)により、運動が終わった後もカロリーの消費が進みます。また、トレーニングする日を1日おきにすることで、筋肉を適切に回復させることができます。1日休んでも痛みが残っている場合は、自分の体の声をよく聞いて、休息と回復にかける時間を増やして下さい。ちょっとした痛みが負傷の兆候であったとしても、しばらく安静にしていれば大事に至らずにすむことが多いものです。 休息は運動と同じくらい重要 運動をすればするほど効果が上がると思いがちですが、休息も運動と同じくらい重要です。運動のプログラムの一環として組み込んで下さい。休息と回復に必要な時間は、年を重ねるごとに長めになってきます。 運動による健康上のメリットを実感するには、年齢に関係なく、健康的でアクティブな生活を維持することが大切です。何歳の誕生日を迎えたら、運動が体に悪いものになる、というような節目はありません。しかし、年を重ねるごとに運動が難しくなったり、回復に時間がかかるようになったりする傾向はあります。迷ったら、自分の体の声に耳を傾けてみましょう。痛みがある場合は、やりすぎ、急ぎすぎの可能性があります。運動した後、何日も疲れが取れない場合は、ペースを落とすべきです。今現在の年齢は関係ありません。出来るだけ早くに運動を始めればそれだけ、年齢を重ねてからの運動も楽になります。 https://www.karger.com/Article/Abstract/235863 [↩]https://experts.illinois.edu/en/publications/exercise-and-physical-activity-for-older-adults [↩]https://europepmc.org/article/med/7934752 [↩]
柔軟性を高めるトレーニングがフィットネス全体にもたらすメリットとは
Reading Time: < 1 minute 柔軟性は日常生活の基盤です。 普段意識することはほとんどありませんが、柔軟性に何らかの問題が発生したときには、それがいかに重要か思い知ることになります。柔軟性がなければ、前かがみになって物を拾ったり、椅子に座ったりといった日常的な作業を行うことができません。筋肉に蓄積された緊張や痛みを取り除き、リラックスするにも柔軟性が必要です。緊張や痛みが強すぎると、休むことすらできなくなってしまいます。 フィットネスと柔軟性 柔軟性とは、筋肉とそれを取り巻く結合組織を一時的にどれだけ伸ばせるか、と言ってよいでしょう。フィットネスを支える4本柱のひとつとして、他の柱と共に働かせることで、運動のもたらす健康上のメリットを最大限に引き出すことができます。柔軟性が高いと、筋肉の可動域をしっかりと確保できるため、筋力や持久力の向上にもつながります。 柔軟性が重要な理由とは 柔軟性を高めると、体に良いことがたくさんあります。まず、可動域が広がってバランス調整力が向上するので、運動中に怪我をする可能性が低くなります。1 柔軟性を高めることで得られるその他の主なメリットは以下の通りです。 痛みの軽減 筋肉を伸ばしたり開いたりすると、体の緊張がほぐれて動きやすくなります。筋肉をゆるめると痛みや辛さを感じにくくなり、筋肉が引きつることも少なくなります。 姿勢とバランスの向上 姿勢やバランスが良いと、座ったり立ったり、動いたりするのが楽になります。ヨガなどの活動を通じて柔軟性を高めると姿勢やバランスが良くなることは、研究で示されています。2 健やかさを実感 柔軟性を重視した運動は、ゆっくりとした動作で体に優しいものが一般的です。研究によると、体を開いて伸ばすポーズを定期的に行うと、よりリラックスして幸福感を得られることが示されています。3 身体能力の向上 丈夫で効果的に働く筋肉は、筋力や持久力のトレーニングにも重要です。柔軟性を高めると筋肉がより効果的に使えるようになって、フィットネスに役立ちます。 柔軟性を高める運動 全体的な柔軟性を向上させるには、呼吸法、静的ストレッチ、動的ストレッチの3種類のエクササイズを組み合わせるのが最も効果的です。 呼吸法 適切な呼吸は、あらゆる種類の体力づくり、特にストレッチのような柔軟性を高める運動において重要な要素です。正しい呼吸で肺を満たすことができるようになれば、エネルギーを無駄なく使って運動を続けられます。 横隔膜呼吸は、横隔膜と体幹の筋肉を鍛えるのに役立ちます。以下のステップで簡単にできますのでやってみましょう。 楽な姿勢で立つか、椅子に座って、両手を肋骨に当てます。 鼻から息を吸って、肺に空気を入れながら、胸郭が広がるのを感じて下さい。 ゆっくりと口から息を吐き、体幹に力を入れます。 静的ストレッチ スタティック・ストレッチとも呼ばれ、一定の時間静止するストレッチの方法です。筋肉をゆっくりと温め、けがのリスクを減らすことができます。軽く引っ張っていき、緊張感が得られるところまで伸ばします。痛みを感じる手前で止めるようにして下さい。 動的ストレッチ ダイナミックストレッチとも呼ばれる、動きを伴うタイプのストレッチ方法です。静的ストレッチとは異なり、筋肉の可動域をフルに使います。例えば、腿上げで足を片方ずつ持ち上げる動作を繰り返すと、筋肉中の血流を促進しつつ、大臀筋、腰、膝関節を伸ばすことができます。 柔軟性を高める運動は、自分自身や自分の体と向き合うすばらしい方法にもなります。身体を開放し、強く柔軟にして、全体的にバランスのとれた良好な状態を目指しましょう。 https://www.researchgate.net/profile/Duane-Knudson/publication/240184136_Warm-up_and_flexibility/links/0046353b54ce3432ef000000/Warm-up-and-flexibility.pdf [↩]https://www.ijoy.org.in/article.asp?issn=0973-6131;year=2016;volume=9;issue=1;spage=27;epage=34;aulast=Polsgrove [↩]https://www.acefitness.org/education-and-resources/lifestyle/blog/6646/benefits-of-flexibility/ [↩]
フィットネスと筋力
Reading Time: < 1 minute 運動の計画に筋力強化が欠かせない理由とは 体力があるといっても、その実態は様々です。例えば、マラソンを走ることができる人は間違いなく体力がありますが、重いウエイトを持ち上げることはできないかも知れません。一方、重いものを持ち上げられる人は、マラソンを走れないかも知れませんが、それでも体力があると言えます。フィットネスを、持久力、柔軟性、筋力というカテゴリーに大まかに分けて考えてみましょう。 フィットネスと筋力 筋力はフィットネスの4つの柱のひとつです。筋肉の強さは、物を動かしたり持ち上げたりする力に直接影響します。筋肉を増強し、耐久性を高める筋力トレーニングは、どんな運動プログラムにも欠かせません。 筋力トレーニングでは、ある種の抵抗力に対して体を動かします。ジムのマシンやフリーウエイト、ダンベル、ケトルベルなどを使ったトレーニングのほか、器具を使わずに自分の体重だけで行う方法もあります。 筋力トレーニングの重要性とは 調査によると、筋力強化に関連した運動には健康上多くのメリットがあり、筋力が強ければ強いほど、全体的な健康と運動能力が向上することが示されています。 1 その他、主な利点は以下の通りです。 • 疲れを感じることなく運動を楽しめるようになる• 健康的な体重を維持しやすくなり、体組成(脂肪と筋肉の比率)が向上する• 気分やエネルギー水準が高まり、睡眠パターンが健康的になる• 姿勢が良くなり、筋肉が強化されて腰痛が軽減される• 安定性、バランス、柔軟性が向上し、負傷や転倒が減る• 運動後もカロリーの燃焼が促進される• 骨の健康と骨密度の向上• 脳の健康と認知機能の向上• 気分、自信が向上し健やかさを実感 筋力トレーニングと病気、慢性疾患 これまでの研究によると 2 、腰痛、関節炎、糖尿病、さらには心臓病など、多くの慢性疾患の症状が筋力トレーニングを含む定期的な運動で軽減されることが示されています。 筋力トレーニングの種類 筋力トレーニングは、自宅でもジムでも、外出先でも行うことができます。ジムに通う場合は、筋トレ用のマシンで様々な筋肉を鍛えたり、サーキットトレーニングやボディパンプなど、ウエイトを取り入れたエクササイズのクラスに参加したりできます。これまで持久力向けと思われていたアクティビティも、筋力トレーニングに適しています。例えば、ランニングやヒルクライム、サイクリングなどは、体を前に進めるために脚の筋肉に負荷をかける運動をすることになります。 筋肉に負荷をかける運動を習慣にすれば、身体や筋肉を強化できます。筋肉を強化する機会は、いわゆる筋力トレーニング以外にも思わぬところに存在します。エレベーターに乗るか、階段を上るか、どちらかを選ベる場合は、階段を使いましょう。食料品の買い物に行ったなら、少し離れた場所に駐車して、荷物をトロリーに載せずに手で持って車まで運ぶようにしましょう。このような工夫を日常のあらゆる場面に取り入れてみると、運動を意識せずとも筋力強化の健康効果を実感できるようになるでしょう。 https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/fitness/in-depth/strength-training/art-20046670 [↩]https://journals.lww.com/acsm-healthfitness/Fulltext/2013/03000/Weightlifting_Training_Gives_Lifelong_Benefits.12.aspx?bid=AMCampaignWKHJ [↩]
長期的に持続する減量とエクササイズ
Reading Time: < 1 minute 体重を減らすのは大変なことですが、それは勝負の半分に過ぎません。 。 残りの半分は、その体重を維持することです。痩せても結局元に戻ってしまう人は多く、減量後の体重を長期的に維持できている人は5分の1程度という調査結果もあります。 1 でも、諦める必要はありません。科学的に裏付けられた方法を活用して、目標の体重を達成、維持することを楽しみましょう。 運動の重要性 運動を中心にして減量したのでなくとも、せっかくの成果を維持するためには、定期的に体を動かす必要があります。それは、運動によってカロリーを消費し、新陳代謝を活発にすることができるからです。運動は自由に食べられるものが増えていくにつれて重要になります。運動量を増やしてカロリーの摂取と消費のバランスを取ることで、摂取したカロリーをしっかりと燃やして体重を安定させましょう。研究によると、毎日30分程度の適度な運動をしている人は、体重の維持がしやすいということです。 2 ウエイトリフティング 体重が減ると筋肉量が減るというのはよくある副作用です。 3 筋肉は脂肪よりも多くのカロリーを消費するため、筋肉が減ると体重維持が難しくなります。また、筋肉量の減少には、新陳代謝の悪化や全体的なカロリー消費量の低減といった影響が伴うことも分かっています。 4 研究によると、減量後にウエイトリフティングをすると、このような筋肉の減少を防いで体重を維持できる可能性が高くなるということです。5 バランスの良い食事と運動を組み合わせる ダイエットが終わっても食事に気をつけることは大切です。バランスのとれた食事と運動による健康効果の両方を最大限に活かすようにしましょう。タンパク質を多めに摂取すると、食欲を抑えて満腹感を促すことができます。また、食後に満腹感をもたらす役割を担うホルモンの量が上昇します。 6 体重測定を続ける 体重は一夜にして増えるものではなく、徐々に増えていくものです。ある朝突然、減らしたはずの体重が戻っていたことに気付く、といったことのないように、定期的に体重を測って確認しましょう。とはいえ、たまに体重が増えたとしても、気にしすぎないことが大切です。毎週体重を測って、少しでも増えていたら即ダイエットをするのではなく、自分で許容範囲を決めておくことをお勧めします。例えば、2kgくらいまでは良しとするなら、目標体重から2kgの上限を超えたら、範囲内に戻るように対処すれば良いのです。これなら時々ちょっとしたおやつを楽しむことができますし、上限を超えても比較的簡単に範囲内に戻すことができます。 体重維持の方法に男女の違いはあるか 遺伝的な観点からは、体重維持に関しては、男性の方が有利であると言えるでしょう。一般的に、男性は筋肉量が多く脂肪が少なめなので、体重を維持するだけでも女性よりも多くのカロリーを必要とします。簡単に言えば、男性はたくさん食べてもすぐには太らないのです。筋肉は脂肪よりも多くのカロリーを消費します。ですから、ウエイトリフティングや自重トレーニングは女性にとって特に重要です。 また、維持の面だけでなく、体重を減らすのも男性の方がスムーズで、体重が増えた後元に戻すのは女性よりも簡単です。体重管理については男性の方が有利なようですが、女性はこれを理由に落胆することなく自力でコントロールして、食生活や運動習慣を改善して下さい。ウエイトを持ち上げたり、体重で負荷をかける運動をしたりすることで、ぜい肉のない体を作り、減量の成果を維持できます。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16002825/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3925973/ [↩]https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17075583/ [↩]https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-200636030-00005 [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1555605/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4258944/ [↩]
子どもにとっての運動の重要性
Reading Time: < 1 minute 子どもの運動は大人のそれとはずいぶん違います。 例えば、子どもがジムでウェイトリフティングをしている姿は想像しにくいでしょう。子どもの場合は、友達と走り回ったり、リビングで踊ったりも含めて、あらゆる動きが運動になります。 子供にとって運動が重要な理由とは 運動というと健康維持のために行うものというイメージがあるかも知れません。それは年齢に関係なく事実ではありますが、子どものうちから活発に体を動かす機会を大切にするべき理由は他にもたくさんあります。運動は、身体の操作性、骨や筋肉、認知能力や社会性の発達を促進するなど、健康に様々な利点をもたらします。 1 体力向上 社交の場を提供する 集中力の向上 学業成績の向上 丈夫な心臓、骨、健康な筋肉の形成 健全な成長発達の促進 自尊心の向上 姿勢とバランス調整力の向上 ストレスの軽減 質の高い睡眠の促進 子どもに必要な運動の種類と量 必要な運動の種類と量は子どもの年齢によって異なります。 5才未満で自立歩行ができない場合 – イギリスのNHSのガイダンスによると、自立歩行に至らない5才未満の子どもには、発達に役立つあらゆる動きを楽しめるよう、大人が手助けする必要があります。適切な運動の例としては、寝返りを打つ、おもちゃに手を伸ばす、といったような、床の上で様々な姿勢をとることを促すものがよいでしょう。また、お風呂で遊ぶなど、水を使ったアクティビティを楽しんだり、近所のスイミングプールに一緒に行ったりするのもおすすめです。 5才未満で自立歩行ができる場合 – この段階では、1日に少なくとも3時間以上、活発に動けるようにすることが推奨されています。テレビやコンピュータの前にいる時間は最小限にして、そのかわりに庭で走ったり遊んだり、ボールを投げたりキャッチしたり、登ったり歩いたり、トランポリンで跳ねたりといった活動を楽しめるようにして下さい。 5〜18才の子ども、青少年 – NHSの指針では、この年代で身体活動の健康上の利点を十分に享受するには、毎日少なくとも1時間は中程度以上のしっかりとした運動を行うべき、とされています。例えば、自転車に乗る、泳ぐ、体操する、スキップする、サッカーなどのスポーツをする、格闘技をする、あるいはペットの犬を連れて早足で散歩するなどの活動はいずれも子どもたちにとって有益です。 子どもが何才であろうと、運動は成長の基礎となるものです。テレビの前で過ごすよりも体を動かすよう促すことを常に心がけて下さい。一方、何事もバランスが大切ですから、たまには一緒に座って映画を見るのも悪くありません。運動が自尊心を高め、ストレスを軽減し、子どもの精神面の健康全般に役立つことは、研究で示されています 2 ので、積極的に体を動かせるよう工夫しましょう。 https://www.gosh.nhs.uk/conditions-and-treatments/general-health-advice/leading-active-lifestyle/exercise-children-and-young-people/ [↩]https://psycnet.apa.org/record/1994-05137-001 [↩]
40才からのフィットネス
Reading Time: < 1 minute 中年期の運動ニーズについて知っておくべきこと 40才というのは、人生の大きな節目です。20才の頃と変わらない若々しい気持ちがあるのに、店先に並ぶグリーティングカードを見ると「丘を越えた」ことが公然と告げられています。実際のところ、この年齢になると、身体能力と身体的ニーズの両方が変化し始めます。心が若いままでいることに何ら悪いことはありませんが、普段の運動習慣を見直して、取り入れた方が良さそうなものがあれば検討してみる価値はあります。 有酸素運動の重要性が増す 運動不足自体が心臓病のリスクになるわけではありませんが、運動しないでいると高血圧や高コレステロール、肥満になりやすく、これらの要因が相まって心臓病のリスクになることは考えられます。有酸素運動が好きな人も嫌いな人も、心臓病のリスクを減らすために、ぜひ今から有酸素運動を積極的に行って下さい。統計的には、心臓病にかかる可能性はまだ高くありません。心臓病は50才以上の人に多く認められます1 。 それでも、年を重ねるごとに運動がしづらくなっていくので、心臓を鍛えて準備をするなら今が絶好のチャンスと言えるのです。 負荷をかけるトレーニングで骨を丈夫に 高齢になるほど骨粗しょう症になりやすいのなら、年齢を重ねてから筋力トレーニングを始めるのはかえって良くないのでは、と思われるかも知れませんが、筋トレが筋力とバランス調整力の向上に役立つことは研究で明らかになっています。どのような運動にも言えることですが、初心者は最初から無理しないことが大切です。軽いウェイトやダンベルから始めてもよいですし、地元のジムのパーソナルトレーナーに相談して、自分の年齢に合った強化エクササイズを教えてもらうのも一案です。急いで無理をしてはいけません。トレーニングには回復時間を設ける必要があります。 メンタルヘルスと気分転換のためにも体を動かして 体を動かすことで得られる健康効果は、身体的なものにとどまらないことは間違いありません。心の健康を維持・増進する手段としても、運動が推奨されるようになっています。運動が気分や自己像を含むメンタルヘルスの改善と関連していることは研究で明らかになっています。20~40分程度の有酸素運動をするだけでも不安や気分が改善し、その効果は数時間持続することが示されています。2 インターバルトレーニングを取り入れて更年期症状を和らげる 気分の不調、体重管理の困難、ほてりといった更年期障害の症状を緩和するには、運動が有効な場合があります。3 特に、高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、短時間に全力で運動してから休むことで、心肺機能を高めつつ、コルチゾール(体内のストレスホルモン)の値が上がりすぎるのを防ぐことができるので、おすすめです。 健康は何才になっても手に入れることができます。40代になるまで運動に馴染みのなかった人でも、決して遅くはありません。何よりも素晴らしいのは、あらゆるライフスタイルに合った選択肢があることです。人前で運動するのが苦手な方は、オンラインでできるものを利用するか、散歩に出かけるとよいでしょう。ペットに犬を飼っているならもっと簡単で、気づかないうちに運動していることも多いはずです。友人を誘って新しいアクティビティに挑戦するという方法もあります。ダンス教室など、いかがでしょうか。いずれにしても、自分が楽しめるものが見つかれば継続しやすくなります。小さな目標を設定して、自分に優しく接し、達成感を味わい、何よりも自分がやっていることを楽しむようにして下さい。そうしている間に、体を動かすことで得られる健康上のあらゆるメリットを享受できます。 https://www.nhs.uk/conditions/cardiovascular-disease/ [↩]https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-199009060-00001 [↩]https://www.thelunahive.com/why-exercise-is-vital-during-menopause/ [↩]
運動の妨げになるものを克服するには
Reading Time: < 1 minute 運動を習慣にする上で最も困難なことは、実際に始める動機を見つけることかも知れません。運動と言っても特に激しく体を動かす必要はないのですが、それでも、動かずにいることの方が楽なのは確かです。 ただ、体を動かさないでいると、体重管理やストレス解消、精神面の健康や気分の向上など、運動がもたらすすばらしい健康効果は得られません。 1 ここでは運動をためらう最も一般的な理由を探ります。それを克服して運動に楽しみを感じ、積極的に体を動かせるよう、ぜひお役立て下さい。 時間がない 1日が短すぎると感じることはよくあるものです。運動をする上で、時間は最大の敵になりかねません。しかし、ほとんどの人の場合、よく見直してみるだけで、運動する時間が確保できます。そのためには、少し早起きするか、いつも見ているSNSやテレビを見ないで運動する時間にする必要があるかも知れません。正直に自分に向き合って下さい。時間はどこかにあるでしょう。それでも時間が足りないと感じるなら、高強度インターバルトレーニング(HIIT)のように、30秒から数分間の高強度の運動と1分から5分の回復時間を繰り返す、短時間でできる運動に集中するとよいでしょう。HIITプログラムによる心血管系の改善効果は、従来からの定番であるランニングやサイクリングなどの有酸素運動と同等であるという研究結果が出ています。 2 支え合える仲間を 人前で運動することに抵抗がある人もいれば、一人で運動するなんて最悪と思う人もいます。大抵の場合はどちらかに分かれますが、あなたはいかがでしょうか。人前で運動することに抵抗がある方には、誰の目にも触れることなくソーシャルサポートを受けながら運動できる、オンライン・トレーニングがあります。多くのオンライングループやクラスがソーシャルメディアを活用して、意見を交換したり、励まし合ったりしています。他の人たちの顔を見て頑張りたい人にもおすすめです。 エネルギーが足りない 疲れてソファで横になりたい時に、あえて体を動かそうというモチベーションを見つけるのは難しいものです。実は意外かも知れませんが、運動はエネルギーを消耗するよりもむしろ、全体的なエネルギーを増強する働きがあります。これは、「快感」ホルモンのエンドルフィン 3 が分泌されて、よく眠れるようになるからです。 4 やる気が出ない 何か新しいことを始めるときも、モチベーションを上げるのは難しいものです。慣れ親しんだ方法やルーチンがあると、守りに入って変化を恐れることがあります。そんな場合は、もっと大きな視点で考えてみましょう。そもそも、なぜ体を動かすことを意識し始めたのでしょうか。精神的に良好な状態になりたい、パフォーマンスや外見の面で達成したい身体的な目標がある、一日の疲れを癒したい、デスクワークから離れたい、など何らかの気持ちがあったはずです。最終的な目的が何であれ、それを体を動かすモチベーションにしましょう。 負傷が心配 運動にはけがのリスクが伴います。それは否定はしません。とはいえ、どんな動作でも同じことです。キッチンに向かう途中でコーヒーテーブルを蹴って足の指を骨折することもあるかも知れません。だからといってキッチンまで歩くのをやめるわけにはいきません。要はリスクの管理なのです。けがの主な原因のひとつは、骨折のような大きな問題ではなく、使いすぎによる筋肉の緊張のように単純なものだと言われています。ですから、早急にやりすぎないことが大切です。運動前には必ず動的ストレッチで筋肉を温め、終わりには静的ストレッチでクールダウンして下さい。ストレッチをすることで、筋肉が運動に適した状態になり、けがの予防にもなることは研究で示されています。 5 スキルがない 自分の好きな運動を見つけて楽しみましょう。一番になれるかどうかを基準にするよりも、続けられそうなものを選んで下さい。自分なりに少しでも上達できれば、それだけでよいのです。人目のある場所で運動するのが苦手な方には、友人に付き合ってもらったり、自宅でできるオンライントレーニングをしたりといった方法があります。 費用が高い、施設がない スポーツの中には、高額な費用がかかるものもあります。例えば、ゴルフを始めようとすると、クラブセット、グリーンフィー、適切なシューズやウェアなど、最低限でも様々な出費をすることになります。手始めに、友人や同僚に用具類を借りて、長期的にやりたいと思えるかどうかを見極めるとよいでしょう。一方、お金のさほどかからない選択肢もたくさんあります。例えばウォーキングは最も身近な運動のひとつで、しかも全くお金がかかりません。運動靴を履いて鍵を持って出かけると、屋外の新鮮な空気に包まれます。また、以前は気軽にアクセスできなかったアクティビティの多くが最近ではオンラインで楽しめるようになっています。ピラティスやヨガ、ダンスクラス、グループでの有酸素運動などは、グーグルで検索すればすぐに見つかります。 気象条件 お天気に悪い天気はありません。服装が悪いだけです。さすがにハリケーンの中でジョギングはしたくありませんが、一般的には適切な服と靴があれば、天候が運動の大きな妨げになることはありません。暑くて日差しが強いときは、通気性の良い薄手の服を着て(日焼け止めも忘れずに!)、寒くてじっとりと雨が降っているときは、防水・防寒ジャケットで身を包んで出かけましょう。犬を飼っている人なら誰でも、最悪の天気であろうと言い訳にならないことをよく知っています。 運動を妨げる障害が何であれ、それを克服するには、そもそもなぜ身体を動かそうと思ったのかを考えることです。いざ始めるとなると困難を感じるかも知れませんが、体を動かせば自分の気持ちが楽になることが分かるはずです。さあ、頑張りましょう! https://medlineplus.gov/benefitsofexercise.html [↩]https://www.pennmedicine.org/news/news-blog/2018/march/the-workout-debate-experts-weigh-in-on-cardio-vs-hiit [↩]https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-198401020-00004 [↩]https://academic.oup.com/sleep/article/36/9/1279/2453863?login=true [↩]https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-200434070-00003 [↩]
体の強化と調整 – とても重要なのに見過ごされがち
Reading Time: < 1 minute 筋トレというと、ボクサーやレスラーのように、特別強い筋力を必要とする人がやることと思われがちですが、実は、スポーツの好きな人も苦手な人も、筋力強化とコンディションの調整に力を入れることでメリットが得られます。 強化と調整には、自分の体重を利用するものや、様々な器具を使って行うものがあり、動作や健康、身体能力を向上させることができます。より具体的には、以下のような効果も期待できます。 機能全般と運動能力、パフォーマンスの向上 強化調整の主な目的は、体力をつけ、全体的な動きを向上して運動能力を高めるスキルを身につけることです。エクササイズではしばしば体幹を鍛えることを重視します。体幹がしっかりしていれば、他の筋肉にエネルギーを伝達し、より効果的でパワフルな筋収縮を可能にできるからです。強化調整の優れたプログラムは、自分の能力を最大限に引き出すうえで重要な分野を特定しながら、長期的にパフォーマンスを向上させていきます。 より良い動きを可能に 強化と調整は、バランス、コーディネーション、姿勢など、ボディメカニクス全般を向上します。ある研究では、転倒の危険性が高い高齢者に筋力トレーニングを行うと、その危険性を約40%低減できることが示されています。 1 姿勢の改善に役立つ ボディメカニクスが改善されると、体を支えている筋肉が強化され、姿勢が良くなります。座りっぱなしになるライフスタイルが増えている現代、アスリートだけでなく、すべての人がこの恩恵を受けることができるのは明らかです。さらに、姿勢が良くなると呼吸器系や循環器系など他の身体機能の改善にも役立つという研究結果も出ています。 2 怪我のリスクを減らす 強化と調整に着目した動き方のテクニックを導入し、自分の動きをよく見て正しく動けているか確認しながらバランスをとるようにすることで、怪我を防ぐことができます。これはアスリートに限らず非常に有益です。誰だって、痛みを感じなくて済むならその方が良いでしょう。 しっかりとした基礎を作るには アスリートの場合パーソナルトレーナーの指導を受けるという選択肢がありますが、自宅でできる強化調整エクササイズもたくさんあります。高価なジムに通う必要はありません。自分のペースで気軽にできて、全身にメリットをもたらすトレーニングを行うことができます。まず最初に、心拍数を上げるためにウォーミングアップをしましょう。5分間の早歩きやジョギングをしながら、腕や脚などの筋肉をぐるぐる回してほぐします。 初心者の方は、以下の4つの簡単なエクササイズから試してみて下さい。いずれも道具は必要なく、自分の体重だけでできるエクササイズです。 ランジ ランジは、腰から大腿四頭筋、ハムストリングス、臀部、ふくらはぎまで、下半身の筋肉を鍛える運動です。 ランジのやり方: 足を肩幅に開いて立ち、背筋を伸ばします。 右足を前に大きく踏み出し、右膝が90度の角度になるまで腰を落とします。左膝から下は地面と平行になるようにします。ポイントは右膝が右のつま先より前に出ないように注意することです。 背筋をまっすぐに立てます この姿勢を5秒ほどキープ 右足を元の位置に戻します 左側も同様に行います スクワット スクワットは主に臀部と脚の筋肉に働きかけますが、体幹や背中、肩の筋肉も強化できます。 スクワットのやり方: まっすぐに立ち、足をヒップより少し広めに開きます ゆっくりと腰を落としていき、スクワットの姿勢をとります 腰を上げて立ち上がります 以上を繰り返します プランク プランクは体幹の強さと安定性を高めるのに最適です。また、背中や胸、肩の筋肉を鍛えるのにも役立ちます。 プランクのやり方 : 床に膝をつき、両手と前腕部を床につけます 前腕とつま先だけで体を支え、まっすぐに保ちます。腰が落ちないように、お尻をキュッと締めて腹筋に力を入れて下さい プランクの姿勢をできるだけ長く保ちます。体力がついてくれば、保てる時間が長くなります どのエクササイズも、自分の体力や能力に合わせてアレンジすることができます。スクワットが1回できるか100回できるかは重要ではありません。自分自身に挑戦し、体力がついたときに得られるメリットを享受することを重視して下さい。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3634155/ [↩]https://journals.physiology.org/doi/abs/10.1152/ajplegacy.1939.127.3.573?journalCode=ajplegacy [↩]
ストレッチの重要性
Reading Time: < 1 minute ストレッチは本当に重要なのでしょうか。単純でありながら健康に大きなメリットがもたらされる理由とは何でしょうか。 ストレッチというと、アスリートやスポーツをしている人だけが行うものと思われがちですが、実はどこの誰にとっても有益なものです。ストレッチは、筋肉が凝っていると感じ始めたときや痛みを感じたときに限らず、これらの問題が発生しないように定期的に行うべきです。定期的に運動をする場合は、運動前後のストレッチだけではなく、回復期に充てる日を設けたり、回復用のストレッチを行うことも重要です。 ハーバード・ヘルスが発表したレビューでは「ストレッチは筋肉を柔軟に、強く、健康的に保つものであり、関節の可動域を維持するには柔軟性が必要である。柔軟性がないと筋肉は縮み、硬くなる。こわばって力の衰えた筋肉は、動くように筋肉に指示をしても、伸びきるはずのところまで完全に伸ばすことができない状態になる。それが関節の痛みや緊張、筋肉の損傷などのリスクにつながる」と説明されています。1 ストレッチ特有のメリットとは ストレッチに身体的効果があるのは明らかですが、精神的な安定感を促す働きも示されています。これは、ストレッチがヨガで実践されているような呼吸法に集中するテクニックに組み込まれている場合に特に当てはまります。2 その他にもたくさんのメリットがあります。 柔軟性を向上し、可動域を大きくする 柔軟性が向上すると、腰をかがめたり、椅子から起き上がったり、幼児を持ち上げたりするなど、当たり前と思われる日常の活動で痛みを感じることなく簡単に身体を動かせるようになります。様々な種類のストレッチを行うことで、最大限の可動域で自由に関節を動かせるようになることについては研究3 で明らかになっています。これについては後述します。 姿勢の改善 ストレッチは筋肉に有効です。筋肉が硬くなるのを防ぎ、より自由に動けるようにしてくれます。筋肉のアンバランスに悩まされることも少なくなるでしょう。筋肉でよりしっかりと骨格を支えることができれば、結果的に体のアライメント(骨格の並び)が改善されて全体的に姿勢が良くなります。 運動パフォーマンスの向上 ストレッチが可動域を広げるのに役立つことはすでに見てきました。可動域が広いほど、より多くの筋肉を活性化して使用できるようになります。使える筋肉が増えれば、パワーとエネルギーが増し、潜在的なスポーツパフォーマンスが向上します。さらにストレッチは、体が強い衝撃を吸収できるよう整える役割を果たし、運動前の怪我の予防に役立ちます。 運動の回復に役立つストレッチ 運動後のストレッチは筋肉への血流を増加させ、毒素や老廃物を洗い流し、回復時間を短縮し、遅発性筋肉痛(DOMS)の予防に役立ちます。 すばらしいストレス解消法 ストレッチは、特に運動後に行うと、心拍数を下げ、呼吸を落ち着かせるのに役立ちます。ストレッチをしている時間はマインドフルネスな状態で過ごすことができ、周りの世界から精神的に離れることで、息抜きにつながります。 ストレッチのテクニック各種 自分でできるストレッチから、手助けが必要なストレッチ、心を落ち着かせるストレッチ、心拍数を上げるストレッチまで、それぞれにメリットのある各種のストレッチがあります。 自分で行うアクティブストレッチ アクティブストレッチとは、自分の筋肉以外の助けを借りずに体勢を支える静的ストレッチ(スタティックストレッチ)です。アクティブストレッチでは、片方が伸びるともう片方が収縮するというように、筋肉は相反する機能を発揮します。その例としては、つま先を伸ばし、足首を前後に屈伸させた場合などが挙げられます。 補助によるパッシブストレッチ パッシブストレッチも静的ストレッチの一種です。アクティブストレッチと同じように筋肉に働きかけ、筋肉が相反する機能を発揮します。ただし、パッシブストレッチは補助となるパートナーや器具による力を加えていくので、強度が大きくなります。 パッシブストレッチの例としては、レジスタンスバンドを使用したり、寝転んだ状態から足を天井に向かって押してもらったりして、ハムストリングを伸ばすことが挙げられます。 ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ) このタイプのストレッチは筋力と持久力を高めます。ダイナミックストレッチでは、通常の可動域を超えない範囲まで徐々にストレッチを行います。静的ストレッチとは異なり、動的なダイナミックストレッチには動きが伴い、ストレッチするための努力が必要になります。ダイナミックストレッチは軟部組織の端から端まで働きかけますが、目一杯伸ばしたまま保持するのではなく、ほんの少しだけ静止した後、筋肉と腱に力を込めて、伸ばした筋肉を収縮させていきます。ダイナミックストレッチの例には、ランジやスクワットがあります。 ストレッチを日課に取り入れる方法 新しいルーチン一般と同じように、急に多くのことをし過ぎないよう、ゆっくりと進めることが重要です。ストレッチ初心者の場合は、ヨガやピラティスの先生に相談して、始める前に使用すべき正しいフォームを確認しましょう。先生の指導があるストレッチのクラスに通い続けるか、一人でできるストレッチを日課の一部にするかは自分で選択できます。 ストレッチをする時間は1日のうちいつでも自分の都合で作ることができます。ふくらはぎ、ハムストリング、ヒップ、腰など、ストレスを受け硬くなりやすい体の主な部位に焦点を当て、上半身も忘れないでストレッチしましょう。首や肩を伸ばす動きもいくつか取り入れてみて下さい。ストレッチは勢いをつけず、ゆっくりと慎重に行い、それぞれ約30秒間保持します。ストレッチは気持ちいいと感じるはずです。痛みを感じたら、その時点で伸ばし過ぎになっている可能性があるのでやめておきましょう。 ほとんどの人にとって、ストレッチは気持ちの良いものです。心地良く感じられるものは、健康のために驚くほど効果があります。ストレッチをセルフケアの一環として考えたことがない方は、やってみてはいかがでしょうか。身体的にも精神的にも健康効果が得られるようになります。 https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/the-importance-of-stretching [↩]https://wselvamurthy.com/wp-content/uploads/2020/02/EFFECT-OF-YOGIC-EXERCISES-ON-PHYSICAL-AND-MENTAL-health-of-young-fellowship-course.pdf [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3273886/ [↩]
フィットネスの11要素
Reading Time: < 1 minute フィットネスというと、活発に運動できるかできないか、のいずれかを問われているような印象があります。 ところがフィットネスの科学はもっと奥深く、人が身体的に健康であるためには、いくつもの要素が必要であることが分かっています。例えば、強い筋肉をたくさんつけているけれど柔軟性がない人を、フィットネスで不完全とは言えないでしょう。 1 逆に、小柄な体操選手は、つま先に簡単に手が届き、後屈もできますが、先に例にあげた人ほどの重量を持ち上げることはできないでしょう。この場合もまた、それを理由にフィットネスに欠けるとは言えません。総合的なフィットネスを判断するには、異なる状況下で体がどのように機能するかを見極めることが望まれます。 全体的なアプローチでフィットネスに取り組む フィットネスには様々な分野があり、各々の構成要素やパーツに目を向けると総合的な理解に役立ちます。また、スポーツの種類や、その中での役割などによって求められる要件が異なることも知っておくとよいでしょう。例えばサッカーなら、ゴールキーパーは、ストライカーとは異なる分野の技術を必要とします。 健康に関連するフィットネスの要素 フィットネス向上に身体の健康面から取り組むことのできる要素には、以下のようなものがあります。 身体組成:体を構成する脂肪、筋肉、骨の割合は、フィットネスのレベルに直接影響を及ぼします。例えば、走り高跳びの選手は、体を上へ引き上げるために無駄のない身体構成をしていますが、砲丸投げの選手は、より遠くに投げる力を生み出すために、強固な身体構成を必要とします。 心肺機能の持久力:ある種のスポーツでは極めて高度な心肺機能が要求されます。例えば、長距離走は、心臓、肺、血液が長時間にわたって酸素をいかに効率的に運搬できるかにかかっています。 柔軟性:関節の可動域はフィットネスの一指標であり、スポーツによっては他のスポーツよりも優れた柔軟性が求められます。例えば、体操選手はビリヤード選手よりも高い柔軟性を必要とします。 筋持久力:これは、筋肉が疲れ切ってしまうことなくパフォーマンスを続けられる能力です。好例として挙げられるスポーツはローイングです。ローイング選手は、同じ動作を繰り返し長時間続けることが必要です。 筋力:筋力とは、筋肉に負荷がかかったときにどれだけの力を発揮できるかを示す指標です。例えば、レスリングはバドミントンよりも筋力が必要です。 スキルに関連するフィットネスの要素 多くのスポーツはそれぞれに異なるスキルを必要とします。例えば、体操選手には、スピード、筋力、持久力、敏捷性、柔軟性、パワーなどいずれも高度な能力が求められます。 2 スキルに関連する要素は、練習によって向上できます。 正確さ:ボクシングのように特定のポイントを狙うスポーツでは、一定の方向に動きをコントロールすることが重要です。 敏捷性:テニスやスカッシュなどのスポーツでは、瞬発力そのものよりも、素早い方向転換をコントロールする能力が重要になります。 バランス:体をコントロールして安定させる能力は、多くのスポーツで必要とされます。また、完全な静止状態を保ち、銃声とともに走り出す短距離走者のような場合にも、フィットネスの良い指標となります。 コーディネーション:2つ以上の体の部位を同時に使って様々な動作を協調させて行うことのできる能力です。例えば、バスケットボールのドリブルでは、足で移動しながら、ボールを離さないよう手でコントロールする必要があります。 パワー:パワーは、やり投げや円盤投げなどのスポーツにおいて、フィットネスの重要な指標となります。これらのスポーツでは、腕を前方に素早く振って大きな力を加えることで、用具の飛距離というパフォーマンスが実現します。 スピード:徒競走など、A地点からB地点まで素早く移動することが求められるスポーツでは、フィットネスの指標としてスピードがよく用いられます。 フィットネスをこのような要素に分解していくと、単に誰が一番か、という問題ではないことが分かります。フィットネスは、人によっても、スポーツの種類によっても異なります。大切なのは、他人と比較するのではなく、自分の能力を基準にすることです。自分のレベルが今どの程度であっても、フィットネスの11要素は頑張って練習すれば向上させることができます。 http://www.professorjohnthoday.com/downloads/Fitness.pdf [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3325636/ [↩]
バランス – 重要性と改善法
Reading Time: < 1 minute どんな動作をするにしても、バランスは基本的な要素です。 特段意識することはまずないかも知れませんが、例えば、自分の足で直立しているだけでもバランスを保つ必要があります。バランスは考えずともとれていることが多いのですが、それを当たり前のことだと思ってよいわけではありません。バランスをとる力は年齢とともに衰えていく、という研究結果もありますので、維持することは大切です。1 バランスが崩れにくいことの健康効果とは バランスをとる力は様々な健康上のメリットに関連しています。怪我をしにくくする予防的な面から、健康維持、そして怪我や病気でバランスを崩した後の回復や体力作りにまで関わってきます。 体幹の強さ バランスが大切なのはアスリートやスポーツをしている人に限ったことではありません。バランスは全ての人にとって大切です。特に体幹強化はどんな人にも重要です。体の基礎にあたる体幹は、いくつかの筋肉群で構成されています。私たちが直立した状態を保てるのも、あらゆる動作ができるのも体幹が支えとなっているからですし、怪我を減らすのにも役立ちます。ハーバード大学付属マサチューセッツ総合病院の理学療法士カイリン・コリンズ氏は、股関節、膝、足首が安全で効果的な動きをするためには体幹の安定性が必要であるため、体幹の強さはバランスに直結していると述べています。2 バランスに問題が生じるのを待たずに、体幹強化トレーニングを検討しましょう。ゆっくりとしたストレッチや筋力強化エクササイズで、バランスを崩さないようにすることが望まれます。 体力維持 バランスのための運動で筋肉を鍛えれば、筋力もアップすることができます。筋肉が発揮できる力が大きければ大きいほど、高く遠くへ跳んだり、速く走ったりできます。また、ボクシングのように力強く俊敏な動きが必要とされるスポーツやアクティビティでも、バランス感覚を鍛えることが大いに役立ちます。 怪我の予防 高齢者、特に骨量の少ない女性では、バランスを整えることで転倒のリスクを減らし、姿勢の安定性を高める効果が得られることが研究で明らかになっています。3 さらなる研究から、バランストレーニングが高齢者の転倒や怪我を予防することもうかがえます。BMJに掲載された報告によると、運動プログラムが怪我の原因となる転倒を37%、重傷につながる転倒を43%、骨折を61%減少させたとのことです。4 バランス改善に最適なエクササイズ ヨガ、ピラティス、太極拳など、ゆったりとストレッチをしながら筋力をつける運動や、ダンスのようなコーディネーションに焦点を当てたエクササイズは、いずれもバランス改善に最適です。家から出なくてもバランスを整える方法はあります。バランス改善に最適な運動は、多少の忍耐力と習慣化の努力を要します。例えば、歯磨きをする間片足で立つ、それだけなら簡単だと思えるかも知れませんが、実際にやってみるとすぐに足元がグラグラとしてくることに気づくでしょう。体の両側で均等に効果を実感できるよう、毎日交互に軸足を変えて下さい。あるいは、左足で1分間立ち、右足で1分間立つという方法もあります。 座ったり立ったりも何気なくやっていることですが、手を使わずにできるか試してみましょう。普段は使わない筋肉を活性化することができます。これも、意外と難しいと感じるかも知れません。 歩くという普段の動作も、歩き方に工夫するだけでバランストレーニングになります。綱渡りのイメージで、かかとからつま先までしっかりと使って歩く練習をしてみましょう。架空の線上で片方の足を他方の足の前に置くように進んだり、逆に線上を後ろへと歩いたり(もちろん、邪魔なものがないことを確認してから)するのです。 このように日常的な動作を機会としてバランスの大切さを再認識し、バランスがうまくとれる状態をできるだけ長く維持するために活用して下さい。 https://link.springer.com/article/10.1007/BF03324095 [↩]https://www.health.harvard.edu/balance-and-mobility/improve-your-balance-by-strengthening-your-core [↩]https://www.health.harvard.edu/newsletter_article/The_benefits_of_balance_training [↩]https://www.health.harvard.edu/blog/balance-training-seems-to-prevent-falls-injuries-in-seniors-201310316825 [↩]
関節の健康に役立つヒント
Reading Time: < 1 minute 関節の状態については、腫れや痛みのような症状が現れない限り、考えもしないのではないでしょうか。 これは、特に運動に関してはよくあることです。私たちの多くはおそらく、筋力を維持し、心臓血管系を良好な状態に保つために運動をしていることでしょう。しかし、同時に関節を守ることを覚えておくことも大切です。ハーバード大学医学部の研究では、より活動的に過ごすことが関節の保護につながり、老後も自立した生活を維持することができると結論づけています。 1 肘、膝、足首、腰、手首、首などの関節は、骨と骨の間の接続ポイントとして、衝撃吸収剤としての役割を果たす靭帯、軟骨、筋肉などの複雑なグループによって支えられています。 運動中に関節を守るには また、久しぶりに運動のルーチンに戻ったときの筋肉痛と、関節に何らかの損傷が生じたときの痛みに違いがあることは、皆さんもご存じのとおりです。筋肉痛(肉離れとは異なる)が痛いのは確かですが、関節の場合は容赦ない痛みを感じることがあります。 何かに手を伸ばすとき、体をひねるとき、かがむとき、振り向くとき、ストレッチをするとき、よじ登ったり歩いたり、座ったりするときなど、どんな動作でも、関節は働いています。体を動かすときには、関節を守ることが不可欠ですが、普段アクティブな人々が運動をやめる主な理由となりがちなのが関節痛です。 運動に関連する関節の損傷には、いくつか共通する原因があります。なかでも、急激に動かしすぎた、というものが顕著です。例えば、久しぶりに暖かい日になったからと自転車に乗り、長時間サイクリングに出かけた場合を考えてみましょう。サイクリング自体は比較的関節に負担の少ない運動ですが、何週間も、あるいは何ヶ月もブランクがあると、関節の使い過ぎで傷めてしまうことがあります。 ゆっくり続けることの重要性 大好きなエクササイズを再開したり、新しいエクササイズに挑戦したりするのは楽しいものですが、控えめに始めるのがポイントです。 運動を繰り返し続けることを退屈に感じるかもしれませんが、同じ運動を徐々に体に馴染ませていくだけでも、快適に楽しめます。ただし、繰り返す動作によっては関節にいくらかの負担がかかる可能性があります。ここで鍵となるのは、健康的な生活のあらゆる側面と同様、バラエティの豊かさです。 関節を強化し、保護するためにできる運動や活動は一つではありません。さまざまなフィットネスと運動のルーチンを採用することは、特定の関節を過度に使用したり、乱用しないようにするために最も有用なものです。 ウエイトで筋肉を強化し、カーディオで関節を継続的に動かし、運動の後にはストレッチをしましょう。いずれも、健康な体をつくるプログラムの一環としてこなすことは、関節のためにも重要です。 動くことを避けずにゆっくり続ける 運動に限らず、何らかの動作をこなすには、関節が健康であることが必要です。寝返りもほとんどできないくらい深く眠ってしまって、目が覚めたら肩や首が硬くなっていた、という経験のある人は少なくないでしょう。あるいは、仕事に長時間没頭して、休憩をとって散歩やストレッチをすることもなく、コンピューターの前から離れなかったら体が硬くなっていた、という経験もされているはずです。今あげた例は必ずしも関節の損傷を示すものではありませんが、1日中(そして夜どおし)関節を動かし続けることの重要性を示しています。関節炎財団では、可能であれば30分ごとに立って休憩を取り、簡単なストレッチのための時間を取ることを推奨しています。 2 関節の健康を守るためのヒント 靴が合っているか、機器類が適切に調整されているか、といった点もチェックポイントです。サイクリングをするなら、評判の良い自転車店に行って採寸してもらい、適切なサイズの自転車を選んで下さい。ランニングをする場合は、ランニングシューズを専門的に扱っている店が頼りになります。歩幅や足の動きを分析して、自分にぴったりのシューズをすすめてもらえます。エクササイズ仲間やパーソナルトレーナーがいるなら、よい相談相手になってくれるはずです。関節を守るには、正しい姿勢で各部の位置関係を適正に保つことも必須です。 関節を守りつつ運動できる方法としては、スクワットや腕立て伏せ、懸垂といったエクササイズもあります。 スクワットは、足首、膝、腰を保護する筋肉の強化に役立ちます。 プールの中なら、重力や衝撃を気にせず体を動かせます。水泳は体力を要する運動ですが、他に比べると関節への影響がはるかに少ないため、関節の損傷を最小限に抑えることができます。また、泳ぐ以外にも、水中ウォーキングや水中エアロビクスといった選択肢があり、関節に優しく心拍数を上げる運動になります。 腕立て伏せと懸垂は手首、肘、腕、肩、首の筋肉を鍛えるのに有効な、関節の健康に役立つ優れた運動です。ただし、先に述べたように、関節に負担をかけすぎてケガをしてはいけませんので、正しいフォームで適切に行って下さい。 関節の健康で最も重要なヒント 何よりも休憩をとることを忘れないでください。関節の健康に何が役立つかを考えるとき、これはとても重要です。体を動かすだけでなく、フィットネスの目標を達成するためには休憩や回復も必要です。ストレッチと休息の恩恵は全身に及びます。ゆっくりと体を休ませていくことにより、緊張をほぐしつつ運動の効果を全身に行き渡らせる時間ができます。 https://www.health.harvard.edu/healthbeat/the-secret-to-joint-pain-relief-exercise [↩]https://www.arthritis.org/health-wellness/healthy-living/managing-pain/joint-protection/16-joint-protection-tips [↩]
スポーツと栄養の関係
Reading Time: < 1 minute スポーツにおける目標を達成するには 脂肪を減らしたり、筋肉をつけたりと、スポーツ栄養の目的は多岐にわたり、体に与える効果も様々です。ミネラルやビタミンなどの必須栄養素をバランスよく組み合わせたスポーツ栄養が最も効果を発揮します。どんな食事が良いかは、個々のアスリートによって異なり、体にかかるストレスや体のニーズによっても変わります。1 プロアマ問わず、自分の状況に合わせて調整したヘルシーな食生活を送ることで、急速に目標に近づくことができます。2 目指しているものが何であれ、十分な炭水化物やタンパク質などを含むバランスのとれた食事がその達成に役立つことでしょう。 複合炭水化物 複合炭水化物は、スポーツ栄養における重要な要素です。非常に激しい運動や、長時間にわたる運動は、筋肉の疲労と骨格筋のグリコーゲンの枯渇につながりますが、運動後に複合炭水化物を摂取すれば、筋肉の機能(筋収縮)を回復させるのに役立ちます。基本的には、体が必要とするエネルギーのうち最も多くを炭水化物から摂取する必要があり、食事の50~60%を占める必要があります。 運動中、炭水化物は筋肉と中枢神経系にエネルギーを供給します。供給が十分でないと、精神面や肉体面で障害が起きる可能性があります。3 炭水化物は脂質よりもエネルギーとして使われやすく、ストレスにさらされたときに使用できるように、一定期間体に蓄えておくこともできます。1 タンパク質 タンパク質を摂取すれば必ず筋肉の増強につながるのでしょうか。タンパク質は、筋力系スポーツの栄養補給に使われ、筋肉の増強と維持に貢献しています。良質なタンパク質は、筋肉量を増やすだけでなく筋力を高めることもでき、健康に良い必須アミノ酸を安定して供給します。しかし、タンパク質の吸収だけで筋肉を強化することはできず、成功につなげるためには食事と運動の両方が必要です。 通常、必要なタンパク質の摂取量は、トレーニングの強度によって決まります。一般のスポーツ愛好家の多くは、トップレベルのアスリートほどのタンパク質を必要としません。また、十分にトレーニングを積んだアスリートの体は、摂取したタンパク質をより効率的に使うことができます。3 脂肪 炭水化物やタンパク質に比べると、脂肪はアスリートにとってあまり重要な栄養素ではありません。とは言っても、自身の健康のためには、食品に含まれる脂肪とその質に注意を払う必要があります。特に、必須脂肪酸と脂溶性ビタミンにはプラスの効果があります。これらの栄養素は、食後の満腹感を長く持続させ1 、炭水化物が体のエネルギーと免疫機能を高めるのを助けます4 。アスリートの食事を健康的なものにするためには、後に行う運動に対してバランスの取れた脂肪分を取り入れる必要があります。3 ミネラルとビタミン ミネラルとビタミンは、アスリートの食生活には欠かせないもので、肉体のレベルアップを可能にしてくれます。1 微量栄養素は全ての人が食生活に取り入れるべきものですが、アスリートには普通の人よりも多くの量が必要です。微量栄養素の不足はパフォーマンスの低下につながる可能性があります。これは十分なカロリーを摂取していないアスリートや、特定の食品を食べることができないアスリートに起こりがちです。ヴィーガンのアスリートは、栄養素を十分に摂取できるよう注意する必要があります。3 正しくバランスのとれた食生活を送っていれば、必要なミネラルやビタミンを摂取できていることが多いでしょう。ビタミンDは個々のケースによっては補完が必要となります。また、鉄分の需要も体から排出される量によって増加することがあるため、必要に応じて補わなければなりません。5 アスリートの場合は、マグネシウムなどの主要ミネラルが不足しないように気を配ることも重要です。2 スポーツのタイプと栄養 運動の内容やレベルと食事のタイプを正しく組み合わせるためには、体が最も必要としているものは何かを考えなければなりません。筋力トレーニングをたくさんすれば、筋肉がつきます。持久系スポーツでは、数時間の間に多くの脂肪を燃焼します。運動内容に関わらず、すべてのアスリートは、トレーニング中に体が必要とするエネルギー、タンパク質、そして何よりも水分を十分に摂取する必要があります。1 栄養に関して一般的によく言われることで、スポーツ栄養においても同様に言えることがあります。それは、全ての人に適した食事法などないということです。年齢や性別など、アスリートの個々の要因が大きく影響するからです。 筋力系スポーツとボディビルにおける栄養 筋力系スポーツやボディビルを行いたいなら、トレーニングと同時にスポーツ栄養を正しく理解することも役に立ちます。適切な食事を摂れば、トレーニングによる筋肉増強をサポートすることができるのです。体の強度を高めることにも重点が置かれます。 この過程で中心的な役割を果たすのがタンパク質です。タンパク質はエネルギーを供給し、いろいろな部分の筋肉増強を促進します。6 現在の知見によれば、タンパク質の量と種類、そして摂取のタイミングが筋力系アスリートにとって重要だということです。3 タンパク質の量:米国スポーツ医学会は、ウエイトリフティングの選手に、1日に体重1kgあたり1.2~1.7gのタンパク質を摂取することを推奨しており、これはバランスのとれた食事をしていればカバーできる量です。 タンパク質の種類:動物性食品を食べるアスリートなら、植物性タンパク質よりも必須アミノ酸の含有量が多い動物性タンパク質に依存できます。また、固形の高たんぱく食品に比べ、スポーツドリンクなど液体のものは体がアミノ酸を早く吸収することができるため、目標達成により効果的です。 摂取のタイミング:タンパク質は運動中よりも運動後に摂取する方が効果的です。完全に空腹状態でトレーニングを始めるべきではありませんが、満腹感があると運動中のパフォーマンスが制限される可能性があります。 持久系スポーツにおける栄養 ランニング、サイクリング、水泳などの持久系スポーツは、数時間分のエネルギーを必要とします。持久系スポーツには様々なタイプがありますが、脂肪を迅速に燃焼することができるので、健康的なライフスタイルの一環としておすすめです。7 持久系スポーツの成功は、体が炭水化物から十分にエネルギーを得られるかどうかにかかっています。 したがって、持久系アスリートは、食事に炭水化物が多く含まれるようにする必要があります。全粒穀物、野菜、果物、豆類といった炭水化物を多く含む食品の他、糖質や電解質を含むスポーツドリンクなら長時間の持久力トレーニング中のパフォーマンス維持に役立ちます。 アスリートのための栄養 アスリートの食事は、厳しい栄養管理の対象となることが多く、その時のトレーニング段階に応じて変化します。例えば、競技スポーツ選手は必要に応じて調整した量の水分、ビタミン、ミネラルを競技の数時間前に摂取することができます。必要なエネルギーレベルを維持し、発汗によって失われる水分を補うため、競技スポーツにおいて水分補給は特に重要です。3 どのようなスポーツにも欠かせない食品 適切なスポーツ栄養を選ぶ際には、まず自分の体が何を必要としているのかを考えてみましょう。筋肉をつけるためにタンパク質が必要なのでしょうか。それとも、ランニングで定期的にエネルギーを燃焼しているので、炭水化物の方が必要なのでしょうか。自分に合ったスポーツ栄養プランを立てることは、目標達成だけでなく、毎週の食料品の買い出しやレシピの発掘にも役立ちます。 アスリートに必要な栄養素は、以下の食品から摂取することができます。 栄養素 食品 タンパク質 肉、魚、乳製品、卵、豆類(例:大豆、レンズ豆、エンドウ豆)、および穀物製品(例:パン) 炭水化物 全粒穀物、野菜、果物、豆類 健康に良い脂肪 植物油と魚 ビタミンとミネラル 果物と野菜、全粒穀物、豆類、乳製品 https://www.dge.de/ernaehrungspraxis/bevoelkerungsgruppen/sportler/ [↩] [↩] [↩] [↩] [↩]https://www.lebensmittelverband.de/de/aktuell/20180406-internationaler-tag-des-sports-mikronaehrstoffe-nahrungsergaenzung-sportler-innen […]
オリンピック選手に聞きました
Reading Time: < 1 minute オリンピック選手の足跡を辿ってみたいと思ったことはありませんか。ライフプラスはこのほど、イギリスのオリンピック選手、ジェームズ・エリントンのスポンサーとして提携しました。彼は2017年に大きな交通事故にあいましたが、その後エリートレベルの競技会に復帰しました。旅を続ける彼は多くの人々の心を動かしています。 私たちはこれから彼の旅に同行するわけですが、彼の来し方はとても興味深いものです。きっかけ、勝利、つまずき、モチベーションなどについて詳しくお聞きしました。 ジェームズ・エリントン 基本情報 スポーツ:男子陸上競技 – イギリス代表 短距離選手 種目:100m走、200m走 所属クラブ:ニューハム&エセックス・ビーグルズ 主要実績: オリンピック2大会に出場(2012年、2016年) 欧州陸上競技選手権大会で金メダルを2回獲得(2014年、2016年) 2014年コモンウェルスゲームズ 銀メダル 英国陸上競技選手権大会2連覇(2012年、2013年) 15歳未満、17歳未満、20歳未満の各部門で早くから全国タイトルを獲得 2004年世界ジュニア選手権100mで決勝レースに出場 ジュニア欧州選手権 金メダル 夢を現実に… ジェームズは3歳という幼少の頃からアスリートに憧れてきました。彼は自分のことを「頭が固い」と表現していますが、それは将来何をしたいのかを常に明確に意識していたということでしょう。13歳の時、テレビで陸上競技を見ていた頃には、大好きなスポーツをプロのレベルにまで高める気になっていたそうです。そして、周囲からプロのアスリートを目指すのは安全な選択ではないと言われても、子供の頃からの夢は絶対に失わないと心に決めて、目標に向かって邁進しました。 この心意気が確かなものであったことは、今日のジェームズに至るまでの見事な旅で実証されています。旅には常に浮き沈みがあるものですが、ジェームズの経験はひときわユニークです。だからこそ彼の成功への足跡は多くの人々にとってインスピレーションとなっているのでしょう。 インタビューの内容は以下の通りです。彼が夢を現実にするために歩んできた道のりをご覧下さい。 H2:ジェームス・エリントンに聞きました… これまでで最大の試練は何でしたか。 私の最大の試練は、2017年に経験した恐ろしいバイク事故です。脛骨、腓骨、骨盤を骨折し、陸上競技でのキャリアが完全消滅の危機に陥りました。回復の旅は長いものでしたが、自分が望む場所に戻って来られたことを誇りに思っています。キャリアを振り返ると挫けそうになったことは何度もありましたが、今思うに、いくつもの壁を乗り越えた経験は、最大の挫折である交通事故に立ち向かうために必要なことだったのでしょう。苦しかったことのすべてが、いつか訪れるどんな障害にも対応できるよう、精神的な強さと回復力を身につけることにつながったのです。 この上なく困難な旅ではありましたが、乗り切る上で大きな役割を果たしたのはマインドセットでした。私は子供の頃からの夢を信じ続け、物事を複雑にせずシンプルに保ち、自分にプレッシャーをかけすぎて踏み外してしまうことのないように努めてきました。歩くことができれば走ることができる、走ることができればスプリントができる、と常に口にしながら、私は一歩ずつ進んできました。 その一件の影響とは。 根本的に、意欲とモチベーションには今も変わりはありません。唯一変わったことは、今ここにいることをもっと楽しもうとしていることです。アスリートとして大会から大会へとわたり歩くことに夢中になっていると、すべてを受け入れることを忘れがちです。私は、今を生きること、そして成果を祝い味わうことにより重点を置くようにしています。それは何も大きなことでなくても構いません。心の中でしばし立ち止まって、今の自分を褒める時間をとるだけで充分なのです。 あなたにとってのヒーローは実在する人物では誰ですか。 これは難しい質問ですね。誰かの功績は常に称えてきました。また誰しも人間であるという視点を持つようにしています。誰かが何かを成し遂げることができたのなら、自分も何だって成し遂げることができる、そう思うのです。子供の頃にリンフォード・クリスティの優勝をテレビで見て以来、ずっと彼を尊敬しています。人生とは分からないもので、後に私は彼にコーチについてもらうことになりました。タイソン・フューリーもまた、あらゆる経験から尊敬の対象となっています。 座右の銘は何ですか。 自分らしく、すべてに誠実であること。相手の目に映る自分が偽りのないものであると思いたいですね。カメラの前に立つ時もカメラの背後にいる時も同じです。自分が何者であるかを開示することは大切だと思っています。 最も誇りに思っていることは何ですか。 キャリアを通して有言実行を続けていることです。人々が私のキャリアは終わったも同然なのに、クレイジーだと口々に言っていた時期でさえ、達成すると言ったことはすべて達成してきました。思いを込めれば、それは必ず実現します。鍵は意思を表明することです。 2021年の目標は。 以前はランニングを再開して競技に復帰することが最大の目標でしたが、それは達成しました。今の目標は2021年のオリンピックのチームに入ることです。自分の能力を最大限に発揮すれば、優勝できると信じています。厳しくとも、自分を信じて頑張ります。 選考会に向けて、トレーニングに変化はありましたか。 量より質を重視したトレーニングに変わりました。怪我のリスクをおかしてまで鍛えるのではなく、すべてのセッションで目的を明確にして、より効率的にトレーニングしています。栄養も私のトレーニングの大きな部分を占めています。栄養を正しく摂ることの大切さは常々感じていましたし、今でも回復とトレーニングの両方で栄養面からのサポートを意識しています。 トレーニングのスケジュールはどのようになっていますか。 週6日のトレーニングから週4日になりました。月曜と水曜はトラックの後にジムのセッションもあり、集中的に体を動かします。木曜日は簡単なリカバリー・サーキットとストレッチを中心に行います。そして土曜日にトラックセッションをこなします。週6日のトレーニングよりもコンパクトなので強度は上がっていますが、リカバリーに費やす時間は増えています。それがパフォーマンスを支える鍵となるからです。 トレーニングや競技をしていない時は何をしていますか。 音楽、アウトドア(ロックダウン規制下でなければ)、車などが好きです。意外かも知れませんが、実はハンス・ジマーの音楽が大好きなんです。トレーニング中はいつも音楽を聴いています。モチベーションを上げるために、Deep Tech HouseやOld School Garageなどのアップテンポな音楽をよく聴きます。大会に向けて準備をしているときは、ハンス・ジマーの音楽から始めて、ドラム&ベースの曲へと積み上げて行きます。音楽にはパワーがあります! 還元活動は何かしていますか。 学校に行って子供たちに話をしたり、キットの箱を配ったりと、恩返しの機会を常に探しています。過去には、Met-Track Athleticsと協力して、様々な問題を抱えた地元の子供たちのコーチをしたことがあります。陸上競技の指導が主な目的でしたが、精神的なサポートにも関わりました。 東京オリンピック以外の目標はありますか。 来年は欧州選手権か世界選手権を視野に入れています。オリンピックがどうなろうと、自分の体力がある限り、競技をやめることはありません。自分の体が許す限りのことをしていきたいと思っています。 ハイパフォーマンス選手として心がけていることはありますか。 自分が情熱を持っていることに全エネルギーを集中し、そこからあまり離れないようにしています。ハイパフォーマーは厳しい状況になった時に見分けやすくなります。実に多くの人が最初のハードルで挫折するのを見てきました。私の場合は、困難になると脳の中で何らかのスイッチが入って、もっと頑張ろうという気持ちになります。だからこそ、精神力を役立てて長年数々の大きな困難を乗り越えてくることができたのです。 […]
心臓の健康に最適なエクササイズ
Reading Time: < 1 minute 定期的な運動が心の健康にどう役立つか アクティブに体を動かすことは、好ましい食生活とマインドフルネスと共に心臓の健康を支える3本柱のひとつになっています。運動を定期的に行うと、心血管の健康に関連する因子が改善されることにより血圧が下がり、コレステロール値が健康的な水準になって、血糖値の調節が良好になることが研究で明らかになっています。 1 心臓に良い運動を日常に取り入れる 健康のための運動は、競技目的の体力づくりやトレーニングとは異なります。運動というと後者を連想して、それならやりたくないと思ってしまうかも知れませんが、どんな運動でも、やらないよりはやった方がいいのです。全人類がアスリートである必要はありません。とはいえ、丈夫で健康な心臓を維持するためには、こまめに動く努力をすることが望まれます。ハーベイ B.サイモン博士 2 の調査では、座りっぱなしでいることは健康上最も危険な動作であることが示されており、気分を良好にするには立ち上がる必要があると指摘されています。運動の効果は毎日ほんの15~20分程度でも期待できます。何時間もかけて運動する必要はありません。同調査では、ウォーキングのような中程度の運動であれば毎日45~60分で効果があり、これより長時間やっても効果はあまり変わらないことが示されています。 自分なりの方法で体を動かすために、自分のための目標を立ててみませんか。短くても毎日散歩することから始めて徐々に時間や距離、スピードを上げていくと、数週間後にはジョギングやランニングが日課になっているかも知れません。 心臓を強化するエクササイズ 心臓の健康のための有酸素運動 有酸素運動が心拍数を上げ、心肺機能を向上させることにより心臓の健康に役立つことは研究で明らかになっています。 3 また、心血管系の危険因子を減らす可能性も示されています。 2 運動の頻度と期間については米国保健福祉省が「アメリカ人のための身体活動ガイドライン」に推奨事項をまとめています。4 これによると、健康に大きな効果をもたらすためには、成人は強度が中程度の運動を週に少なくとも150分(2時間30分)から300分(5時間)、高強度の有酸素運動なら週に75分(1時間15分)から150分(2時間30分)行うべきであるとのことです。また、中等度と高強度の有酸素運動を半々の組み合わせで行うこと、できれば1週間を通して分散させて運動することも提言されています。 ある人には中程度の運動でも、別の人には激しく感じるかも知れませんが、自分が実際にやってみてどのように感じるかをよく見極めて下さい。大まかな目安としては、中程度の有酸素運動は、そこそこ頑張る必要があり、通常よりも心拍が速くなって息も上がってきますが、運動中に会話ができないほどではない、というくらいです。高強度の有酸素運動では、体温が上がって汗をかき始めます。息切れすることなく話をするのは難しいでしょう。 中程度から高強度の一般的な運動には以下のようなものがあります。 速めのウォーキング(時速4km以上) ハイキング(上り坂かリュックで負荷がかかるもの) サイクリング(時速16km以内) ランニング 水中エアロビクス サイクリング(時速16km以上) ダンス 水泳 ガーデニング エアロビクスか同等のダンス テニス(ダブルス) ガーデニングの重労働(掘り起こしや鍬入れを続けるなど) テニス(シングルス) 縄跳び 心臓の健康に良い筋力トレーニングとストレッチ 成人の場合、有酸素運動だけでなく、筋力を強化する負荷トレーニングなどを行うことが望まれます。中程度以上の強度で、主要な筋群を満遍なく使うようにして下さい。これにより健康上のメリットがさらに大きくなることは研究で示されています。 4 ベストな成果を得るには、ハンドグリップ、レッグエクステンション、ウェイトリフティングなど、心臓の強化につながる運動を週に2日以上行う必要があります。 5 自分に合ったルーチンを見つけて心臓の健康を増進 心臓の健康を維持するために、アクティブな生活をすることが非常に重要であることは明らかです。ともに心臓の健康を支える柱となる、好ましい食生活とマインドフルネスに加えることで、心臓をできるだけ長く最適な状態に保つことができます。安全のためにも、特に心臓に疾患のある方には、新たに運動を始める前に、必ず医師に相談することをお勧めします。医師の認めた範囲で新たなルーチンに取り組めば、楽しみながら心臓の健康を守ることができます。 https://www.health.harvard.edu/heart-health/the-many-ways-exercise-helps-your-heart [↩]https://www.amjmed.com/article/S0002-9343(15)00455-6/fulltext [↩] [↩]https://www.heart.org/en/healthy-living/fitness/fitness-basics/aha-recs-for-physical-activity-in-adults [↩]https://health.gov/sites/default/files/2019-09/Physical_Activity_Guidelines_2nd_edition.pdf [↩] [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3116747/ [↩]
ピラティスのもたらすメリット
Reading Time: < 1 minute 心身の健康に役立つピラティス ピラティスの人気は近年ますます高まっています。ピラティスを行うことで得られる効果が広く知られるようになって、ダンスやヨガの好きな人だけでなく、自分の体をもっと知りたい人、体力や内面的な強さを求めている人にも人気のエクササイズとなっています。 ピラティスとは ピラティスという名称は、その生みの親であるジョセフ・ピラティスにちなんで名づけられたものです。彼は1920年代に姿勢やバランス、柔軟性を向上させるために体幹の筋肉を鍛えるエクササイズを開発しました。1 ピラティスはヨガとは異なる動きで構成されていますが、しばしば同類視されています。それはおそらく、体幹を重視しているためと考えられますが、呼吸のコントロールが重要であるという点でも確かに両者に共通項があります。ピラティスの原理原則は、センタリング(中心を把握すること)、集中力、コントロール、正確さ、呼吸、フローといった要素が健康にもたらす効果に基づいています。 ピラティスとヨガの違い 先に述べたように、ピラティスとヨガには共通する要素がいくつかあります。ピラティスもヨガも、強靭性、バランス、柔軟性、姿勢、優れた呼吸法を身につけるもので、心身の健康を結びつけることが核となっています。 とはいえ、明確に異なる点もいくつかあります。瞑想を含むヨガは静的なポーズが特徴ですが、ピラティスでは瞑想も静止のポーズも用いることはなく、動作の流れが重視されています。また、ヨガにはマット以外の道具は必要ありませんが、ピラティスの場合、マットの上だけで行うこともできるものの、一般的にはリングやボール、バンド、リフォーマーなどの器具を使用します。 ピラティスとヨガの効果を調査・比較するために行われた研究2 では、両者ともに、姿勢の改善、柔軟性の向上、筋肉の緊張やストレスの軽減など、身体的な健康だけでなく、精神的な健康にも効果があることが確認されています。改善度がより高かったのは、ピラティスの方でした。この研究は、健康で病気や身体的制限のない30歳から40歳までの男女90名のボランティアを対象に行われました。ピラティスをする群、ヨガをする群、全く運動をしない群の3つのグループに分けて、運動する群では8週間にわたり、1時間の運動を週3回実施しました。すると、運動機能と個人の健康状態においてピラティスを行った群で最も大きな改善が認められたということです。 さらに高齢女性(65歳以上)を対象とした研究では、ピラティスによる身体能力向上において年齢は障壁にならないことが示されました。3 結果が示したバランスの取れた動きや反応時間、筋力の向上は全て、ピラティスのエクササイズに起因していると考えられています。また、この研究では、ピラティスのエクササイズを通じて体力づくりの様々な要因を向上することで、高齢女性の転倒を減らせるとの見通しも述べられています。 ピラティスに向き不向きはあるか ピラティスのクラスに参加してみたい、あるいは自宅でピラティスの練習をやってみたい、と思ったなら、今がチャンスです。ピラティスは年齢層や体力レベルの異なるあらゆる人に適しています。個々のニーズに合わせてエクササイズを行うこともできるので、ピラティスの恩恵は誰もが受けられる、と言えます。同じピラティスでも、初心者向けの緩やかでゆっくりとしたものから、よりダイナミックでしっかりと体を動かすものまで、様々なレベルのクラスがあります。おすすめのエクササイズではありますが、具合の悪いところがある方は、医師やインストラクターに相談してから始めた方がよいでしょう。 ピラティスに必要なもの ピラティスにはマットを使うものと器具を使うものがありますが、床にマットを敷くだけでできるエクササイズはたくさんあります。マットを使うピラティスは無料動画を見ながら自宅でできます。器具を使うピラティスはインストラクターの指導を受けながら行うとよいでしょう。自分にとってどちらが良いか判断するために、両方を試してみる価値はあるかも知れません。ピラティスには、リフォーマーピラティスと呼ばれる専門的なピラティスもあります。これは、平らなプラットフォームのある大きなベッドに似たマシンを使用するもので、フレームに設置された滑車やバネを利用して、前後に転がったり負荷をかけたりしながら、様々な動きで全身を鍛えます。 ピラティスが健康にもたらすメリット ピラティスは、動作や姿勢の改善、ストレスレベルの低下など、心身の両面で様々な健康効果をもたらします。以下、メリットについて詳しく見ていきましょう。 体幹強化と安定性の向上 メイヨー・クリニックの研究は、ピラティスは関節の可動域を広げ、筋肉のコントロール、筋力強化、持久力向上を可能にするとの結論に達しています。4 ピラティスは目的に合わせてアレンジしやすく、安定性を高めるプログラムやゆっくりと筋力をつけていくトレーニングにも、経験の豊富なアスリートが次のレベルに挑戦するためのワークアウトにも応用できます。そういった幅の広さから、年齢や体力レベルの異なるあらゆる人々にとって優れた選択肢となる、と認められています。 姿勢、バランス、柔軟性の向上 メイヨー・クリニックの研究1 では、姿勢、バランス、柔軟性の向上を目的に体幹の筋肉を鍛えるなら、ピラティスが身近な方法となることが示されています。専門誌(Muscle, Ligaments and Tendons Journal)に掲載された調査結果によると、適切な姿勢と動きのパターンはピラティスで訓練できる、ということです。4 ピラティスを基盤としたエクササイズを特定の臨床集団に適用することのメリットは従来の研究でも示されていますが、ピラティスの適用と成功を実証するには、トレーニングの幅を広げ、リハビリテーションの場にも拡大して、さらなる研究資料の作成が必要である、との提言も記載されています。 腰痛の予防と改善 腰痛のリハビリには、体幹強化をはじめ科学的な裏付けで認められた様々な方法がありますが、ピラティスはその原理を利用したエクササイズなので、腰痛の予防と治療もまた、ピラティスがもたらす利点と言ってよいでしょう。7 ストレスの軽減 身体的な利点の多いピラティスですが、メンタルヘルスにも有益であると考えられています。5 ピラティスを定期的に行うと、姿勢や筋肉の締まり、バランス、関節の可動性が改善し、それがストレスや緊張の緩和につながるということは、医師にも認められています。 ピラティスのメリット ピラティスは体力レベルを問わず老若男女誰にでも、バランス調整力や姿勢、柔軟性の向上、ストレス軽減、メンタルヘルスの向上などの効果をもたらします。自宅でできるほか、教室で指導やサポートを受けて行うことも可能です。あなたも何度か試してみてはいかがでしょうか。 https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/fitness/in-depth/pilates-for-beginners/art-20047673 [↩] [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6732550/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3737905/ [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3666467/ [↩] [↩]https://www.nhs.uk/live-well/exercise/guide-to-pilates/ [↩]
オーバートレーニング
Reading Time: < 1 minute 過剰な運動とは パフォーマンスの向上を目指して積極的にトレーニングをする人なら誰でも、オーバートレーニングのリスクを負う可能性があります。特に目標を達成しようと、負荷を増やしてトレーニングに励んでいる人は要注意です。負荷の大きな運動は、休息と回復の期間を経て初めて有効になるということは、研究で明らかになっています。 1 どの程度から運動量が過剰になるかを考えるにあたっては、自分の体力レベルに合った目標を設定することから始めましょう。一度にすべてを達成しようとするのではなく、一つ一つの段階的に目標達成に至るよう、現実的な計画を立てて下さい。 オーバートレーニング症候群(OTS)とは 過度なトレーニングには、オーバーリーチングとオーバートレーニングの2つのタイプがあります。 2 通常よりも強い筋肉痛は、オーバーリーチング状態を示していると考えられます。これは、アスリートがハードな運動の間に十分な回復時間を確保できていない場合に起こるもので、運動後数日間持続します。極端なオーバーリーチングは、オーバートレーニングに至ります。 1 負荷と回復のバランスが崩れると、体はそれに対応できなくなります。これはプロのアスリートに限らず、体力レベルの異なるあらゆる人に当てはまります。実は、運動を始めたばかりの人にもよく見られます。 オーバートレーニング症候群 1 の様々な原因、ストレス要因: • 適度に回復できないままトレーニングの負荷を増やす• 単調なトレーニング – 同じ筋群ばかり使う• 競技会出場が多過ぎる(スポーツの種類による)• よく眠れない• 私生活を含め、ストレスがある 鍛え過ぎかどうか気になったら?オーバートレーニングの6つの兆候 ハードなトレーニングをやり過ぎていないか気になる方は、オーバートレーニングの兆候に注意しましょう。トレーニングと生活習慣の両面で、以下のようなサインを見逃さないようにして下さい。 筋肉や関節の痛み 痛みやこわばり、重く感じるなどはいずれも、かなりの運動をした証拠ですが、通常の範囲の運動による痛みと、過剰な運動による過度の痛みは違います。 3 運動後の痛みが続くのは、通常24~48時間程度です。よって、72時間以上不快感が続くようなら、やり過ぎてしまったと考えてよいでしょう。生活や仕事など日常生活の妨げとなるような痛みが生じるのは、正常ではありません。 オーバーユース(使い過ぎ)による怪我も、明らかに運動のし過ぎです。トレーニングによる怪我 4 で関節や筋肉を傷めてしまうのは、行き過ぎた運動で損傷が繰り返されるからです。 パフォーマンスの低下 過剰な運動は、期待にそぐわない逆効果をもたらすことがあります。トレーニングをすればするほどパフォーマンスが悪くなっていく場合は、体が限界に達したことが直結しています。1 集中力の低下 オーバートレーニングの症状は、身体面だけではなく、日常生活の他の面に現れることがあります。運動のし過ぎと考えられる症状に精神的な集中力の欠如や落ち着きのなさが含まれることは、研究により示されています。1 疲労倦怠5 疲れがとれず倦怠感が続く場合は、運動のし過ぎを示す警告かも知れません。激しい運動の後に疲れ切ってしまうのは普通のことです。回復期を過ぎても疲労が持続するような状態を避けるには、運動後に十分な休息をとる必要があります。 睡眠障害 過剰な運動の結果として、睡眠障害が起こることがあります。専門誌(BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation)に掲載された研究では、オーバートレーニングと判断された対象者の100%に睡眠の質の悪さが認められています。 6 食欲不振・体重減少 トレーニングの後はお腹が空きませんか。それは蓄えておいたカロリーが消費されたからであり、当然のことです。食欲が落ち、体重が減るのがオーバートレーニング症候群の症状である可能性は、スポーツヘルスの研究で実証されています。1 体の声に耳を傾ける – オーバートレーニング症候群を防ぐために オーバートレーニング症候群のリスクを低減する予防策には以下のような方法があります。1 • ジムでも屋外でも自宅でも、エクササイズの合間に休息の時間を取る• きちんと休息する日を予定に組み入れ、体の回復に必要な時間を確保する• 自分の調子や気分に合わせて、トレーニングの量や強度を加減する• 自分のトレーニングの負荷に応じて充分なカロリーが摂取できる食事をする• […]
運動の効果を実感
Reading Time: < 1 minute 健康な体作りには定期的な運動が一番です。短期的にも長期的にも様々なメリットがあります。主なものは以下の3つです。 1.心肺機能の向上 2.筋力の強化 3.心理的なメリット 運動は体型の改善や健康の維持に役立ちますが、それだけでなく気分やエネルギーレベル、睡眠の質、ストレス管理にもプラスの効果があります。 健康のためにはどのくらいの運動が必要なのでしょうか? アクティブな生活を送ることで得られる効果は様々ですが、その効果を実感するためにはどのくらいの運動が必要なのでしょうか。 NHSの公式アドバイス1 によると、すべての成人は週に2種類の運動を行う必要があるとされています。 有酸素運動:サイクリング、ウォーキング、ジョギング、水泳、スポーツ競技 筋力トレーニング:ウェイトリフティング、ボディウェイト・エクササイズ、レジスタンスバンド・ワークアウト、ヨガ 週に150分の中程度の運動、もしくは75分の激しい運動を行うことが推奨されています。また、週に2回の筋力トレーニングで全身の主要な筋肉群を鍛えることも強く推奨されています。筋力トレーニングは、筋肉と骨を強化し、血糖値と血圧を調節し、健康的な体重を維持するのに最適な方法です。 短時間の運動でも健康効果はありますか? 研究によると、推奨されている運動量よりも少ない運動を行うことは悪いことではなく、それでも多くの効果が得られることがわかっています。 短時間の運動ならできそうだと思う場合は、強度を高めにすれば、長めの中程度の運動と同じ効果を得ることができます。高強度インターバルトレーニング(HIIT)は、限られた時間で体をハードに鍛える方法として人気です。 短時間の高強度の運動には終了後の爽快感というメリットもあります。運動の強度と密接にかかわるβ-エンドルフィン2 というホルモンが脳内で分泌され、痛みの感覚を和らげ高揚感をもたらすのです。別名「脳内麻薬」とも呼ばれ、中程度の運動レベルと比較して、HIITを行うとエンドルフィンの分泌がはるかに多いことを示す研究結果が出ています。3 長時間のトレーニングは必要ですか? トレーニング時間を長くすれば、より大きな効果が得られることはよくあります。より健康で強くなり、病気のリスクも減るかもしれません。しかし、1日に何時間もトレーニングをすることは、ほとんどの人にとって不可能です。これは、最適のパフォーマンスと回復のためにトレーニングのスケジュールや食事プランが厳しく管理されているプロのアスリートやスポーツ選手に任せた方がよいでしょう。 どんな運動であれ、何もしないよりはましです。30分の運動を週に5回できないのであれば、少しずつ頻繁に行うことで時間をかけて効果を蓄積していきましょう。運動の最も重要なポイントは、定期的に行ってライフスタイルの一部にすることです。それこそが最大の効果につながる道と言えるでしょう。 NHS:Physical activity guidelines for adults [↩]NCBI:Exercise intensity-related responses of beta-endorphin and catecholamines [↩]Medical News Today:Endorphin release differs by exercise intensity, study finds [↩]
スポーツによるけがを予防するには
Reading Time: < 1 minute けがを予防し、運動のもたらす健康効果を享受するためのヒント けがを負うと頑張ってきた運動が台無しになってしまいます。熱心にエクササイズをしている人も、これから新しいフィットネス・プログラムに参加しようとしている人も、けがを防ぎ、フィットネスのゴールを目指すためには正しい体の動かし方や運動方法を知っておくことが重要です。 けがをしないためのヒントをご紹介 • トレーニングを慎重に選ぶ 最短の時間で最大の結果が得られそうなものに飛びつきたくなるものですが、自分に合ったトレーニング・プランを選択する際には、考慮すべき多くの内容や条件があります。ランニングなどのハイインパクトのエクササイズは、持久力向上と心臓血管の健康に最適ですが、関節に余分なストレスがかかるため、けがをするリスクが高くなります。水泳などのローインパクトのエクササイズは、心臓血管系を鍛え、基本動作トレーニングとしても優れています。しかも関節への負荷が少ないため、けがのリスクは少なくて済みます。 • 正しいエクササイズの方法とテクニックを学ぶ 小さな動きが大きなけがの原因になることがあります。重量挙げなどの場合は顕著です。重量の軽いものでも、持ち上げ方を間違えると筋肉が裂けたり、肉離れを起こしたりします。フィットネス・トレーナーやコーチに相談すれば、適切なテクニック、つまり立ち方や無理をせずに自分を追い込む方法などを学ぶことができ、やり過ぎやダメージを防ぐことができます。これは基礎疾患のある場合や身体能力に影響を及ぼす可能性のある他の要因がある場合にはさらに重要です。 • 適切な運動用具を手に入れる 運動は十分にハードなものなので、適切ではない用具に投資して、さらに運動が困難になるようなことのないようにしましょう。適切な運動靴を履くことで、バランスを崩したり、足の回内運動が過剰になったり制限されたりすることで引き起こされるけがを防ぐことができます。夜間に運動をする場合は、反射材入りのウェアを着用すれば他の人にも見えるようになり安全です。また、天候に合わせた適切な服装を心がけましょう。寒い中でランニングをする場合は、暑さを感じるほどになっても動きを止めると体温はすぐに下がるので、一度止まったらまた着られるような重ね着をしておくことが望まれます。 • ウォーミングアップ 焦ってすぐに取り組むのではなく、筋肉を温めて運動に備えましょう。筋肉を緩め、より自由に動かせるように準備すれば、トレーニング開始時の筋肉に及ぶ衝撃を抑え、可動域を超えて筋肉を引っ張ったり、過度に伸ばしたりするリスクを少なくすることができます。NHSのウェブサイトによると、ウォーミングアップのルーチンは、最高の効果を得るために少なくとも6分かける必要があるということです。1 • 水分補給を忘れずに 体は水を必要としています。水分を取らないと体調が悪くなるだけでなく、精神的にも肉体的にも持久力や意識が低下してしまいます。運動をすると発汗を誘発し水分が失われるので、定期的に水分を補給することがより一層重要になります。脱水状態になると、集中力が低下して疲労感が残り、けがをしやすくなり、けいれんや痛みを引き起こすこともあります。 • 一つの筋群を使い過ぎないようにトレーニングの種類を変えてみる トレーニングの計画を変えると、飽きないようにトレーニングを続けられるだけでなく、けがの可能性を減らすことにもつながります。良い運動でも同じ動作ばかりをやり過ぎては逆効果になりかねません。そういった意味でも工夫は必要です。新しいトレーニングに夢中になったとしても、休息を取ることを忘れないで下さい。疲れた筋肉には、回復と修復の時間が必要です。例えば、ある日ハイキングに行ったら、次の日は泳ぎに行ってみる、というように、いろいろなことを試してみましょう。 • 適切な栄養を体に補給する 運動による健康効果を最大限に引き出すためには、栄養を正しく摂ることがとても重要です。栄養素の種類によって体をサポートする方法は異なります。体と脳の回復や運動への適応に必要な燃料を供給するためには、グリコーゲンや炭水化物が必要です。また、細胞を作り、筋肉の修復をサポートするアミノ酸は、運動中に使われる割合が高くなるため、運動後の回復に欠かせない栄養素です。2 天然由来のアミノ酸を多く含む食品には、肉類、鶏肉、魚、卵、大豆、種子類などがあります。 運動終了後の30分は、栄養を吸収しやすい「ゴールデンタイム」です。この時間内に体の修復に必要な栄養を補給することで、けがをしにくくすることができます。 これらのポイントを守れば、けがのリスクを抑えながら、運動による健康効果を享受できるでしょう。 NHS:How to warm up before exercising [↩]NCBI:Effect of exercise on amino acid concentrations in skeletal muscle and plasma [↩]
ボートを漕ぐスポーツ、ローイング
Reading Time: < 1 minute ローイングとは 全身を使う運動を探しているなら、ボートを漕ぐスポーツ、ローイングを検討してみませんか。この歴史あるスポーツは全身の筋肉を鍛えると同時に有酸素運動も行えるすばらしいものです。 流行りのトレンディなスポーツではなく、長期的に結果を出していくには忍耐と努力が必要ですが、他のトレーニングと組み合わせて行うことができ、集中力も養うことができます。 ローイングは一人でも団体でも、誰でも挑戦できるスポーツです。団体競技としてのローイングでは共通の目的を達成するために協力しチームとして団結することが大きな目標のひとつとなりますが、個人でももちろん楽しめます。 競技で成功するにはスタミナと強い筋力が必要です。とはいえ、未経験だからと怖じ気づくことはありません。やってみる価値のある運動です。体験教室を開いているローイングクラブはたくさんあり、いざ始めるとなったら大会やイベントのために新しいメンバーを探しているチームも見つかるでしょう。 ローイングで体力づくり ローイングは心臓血管系によい低衝撃性のスポーツです。1 筋力とスタミナが必要ですが、関節に優しいため怪我の回復後のトレーニングに適しています。全身の筋肉の約80%を同時に動かすことが必要で、優れた漕手となるためには腕、脚、背中、肩、胸の筋肉を総動員しなくてはなりません。 まずは正しいテクニックをマスターすることが重要です。一連の動作を正しくできなければ、効率よく力を発揮することができません。スピードやリズムの正確さの改善を図るのはその後です。 ローイングは他のスポーツと並行して行うことができ、サイクリングや水泳と同様に正確なペースと安定したリズムで動く訓練になります。筋肉に疲労がたまっても、熟練した漕手なら安定した動きを維持することができます。2 ローイングの歴史 ローイングの歴史は長く、バイキングの時代にも、ローマ時代、ギリシャ時代にも、人々は船を漕ぐことで水上を移動していました。移動手段ではなくスポーツとしてのローイングは17、8世紀のイギリスで始まりました。史上初のレースはオックスフォード大学対ケンブリッジ大学の「ザ・ボート・レース」3 で、今でも毎年開催されています。現在ではローイングマシーンがジムで人気となり、陸上でもトレーニングとして楽しめるようになりました。ローイングマシーンは水上でのローイングの動きをシミュレーションできるようになっており、天候に関わらず一年を通じて「漕ぐ」ことが可能です。 オリンピック競技としてのローイング ローイングは第一回のオリンピックから採用されており、その歴史と共に歩んできました。現在は男女共に複数の種目が行われています。オリンピックでは数多くの優れたローイング選手が表彰台に立ってきました。史上最も偉大な選手として知られるイギリスのサー・スティーブ・レッドグレーブは5大会で金メダルを獲得しています。イギリスは今も優勝候補の一角を担っていますが、ドイツのチームが数多くの金メダルを獲得し、強豪として注目されています。3 ローイングの健康効果 ローイングでは体をいろいろな形に曲げたり伸ばしたりすることが求められます。流れるような動きをするため、膝に優しい全身運動と考えられています。1 また、水の上という自然に囲まれた環境で競技をすることができ、体だけでなく心の健康にもよい効果が期待できます。1 https://www.britishrowing.org/wp-content/uploads/2015/09/Rowing-Health-2014-v1.3-Website.pdf [↩] [↩] [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5260651/ [↩]https://www.olympic.org/rowing-equipment-and-history#:~:text=The%20boat%20race,which%20was%20inaugurated%20in%201828. [↩] [↩]
自宅でもアクティブに過ごしましょう
Reading Time: < 1 minute 運動が体にいいことは誰もが知っています。体重管理や体力維持という当たり前のこと以外に、免疫系を強化したりメンタルヘルスをサポートしたりできることも証明されています。1 まだ毎日の日課に入っていないのなら、すぐにでもリストの一番上に運動を入れて下さい。 運動の方法を考える前に、少し理由について考えてみましょう。何を達成するのが目標ですか。体力の維持、体重の維持、減量、それとも気分転換でしょうか。有酸素運動を行うのはとても簡単なことです。心拍数を上げる動きをすればよいだけなので、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、あるいは家の中で階段を上り下りするだけでも有酸素運動になります。 自宅での運動に効果はあるか ウォーキングやジョギング、サイクリングよりも、きちんと組み立てられたトレーニングメニューを求めている人は、自宅で運動してもジムに行くほど効果がないのではと思うかも知れません。ジムに出かけること自体に勇気がいるという人にとっては自宅で運動できれば理想的です。しかし、自分のモチベーションだけを頼りにするのも人によっては同様に勇気がいることかも知れません。どちらにせよ、他に選択肢がない場合は自宅で運動するしかありません。ですが、うれしいことに自宅でもジムと同じくらい効果的に運動できるのです。しかもとても安上りです。 自宅に運動器具がなくても大丈夫 すでに自宅に運動器具が揃っている人もいれば、これから買い揃えようと考えている人もいるでしょう。後者の場合は、よく考えて買い物をして下さい。あれもこれもとつい買い過ぎてしまいがちですが、本当に使えると思うものだけを選んで購入しましょう。 大型の器具を購入するのは経済的に難しいという人もいるでしょう。そんな時は自分で創意工夫をしてみて下さい。例えば… • ペットボトルに水を入れてウエイトに。米袋や大きい洗剤の箱なども使えます。• どっしりとした椅子はつかまってスクワットするのに最適です。滑ったりしないように安全に気を付けましょう。• 階段を使って踏み台昇降。• バスタオルを2枚敷けばエクササイズマットに。 自家製の器具は安全で安定していなければならないのはもちろんのこと、自分の周りに十分なスペースがあるかどうかも注意して下さい。 インターネット上には自宅でできるエクササイズのアイデアやプログラムがたくさんあります。プロのアドバイスもよく聞くようにして下さい。運動前後のウォームアップとクールダウンはジムと同様に自宅でも必ず行いましょう。例えばお昼休みにいきなり激しいエアロビクスをするのはおすすめしません。 怪我を予防するのも重要です。自分に適した運動を選び、始める前にやり方をきちんと学ぶことは予防策の一つです。 自宅でバーチャルレッスン アフリカンダンス、ボディアタック™、クラバサイズ®、ズンバ、昔ながらのヨガなどのクラスは、オンラインでも探せます。オンラインのクラスに合わせて運動するとモチベーションを保ちやすく、普段ならギブアップしてしまうところをもう少し先まで頑張れるという人もいるでしょう。誰も見ていないので格好よくできなくても気にならないというのは数あるメリットのひとつです。家族を巻き込むいい機会でもあります。子どもやパートナーと運動するのは楽しく、ちょっとした競争心が芽生えるのも悪いことではありません。一人暮らしなら、オンラインでグループフィットネスを企画するのもおすすめです。ビデオチャットで友人を集め、アプリやオンラインクラスを見ながら一緒に運動しましょう。 この他にできること ジムやグループレッスン以外にもアクティブに過ごす方法はたくさんあります。ウォーキング、ジョギング、サイクリングはいずれも優れたエクササイズです。しかし有酸素運動ができるのはこれらだけではなく、家事もそのひとつです。大掃除や掃除機かけでも心拍数を上げカロリーを燃焼できるのです。 また、有酸素運動だけが運動ではありません。毎日のウォーキングにエコセラピー(自然セラピー)やフローラルセラピー(フラワーマインドフルネス)を取り入れてみてはどうでしょう。ストレスが和らぎ心も癒されるに違いありません。どちらのセラピーも全般的な健康に良い効果があることで知られていておすすめです。 自宅でも集中して仕事をするには 理由は何であれ自宅で仕事をしている人にとっては、仕事とプライベートの切り替えが難しいというのが大きな問題のひとつです。誰もがやりがちですが、食事や就寝の前にメールをチェックしていては、リラックスしたりぐっすり眠ったりすることを妨げてしまいます。 自宅勤務でも通勤している場合と同じように1日のスケジュールをきちんとオンとオフに分けましょう。言うは易く行うは難しですがやってみて下さい。そして夜は出来る限りリラクゼーションのために予定を空けて下さい。特に重要なのが定期的に休憩時間を取ることです。最低1時間に1回は立ち上がって足を伸ばして下さい。もしも本来は仕事場ではない場所で仕事をしている場合、首や肩をほぐす運動がことさら役に立つでしょう。パフォーマンスやモチベーションの低下を引き起こすことで知られる決断疲れという現象も、短い休憩時間を定期的に取ることで簡単に避けることができます。 さぁ、もう先送りするのはやめて今日から始めましょう。自宅でもエネルギッシュに集中して過ごせれば、きっとうれしい変化があるに違いありません。 https://www.sciencedaily.com/releases/2020/03/200331162314.htm [↩]
運動で心身ともに健康な老後を
Reading Time: < 1 minute 生命とは貴重なものです。しかし、若いころは時間もエネルギーも無限に思え、ほとんどの人が生きていることの有難みを忘れがちです そこに「時間」が邪魔をしてきます。何十年の時が過ぎ、エネルギーに限りが見えてスタミナが減ってきます。階段を上るのが少し大変になり、いつもの店までの道のりが少し長く感じます。年を取ったことを認めてのんびりするのが楽でいいかも知れないと思えてきます。 でも、ここで考え方を変えてみて下さい。今ほど優雅に年を重ねることができる時代があったでしょうか。食生活、医療、ヘルスケアの進歩によって、様々な方法で老化による柔軟性や筋力の変化に対抗できるようになりました。加えて、高齢者に対する社会の態度が変化し、彼らの経験や知識が評価されるようになり、インターネットを活用する高齢者も増加しました。 毎日を有効に使い、生きているということを最大限に活用しましょう。アメリカの作家、ベティ・フリーダンがうまく表現しています。「老化は若さの喪失ではなく、機会と強さの新たなステージなのです」と。 物事の優先順位はもちろん変わります。孫やひ孫が生まれれば、一緒に楽しんだり、できれば世話を手伝ったりしたいものです。そしてそれによってずいぶんと若返った気分になれます。家族の介護を担うこともあるでしょう。その場合は自分自身が健康であることが非常に重要になります。 理由は何であれ、いくつになっても健康でいることは重要です。1 健康であればいつまでもアクティブに過ごせて、好きなことをやり続けられます。時間を巻き戻すことはできませんが、定期的に運動すれば少なくとも時計を止めず少しでも長生きすることにつながります。例えば、筋肉量は運動しなければ年と共に減少していきますが、回復する運動をすれば筋肉の力や協調、バランスを維持することができます。 元々それほどアクティブでなかった人や運動の習慣をとうの昔にやめてしまった人はどうしたらよいか、と思うかも知れませんが、うれしいことに、今から始めても遅くはありません。再び運動を習慣づけるための時間はたっぷり(特にリタイア後は有り余るほど)あります。ただし、ゆっくり少しずつ進めていきましょう。ある朝飛び起きてオリンピック選手並みのトレーニングを始めるのは絶対にやめて下さい。大変なことになりかねないので、毎週少しずつ運動量を増やして自信と体力とやる気をつけていきましょう。自分のペースで進めることが大切です。 自分のライフスタイルに適していて楽しく行える運動は何かよく考えてみて下さい。かかりつけの医師に相談するのもおすすめです。どの程度の運動が合っているかアドバイスしてくれるでしょう。あなたが健康改善のために前向きな選択をしたことを伝えれば、応援し、正しい方向へ導いてくれるに違いありません。体の動きに制限があっても、最近はいろいろなオプションがあり、使える道具も揃っています。 一般的に成人に推奨されているように、週に4、5回の有酸素運動を筋トレと組み合わせて行いましょう。自宅の階段の上り下りやプールの中で軽いウェイトを使うなどシンプルなことでよいのです。 違いは昔やっていたようなハードな運動ではないというだけです。サイクリングならいきなり近所の丘へ出かけるより、まずは比較的平坦なルートから始めましょう。ウォーキングは誰にでもおすすめです。傾斜が少ないコースで、ゴール地点に景色のいい場所を選べば、写真を撮って家族や友人に見せることもできます。 運動に写真撮影など別の要素を取り入れれば楽しみも倍増します。屋内でルームランナーを使う場合、タブレットを置けば映画やテレビを見ながら歩いたり走ったりできます。そしてもちろん、アクアビクスやダンス教室などで他の人と一緒に運動すれば、モチベーションも楽しさもアップすることでしょう。 ヨガやピラティスは体の柔軟性を維持でき、低衝撃性で精神的にも癒されるすばらしい運動です。太極拳 2 もヨガと同様にバランスを鍛えることができ、転倒などを防ぐのにおすすめです。定期的にレッスンに通うこと自体が規則正しい生活を送るのに役立ち、日々の楽しみも増やしてくれます。 定期的な運動と正しい食生活が体によいのは年齢に関係ありません。軽い運動から徐々に運動量を増やし、質の高いタンパク質と新鮮な果物や野菜を食べてアンチエイジング効果のある抗酸化物質や微量栄養素を摂取することで、これからの人生も心身ともに健康に過ごしましょう。 最後にグルーチョ・マルクスの名言を。「年を取ることは問題ではない。長生きすればよいだけだ。」 https://www.nih.gov/news-events/nih-research-matters/healthy-habits-can-lengthen-life [↩]https://www.nhs.uk/live-well/exercise/guide-to-tai-chi/ [↩]
目的に合った食事をしていますか?
Reading Time: < 1 minute ライフスタイルの改善を目的に、何か決意表明をするのは珍しいことではありません。特に食べ過ぎたりだらだら過ごしたりした後なら、なおさらです。そんな時、きちんとした食生活や運動量を増やすことについて真剣に考えるのは自然なことです。しかし「健康的な食生活」は体重を落とすためだけのダイエットとは違うことは理解しておきましょう。 カロリー摂取1 をチェックすることは賢明で健康にもよいことですが、健康的な食生活がどんなものかは自分が何を目指しているかによって変わります。例えば、筋肉を増やしたい人にとってのバランスよい食事は心臓血管系の機能を高めたい人や減量したい人のそれとは異なります。適切に管理すれば、ダイエットは長期的な体重管理や健康改善に役立ちますが、ライフスタイルの変化に応じて必要な栄養素を全て摂取できるように調整しなければなりません。そんな時、カロリー計算にこだわり過ぎることは運動やトレーニングの目標にマイナスに働いてしまいます。 健康的な食生活は、体の様々なニーズのバランスを取ることに焦点を当てたものです。それは長期的なメリットを得るためのマラソンを続けるようなものです。2 ダイエットというと減量のためと思われがちですが、皆が減量したがっているのでもなければ、誰もが減量を必要としているわけでもありません。多くの人にとって健康的な食生活は体重管理の道筋となるものです。それは減量だけでなく、体重の維持、もしくは体重増加を目的とすることもあります。その上、新しいトレーニング法を取り入れるなどして運動量が増えたなら、適切な食べ物を選ぶだけでなく、需要に合わせて食べる量を増やすことも必要になってきます。逆説的に聞こえるかもしれませんが、ライフスタイル改善の一環として食生活を見直すという長期的な取り組みは、こういった点でシンプルな短期間のダイエットとは異なります。 ダイエットやカロリー計算だけではなく、もっと全体的な観点から健康的な食生活について考えて下さい3 。定期的な運動、決まった食事の量と時間、ヘルシーなおやつで、生涯健やかでいるための基礎を築くのです。短期的な達成感を得るために好きなスイーツをやめるかわりに、自分と食との関わり合いをよく考えてみれば、健康的な食生活が長期的な心の健康につながることにすぐ気づくでしょう。健康的な食生活とは、うまくバランスを取っていくことに他なりません。何を食べるかということだけではなく、ライフスタイルの新たな変化にどう合わせていくか、が肝心なのです。 https://www.cdc.gov/healthyweight/calories/index.html [↩]https://www.medicalnewstoday.com/articles/322268.php [↩]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4475602/ [↩]