更年期のエクササイズ
更年期のエクササイズについて知っておきたいこと
女性は皆、いつかは更年期を経験します。更年期に伴う症状は、ある程度の共通点はあるものの、実際のところ人それぞれです。症状が軽くて短期間で済んだという幸運な人もいれば、ほてりや気分の変動など厄介な症状が出る人もいるでしょう。症状の程度を問わず、たくさんのエクササイズが更年期に役立ちます。健康とフィットネスのため、そしてストレスを軽減するためにも、体を動かしましょう。
更年期に体を動かすことの重要性
運動が直接更年期症状を軽減するとは証明されていませんが、運動がストレスを解消し、全体的な健康状態を向上させることを示す研究は多数報告されています。 1 また、体重増加や筋肉量の減少はよくある更年期症状ですが、これを抑える効果があることも研究で示されています。 2
更年期に適した運動とトレーニング
有酸素運動
カーディオ、つまり有酸素運動は、心拍数の上がった状態を維持するような運動です。有酸素運動には様々な種類がありますが、大切なのは、継続できるように自分が楽しめる方法を見つけることです。ウォーキング、ジョギング、水泳、自転車のほか、庭仕事や家の中でできる日常的な活動でも、心拍数が十分に上がり、少しでも汗をかくことができれば、有酸素運動になります。
筋力トレーニング
骨粗しょう症のリスクが高まる更年期には、筋力トレーニングが特に重要です。筋力トレーニングは、骨を作り筋肉を増やすことにより、骨粗しょう症のリスクを軽減します。有酸素運動と同様に、筋力トレーニングにも様々な種類があります。自宅で行う場合はウエイトやレジスタンスバンド、ジムで行う場合はウエイトマシンやフリーウエイトを使用して行うことができます。必要以上の負担をかけずに筋肉を鍛えられる程度にするのがポイントです。加減が分からない場合はパーソナルトレーナーに相談してみて下さい。
マインドフルなエクササイズ
更年期がどんなものになるかは人ごとに違います。人にはそれぞれ個性があり、症状の出かたもまちまちです。ヨガや瞑想などのマインドフルなエクササイズは、症状の程度を問わずあらゆる人にメリットをもたらすものであり、何らかの緩和効果をもたらすことは研究でも示されています。 3 マインドフルネスに集中して心を落ち着かせることで、ほてりやイライラ、疲労感などの症状が和らぐと考えられています。
運動の効果を最大限に引き出すために
何事にも言えることですが、ついやり過ぎてしまったり、目標を達成できずに落胆したりすることはあるものです。運動を始めたばかりの方は、「何もしないよりは、何かをした方がいい」ということを心に留めておいて下さい。また、自分で測定することができ、達成可能で現実的かつ具体的な目標を立てましょう。例えば、単に「もっと運動する」というだけでなく「毎朝、出勤前に20分歩く」「毎週土曜日に友人と一緒に泳ぐ」など、数えられるような立て方をして下さい。一緒に運動する仲間がいれば責任感が生まれ、モチベーションを維持しやすくなりますし、楽しみながら運動による健康効果を得ることができます。