季節に応じた暮らし:自然を手掛かりに最大限健康に
季節に関係なく一年中同じような生活を維持できるのは贅沢なことですが、現代人にとっては特に珍しくはありません。
冬でも夏と同じようにイチゴのパックを手に取ることができますし、通年同じ時間に寝て、同じ時間に起きることができます。外が寒くても暖かくても、ジムでは快適な温度で運動できます。
一年を通して、安定した環境で過ごすことができるのです。
ところが、人間は何千年もの間、季節を認識し、尊重し、それに従って生活してきました。人類が今日まで存続しているのは、私たちの祖先が地球や自然の循環とのつながりを大切にしてきたからです。
人は本来、季節ごとのエネルギーと調和するようにプログラムされています。季節を意識するということは、昔ほど必要ではないかも知れませんが、現代の生活に取り入れると心身に様々なメリットがもたらされる可能性があります。
母なる大地の営みと再びつながろうとするなら、自然が手掛かりになるはずです。
季節の変化は、大小の差はあっても、全世界で起こっています。気温の上下や日照時間の変化に応じて、植物が花を咲かせたり枯れたり、動物が活動的になったり冬眠したりしています。
このような季節の兆候は、私たち人間がそれぞれの季節に自分なりに適応していくのに役立ちます。
春
冬眠から覚める春はエネルギーが外に向かい、再生につながっていく季節です。草木が息を吹き返し、動物たちが目を覚まし、日差しが徐々に強くなって、気温も上がっていきます。
この時期には…
- 次の半年間の目標を立てる
- 庭に種を植える
- 外に出て体を動かす
- 青菜、ラディッシュ、アスパラガス、ネギなど、新鮮で色鮮やかな野菜を食べる
- 身の回りの掃除と片付け
春は心身のリフレッシュに目を向けるのにぴったりの季節です。マインドフルな活動につなげていきましょう。
夏
太陽の光があふれ、日が長く、大地は豊かな色彩に満ちる季節です。
この時期には…
- できるだけ自然の中で過ごす(屋外で食事するなど)
- 涼しげで爽やかな風味の野菜や果物を幅広く食べる
- 野外活動や趣味を満喫する
- 暑さをしのぐために休憩も忘れずに(昼寝など)
夏の旺盛なエネルギーに包まれて、元気に外の世界を楽しんで下さい。
秋
秋はエネルギーが内向きに変わっていく季節です。夏の間よりもゆったりとしたペースで気温が下がり、日が短くなっていきます。寒い冬に備えて収穫物を掘り出すなどの準備をする時です。
この時期には…
- 過密なスケジュールを避けてゆとりを持たせる
- 根菜類のロースト、スープやシチューなど、温かいものを料理して食べる
- 食品からビタミンDを摂取する(必要であればサプリメントも利用)
- 就寝時間を調整し、睡眠時間を長めに確保する
- 他者とのつながりを再確認する
- これまでの6ヶ月間の成果や目標を振り返って、自分の生活の中でうまくいっていることとそうでないことを見直し、必要に応じて変更する
心身に栄養を与え、癒しと心地よさをもたらすため、決意を秋に改めましょう。
冬
寒くて夜が長いと、冬眠していたくなるものです。エネルギーは大地に蓄えられ、春の再生に備えて休息と回復をゆっくりと進めていきます。
この時期は…
- ヨガやストレッチなどで体を優しく動かす
- 柑橘類を食べて免疫力を高めるビタミンCを摂取
- 帽子、手袋、マフラー、ブーツ、ジャケットなどで全身を温かく保つ
- 温かい飲み物を飲む
- 読書、瞑想、日記などで心身を落ち着かせる
活動的になっていく次の季節に向けて、じっくりと回復しましょう。
季節に応じた生活は、秋にセーターを、夏に水着を着ることだけではありません。1年を通して母なる大地が与えてくれるエネルギーを意識すれば、内なるニーズを満たすことができるはずです。
美しくも有機的な本来のサイクルとのつながりを取り戻すために、大きくても小さくても構いませんので、目的意識をもって適応することを心がけましょう。
参考資料:
https://www.almanac.com/living-seasonally
https://earthyvibes.org/how-to-live-with-the-seasons/