小さな改善が大きな違いに
大きな変革に飛び込むことに魅力を感じる人もいれば、何かを大きく変えることに圧倒される人、数日もすれば脳が変化に抵抗し始めるという人もいます。
何かを変えたいけれど、実際にできるかどうか不安に感じるような時は、小さな習慣を積み重ねることで、大きな変化につなげるとよいでしょう。
それは、小さな改善に取り組むことが、結果的に心身の健康により良い結果をもたらすからです。これまでの不健康な習慣を減らした分、メリットのある新しい習慣を取り入れる余地ができ、設定した目標を合理的に達成しやすくなるのです。
健康のために新たな目標を設定する際には、以下のようなことを考慮しながら、小さな工夫を意識的に取り入れるようにしましょう。
睡眠を優先する
睡眠は健康の土台です。しっかりと眠れるようにすることが大切です。
まずは、入眠と目覚めのサイクルを安定させることから始めましょう。体が概日リズムに従うようになれば、質の高い睡眠が得られます。
快眠習慣の主なポイント:
- 静かで快適な居心地のよい空間で眠る
- 就寝前に電子機器の電源を切る(数時間前から)、読書、瞑想などの夜の習慣をつける
- 日々のストレスを軽減する
- マグネシウムやカルシウムなどのサプリメントを摂取する
食生活の見直しは、一般的に多くの人が望む改善点の上位に挙げられますが、往々にして水分補給が欠落しがちです。
水分補給は、気分、エネルギー、解毒、免疫など様々な身体機能の鍵を握っており、最適な健康状態を保つうえで欠かせません。
水分の摂取量を増やす方法:
- 1日の始まりにコップ1杯の水を飲む
- 日中、水筒を持ち歩く
- 午後に温かい紅茶を飲んでリラックスする
- 食事にスープや汁物を取り入れる
運動量を増やす
ヨガのレッスンやジムでのトレーニングなど、決まった運動をすることは健康維持に効果的ですが、普段の生活の中でも運動量を増やすことができます。
試してみたい方法:
- 会議の後は外に出て歩く
- 車を入り口から離れた場所に停める
- エレベーターを使わず階段を使う
- 犬と一緒に散歩をする
- 孫と公園で遊ぶ
ハイキング、水泳、ダンスなど、家族で体を動かす体験を計画する
体をよく動かせばそれだけ、心身へのメリットが得られます。
交流を大切にする
社会的なつながりは、不安や抑うつを軽減し、自己認識を高め、免疫力を向上させるなど、多くの健康効果をもたらします。交流は健康の基礎をつくる要素なのです。
社会的なつながりを育むには:
- 毎週、大切な人に電話をする
- 遠くにいる人に手紙を書く
- 近所の人をコーヒーやお茶に招待する
- 月に一度、友人と外食する
- 配偶者と充実した時間を過ごす
- 子供と一緒に遊び、絆を深める時間を作る
人と人のつながりは特別なものです。今ある関係に感謝し、楽しんで下さい。
新しい趣味を始める
人生に喜びを取り入れることも忘れずに。好きなことをしているとドーパミンが分泌されて充実感が生まれ、気分、消化、睡眠、ストレス管理に好ましい影響を与えます。さらに、脳の認知能力を強化する嬉しい作用も期待できます。
音楽、スポーツ、ダンス、芸術、科学、文学、言語など、新しい体験のできる趣味を通じて、知識やスキルを広げることを検討して下さい。
最終的に達成したい目標に見合った小さな改善を少しずつ積み重ねていきましょう。それが生涯続く健康習慣を形成し、大きな違いを生むのだということを心に留めておいて下さい。