呼吸器系の健康と強化に最適なエクササイズ
呼吸器系の健康の重要性はいくら強調しても足りません。
呼吸ができるからこそ、私たちは生きていられるのです。肺は酸素を取り込み二酸化炭素を排出する役割を担っていますが、大気汚染、喫煙、体力不足など様々な要因により、呼吸がうまくできなくなることがあります。同様に、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息などの医学的な問題でも、肺の働きは低下します。
幸いなことに、肺を助けるためにできることはあります。肺の能力と働きを強化するためのエクササイズを行って、息切れに悩まされる回数を減らしていきましょう。
多種多様な呼吸法
私たちは日頃、何気なく呼吸をしていますが、呼吸には様々な方法があり、特定の呼吸法の練習によって肺活量を向上させることができます。以下のような呼吸法に注目してみましょう。
細く長く息を吐く呼吸:
この呼吸法は気道の開く時間を長くすることにより、肺への空気の出入りをスムーズにします。まず背筋を伸ばして座り、鼻からゆっくりと深く息を吸い込みます。その後、唇をすぼめて口から息を吐いていきます。吸った時の2倍の時間をかけて息を吐くのが理想的です。
腹式呼吸:
米国肺協会の出した結論によると、腹式呼吸は肺の収縮と拡張の改善に役立つということです。 1 お腹の膨らみ具合を確認できるようお腹に手を当てて、鼻からゆっくりと息を吸い、口から息を吐きます。この動作を繰り返しながら、前回よりもお腹を大きく膨らませるように意識して下さい。息は吸った時の2〜3倍の時間をかけて吐くのが理想的です。
インターバルトレーニングを重視する
運動中に息切れがする方は、有酸素運動を続けるよりも、短時間の激しい運動と長時間の休息・回復を交互に繰り返すインターバルトレーニングを中心に行うとよいでしょう。例えば、20分間ジョギングをするのではなく、30秒走って1分歩く、これを20分間繰り返すことで、合間に肺を回復させつつ、運動による健康効果を得ることができます。
健康的なライフスタイル維持の重要性
肺を健康に保ち、その能力を最大限に発揮させるためには、相応の生活習慣や選択を心がける必要があります。呼吸法やインターバルトレーニングは有効ですが、予防に勝る治療はありません。タバコを吸っていない人は吸い始めることのないようにし、吸っている人は禁煙することを考えましょう。喫煙が肺の機能に大きな悪影響を及ぼすことは、研究で明らかになっています。 2 それから、水をたくさん飲みましょう。肺は薄い粘液で覆われていますので、水分補給で肺の働きを助けることができます。また、栄養も重要です。抗酸化作用のあるビタミンの摂取が肺の健康を増進させるという研究結果も発表されています。 3
なお、突然、原因不明の息切れに襲われた場合は、必ず医療機関で検査を受けることをお勧めします。大抵は大丈夫と判断されると思われますが、そうと分かれば安心できるはずです。